中毒暗澹詩集

地獄に悪女

和風のダークな詩が書きたかったので書いてみましたが、

古風な文法とかあまり使えなくて残念です←面倒臭いだけ

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此岸(しがん)には別(わか)れを告(つ)げよ

此処(ここ)は暗澹(あんたん)の獄(ひとや)

もう御前(おまえ)を逃(に)がしはしない

此(こ)の輪廻(りんね)からは逃(の)がれられぬ

曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の群(む)れよ

老婆(ろうば)の妙(たえ)なる調(しら)べよ

どうか妾(わらわ)を弔(とむら)っておくれ

此(これ)から向(む)かうは陋劣(ろうれつ)の輪廻(りんね)

餞(はなむけ)を　嗚呼(ああ)　最後(さいご)の光(ひかり)よ！

地獄(じごく)の翁(おきな)

屍(しかばね)の土匪(どひ)

断罪(だんざい)の焔(ほむら)

彼岸(ひがん)の総(すべて)てが御前(おまえ)を捕(と)らえ放(はな)さない

異形達(いげうたち)は御前(おまえ)に刹那(せつな)の安逸(あんいつ)も与(あた)えぬ

嗚呼(ああ)、

罪深(つみぶか)い妾(わらわ)に相応(ふさわ)しいのは此処(ここ)か

御前達(おまえたち)、

地(ち)の底(そこ)に住(す)まわん一群(いちぐん)よ

光(ひかり)を知(し)らぬ者達(ものたち)よ

どうか、妾(わらわ)を捕(と)らえ賜(たま)え

此(これ)より色恋(いろこい)ならず

奈落(ならく)の主(あるじ)たる閻魔(えんま)こそを奉(たてまつ)らん

妾(わらわ)はえ逃(のが)れぬ*だろう

其(そ)れも良(よ)し

そうか其(そ)れが答(こた)えだ

今在(いまあ)る世(よ)こそが総(すべ)てだ

さあ、もう逃(に)がさない

永久(とこしえ)に！

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*え逃れぬ⇒逃げることができない

ルビ振りって大変ですね！