§136 身長
各々、新調したりスキルを合成した新しい装備に交換させ、
トラッサ20層の中間部屋からの狩りを再開させた。
ヴィーに取って盾を使用するのは実戦に於いて初めてとなる。
当初ジャーブとの打ち合い練習では片手剣の木刀と木の盾を使っていたが、
途中からは木刀2本に変えていたのだ。
果たしてどちらが彼女に合っているのか。
苦手のロートルトロール相手にいくらか戦ってみれば、
自ずと結果は見えて来るだろう。
アナに探索の続きをお願いした。
午後に最初に出遭った敵は、
ラブシュラブ3匹とロートルトロール1匹だった。
ロートルトロールはジャーブが受け持ったため、
ヴィーはラブシュラブと対峙する事になった。
アナは盾を構えてラブシュラブに特攻し、
棘だらけの枝に割り入って懐に潜り込む。
普通は外から枝を攻撃するのが精いっぱいのはずだが、
盾持ちならではの戦い方だ。
幹の袂まで接近されてしまったラブシュラブが必死に枝を振っても、
自らの枝が邪魔をして内側まで攻撃が届かない。
つまりラブシュラブは内側が安地なのだ。
そのまま盾を後ろ向きに構えて枝の貫入を阻止し、
内側を抉るように突いて灌木1本を石化させた。
一丁上がりだ。
ヴィーはそれを真似して、盾を構えて突撃した。
やや危なっかしさが残るものの、手本があるのは心強いと思う。
アナは誰も戦っていなかった2本目を既に捉えている。
これも硬化させるのは時間の問題だ。
ファイヤーストームの2発目が終わった時には2本目も固まっていた。
一方的に突くだけなのでそれもそうか。
2つの仕事を終えたアナはジャーブが戦っている敵の背後を取り、
連携しながら攻撃を加えて行った。
3回目のファイヤーストームで全てが灰になる。
まだまだ魔法の威力の方が強いので、流石に3タテは無しだ。
いずれそういう日も来るだろうが。
「ヴィー、今のは中々だったぞ、盾はアナを真似ると良い」
「あいっ!」
次に出て来た魔物もラブシュラブが混じっていたので、
ヴィーは率先してそれを取りに行った。
ロートルトロール2匹はアナとジャーブが受け持つ。
ジャーブは良いとして、アナの手数が途端に無くなるのが困りものだ。
これはどうにかしないといけない。
「ナズ、アナの対峙するロートルトロールを優先して狙え。
気を逸らしたり、足払いしたり、兎に角アナのチャンスを作れ」
「はいっ」
命じた通りにナズはアナの戦っている相手に対して、
足を突いたり顔の前で槍先を掠めたりして注意を引いた。
良いぞ、アナの手数が生まれている。
ファイヤーストームでラブシュラブがこんがり燃え上がるが、
その炎の中に潜り込んでいるヴィーは熱くならないのかと思う。
同化している訳では無いしそうはならない辺り、
あちらが燃え広がっていてもそれはただの視覚効果に過ぎないのだろう。
敵の懐まで飛び込む事を覚えたヴィーは、
苦手の撓りを受ける事は無くなった。
ひとまず、盾を持った事の成果は出たようだ。
続いてロートルトロール2匹。
アナにはジャーブに加勢するよう指示をして、
ヴィーのみで1匹を取るように命令した。
そしてヴィーの練習時間を稼ぐために、状態異常耐性ダウンは使用しない。
まずは勢いを付けてからのパンチを盾で受ける。
その後の回転撃も盾で受け止めたが、衝撃で盾を弾かれてしまった。
開いた懐にロートルトロールの蹴りが飛んで来て、
ヴィーは後列に控えるナズを巻き込んで転倒した。
ちょっとその体勢では拙いので、
オーバーホエルミングで矢を放ち、蹴り飛ばして援護をした。
起き上がったヴィーが再びロートルトロールに切り込む。
盾で突進しながら、接触の瞬間盾を外して剣の一撃を浴びせる。
今のは深く刺さったようだ。
斬りつけたヶ所の毛皮が裂かれ、血が滲み出ていた。
再びトロールの攻勢が始まる。
その場でのパンチから今度は回転撃ではなく裏拳だ。
2打目までを盾で受けた後ヴィーはその隙に斬り掛ろうとしたが、
裏拳から更に回転撃が飛んで来て、
再び飛ばされて今度はアナを巻き込んだ。
アナはそれを盾では無く両手で受け止め、
ヴィーの身体を支えて再び送り返した。
やはり本家は凄い。
本来ならここで3回目の全体魔法が放てるが、
それは止めにしてジャーブの戦っている魔物だけを単体魔法で始末した。
後はヴィーの動きを見守る。
再び駆け出して先程のように盾からの隠し1太刀を加えに行ったが、
ロートルトロールの方が1枚上手であった。
斬り込む前に盾を構える事に依って、ヴィーは前が見えず目測だ。
身長差もあるので、盾を構えてもトロールの目線からは丸見えなのだ。
それを逆手にロートルトロールは一歩踏み込んで盾を蹴りで弾き飛ばし、
ヴィーの腹に向けて更に一歩踏み込んだパンチを食らわせた。
再びヴィーは吹き飛んで、ジャーブとアナに支えられて起き上がる。
まだまだヴィーは修練不足なのだろう。
そして体格差、いや身長の差がヴィーをより一層不利にしている。
これ以上は無理そうだ。
ヴィーは低階層で基礎戦闘を学んでいない。
魔物と戦う事になってまだ数日の子供が、
一般的には7年以上を掛けて到達する場所に来ているのだ。
それで直ぐに対応できていたら、その子は天才だ。
うちの子たちは真面目でそれなりに一芸を持っているが、
それはあくまでも一般人に於いてはと言う話だ。
ロクサーヌのような天性の才能なんて言うのは主人公補正、
物語のヒロインだからこそ持ち合わせている特殊な能力である。
一般人は一般人なりに、努力と工夫で乗り越えるしかないだろう。
ここでヴィーに必要なのは努力の方だ。
敵の連続攻撃、或いは盾の使い方を今一度学習させる必要がある。
一先ずヴィーは極力トロールと交える事を止めさせ、
この階層では補助に回そう。
残ったロートルトロールを焼き払って戦いを終了させた。
「ヴィー、盾は難しそうだな。
今日は帰ったらジャーブとアナ、両方に稽古を付けて貰え」
「えっ?」
「かしこまりました」「分かりました」
ヴィーがアナを見詰める。
思えば、ヴィーが最初に気を許したのはアナだった。
アナの心優しい気遣いはヴィーも解っている事だろう。
そのアナが今日は先生となる。
さてどうなる事やら。
「ロートルトロールの動きには慣れないようだから、
ヴィーはあれの相手はしなくて良い。3匹出たらナズが前を頼む」
「かしこまりました」「はい・・・」
戦力外通知に、ヴィーはがっかりとしているようだ。
仕方あるまい。
生命に危険が無くとも、ここでは攻撃を食らうと麻痺を受けてしまう。
抗麻痺薬を無駄に消耗するのも忍びない。
もう少し戦闘に慣れさせる事を優先するべきだ。
それに補助だって立派な戦術だ。
次に出て来た久しぶりのマーブリームを相手取って貰い、
ロートルトロールの3匹はベテラン勢に任せた。
ラブシュラブは最後尾で、こちらには近寄らなかった。
そういえば、ナズも身長差で言えばヴィーと変わらない。
アナも盾を持っているが、しっかりと捌いている。
一体何が違うのだろうか。
ナズはロートルトロールが走って近寄って来るのを嫌って、
一撃目の攻撃は足払いを仕掛けた。
トロールがそれをジャンプで躱すが、
それを見越して空中で姿勢制御ができない所を狙って、
槍先を腹部に向けてインパクトした。
勿論それだけ吹き飛ぶような体格では無い。
相手は巨体なのだ。
その着地を狙って槍先で切り上げ、顎をしゃくり視線を逸らせた後、
顔の位置が戻るのを狙って上から槍柄で叩き付ける。
ナズのやっている事は先読みだ。
ナズの行動全てが、魔物の動きに逆らわないようにリンクしている。
切っ掛けを作っているのはナズだが、
ロートルトロールはそれに乗せられて、
ナズに取って都合の良い動きを取らざるを得なくされているのだ。
学習の賜物なのだろう。
ナズは一度失敗した事は経験として生かす力が有る。
次にアナに着目した。
ハッキリ言って、アナは強いか弱いかといったら弱い。
腕力も無い方だし、盾で躱すのが上手いとは言え、
攻撃を繰り出せなければこちらが与えるダメージはゼロだ。
要するに死なない事だけに全振りなのだ。
勿論、それは自分の持つ経験値取得倍増スキルに取って相性が良く、
願ったり叶ったりではあるのだが。
そのアナの盾の使い方に注目する。
構えは盾を持つ左手の前方、正面から右は空いている。
右側をわざと空け、そこに誘うスタイルだ。
敵の攻撃を止める際には正面では無く、ややずらして当てている。
敵の攻撃を完全に受け止めるのでは無く、
力を後ろへ逃がしているように見えた。
これだと相手はその分だけ体幹が移動し、次の攻勢を取り辛い。
元々コンビネーション技で狙って来るロートルトロールは、
インパクトの際に絞りを掛けている。
このお陰でそれ以上体幹が移動せず、
そのまま次の技を繰り出す事ができるのだろう。
その2撃目、3撃目を躱せている理由だ。
攻撃を正面で受けなければ、
その盾の隙間から相手の動きを少しだけ読み取る事ができる。
最低でも右か左か、攻撃なのか手を休めるのか位は理解できる。
ワザと正面を外す、もう1つの理由がこれなのだろう。
盾の端っこで弾き敵の動きを見てから、
攻撃をするかもう一度避けるかを決める。
なるほど、正面で受けないと言うのはある意味恐い。
盾を長く使っていないとこの芸当は真似できないと思う。
自分だって何かが飛んで来て身を守ろうとした場合、
盾を持っていたら正面に向けて構えてしまうだろう。
つまりヴィーの盾捌きは初心者と同じ、
正面で受けているから次が判断できないと言う所にありそうだ。
攻撃を仕掛けるのも、2打目を防御するのも、イチかバチか。
そんな危ない橋を渡らせて戦闘はさせたくない。
司令塔である自分が気付けて良かった。
ジャーブは・・・。
もう何だか、流石7年もやってるだけあってやっぱあいつは強い。
こちらが思考できる限界の、更に先を行っている気がする。
何故そこでカウンターできるんだ。
何故その動きで、魔物が攻撃を仕掛けて来ないんだ。
間合いの取り方や、足捌きから判断しているのだろう。
ベテランはやはり違う。
「道」は10年一区切りと言う。
脱初心者が10年、応用ができるようになるまでまた10年。
人に諭す事ができるようになるまでそこから10年で、
明鏡止水に至るまでは更に10年。
悟りを開くには50年の歳月が掛かると言う。
10年と言うのは誰でもと言う意味なので、
感性の良い者に取ってみれば7年も10年も大差は無いだろう。
いや、迷宮に潜るようになって7年と言っていたな。
それ以前に荒野で魔物と戦う機会が有ったに違いない。
ジャーブは本当の意味でベテランなのだ。
男だからと言って拒否せず、良い人材を選べて良かった。
その後の戦闘は安定した。
ヴィーをトロールと対峙させないように注意しながら探索を進め、
手数が稼げないアナをナズが補助する事で、
無事石化も発動させて行く事ができた。
そして、ナズから夕食の合図が出る前にはボス部屋を発見したのだった。
「今日はここで終了だ」
「かしこまりました」「お疲れ様でした」「あいっ」
「ユウキ様、今日はまだ時間があるようですが、宜しいのですか?」
「ヴィーの特訓があるからな、明るいうちにやった方が良い」
「なるほど、そう言っておられましたね」
「私も参加せよと仰せでしたが、どのように致しましょうか?」
「まあまあ、とりあえずは家に帰ろう」
「「「はい」」」
***
夕方間際ではあったがまだ空が赤くなるには少し早く、
陽の光もかなり陰ったかなといった塩梅だった。
体感では16時半頃だと思うのだが、
時計が無いので時間がイマイチ判らない。
ナズはエミーを連れて夕食の買い物に出掛けた。
ついでに紅茶も頼んでおいた。
さて稽古をすると言っても1対1ならともかく、
1対2となるとある程度の場所が必要になる。
庭では畑を壊しかねないし、部屋なんか以ての外だ。
アナに木刀を3本持たせ、トラッサの1層中間部屋に移動した。
ジャーブは木刀のみ、アナは木刀と鉄の盾、ヴィーは木刀と鋼鉄の盾だ。
これなら装備品の防御力もあって、
当たっても大したダメージでは無いだろう。
2対1でヴィーを囲み、ヴィーは隙があればやり返して良いと告げた。
特訓でなければただの虐待のように見えなくも無い。
そ、そんな事は無いぞ。
ちゃんと僧侶を付けて、
何度か食らう度に目測で手当てを施しているからな。
暫くボコボコにされていたヴィーだったが、
段々と2人の攻撃を捌くようになって来た。
そろそろ頃合いか?
「ヴィー、ちょっと木刀を貸せ」
「は、はい」
「アナ、1発入れるから止めろよ?」
「かしこまりました、どうぞ」
木刀を構えず、無拍子で回転しながら持ち手と反対方向に横から薙ぎった。
攻撃はしっかりとアナの盾に往なされ、手元には痺れが伝わって来る。
自分がそのまま動かないので、アナも動かないままだ。
「ヴィー、今の動きは予想できたか?」
「え、いや・・・」
「俺は分かりましたよ!」
まあ、ジャーブはそうだろうな。
構え以外から攻撃が来るとすれば、その位しかない。
行く、といった上で構えないのだから、
そういう攻撃になる確率は高いと言う所までは読まれている。
流石だ。
「ヴィー?アナは、盾のどこで防いだか見てみろ」
自分の放った一撃のまま、アナも自分も動いていない。
ストップモーションだ。
インパクトの位置が良く解るだろう。
手が痺れているのはナイショだが。
「た、盾の端っこです」
「アナの後ろに立って、目線を追ってみろ」
「は、はい」
ヴィーがアナの目線の位置に移動して盾の隙間から自分を覗く。
自分からは盾で隠れたアナの右手足が少しだけ、
そして右眼が少しはみ出て見える程度だ。
「どうだ?見えるか?」
「は、はい」
「じゃあ、ヴィー、これをお前にもやってみるから止めろ」
「えっ?え?・・・は、はいっ!」
アナにやった時と同じように構えずにヴィーの下に近付き、
踏み込んで体を捻って回転撃を食らわせた。
──ガァァァン!
攻撃はヴィーのプレートメイルの脇腹にヒットした。
避けろよ。
・・・いや、盾で受けろよ。
「おい、済まん。大丈夫か?」
「だ、だいじょうぶです。はやくて止められなかった・・・です」
うーん、ヴィーは素早い方だと思ったのだが、
意表を突く攻撃には慣れていないのか?
フェイント苦手?
先にアナにやったのだから、
同じように来るなら避けられると思うんだが。
無理か。
相手は12歳の女の子だと言う事をすっかり忘れていた。
そうかそうか。
それは済まなかった。
「もう1回行くからな、この辺に当てるから気を付けろよ?」
「は、はいっ」
同じようにやるからとは言ったが、いつやるかは言っていない。
呼吸を合わせて「いっせいので」では練習になる訳が無い。
やや間を置いて、再び無拍子に回転撃を放った。
──ガン!
今度は盾の感触があり、手がジンジンと痺れた。
もう無理、素手で握った木刀で鉄板を叩きたくない。
「どうだ?」
「は、はい。ちゃんと端っこで止めました」
「よし、じゃあ次は2打行くぞ」
「えっ!?・・・はい、が、がんばります」
今度は2打と宣言したので、踏み込みのために距離を空けて呼吸を整える。
1打目を同じ動きにするとして、2打目はどうしようか。
そのまま払われたとすると、剣が上向きに弾かれると予想して、
勢いを殺さず振りかぶって逆方向から袈裟切りにしよう。
ゆっくりと近付きながら体を回転させて1打目。
──ガィン!
インパクトで止めなかったので乾いた金属音が響く。
そのまま勢いを乗せて右側へ振り被り、左下へ振り下ろした。
──カン!
ヴィーは2打目を止める事に成功した。
まぐれでなければ、意図する事は伝わったはずだ。
「どうだ?見えてそこに盾を置いたか?」
「は、はいっ」
「3打目もあるかも知れないし、4打目もあるかも知れない」
「えっ?・・・あいっ」
「それじゃあ、アナもジャーブも、
そういう感じでヴィーの稽古を付けてやってくれ」
「かしこまりました」「分かりました」
腹を思いっきり殴った分の手当てを施して、練習を再開させた。
その後ヴィーは何度かダメージを食らい、
それを回復しながら思った事を伝え、
打ち込み元であるアナの息が上がって来たので終了にした。
「続きはまた今度だな、おつかれさん」
「おつかれさまでした」
「分かりました。ヴィー終わりだって、今日は頑張ったな」
「うん!兄ちゃんありがと、アナ姉ちゃんもありがと」
「え?いえ、どう致しまして」
「アナ、風呂に入ろう」
「かしこまりました」
(ヤッター今日も入れる)
(よかったなヴィー)
小声でヴィーがジャーブに喜びを伝えていたのが聞こえた。
「ヴィーは風呂が気に入ったか?」
「えっ、は、はい。あったかくて好きです」
「そうか、温かいのが好きなんだな。
ヴィーが入る時はちょっと冷めてしまっているだろうから、
これからは少し熱くしてやろうか?」
「え!?いいの?・・・いいのですか」
「ヴィー、自分の事を敬ってくれるのは良いが、
恐れて欲しい訳じゃない。
たとえ怒ってもあの魔法は使ったりしないから安心してくれ。
と言うか、自分は叱った事なんて一度も無いぞ?」
「えっ、いや、その・・・はい」
「前みたいな元気なヴィーが良い。
言葉遣いが多少おかしくたって、咎める事は無いから安心してくれ。
ヴィーはまだ子供なんだから気にするな」
「えっ・・・こども・・・」
おっと、子ども扱いは失礼だったかな。
意を決して自分の寝室にやって来たのだ。
その気持ちは汲んでやらないといけなかった。
「ええと、子供じゃなくて、・・・その、なんだ。
まだちょっとしかブラヒム語を勉強してないからな。
頑張って丁寧な言葉で言い直さなくて良いぞ」
「わかりました!」
「そうそう、そんな感じのヴィーが一番だな」
ヴィーがニコニコになった所でジャーブも併せて家に送り返し、
自分はアナと風呂場に移動した。
今日はナズとアナ3人であの椅子を使いウヘウヘする予定だ。
うへへ・・・。
「・・・・・ご主人様」
「はっ、な、何かな」
「魔法が途切れておられますよ?」
し、しまった、妄想が炸裂し過ぎて手が止まってしまっていた。
察しの良いアナの事だから、全て見透かされているのだろう。
罪悪感が募るから表情を変えずに申告するのは止めて頂きたい。
一方的な自分の楽しみに付き合わされるアナの心情は判らないが、
アナのサポートは今日も完璧だった。
∽今日のステータス(2021/10/18)
・フジモト・ユウキ 人間 男 21歳 探索者 Lv44
設定:探索者(44)遊び人:火魔法/MP中(34)
魔法使い(36)英雄(37)博徒(28)
・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 鍛冶師 Lv40
・アナンタ 猫人族 ♀ 20歳 暗殺者 Lv39
・ジャーブ 狼人族 ♂ 28歳 騎士 Lv34
・ヴィクトラ 竜人族 ♀ 12歳 竜騎士 Lv35
・エマレット 狼人族 ♀ 19歳 探索者 Lv23
↓
・フジモト・ユウキ 人間 男 21歳 探索者 Lv44
設定:探索者(44)遊び人:火魔法/MP中(35)
魔法使い(37)英雄(37)博徒(30)
・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 鍛冶師 Lv40
・アナンタ 猫人族 ♀ 20歳 暗殺者 Lv39
・ジャーブ 狼人族 ♂ 28歳 騎士 Lv35
・ヴィクトラ 竜人族 ♀ 12歳 竜騎士 Lv36
・エマレット 狼人族 ♀ 19歳 探索者 Lv26
・異世界35日目(昼過ぎ)
ナズ・アナ30日目、ジャ24日目、ヴィ17日目、エミ10日目




