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第25話、トレーニング生活からの卒業、習得した魔法

本日二話目の投稿です!

昨夜は投稿ができず、今日の早朝に投稿しました!

確認してもらえたら嬉しいです!


どうかこれからもよろしくお願いします!

髪がちょっと伸びた。

身体も少しガッチリとなった。


いや、もう…………とにかく地獄でした。


「あの日から数週間。よく頑張ったわね広樹。もう卒業よ」


チョキチョキと、俺の髪を切る詩織がいる。


ポタポタ…


うん?この音は……


「やっぱ俺が切る」


「ごめんなさいね」


鼻血を流す詩織からハサミを受け取る。


髪に触れるのもアウトなのか…


詩織は相変わらず俺への耐性をつけられていないようだ。


「ふんっっ〜!」


ヨモギの葉に鼻血を吹き付けている光景がシュールだけど、紙がないからしょうがない。


俺は鏡を見ながら、顔の邪魔にならない程度に髪を切る。


そして、


「お風呂の準備は整っているわ」


本当に女子力が高い詩織さんです。


できる女コンテストがあれば、間違いなく一位だと思うくらいのスマートさだ。


思えばここにある物のほとんどが、詩織の自作だ。

トイレもお風呂も、そしてログハウスも。


売り場コーナーの品々も、消費するタイプ物のほとんどが使ってなくなった。


少しばかり大きなリュックさえ用意できれば、俺の世界の品物は全て入ると思う。


それぐらい減ったのだ。


本当に色々とあった。


懐かしいさを覚える。


「広樹?」


「ああ、すまん。ありがとう」


詩織の声に意識が戻る。


切った髪が顔や首に張り付いてて痒い。


早く流してしまおう。



────。

────。



第1番─ウインド

風を放つ魔法。


第2番─ウォーター

水を放つ魔法。


第3番─ファイヤー

火を放つ魔法。


第4番─シールド

空間に壁を生み出す魔法。


第5番─ステルス

自分の姿を見えなくする魔法。


……………………うん。ごめんなさい。

これでもちゃんと頑張ったんですよ。


いっちょまえに懐かしい過去を振り返るような感覚を味わっていたけど、


でもね…

やっぱり俺にはね…


「この五つだけでも上出来よ。広樹は頑張ったもの。だからそんなくじけるような顔をしないで」


はい、この五つしか覚えられませんでした。


そしてとにかく威力が小さい。


詩織が海を割ったみたいな『ウインド』じゃなくて、スカートをめくるくらいの『ウインド』しか出来ません。


下心はないよ。

ただ詩織に一回試そうか迷ったけども…

だって男だからさ。


ははは、やばい、ちょっと泣けてきた。

魔法を教えてくれた先生に何をしようとしていたんだろうな…


「広樹は魔法よりも肉体強化の素質があったのよ。だから問題はないわ」


そうなのだ。

魔法よりも肉体強化。


詩織の見解けんかいによれば、俺にはそっちの素質が高いらしい。


…………でもちょっとだけ、詩織の優しさを感じる。


俺をなぐさめるための、勝手に作った言い訳じゃないよね?


本当に信じていいんだよね?ねえ?


「今の広樹なら…」


…………ん?

今の呟きはなんだ?

ちょっと待って、なんか嫌な予感がするぞ。


「な、なぁ詩織。俺はもう卒業なんだよな?もう十分に強くなったって言ったよな?」


「ええ卒業よ。広樹は十分に強くなったわ──」


そ、そうか。

なら、


「これで次の段階に進めるわよ」


俺は脱兎の如く逃げ出した。


「逃さないわ」


シュババババッ!


手足に紐が!?

しかも俺を転ばせないように止めただと!?


待って!次の段階って何!?

そんなの聞いてないよ!


「これからこの島で一番強いモンスターと戦闘してもらうわよ。山奥の洞窟に丁度いいのを見つけたの」


何そのボス戦みたいな流れ!?


山奥の洞窟?

絶対に強そうなのが現れそうなスポットじゃん!


嫌だぁ!行きたくないよぉ!

『広樹は『肉体強化』を習得した』


『広樹は『第1番─ウインド』を習得した』


『広樹は『第2番─ウォーター』を習得した』


『広樹は『第3番─ファイヤー』を習得した』


『広樹は『第4番─シールド』を習得した』


『広樹は『第5番─ステルス』を習得した』


『広樹は詩織に拘束された』


『広樹は詩織に山奥へと連れて行かれた』

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