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いつもの私と彼etc.  作者: 代理人涼子
零の私と彼etc.
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映画鑑賞後*

最近では『』する前に答えるのに慣れた。

なんかやだ。

家の話だ。

そして、夜にのんびりとしていた。


のんびりと洗濯物片手にある映画を鑑賞してた。


呆然と見る。

ただ目の前の声をなぞる。

絵を見て、影や人物の身振り手振りも観察する。

ひたすらに綺麗で、苦しい話なんだろう。


【お前、みたいだな。

言葉に出来ないっつうのは、よ?】


このヒトは、幽霊ユウキ。

なんだかんだで、一緒に鑑賞中なのですが、

聞き捨てならないぞ。

そもそも

・・・・・・・・。

いや、

最近の私の口癖は、引きこもりたいだった。

金銭の問題で引きこもりは、出来もしないし、

暇に殺されそうだ。


【なーんか、人に対して

ふわっとした言葉しか話さねぇし。

どの後先も考えもしない】


心に刺さる何て言う暴力だ。

そんなことを

コーヒー片手に椅子に座ってのんびりする。

そんな絵が見える。

将来や就職やら、会話やらを指している。

多分。


【だから、後で後悔する。

発言に対しても、文字にしても、

何してもすり抜け、溶けるように何かを忘れる】


文字に書き起こすのがつらくなる。

その通りなのが痛い。

頭が痛い。

喉が渇く気さえする。


【お前の場合は、心が渇くだろが。

馬鹿か?】


思い出した。

どうして、想いを忘れていたのか。

これについては、


『あ、うん。

馬鹿なのは認める』


なんせ、思い出しても、また、忘れる。

どうしようも無い、と言いたい。

どれほどの危機感をノートに綴っても、

どれほどの感情を留めても、

どれほど、

文字にしても端から思い出が消えていく。

のど元を過ぎれば、なんとらや。


【こんな時でさえ、

自分を誤魔化すなんて、凄ーわ。感心するわー。

流石、騙しの役者】


騙し、バイト先のことか。

話している時に聞いている素振りのことか。

頷いたり、返事したり、即席の質問をして

聞いていますアピールをするアレか。


【後、反省をする素振りもな】


やったら痛いところを突く。

こいつは何がしたい。


【何を言っても伝わらないは、無い。

それだけは絶対にない】


歯を、噛み締めた。


【言葉にしないと

なーんにも始まりもしない】


その通り。

その通りだ。

ついには、眉間に皺を寄せたようで、

手で眉間の皺を伸ばす。

痛いのか、心が渇いているのかも分からない。


【付け加えるなら

言葉足らずは最早、罪だ。

誤解され、

何かしらの不当な扱いを受けかけただろ?】


そうだ、名前を手書きの何かに書かされた。

給料が何割か減らすと書いてあった。

あと、飲食店で、話を聞いていたと言ったのに

聞いてないになってたこともあった。


【一番目は違うだろうか】


そうだけど、

あれは、本当にあったんだ。

本当に見かけたんだ。

白のカードケースを、

確かに、分かり易いとこに置いたんだ。


【それ、誰かに言ったか?】


あ、言ってない。


【監視カメラがあって

確認できる状態なら確認してもらえよ】


そうだった。

で、話が脱線してるぞ。


【悪い、悪い。

苦しい姿を見るのも好きだからな】


うわ、やっぱ、えぐ。

人のトラウマで楽しいとかない。


【お前は気にしないだろ?

トラウマでさえも】


考えてみたが、何も浮かばない。

ただ、分かるのは誰にも話しても無い、

話せる相手が居ない。

ここまで、彼に言われてるのに

怒りが出ない。とは、私でさえあきれる。

有るのは、自己嫌悪だけだ。


【反省でさえも落としてしまうからな】


楽しい、と思っているのだろうか?

私を見下し、眼が光っているようだ。

口元は口角を僅かに上げ、何を考えているのか

分からない。

本当に、何も分からない。


【本当に、お前は静かだな】


訳が分からない。訳じゃ無い。

私の異常性が選んだ理由なんだ。

単純で後先も考えない。

頼まれたら、断ることはまずない。

出来る範囲なら、実行するとも。

断る理由が

浮かばないのなら、実行する理由になる。

勿論、

犯罪行為で自分を台無しにすることはしない。


ソレが私に憑いた理由なら、大したものだ。

長年、耐えに耐えて、

バイト先での私の発言や過去の話を聞いた上で

吟味した結果が今だ。

本当、自分が楽しむために

そこまでの労力をかけるとは嫌がらせの天才だ。


『でさ、あの映画はどう?

楽しかった?』


【どうだろうねぇー?】


うわ、ニヤニヤしてるよ。


『弄る相手が私だけとか寂し』


眉間に皺を寄せ、睨んだ気したが無視をする。

だって、明日は早いからね。

クズだけど小心者とは驚きだね。

と、愚痴っとく。

だって、ほんとでしょ?

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