ズルい
幽霊特権って、案外羨ましい。
これはバイト先の話だ。
彼、ユウキは幽霊特権を使い込んでいた。
まぁ、私も同じ事をしそうだが、
話を始めよう。
最近だが、彼の様子がおかしい。
静かで居ないときがある。
私が話しかけないと反応が無いし
話しかけても黙りもある。
都合と言うのがあるのは知っている。
知っているのだが、何をしているかを
バイト中に考えた。
最近は、
アメリカコミック、アメコミの映画が
派手なCMで脳裏を独占している。
映画って、3時間もあるわけだ。
暇つぶしにぴったり。
どうして、この考えかは分からないが
『映画を見に行ってる?』
ブッ!と言う音が聞こえた気がする。
彼は見事に噴き出した姿を彷彿させる。
当たってしまった。
当たる確率が引くと思ったのにこれは無い。
『もしかして、
ダークファンタジーな魔法少女とか、
運命派遣系の魔法少女な映画とか見たのか』
見たなら羨ましい!
運命派遣系の魔法少女も見たいし、
ダークファンタジーな魔法少女なんて、
動きがあって見ていて楽しかったでしょ!
【ならどうなるだよ】
私の性格を把握して欲しいのだが、
高望みだろうか。
今までの対応、分かっているのか?
『何にも』
幽霊特権でしょ?
私には関係ない。
それ以上にお金を何処に使い込むかを
検討しなければいけない。
服、靴、その他製作やら、
バイト先のお弁当のデザート。
枠が限られているから、
映画など論外。
【そうか、頑張れよ】
にしても、羨ましい。
タダで見れるなんてズルいと思う。
ヒーローなウーマンも
見ているだろうな、とカレンダーをみた。
映画館って幽霊が居ることがあるらしい。




