第19章夏休み編 デート?
「・・・・・・」
良祐は今、灯香駅の前にいた。
良祐は駅の前で人ごみを見ていた。
(やべー緊張するわ。心拍数多いな~)
などと右手を胸の所に当て心臓の動きを感じている。
右手を胸から放しジーパンのポケットに入れてある携帯を取り出した。
ちなみに、良祐の服装は、下はジーンズで上はTシャツでその上に白の半袖ワイシャツを着ている。
(ぶっちゃけ、地味だな・・・・・・)
携帯で時間を見ると携帯をしまい、駅の窓ガラスで自分の服装を見て思う良祐だった。
その時後ろから肩を叩かれ振り向いた。
「おまたせ。早いね」
「え・・・・・・」
肩を叩いたのは桜だった。それは良いのだが彼女の姿に見とれてしまった。
Tシャツにロングスカートでシンプルに決めているがそのおかげで、学校と違った姿に良祐は見とれてしまった。
良祐だけでなく周りの人も桜のことを見て話し合っている。
「良祐君?」
「へ?」
良祐は桜から声を掛けられて正気に戻った。
「・・・・・・似合ってない?」
桜は恐る恐る聞いてきた。
「い、いえ。言いと思いますよ」
「本当?」
桜は良祐の言葉を疑って聞いてきた。
「ほんとっすよ。その・・・見とれちゃいましたから・・・」
顔を赤めながら良祐は小さい声で言った。
「っツ・・・ありがとね」
良祐の言葉を聞いて桜も顔が赤くなった。
「えーっと、んじゃ行きますか」
「そ、そうね」
話題を良祐が変え、二人は駅に入っていった。
タイミングよく電車がホームに入ってきた。
「ところで、何しにいくか、そろそろ教えてくれません?」
扉付近に二人は立っている。
「んーとね、ほしい本があるの」
「本?」
意外な事を言われ聞き返してしまった。
「本なら灯香の本屋やデパートでも良いんじゃないんですか?」
桜はそれを聞くと、頭を横に振った。
「灯香の本屋さんには行ったけど、売ってなかったのよ」
「そうっすか・・・」
「うん」
今の話を聞いた良祐は色々と突っ込みたい事があったがスルーした。
「着いた~」
目的地の春風駅に着くと両手を上に伸ばした。
「ふふ」
なんせ良祐達は、灯香駅から終点の駅まで30分乗り、それから電車を乗り換え、この春風まで40分ぐらい掛かったのだ。
「それじゃ、行きましょ」
「へ~い」
駅を出るとそこには道の両側にありとあらゆる店が並んでいた。
電気屋、パソコン専門店、マック、ゲーセン、その他もろもろと
「すげ~」
良祐は始めてきたのであたりを見回している。
「良祐君は始めて?」
良祐の行動を見て聞くと「ハイ」と即答された。
「ふふ、行くわよ」
「っあ、ちょっとまってくださいよ」
桜は良祐の前を歩き始めた。それを見て、急いで後についって行った。
「で、どこいくんすか?」
「鶴来モールよ」
鶴来モールとは、日本で今一番広いといわれているショッピングモールである。
鶴来モールには映画館やプールなど娯楽の場もあり、人の出入りが多く、特に今は夏休みなので学校が無い学生達が遊びに来ている。
外国人が日本に旅行に来ると必ずここに来るといわれるほどの場所である。
「少し、歩くけど平気?」
と心配そうに聞く桜に対して「全然、平気っす」と笑顔で返した。
鶴来モールまでは駅から15分ほどする場所にある。そこに行くまでに良祐達は色々な店によって行った。
「着いたわよ」
「・・・・・・」
良祐は鶴来モールをテレビでは何度も見ているが始めてみたのだが、あまりの広さに声が出なかった。
「・・・この中から目的地を探すんですか?」
さすがに良祐は聞いた。
「大丈夫よ、私は、何度も来てるから場所は、分かるわ」
「ふ~」
小さくため息をすると桜が笑った。
「よし、行くわよ」
と張り切って歩き出した。
「楽しそうですね」
「そう?」
「ええ」
桜の楽しんでるところを見て良祐もうれしくなっていた。
「ここよ」
つれて来られた場所は学校の教室五個分のスペースがありそうな本屋さんだった。
「良祐も何か見てる?」
「俺は、先輩の行くところについていきますよ」
そう言って桜の後に付いていった。
桜はあっちこっち行って本を見てまわった。その間も良祐は桜の後を突いて回った。
「あった」
探し始めて15分ぐらいがたち桜がある本を手に取った。
「お目当ての本が合ったんですか?」
「ええ」
桜は手に取った本の表紙を良祐に見せた。
「ラストサマー・・・・・・あぁ、いま映画でやってるやつですね?」
「えぇ、灯香だと売り切れていたけど此処だといっぱい合ったわ」
「良かったですね」
桜はうれしそうに本を抱きしめた。
「あれ?良祐君は何持ってるの?」
ふと、良祐の手を見ると一冊の本があった。
「え?あぁコレはちょうど昨日発売されたんで買おうかと思って」
「見せて」
好奇心たっぷりで聞いてきたので、本を見せた。
「千年物語・・・」
本を見た桜は知らない本なので題名だけ読むと、良祐が口を開いた。
「これは、平安時代に生まれた姫と陰陽師が恋に落ちたけど、結局、身分違いで結婚できないで二人は死んじゃった。けど、千年後生まれ変わった二人は偶然出会い、昔の記憶がよみがえり千年越しの恋をするって言う物語っすよ」
良祐は本のあらすじみたいなものを桜に聞かせると
「先輩?」
桜から反応がこなかった。
「せ・・・」
「良祐君!!」
「はい?」
突然名前を呼ばれ声が裏返ってしまった。
「それ買うの?」
「ええ」
「読み終わったら貸して」
良祐は目をパチパチさせてから小さく笑った。
「なによ?」
「いえ、ほらお会計済ませましょうよ」
良祐はレジに向かって行った。
「良祐君」
桜もその後に付いていった。
現在6時47分
良祐と桜は電車の中にいる。
「今日は楽しかった。デートみたいで」
「良かったですね・・・て、えぇ!?」
「ふふ」
「まったく」
電車は、灯香駅に向かっている。
桜は向かい側の景色を見てると小さくあくびをした。
「眠いんですか?」
あくびに気づいた良祐は小さく言った。
「うん。ちょっとね」
(まぁ、当然だな。あんだけ楽しんでいたんだから)
口元を緩ませながら桜を見た。
「灯香に着くまで寝てて良いですよ」
「え?でも・・・」
「良いですよ」
笑顔で言われ桜は顔を赤くして
「それじゃ、お言葉に甘えるわ」
と言い良祐の右肩に頭を当ててきた。
それから少しして規則正しい寝息が聞こえてきた。
「・・・・・・」
(起こせるかな?)
起こさないように桜を見ると幸せそうな顔をしていた。
それから30分後には可哀想と思いながらも桜を起こして灯香駅で降りた。
「ありがとね。起こしてくれて」
「どういたしまして」
「それじゃ、私、家こっちだから、またね」
「気をつけて帰ってくださいよ」
「は~い」
桜は良祐とは反対方向の道を歩き始めるた。
「せんぱ~い」
良祐に呼ばれ振り向くと
「今度から君付けしなくて良いですよ」
良祐は笑顔で言って歩き始めた。
「・・・・・・」
桜は何も言わないで微笑みながら良祐を見ていた。
すいません。
今回は、ダメです。失敗作って感じがします。
次回は今回よりまともな文章力でかきますのでお願いします。