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谷子と「学校生活」

「違うのは絵だけ。」


久しぶりに本屋の漫画・ラノベのコーナーに行った。絵が違うだけで、同じような、異世界モノ・日常モノ・ボーイズラブモノが多かった。ほぼ内容は同じだよね。違うのは絵だけ。その作者の絵が好きか、嫌いかだけだな。「進撃の巨人」も漫画の絵は無理。アニメーション制作会社、よく頑張った。


「いじめ・虐殺ばっかり・・・。」


昔は、悪者が悪さをして、最後には、正義が勝つ! という水戸黄門の法則がメインだった。今は、いじめ、暴力などの悪が栄えてしまい、正義が負ける者がおおくなった。不景気? お金が無いの? と思うぐらい暗い作品が採用され、10代の青少年が悪影響を受けている。採用する大人の問題なのだが、いじめや虐殺に共感する10代の青少年たち・・・10年後の日本の治安が心配だ。


この話、2000字から、どうしよ? と思っていたが、あっさり4000字を足せた。「帰渋」は書くのが楽だな~♪ 


ここまで、まえがき。



「行ってきます。」


谷子と栞の偽装姉妹が、マンションから学校に向けて出発する。いつもは放課後の図書部の部活動から始まるので不安なスタートでもある。しかし、書きたい本の世界のネタも無いのである。


「どうしよう?」

「どうしたの? お姉ちゃん。」

「冒頭の掴みが必要だから、星でも落下させるか、ブラックホールでも出現させるか? どうしよう?」

「本の神さまでも呼ぼうか?」

「本の神さまはいらない。」


学園モノなどは、同じような内容のお約束モノ・日常モノでしかないのだ。どうすれば、普通から抜け出せるのだろうか? それとも普通でいいのだろうか?


「おはよう!」

「ゲジゲジ眉!?」

「お姉ちゃん、怖い。」

「誰が、ゲジゲジ眉よ!?」


ケンカするほど仲が良いのだ。きっと、栞とドキ子も仲が良いはず!? こんな感じで普通に帰渋高校に登校していく。たまには、何も起こらず、無事に学校生活を送れるというのが、そこら辺の書籍化マンがみたいで、いいかもしれない。


「おはよう。」


谷子たちは、自分たちの教室に着いた。クラス分けは、Aクラスが主役。Bクラスが普通。Cクラスが雑魚・使い捨て・悪役である。もちろん、谷子たちは、Aクラスである。


「みんなのカワイイ、ドキ子だよ~♪」

「やめい! 恥ずかしい!」


ドキ子は、周りの空気を読まないサイコパスなので、自分の可愛さを教室にいる全員に手を振りアピールする。身内は恥ずかしく、周りはウザいので、鉛筆や消しゴムが投げ込まれる。


「ぎゃあ!?」


ドカーン! っと、ドキ子が爆発する。床に倒れてピクピクしている。谷子もドキ子も普段通りなので、ドキ子を助けようともしないで、自分たちの席に座る。


ここからクラスメートを足早に紹介しよう。過去作の主役たちだ。収拾がつかないので「帰渋」では、人数が足らない時の助っ人要員と思っている。人数が分からないので、通し番号をつけよう。


「がう。」


1、イスラちゃん。現実世界出身。プラスチック爆弾の名手。


「ドキ子、静かにしろ!」


2、エール。異世界出身。堕天使と体を共有している黒の剣士の学級委員長。


「ドキ子は、こりないな。」


3、ヤトラ。異世界出身。黒の魔法使い。


「どうでもいいけど。」


4、シュークリーム。異世界出身。黒のブラッディソード使い。


「支離滅裂。」


5、四文字熟男。現実世界出身。黒の四文字熟語使い。


「関わらない方がいいよ。」


6、安住純一郎。現実世界出身。黒の精霊使い。


「それが1番ね。我々には関係ないわ。」


7.間リコ。現実世界出身。スキルは「できる!」の女子高生魔王。


「zzz。」


8、森田祐名。現実世界出身。ゲーム好きの、どこでも寝る。


「ドキ子ちゃん、大丈夫?」


9、角山角子。現実世界出身。KKガール~♪


「みなみちゃんが独立してる!?」


10、綾。現実世界出身。おやつ大好きの野菜防衛隊の隊長。


「どんなパンを焼こうかしら?」


11、青山虹子。現実世界出身。パン好きの3重人格の女の子。


「渋谷名物! あんこ焼き!」


12、川田マオ。現実世界出身。あんこ好きの女の子。


「ここが未来の学校か。」


14、ライ。異世界出身。侍剣士。


「足はありませんよ~♪」


15、癒し女のおみっちゃん。異世界出身。耳かきが得意なお化け。


「待たせたな!」


16、水の妖精ウンディーネのウンちゃん。異世界出身。浮気は、処刑。


「待てドワ!」


17、小人のドワーフのドワちゃん。異世界出身。復讐で人間を駆逐したい。


「ワンワン~♪」


18、佐藤さと。現実世界出身。いぬ人間。


19、20、これに谷子とドキ子を加えて、去年の時点で20人。


今年の分は、把握していない。今年の分を足したら、30人ぐらいまでいくのだろうか? 後で確認してみよう。


計算すると、28になった。簡単に紹介。


21、福の神の福ちゃん。

22、着ぐるみ大好き女子中学生のブッコとナゴン。

23、小悪魔のデビちゃん。

24、信長SFの信長さま。

25、偽装谷子の姉になった、栞ちゃん。

26、歯科助手のみなみちゃん。

27、宇宙人の恋ちゃん。

28、女子中学生の間キコ。


でも、歯科助手のみなみちゃんが高校に通うというのは無理があるような・・・。それに中学生が何人か混じってるような・・・。よく頑張ってる! (アニメ化されないと意味がないけどね。)


ということで、谷子のクラスメートの紹介・・・あ!?


13、落ちこぼれ忍者の睦月ちゃんを忘れていた。しかも、見直したら、ちょうど「13」が抜けている!? 恐るべし、作者の疲労!?


改めて、谷子のクラスメートの紹介と、朝のドキ子の爆破が完了した。



授業が始まる。


確か担任の先生は大門先生。チョークをライフルのように投げることができる狙撃手な先生である。下の名前はなんだったっけ? 仮で大門大子にしておこう。


「それでは、抜き打ちテストを始める。」

「ええ!? 聞いてません!? ドキ子、聞いてませんよ!? ギャア!」


騒ぐドキ子に、大門先生のチョークが炸裂。こうなることを知っているので、他の生徒は騒がないのだ。ドキ子には学習能力はない。


「はい、後ろに配って。」


こうして、テストが始まった。単純に算数のテストだった。


(ああ! 何て難しい問題なの!? こんなもの解ける訳がないじゃない!?)


ドキ子は、隣の谷子をチラッと見た。


(なに!? ドキ子より可愛くない谷子ちゃんが、スラスラ問題を解いている!?どうして可愛くない谷子ちゃんに問題が解けるの!?)


なぜなら高校1年生設定で、数学ではなく、算数のテストなので、解けない方が問題である。当然、栞ちゃんも全問正解である。


「谷子ちゃん、ドキ子に答えを見せて。」

「ダメだよ。」

「いいじゃない。カワイイ、ドキ子が答えを確かめてあげるって言ってるのよ? 見せなさい!」

「ええ!?」


ドキ子の理不尽に、思わず谷子が大声を出してしまった。


「カンニングするな!」

「ぎゃあ!?」


ドキ子の額に、大門先生の投げたチョークが命中する。ドキ子は、そのまま沈黙した。谷子は、長すぎる前髪の隙間から、冷たい目線でドキ子を見ている。


こうして、算数のテストは終わり、答え合わせが始まる。


「それでは第1問、1+1=? この答えは、当然、2だが、間違えた人間が、このクラスに1名だけいる。」

「ザワザワ。」


教室に動揺が走っている。1+1を間違えることのできる、奇特な人間がいるのだ。


「このカワイイ、ドキ子が間違える訳ないわ。アホがいたものね。」


ドキ子は、自信満々である。


「ドキ子!」

「ええ!?」

「なぜ、1+1の答えが、田んぼの田なんだ!?」


やはり間違えたのは、ドキ子だった。ほっとしたクラスメートも安心して、胸を撫で下ろす。


「1+1=を合わせたら、田んぼの田になりました!」

「言われてみれば・・・バカ野郎!」


思わず正解と言いそうになる大門先生だった。


「気を取り直して、第2問いきます。1+9+3=? この問題の答えは、13。簡単ですよね? それなのに、1名だけ、このクラスに1名だけ、間違えた人間がいる。」

「ザワザワ。」


クラスメートが「どうせ、ドキ子だろう。」とざわついている。


「さっきのカワイイ愛嬌よ、このカワイイ、ドキ子さまが足し算を間違えるはずがない。あり得ないは、2問連続で不正解なんて、したくてもできないわ!」


自信満々のドキ子だった。


「ドキ子!」

「ええ!? 先生はドキ子に恨みでもあるんですか!?」

「・・・なぜ、1+9+3が、一休さんになるんだ?」


ドキ子の逆恨みを無視して、大門先生が問う。


「1+9+3を足したら、193=一休さんになりました!」

「バカ野郎! 算数は、なぞなぞじゃないぞ!」

「そうだったのか!?」


おもしろく答えると、ドキ子の返しは、今、気づいた感じになる。授業をコミカルパロディーに進行するって、意外に頭を使うので、筆が進まない。授業ネタは、俺には向かないな。ということで、次が最終問題にしよう!


「次が最後の問題だ。」

「フフフ! ドキ子はカワイイから、逆100点を取るチャンスがあるんだわ! 逆100点は、ドキ子のものよ!」


要するに0点である。


「谷子ちゃんの答えは、1秒。・・・しかし、おかしいわ!? ドキ子より可愛くない谷子ちゃんが、ここまでパーフェクト!? きっと、いかさまをしているに違いない!」


カンニングをしようとしたのは、ドキ子である。


「問題100メートルを時速10キロで走りました。タイムはいくらでしょう?」

「そんなのドキ子には簡単よ! 100×10で1000秒よ!」

「答え、10秒。」

「そんな!?」

「ドキ子、小学生から、やり直せ。」


ドキ子、逆100点達成! (⋈◍>◡<◍)。✧♡


「しかし、これで谷子ちゃんも間違えたはず!?」


ドキ子は、谷子の答案用紙を見た。


「なんですって!?」


谷子の答案用紙には、10と書いてあった。


「ああ!? 谷子ちゃん、ズルしたでしょう!?」

「してないよ。」

「ドキ子、見たんだからね! 確かに1って書いてあったもん!」


カンニングしたのは、ドキ子である。


「してないよ。」

「そうよ! 私のカワイイ妹の怪獣ちゃんがズルするわけないでしょう!」


姉の栞が、しゃしゃり出てきた。


「はあ!?」


ドキ子は見てしまった。栞の手に何やら魔法の杖が握られているのを!? ちなみに栞ちゃんの魔法の杖は、銀河系最強の魔法の杖、ギャラクシーロッドである。


「まさか!?」

「私は言ったわよ。怪獣ちゃんはズルしていないって~♪」

「犯人は!?」


そう、栞である。魔法を使い「私のカワイイ妹の怪獣ちゃんの答案用紙の1の横に0を付けて! エロ・エロ・エロメス~♪」といった感じである。


「卑怯よ! 栞ちゃん!」

「0点のゲジゲジ眉に言われたくないわ。」

「お姉ちゃんは、悪くない。」

「おお~、なんてカワイイ、妹なの。よしよし。」


素晴らしき姉妹愛。


「このバカ姉妹!」

「もっと言って~♪」

「お姉ちゃん、褒められたね~♪」


素晴らしきバカ姉妹愛。


「ひどいわ! あんまりよ!」

「なによ!?」

「どうして、ドキ子の答案用紙にも魔法をかけて、正解にしてくれないの!?」

「え!?」


ドキ子は、魔法で正解にできるなら、ドキ子の間違いも正解にしてほしかったのだ。


「私たち、友達でしょ!?」

「そうなの?」

「知らない。」


これを現代社会では、いじめという。友達と思っているのは、ドキ子だけだったりするのだ。


「ドキ子は放課後に算数の補修を行う。」

「ええ!?」

「逃げるなよ。」

「ドキ!?」


大門先生がチョークを投げる構えで威嚇する。ドキ子は、心の中が読まれたみたいで、ドキドキする。



そして、授業が終わり、休み時間。


「ああ! ドキ子さんだ!」


そこに同じビルの中にある帰渋中学校から、キコキコがやって来た。


「キコキコ~♪ どうして高校の階にやって来たの? そうか! カワイイ、ドキ子に会いたくなったのね~♪」

「いいえ。キコのお姉ちゃんが、ここにいるんです。」


ズルっとこけるドキ子。


「キコ!?」

「あ、お姉ちゃん!?」


キコは、姉の方に走っていく。


「マリコ!?」

「私のお姉ちゃんです~♪」

「ええ!?」


そう、間キコでマキコな妹と、おそらく最強チートスキル「できる!」を持つ、間リコの姉。間姉妹である。


キコが裏路地の壊れそうなコロッケ屋を立て直そうとして、諦めかけた時に「できる!」と励ました、リコは良いお姉ちゃんである。一説には、コロッケ屋が繁盛したのは、その時、リコの「できる!」スキルが発動したからという説もある。


「お姉ちゃん、消しゴム貸して。忘れちゃった。」

「まったく、キコはそそっかしいな。私のを半分あげよう。」

「ありがとう。お姉ちゃん。」


美しき姉妹愛。


「ところで、キコ。」

「なに?」

「そこの逆100点女と知り合いなのか?」

「ドキ子さん? うん。私のギルドのリーダーなの~♪」

「バカがうつるから、付き合わない方がいい。」

「ええ!? ドキ子さんは、いい人だよ!? ドキ子さんは、コロッケ屋さんのビラ巻きをしていたら、応援してくれて、お家にも招待してくれたんだよ!? コイコイさんやミレミレさん、メロメロさん、みんないい人なんだよ!?」


すっかり、純粋なキコキコは、ドキ子に洗脳されていた。


「そうよ! ドキ子の可愛くて優しい所を言ってちょうだい! ワッハハハ!」


ドキ子は、両手を腰に当て、胸を張って、仁王立ちして高笑いをしている。


「キコキコはいい子ね~♪」

「ドキ子さんに褒められちゃった~♪」


完全にキコキコは、ドキ子に汚染されていた。


「ドキ子、相手が悪いよ。」

「怪獣ちゃん、関わっちゃダメよ!」


止める谷子を阻止する栞。ドキ子に関わると、ろくなことが無い。


「よくも、素直で純粋な妹をたぶらかしてくれたな! 許さんぞ! 土器ドキ子!おまえの所属する図書部も潰し! 図書室にある本も全て、消し去ってくれるわ!」


妹想いの姉の怒りに火がついた! ちょうど良い本の世界の題材も無いので、「マリコ 対 ドキ子」でいいや。詳しく書けば「新魔王マリコwith黒の軍団 対 谷子・栞・ドキ子と愉快な仲間たち」になる。少し、世界観がズレてしまうか?

図書室と本の世界で戦えば、なんとか許されるだろう。


「なぜ、図書部? なぜ、本たちが?」


谷子は、不思議に思う。とばっちりなのだが、主役として、イベントには自然と巻き込まれる。


「リコは、妹が大切なのね。私も怪獣ちゃんが大切だから気持ちが分かるわ。」


リコに共感する栞。それだけ妹のことが好きなのだ。


つづく。

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