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とある楽団員の胸の内
Aさんのコンサートがはじまる。
高校の頃のコンテストで傾聴したAさん指揮の音楽に感銘を受けて是非Aさんの元で歌唱をしてみたいと願っていた。どうすればいいのかと思案し、ツテをたどりにたどってようやくAさんが指揮する楽団に入ることができた。年に二回の公演ではあるものの団員みんな経験者で歌唱の技量の水準は高い。
今回自分は初めて公演に参加したが、Aさんは素晴らしかった。打ち合わせやリハでも自身のこだわりを突き通した。妥協することなく、自分の音楽を求める姿勢にさらなる感銘を受けた。
ここまでやるからAさんの音楽は観客に感動を届けられるのだと、そして自分もその一端を担うことになるのだと思うだけで逸る気持ちを抑える。これからはじまるのだ、自分をしっかり律しなくては。
読んでいただきありがとうございます。