その7
王宮から外へと出る道すがらは、こちらが一応は部外者であるにもかかわらず衛兵に呼び止められるといったトラブルはなく、思いのほかあっさりとしたものであった。多分ライル殿下やライア王女に付き添っていたためか道中にはあまり衛士の人たちの姿は見えず、その中で時折ばったりと出会った人はずんずんと歩く藤沢さんの姿を見て姿勢を正す始末だ。
仮にも十年来不在としていた王女のはずだけど、一応は彼らにも藤沢さんの正体は知れていたようだ。ただ彼らの敬礼が妙にきびきびとしていたのが気掛かりだった。まさか僕が拘束されてた大部屋に彼女が駆けつけてきた際に、ものすごい憤怒のオーラを纏ってたんじゃないだろうな。そう頭のなかで考えたけど口には出さなかった。藪をつついたら蛇どころか猛虎が飛び出しかねない。
そんなわけでたどり着いた正門には、当然のように機動隊の面々やごっつい車が待機をしてきた。こちらの姿を視認するや否や、待ってましたと言わんばかりに機動隊員に護送をされて藤沢さん共々車に押し込められ、あれよという間に車は王宮に背中を向けて走り出す。それを見送る正門守護の衛士さんたちは、もはやげんなりとした表情を浮かべていた。彼らも正直なところ巻き込まれた側だ。僕が招致されてくるのを待ってたらいきなり機動隊が、そして藤沢さんを乗せたヘリコプターまでもが出現するなんて、実害は無いにせよ災難が過ぎるというものである。
危惧していたような交通渋滞はさほど酷くはなく、道中で機動隊を乗せたマイクロバスと別れた後乗り合い馬車たちの流れにのって、うちのキャンパスが間借りするエルトニア王立騎士学園の正門口に到着したときは三十分も経ってはいなかった。同乗したSPの人に礼を告げてキャンパスへ向かうなか、ここまでの道で予想通りある人物が居なかったことを思い出す。
川崎義春。とうとう日本の臨時代理大使としての地位にまで上り詰めた、外務省の若い役人だ。今日という特異な日の裏で、その影が見えかくれしている人物でもある。彼の姿は王宮を出てから研究棟のエントランスを潜るまで、結局欠片も見えることは無かった。
* * *
「……え。あれ、平塚君? ……いやちょっと待てや、どゆこと?」
時間の上ではちょうど数分前から会の方がスタートしている。幸運にも早めに王宮から解放されたけれど、開幕には間に合わなかったのだ。大会議室の扉はもう閉められ、外には遅れて参加をする人の対応のために一部のスタッフが残っているという状況である。息を切らした僕と藤沢さんを迎えたのは、そんなスタッフの一人として受付業務に勤しんでいた先輩助教の一人だった。
「ええと、君さっきまで平塚先生と一緒におったよな。今ちょうど開幕の挨拶をしてるはず……えっ?」
僕の姿を二度見した彼は、頭の上に大量のクエスチョンマークを浮かべている様子だ。その混乱については、既に藤沢さんから僕が拘束されてた間に起きたことをかいつまんで説明してもらったから理解はできる。
「少々込み入った話なんですが、多分梅田さんが見たのは不在としていた僕の代理で入ってもらった親族の者です。無論通常であればそのようなことなど考えられないことですが、特異なこの場ではそれしか無かったんです」
普通の学会で出席者が自分の不在を埋めるために無関係の親族を立てるだなんて、馬鹿を通り越して非常識で理解不能な行為だ。でも今日の中間報告会ではその非常識な策がむしろ必要になりかねない事態なのである。
――平塚礼二という日本人が、エルトニア第二王女の失踪を企てた。それを調べるために、ライル殿下直々にその人物を取り調べしているのだ――
なんという根も葉もない、妄言にも程がある。しかしそのぶっ飛んだ理論を盾にして、今日この場には報告会をぶち壊してやろうと企てている輩が数名紛れ込んでいるらしい。その情報を聞きつけたレシルが今朝方こちらに来てその旨を平塚先生に伝えたところ、傍から見て僕がいないようには見えなければ良いのだろうという狙いのもと、レシルを僕そっくりに変装させて代打で送り出すというこれまたぶっ飛んだ采配を行うに至ったとのことである。
確かに彼らが僕という人間の不在を突破口にして切り込んでくることが予想されるから、その前提条件を無くしてやろうというのは分からない話ではない。平塚先生は普段から真面目な風に見えて時折このようなねじの飛んだ行動を起こすのだから、一応は自分自身であるとはいえ中々に意外性のある人物だと感じる。
「なんというか、終日不在にすると思ってたらそれがキャンセルになって、そして本当はご家族さんが代理で出てて、しかも本人はなぜかこの場に戻ってきてるって。混乱するわこんなもん」
先輩助教は腕を組んで少しだけ考えるそぶりを見せたが、結局分からんということで首を振っていた。正直なところ、僕だって自分が部外者ならばこんなことをいきなり言われたところで到底すべてを飲み込むことなんかできないだろう。それだけこんがらがった状況というわけだ。
「……で、ちょうど今中で君の親族さんが壇上にいて、開幕の挨拶が始まったところや。そんなところにそっくりさんの君が現れたらもう意味不明やから、中を確認したいなら映写室の方からが良いよ」
まだ到底納得はしきれていないが少し焦った様子の僕たちに配慮をしてくれたのだろう。先輩助教は更に何かを問いかけてくることも無く、さっさと行きぃやとそのまま受付の右側にある扉を指さした。後で何かしらの納得いく説明をしようと決意しながら、藤沢さん共々会釈をして彼の親切心に乗じることとひた。
大会議室の二つの入り口に挟まれる格好で位置しているあまり目立たないこの扉は、大きなスクリーンに投影するための装置が備えてある映写室へ通じている。会議室がもはや小型の映画館とも言えるサイズだから、システムをコントロールする機器をまとめたら小部屋1つが出来上がった次第である。大会議室内の面々にばれないように内部を伺うには、ちょうどいいロケーションだ。
映写室には幸運なことに誰もいなかった。照明やプロジェクターの操作は会場の方からでも可能であり、こちらで直接操作しなければならない事態はそうそう訪れることはないのである。映写機の隣の小窓からはやや薄暗い大会議室を一望することができ、先ほど先輩助教が言っていたように銀色の短髪が目立つ一人の司会者が壇上にて佇んでいる……短髪?
「……レシルちゃん、格好をレイに似せるため自分で髪の毛を切り落としちゃったのよ」
「あぁ、そういう……」
言葉端は特に何も思っていないように心掛けたけど、彼女にそのような決断を強いてしまった自分の行動に、改めて歯がゆく思った。僕がそもそもライル殿下の呼び出しに応じるなどという決断をしなければ、レシルが代役としてこの場に居なければならないことなんてなかったのだから。
そして彼女だけではなく大会議室全体を俯瞰していると、どうやら僕たちが危惧していたことが起こり始めていたようだ。僕に扮して壇上であらかじめ教えられていたであろう開幕の挨拶をしていたはずのレシルは、その視線を鋭いものにして聴衆の中のある一点を見つめている。
『ライル殿下は、たった今この瞬間にレイジ・ヒラツカという名前の男をある容疑で取り調べておられる。何故別所に居るべきその人物が今壇上にいるのだ!!』
部屋を隔てる小さな小窓の向こう側で、聴衆の中一人立ち上がった青年が壇上を指差して大声で叫ぶ。他の聴衆はもちろんのこと、講演者として予定されているうちの先生方も何事だと振り返った。
『座長の平塚です。お言葉ですが、私平塚礼二はここにいますよ。それと開会式の最中につき、静粛に願います』
『お前などではない!! 本名、ラスティレイ・フォルガント。お前達日本人のふりをした、エルトニアの売国奴だ!!』
人一人を凍らせそうなほど鋭く冷徹な視線で青年を眺めるレシルに代わり、最前列の座長席にいた平塚先生が飄々と淡々をまぜこぜにしたように答えた。しかしこれが好機と見たのだろうか、青年は一度開いた口を閉じる様子はまったく見られない。それどころか、会場の数ヵ所から彼を擁護する野次まで飛ぶ始末だ。
エルトニアの売国奴とは、随分とした言いぐさだ。あくまでも魔法というものに見切りをつけて科学へと復帰を果たしただけのことを、事情を何も知らないただの未成年の貴族子息が好き放題言ってくれるものである。思わず握りこぶしに力を込めていた僕の肩に藤沢さんの手が添えられなければ、舌打ちのひとつでも漏れかねなかった。
『その男は、十年前に行方不明になったエルトニアの第二王女、ヘレナ・ヴィクトリウス・エルトニア殿下の失踪に関わったという疑いが濃厚だ。それにも関わらず、このダイガクの人間は事態の揉み消しを計り、代理の者をこの場に立たせるなどという暴挙すらも敢行した!!』
大会議室のざわめきがにわかに大きくなる。エルトニア側の参加者は今日の司会者がそのような事態に関与をしていたことに驚いているのだろうし、うちの先生方はこんな会で聴衆が会議の進行を邪魔している事実に対してカルチャーショックを感じてることだろう。
レシルが僕の身代わりとして壇上に上がったと聞かされて最も危惧していたことが、身代わりを使ったという事実そのものを紛糾されるということである。彼らにとって平塚礼二という人間が今日この場に居ないことは確定事項であり、こちらはその居ないべき人間があたかも何ら問題なく出席しているように装おうとした。相手側に切り込み口を与えないようにという作戦は、逆に言えばその矛盾点を真正面から突っ込まれれば弱点にもなりうる。彼らは、平塚先生が想定していたよりもこの会を台無しにしてやろうという意気込みが大きかったのだろう。
『壇上にいる貴様、正体を述べよ!!』
『……ボクの名前は、紛れもなくヒラツカ・レイジです。有りもしない疑いで、この会の進行を阻害しないで頂きたい』
そしてこの青年や同じく野次を飛ばす数人の参加者擬きたちは、壇上で僕に扮しているレシルの正体を知っている。特に何の捻りもなく自分を平塚礼二と言い張る彼女に対し、彼らから待ってましたと言わんばかりに追求が続く。
『あくまで白を切るつもりか、レシルティア・フォルガント!! 貴様の正体など既に明らかだ。浅はかさが露呈したな、氷の魔女めがッ!!』
吐き捨てるような言いぐさに加え、飽きもせずにその呼び名を口にしたのか。思い返せば彼の後ろ姿には見覚えがある。おそらく、レシルの二面性を初めて知った時に噴水広場にて彼女と対立していた青年なのだろう。レシルを再び糾弾する背の高い青年に、言い様のない敵意を抱く。本当ならばその胸ぐらに掴みかかってやりたい。好き放題邪魔をしやがって、妹へ再三の侮蔑をしやがってと。だけど、今僕が大会議室に走り込めば全てがおしまいだ。僕らが今回の一件を取り繕っていたのが明るみになり、強硬的な大学否定派閥の思惑通りになってしまう。
「……レイ、耐えて。さっき平塚先生からメールが来てた。とっておきのカードがあるから、早く戻ってこれても絶対に手を出すなって」
小窓ひとつ隔てた先の光景に同じく険しい表情をむける藤沢さんが、そう言いながら携帯電話を差し出してきた。画面には一通のメール、送信者は平塚先生になっている。受信時間は王宮を出た少し前で、その文面は確かに僕たちの手出しは無用としっかりと記されていた。彼には何らかの奥の手があるのだろうが、現実はどんどんと調子を乗せていく青年達。とてもではないが、全うなシンポジウムの進行具合などとは言えない。
『壇上にいるあの人間は、本物のレイジ・ヒラツカではなく、その妹であるレシルティア・フォルガントだ!! 我らの至宝たる第二王女ヘレナ殿下の行方をひた隠し、そのうえその罪を嘘で塗りたくったお前達の報告など、何の価値があるというのだ』
誰も彼もが何も言い返すこともない空間で、青年達の紛糾が響き渡る。正直なところ、僕の内心は会が自分を理由にされて台無しにされてることに憤り、そして取り返しのつかない事態になることへの焦りで満ちている。僕だけじゃない、僕を押し止めていたはずの藤沢さんの手でさえ、肩の上からわなわなという震えが伝わるほどだ。心なしか不自然な熱波までもが感じられる気がする。
それだというのに、レシルは相変わらず冷徹を極めた視線で彼を眺めるだけで、そこに怒りや焦りといった感情はまったく現れてはいない。平塚先生については表情に感情が出ることは稀な話ではあるけど、それでも普段となんら変わらない姿勢を崩す素振りも見られないのだ。好き放題紛糾を続ける青年達やそれに何事だとざわめきを漏らす聴衆達とは、不自然さすらも感じされる対照具合。まるでここまでの全てがまるで規定路線であるようで――
『我々"エルトニア青年騎士の会"は、お前達ニホン人など――』
『失礼。この茶番劇はいつになったら終わるんだ?』
未だに勢いそのままに続くと思われていた青年の追及に対して、疑問と具現を混ぜ合わした文言が覆い被された。途切れる青年の紛糾、そして声の発生源を探して彼は周囲を見回す。僕も彼の周囲にそのような人物がいるのかと薄暗い空間に目を凝らすが、しかし全く見つかる様子も見えない。
『座長のヒラツカ先生、発言許可を頂いてもよろしいか』
『ええ、どうぞ。何ら問題ありません』
そして目を凝らしていた一般参加者の座る区画ではなく、講演者や大学関係者の座る会場の左前方からおもむろに手が上がる。立ち上がった人影は、薄暗い部屋の中においても明らかに恰好がその座席区画に座る人間にしてはそぐわないように見える。その人物はフォーマルなスーツやジャケットといった出で立ちなんかでは全くなく、むしろエルトニアの貴族のような礼服を身にまとっていた。
『ありがとう。私は現フォルガント家当主、テオル・アルマルク・フォルガントだ。もう一度だけ確認させていただこうか。君のその取るに足らん与太話はいつ終わるんだ』
茶色の髪をオールバックのようにまとめ上げ、ほの暗い会議室の僅かな明りの中で無機質な碧眼を青年に向ける一人の男性。なぜこの人がここにいるという疑問が浮かび、そして同時に彼の存在こそが平塚先生の切り札なんだということを理解させられた。あれはフォルガント家当主に間違いない。意識してその声や姿を確認すればそんなことはすぐに明らかになった。仮にも今の人生における実の父親のことは、そう簡単に忘れられるものじゃあない。
この国の貴族階級に属する人間だったら彼の肩書の重さは把握しているだろう。何たってエルトニアにおいて王族に次ぐ強権力を持った六大領主の一つ、フォルガント家の人間だ。それも妹のように庶子としての身分なんかではなく、むしろ頂上たる当主である。いきなりの闖入者に対して飛ばされ始めた野次が、その身分を示された途端にすべてが嘘のように途切れる。
『おい、そこの君。今壇上に居る者が私の娘であると言ったな。その根拠は何だ』
『あ……えっ……わ、私はリュードベリ子爵家の長男――』
『君の名前など聞いていない。偽物だと壮語した根拠を述べよと言っている』
有無を言わさぬ威圧感。年齢的な差もあるがそれはさておき、子爵家と国の一部の統治を王家から任された公爵家では家の位に雲泥の違いがある。あの人を前にしたら、ただの騎士学園の生徒でしかない青年は到底太刀打ちできるわけがない。事実、公的な場におけるルールでもある自分の名前の紹介も、必要ないとフォルガント公に突っぱねられた。威勢の良さなんて幻だったのではないのかと思うほど、青年の表情が青く染まる。
『ラスティレイ君は……今しがたライル殿下によって王宮で取り調べを……』
『二ホン国のアカデミーの研究員を君付けとは、お前は随分と位が高いようだな。そしてラスティレイが取り調べを、か。ならばあの"ラスティレイ"は一体誰なんだ?』
フォルガント公はそう言って壇上を、紛れもない僕本人だと指し示す。その瞬間から、もはや青年の勝ち目は万に一つもなくなったと言っても良かっただろう。
『それは……妹君のレシルティア様で――』
『自分の発言には責任を持つことだ。親であるこの私が娘と廃嫡したとは言え実の息子を取り違えていると、君はそう言っているのか?』
立場のある人間が白いものを黒と言い張ったら、それを白であると反論するのは難しい。公爵家の人間であり、しかも実の親でもあるフォルガント公が壇上にいるレシルティアを僕だと言いきったら、蚊帳の外の人間である青年一人がどう喚いたところでひっくり返すことなど出来やしない。
『一度ライル殿下に確認をしてみれば良い。本当に今日この時間に、レイジ・ヒラツカの招致を行っていたのか。恐らくそれは、情報伝達時の誤りか何かだろうがな。これ以上何かあるようならば、次は君の家の人間をエルドリアンに寄越すことだ』
そして唯一の取り付く島であるライル殿下についての話も、フォルガント公にここまで言い切られてしまった以上掘り下げることなんか出来やしない。正直なところ今日に起きている一連の事象について全容を把握しきれていない僕にとっては、彼が何故そこまでライル殿下に関してそこまで誤りだと主張できるのかは分からない。しかし公爵家の当主である彼がそう断言できるだけのからくりがどこかに存在することと、青年たち強硬的な大学否定派閥はこのシンポジウムで好き勝手騒ぐことが不可能になったことは断言できる。
『……一時的な中断はありましたが、これにてシンポジウム開会の挨拶を終了致します。平塚助教、ありがとうございました。それでは本日最初のご講演に移ります。講演者は本学教授、浜松仁先生です。講演題目は――』
呆然とした様子で立ち上がったままの青年を置き去りにするように、平塚先生の淡々としたナレーションが会場内に響き渡る。壇上から降りるレシル、それに入れ替わるようにパソコン片手に登壇する浜松教授、講演者情報を読み上げる平塚先生、そして何事も無かったかのように再び座席へと腰を下ろしたフォルガント公。会場内の誰もが立ち竦んでいる青年からは意識を外し、今まさに行われんとしている講演へと興味を寄せる。
浜松先生の穏やかそうな口調でプレゼンテーションが始まるまでには、いつの間にか力なく座る青年や彼に味方をして野次を飛ばしていた数名など最初からいなかったかのような雰囲気が会議室の中に漂っていた。
「……一件落着、なのかな」
「ええ、多分。次の休み時間でこっそりと先生にコンタクトを取りましょ。ポスタープレゼンまで先生に任せるわけにはいかないもの」
心底安心したような表情で、座席に戻るレシルの姿を見つめる藤沢さん。無論僕も、最悪の場合僕自身が出ていかなければならないと覚悟をしていたうえでこうやって事態が落ち着きつつあるのだから安堵は感じている。でもそれ以上に、シンポジウムで起きていたトラブルでさえもが不自然とも言える収束をしたことに、違和感はどうしたって拭えない。僕の隣で今日のタイムスケジュールを見せてくる藤沢さんにありがとうと言いつつ、その内心では"彼"に聞くべき事柄を頭の中で整理をしていた。




