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ヴォオス戦記  作者: 南波 四十一
ヴォオス戦記・乱
78/152

ヴォオス戦記・乱 語録(その1)

 これはあくまでおまけの人名録のようなものです。

 南波がメモ帳代わりに書き溜めたものですので、過度な期待はご勘弁ください。

 物語の続きではありませんので、間違ってお読みにならないようご注意ください。

 設定好きな方のみお読みください。

ア行


アデルベルド

 ハウデンベルク城塞の城主の一人でヴォオス軍の将軍。

 領地を持たない下級貴族の出身で、現在ミデンブルク城塞の城主を務めているドルクによって見い出され、実力のみで将軍職に登りつめた実力者の一人。

 クロクスの権力がヴォオス軍を毒する前に昇進出来たおかげで将軍職にあるが、それ以降であればなんの後ろ盾もない下級貴族のアデルベルドは千騎長止まりであった。

 ヴォオス軍が実力主義から貴族主義に傾いたことで、アデルベルドは次第にヴォオス軍幹部の少数派に追いやられていった。

 そのため、ドルク将軍がゾンの大侵攻によって陥落させられたミデンブルク城塞の再建と守備のため、ハウデンベルク城塞からミデンブルク城塞へと移動させられたことを受け、ドルク将軍に代わり、中央からハウデンベルク城塞へと移動させられた。

 ドルク将軍の影響でその思想がゴドフリート寄りであったアデルベルドは、実力ではなく家格にものを言わせるクロクス派はもとより、王弟派にも属していなかったため、これ幸いとハウデンベルク城塞へと赴いた。

 185センチの長身に、長い手足、鍛え上げられた鋼のような肉体を持つ、戦士になるべく生まれついた見事な肉体をしている。リードリット戴冠時33歳。



アレクザンドール四世

 ルオ・リシタ国現国王。別名巨人の国とも呼ばれるルオ・リシタ国の王にふさわしい巨体の持ち主。

 ルオ・リシタ人の成人男性の平均寿命が四十歳であるのに対し、アレクザンドールはリードリット戴冠時で六十三歳。肉体こそ急速に衰えを見せているが、頭の方はいまだにはっきりとしている。

 国の重職はすべてアレクザンドールの腹心で占められており、その支配には未だに微塵の揺らぎもない。



アンドレアス

 元はレオフリードの直属の配下であった千騎長で、リードリットによる粛清の後、王都治安軍に配属された。

 騎士階級出身でありながら千騎長まで上り詰めた実力の持ち主で、ひき立ててくれたレオフリードに対し、絶対の忠誠を誓っている。

 その頑固さからサミュエルは自陣への取り込みを諦め、謀反を起こす際には第三城壁外へと職務と称して追い出している。

 リードリット戴冠時の年齢は35歳。身長は170センチで、まるで岩で出来ているかのような頑健な身体をしている。



アンデッド(亡者)

 ゾンビや幽霊、吸血鬼など、すでに生命活動は停止しているにもかかわらず、まるで生きているかのように活動するモンスターの総称。



イオアーナ

 ヴォルク将軍の妻。

 子供の出来にくい体質で、ヴォルクと結婚後、なかなか子宝に恵まれなかったことでつらい日々を過ごしていた。ようやく恵まれた息子を五歳の時に終わらない冬の最中に亡くし、心を患ってしまう。

 子供を失くしてしまったという現実から心を閉ざしているため、その言動が他者には異様に映ることもある。

 十四歳の時に三つ上のヴォルクに嫁ぎ、以降十年間、子宝に恵まれなかった。

 食が極端に細くなってしまい、175センチの長身と相まって、触れたら折れそうなほど細く見える。リードリット戴冠時の年齢は29歳。



イザーク

 ヴォオス軍千騎長の一人。

 任務に忠実で辛抱強く、指揮能力の高い千騎長で、エルフェニウスからの信頼も厚い千騎長であるが、不測の事態に対する対応能力の低さが唯一の欠点。

 身長は175センチで、リードリット戴冠時の年齢は34歳。

 


ヴィルフェルミナ

 リードリット戴冠後、赤玲騎士団に入団希望を出した貴族の未亡人。

 遺産を巡って起こった親族間の諍いに命の危機を感じるも、血縁者は皆早くに亡くなり、頼る相手もなく途方に暮れていたが、同じ女性であるリードリットが即位したことで、庇護を求めて王都へと向かう。

 無事リードリットに庇護され、遺産を巡る争いも解決され、屋敷に戻ることも出来たが、リードリットやアナベル以下、赤玲騎士団の活躍に触れ、このまま屋敷に戻り無為な日々を過ごすのではなく、自分もヴォオスのために何かしたいと考え入団を志願する。

 身長は165センチと、ヴォオス人女性としては長身の部類に入る。入団時の年齢は26歳。



ヴセールヴォロト

 ルオ・リシタ国の王子の一人。 

 オレンベルクの民の出身で、2メートル10センチの大男。

 巨漢揃いのルオ・リシタ戦士の中でも一際見事な体躯の持ち主で、その強さはゲラルジーと並んで七人の王子の中で一、二を争うほど。

 ゲラルジーが<フールメント会戦>で戦死したことで、その実力は身長同様頭一つ抜きん出ることになる。

 王子の中では最年少の35歳。

 典型的なルオ・リシタ戦士で、冷酷にして無慈悲。

 弱者を虫けらのように扱うが、エヴスターヒーのよう陰湿さは持ち合わせていない。



エヴスターヒー

 ルオ・リシタ国の王子の一人。

 イヴァーノの民の出身で、王子の中では最年長の45歳。

 父親であるアレクザンドールと瓜二つではあるが、その体格はアレクザンドールに比して二回りほど小さい。それでも身長は180センチある。

 体格に比例してその人間的器も縮小されたようで、他人の功績を妬み、部下の功績を盗み、他人の失態を嘲笑い、己の失態は決して認めようとしない人間。

 国王の長子であるにもかかわらず、他の六人の王子と同等の権利しか与えられないことに対し、常に不満を口にしている。

 戦士として七人の王子の中でもっとも優れていると謳われ、ルオ・リシタの文明化にも努めて政治的手腕も示していた生前のゲラルジーに対して、他の六人の王子の中でもっとも深い憎悪を抱いていた。

 ルオ・リシタの有力貴族からはもっとも玉座から遠い存在と切り捨てられ、王宮での派閥争いでは、もはや争いの外に置かれてしまっている。



エト

 ドルトスタット家に仕える若き騎士。

 目じりの下がったやさしげな顔立ちをしているが、意外に喧嘩っ早く、戦いのときは真っ先に敵中へと突っ込む無鉄砲な性格。

 剣の腕は確かで、王宮騎士団がリードリットに対して起こした謀反を鎮めるために戦った騎士の一人。

 双子の兄にベンがいる。

 身長は180センチで手足が長く、均整の取れた身体つきをしている。リードリット戴冠時の年齢は、22歳。

 


エルスバアトル

 イェ・ソン軍の武将。

 大草原が広がるイェ・ソンだが、一部には砂漠地帯も存在し、そんな砂漠地帯のオアシスを中心に暮らす少数部族の出身。

 イェ・ソン人には珍しく、身長が180センチもあり、部族の護衛戦士を務めていたが、その実力を見込まれ、部族の庇護と引き替えにイェ・ソン軍へと加わった。

 右目には刀傷があり、隻眼双刀の将軍として、特にイェ・ソン東部の周辺国から恐れられている。

 リードリット戴冠時の年齢は28歳。



オーガ|(人食い鬼)

 辺境の山々に生息する魔物。体長が2メートル50センチから3メートル近くにまでなり、残忍で好戦的。人の生息圏で見られることはもはやないが、人が足を踏み入れない辺境には少数ながら今も生息している。



カ行


ガーゴイル|(石像鬼)

 城や屋敷などの守護のために造り出された擬似生命体。

 多くは装飾として配置されている石像に、魔術でもって擬似的な生命を与え使役する魔動人形ゴーレムのことを指すが、人類誕生と時を同じくして世界に生まれた成長機能を持たない無機物生命体が本来のガーゴイルである。

 生命誕生の際にこぼれ落ちた神々の力を取り込んだ無機物が偶然命を得て誕生した生命体であったが、後の神々の大戦の際にはその不死性と頑健さから神の先兵として意図的に生み出され、その絶対数を一気に増大させた。

 偶然生まれた第一世代が非常に温厚な性質であるのに対し、兵士として生み出された第二世代は非常に好戦的で、その容姿も厳つく醜い外見をしている。

 神々の大戦の末期には、その姿はほとんど見られなかったが、大戦を避けた第一世代が辺境で今もひっそりと生息している。



カーディル

 <狂戦士>の異名を持つメティルイゼット王子の弟。知能は低いが<人食い鬼(オーガ)>を思わせる巨体に、恐怖を知らない戦いぶりからゾン最強とも言われている。

 気分次第で何をしでかすかわからないため、いろいろな意味で恐れられており、一度はその行動を持て余した現国王アリラヒムによって処刑されかかったが、兄であるメティルイゼットの嘆願により救われる。

 何をしでかすかわからない怖さは今も変わらないが、メティルイゼットの命令にだけは絶対に従うため、ある程度の制御はされるようになった。

 ある戦の際、負傷により両腕が聞かなくなり、窮地に陥ったカーディルが、油断した敵将の顔面に喰いつき、喰い殺したことから、<人食い>の異名で呼ばれている。もっとも、素行はどうあれ王族であるカーディル本人の耳に、<人食い>の異名が届くことはない。



カ・イラサ山脈

 ヴォオスの隣国エストバが存在する地。

 大陸最大の山脈ノウン・アカーシャ山脈の一部でもある。



カティレイネ

 ボルストヴァルト家の嫡男、バウデヴェインの娘。

 熊の様な風貌をした父親に似ず、口数の少ない大人しい少女。

 リードリットと赤玲騎士団の活躍に影響を受け、最近剣術を学び始めた。

 そんな自分を必要以上に心配する父親が若干疎ましくあるが、厳つい風貌に不似合いな、子犬のような瞳で見つめられると厳しいことも言えず、ストレスを溜めこんでいる。

 父親が自分をクライツベルヘン家の嫡男アインノルトのもとへ嫁がせたがっていることは知っているが、自分ではアインおじ様(、、、、、、)には釣り合わないと、まともに相手にしていない。かといって断固拒否するつもりもなかったりする。

 リードリット戴冠時14歳。



神の足跡

 ルオ・リシタの南西部と、ゾンの北西部を繋ぐ、不自然なまでに山脈が削り取られた場所。

 まるで高く降り積もった雪の中を、無理矢理歩いて道をつけた様な地形をしており、細く複雑に曲がりくねっている。両側が切り立った断崖になっていおり、まるで人工物のように垂直に切り立っている。

 複雑な地形を削り、直線にしようと試みられたこともあったが、垂直に切り立った断崖は、下部を削り取ったことの影響で、その上に高く積み重ねられている土砂と岩石が自らの重さに耐えかね、大崩落を起こしたことで断念された。

 一時そのまま放置され、『神の足跡』は封鎖されていたが、ゾンはルオ・リシタ人を奴隷として狩るために、ルオ・リシタはゾンを略奪するために、両国側から崩れて堆積した土砂が取り除かれたため、その封鎖はあっさりと解かれた。

 一度は南の大陸隊商路と西の大陸隊商路とを繋ぎ、新たな経済圏を開拓しようと試みられたが、元々の相性の悪さもあり、交渉は決裂。経済の新たな可能性は、可能性のまま終わった。

 現在は両国とも『神の足跡』の出入り口にあたる部分に砦を設け、互いの侵攻に目を光らせ合っている。



キーラ

 イオアーナの侍女で元奴隷。

 ルオ・リシタ人であるが、かつての内乱で滅んだ部族の子孫で、貴族専用の奴隷として生まれる。

 イオアーナの懐妊に合わせ、十二歳の時にヴォルクの屋敷に買い上げられる。

 その仕事ぶりと人柄がヴォルクとイオアーナの目にとまり、奴隷の身分から解放される。

 その上で左腕に彫られていた呪印を解呪してもらい、王都の住民権まで購入してもらったおかげで、奴隷から人間へと還った。

 部族の長を務め続けた血筋の関係で、ルオ・リシタ人女性としても大柄で、185センチの長身を誇る。

 恩人であるヴォルクとイオアーナに対する忠誠心は、並の騎士をはるかに上回る。

 心を病んだイオアーナを守るため、ヴォルクに願い出、密かに護身術を学んでいるが、その習得速度の速さはルオ・リシタ軍で将軍を務めるヴォルクでさえも舌を巻くほど。

 リードリット戴冠時の年齢は17歳。



北の魔境

 ヴォオス北部に広がる大森林で、強力な魔物などが棲みかとする土地で、人々は魔境と恐れけして近づくことはない。

 北の魔境の外周部は、<守護者>努力によって魔物が狩られ、浄化が済まされているが、その深部は強力な植物系の魔物の巣窟となっており、<守護者>すら立ち入ることを禁じられている危険地帯となっている。

 聖なる力の欠片をその血に留めるシュタッツベーレン家がヴォオスの北部に領地を構えたのは、実は<北の魔境>に対する備えとしてである。

 


斬鈴(きりん)

 魔物の一種で、リードリットが団名にした赤玲と並ぶ<幻獣>。

 馬ほどもある巨大な鹿で、ほとんど枝分かれしない二本の巨大な角を持つ。動物としての鹿のように角は生え変わらない。

 鹿の角のように硬質なものではなく、柔軟性があり、良くしなる。外敵に対し角を突き刺すのではなく、振り回して相手を切り裂いてしまう。叩きつけられた岩が砕けるほど強靭で、鉄製の盾すら引き裂いてしまう。

 知能が極めて高く、人間を避けて暮らしているため、存在が確認されることは滅多にない。

 今も人間が踏み込むことのない辺境に生息している。

 レオフリードが持つ家伝の大弓は、この斬鈴の角から削り出されたもので、驚くほどの射程を誇るが、なまなかな者では弓を引くことすら出来ない。



ギュベン

 ケディク村の南方に位置する港町。

 奴隷船の中継拠点として発展した町で、それなりの活気はある。

 地形の影響で陸路の整備が進まず、ゾン国中央との交流はないに等しい。行き来は困難であるが、貴重な農作物の生産地である北のケディク村との交流が途絶えたことはない。

 海風の影響か、ゾンではかなり過ごしやすい土地で、住む人の気質も穏やか。そのため奴隷が虐待されるようなことも少ない。



グーラ

 グールの雌個体。



グール(屍食鬼)

 死体を食う人の姿によく似た魔物。

 やせ細った外見と、まるで腐敗が進んだ死体のような体色をしていることからアンデッドと間違われることが多いが、雄個体と雌個体が存在し、生殖能力も有する。雌個体はグーラとも呼ばれる。

 擬態能力を有し、体色を変化させるだけでなく、姿かたちまで変化させる能力を有する。

 雄個体は人間の女性と生殖行動を行わないが、雌個体は人間の男性を性的魅力で魅了して捕食することから、人間の男性との間に子供ができる場合がある。

 あまり正確ではないが人間の言葉も操り、知能はかなり高い。

 単純な戦闘能力だけを見ればそれほどの難敵ではないが、人間に化けて人間の集団の中に潜伏し、不意を衝いて襲い掛かってくることから、魔物としての危険度は極めて高い。

 魔神ラタトスの治世下では主要兵力の一種でもあった。

 基本臆病な性格で、単体で行動し、集団で行動することは少ないが、集団になると躁状態となって狂暴化する。

 熱さにも寒さにも強く、辺境、秘境にはまだかなりの個体数が存在すると見られているが、<守護者>の努力もあり、現在では人里に下りてくるようなことはない。

 地中を移動する能力があり、稀に戦場などに突然湧いて出ることがある。



グユククルク

 イェ・ソン軍の武将。

 馬を御する技量はイェ・ソン人一であり、イェ・ソンと同じ騎馬の民であるヴォオス人すら及ばない。

 イェ・ソン軍軽装騎兵部隊の指揮官で、170センチの身長に、細身の体格と、けして戦士としては恵まれた体形をしてはいないが、その鋭い切っ先は的の急所を外れることがなく、馬上にあれば自分よりもはるかに大きな相手であろうと後れは取らない。

 リードリット戴冠時の年齢は24歳で、イェ・ソン軍最年少の将軍でもある。



グンラード

 ヴォオス軍千騎長の一人。

 下級貴族出身で、腕は確かだが出世欲が強く、功績を上げることに積極的なため、攻めには力を発揮するが、守りに回ると脆い面がある。

 身長185センチ、がっしりとした体格の持ち主で、技よりも力押しを得意としている。

 リードリット戴冠時の年齢は28歳。



ケディク村

 ゾン国ファルダハン南部に位置する小村。

 灼熱の国ゾンでは珍しく、海風の影響で夏季でも定期的に雨に恵まれるため、村人は農耕で生計を立てている。

 大陸隊商路からは遠く離れ、地形の関係で近隣の港町、ギュベンとの行き来も容易ではないため、陸の孤島と化している。

 そのため、新しい情報、文化に触れる機会が少なく、村人は頑迷で封鎖的な性格をしている。

 ファティマの生まれ故郷。



ケルネルス

 フローリンゲン城塞の城主を務めるレイナウドの副官。

 表情が硬く、口数も少ないため、ひかえめな印象を受けるが、その内側には覇気と野心が満ちている。

 クロクス派のヴォオス軍人であったが、終わらない冬の間はフローリンゲン城塞に半ば閉じ込められていたため地下競売場に関わる機会がなく、結果として命拾いする。

 クロクスがヴォオスを離れて以降もその指示に従い、エストバ軍侵攻の際にはレイナウドを罠にかけ、殺害する。

 リードリット戴冠時の年齢は21歳。



ゴーバス

 ヴォオスとエストバの国境付近にある山道近辺を根城とする山賊の頭。

 男色家で有名で、逃亡中だったコーネリスを通行料金代わりに受け取り、たっぷりと可愛がる。

 その後コーネリスの策略にはまり、山賊団は一網打尽され、命を落とした。

 金貨百枚の賞金首でもあり、最終的にはコーネリスの逃亡資金となる。



ゴルレデイク(男爵)

 ヴォオスの下級貴族で赤玲騎士団幹部フランシスカの父親。


 

サ行


サヴァトスラーフ

 ルオ・リシタ国の王子。

 ドゥーラの民の出身で、ルオ・リシタ屈指の戦士の一人。

 力ではヴセールヴォロト王子には敵わないが、戦いに対し天賦の才を持ち、速さで優れる分ヴセールヴォロト王子よりも、サヴァトスラーフ王子の方が上と見る者も多い。

 蛮人を絵に描いたような人物で、その圧倒的強さと王子という立場、加えてドゥーラの民の長という立場から、欲しい物は平気で奪い、美しい娘は臣下の妻子から、他部族の長の妻子、果ては腹違いの姉妹まで、昼間から平気で強姦を繰り返してまわる。

 それでいて父親であるアレクザンドールの寵姫などには手を出さず、父の激発を上手くかわすしたたかな面もある。

 その強さは十分玉座に就くに値するが、人間性が皆無なため、王宮での支持者は少なく、その権力は小さい。

 ゲラルジーが死んだ今、残りの五人の王子を殺せばいいだけだと、恐ろしく軽く考えている。

 身長2メートルの36歳。



ザクトカンプ

 ザクトカンプ家の所領。

 ヴォオス北部に領地があり、ヘルヴェン城塞の城主であるマティウス将軍の故郷でもある。

 地下競売場関与により、当主であったモリスティアンと二人の息子の処刑を受け、マティウスにより領地と爵位の返還が願い出られるが、期限を十年とし、現在王家預かりとなっている。



ザシャログラード

 ルオ・リシタ国の王都。

 蛮族の城と揶揄される王城は、戦を前提にした造りであるため華やかさに欠け、建築技術の低さから、快適性にも乏しい。

 冬の謁見の間は凍えるほど寒く、暖を取るための火が絶やされることはない。

 各所で火が焚かれるため全体的に煤けており、長年蓄積された煤が塊となって料理に落ちてくることもしばしばである。ただし、白香木や銀香木に代表されるように、香りの高い樹木が多いおかげで城内は常に芳しい香気に満ちている。

 大陸北部に位置するため王宮内は夏でも肌寒く、一年を通して暖炉の火が絶えることはない。

 王族や他国の賓客を迎える居住区だけは別世界のように美しく、大陸全土で珍重されているルオ・リシタ製の素晴らしい家具は、訪れる賓客にため息をつかせるという。



サダーカ

 エストバ軍の将軍。

 エストバによるヴォオス侵攻の際、エストバ軍の優秀な将軍の多くが、終わらない冬によって追い詰められ、反乱寸前の状態であったため、バーユイシャによって捕らえられてしまい、上がいなくなる形でエストバ軍の幹部に浮かび上がってきた。

 将軍としては平均点以上の能力を有しており、けして無能というわけではない。

 捕らえられた将軍たちのあおりを受ける形でバーユイシャから厳しく当たられる不遇の人。



サミュエル(子爵)

 王都治安軍の責任者。

 前任者及び治安軍幹部が地下競売場の上客であったため、リードリットの粛清により組織としての要を失うことになり、治安軍は一度解体され、ミデンブルク城塞からレオフリードと共に王都警護のため移動して来たレオフリード軍配下の主だった者たちが治安軍を引き継いだ。

 その責任者としてレオフリードが推挙したのが副官を務めていたサミュエルで、その能力は誰もが認めるところであった。事実サミュエルは引き継いだばかりの王都の治安維持という重責を完璧にこなしていた。

 リードリットが真・貴族連合軍討伐のために王都を出立した直後に王宮へと攻め入り、先王バールリウスの身柄を押さえるとともに、リードリットに対しては降伏勧告を行った。



サルヒグレゲン

 イェ・ソン王族の一人。

 女好きの軽薄者ではあるが、短気な人間が多いイェ・ソン人にあって、常に乱れることなく平静を保ち続ける曲者。

 ヴォオス侵攻でその領土を奪い、ついでにシイングドルジが死んで自分に王位が転がり込んでくればいいのにと考えている。

 イェ・ソン人らしからぬのらりくらりとした態度と物言いをするが、戦士としても指揮官としても、その実力は確か。王族特有の濃い顔立ちで、イェ・ソン王宮では人気が高い。

 リードリット戴冠時の年齢は30歳。

 


シイングドルジ

 現イェ・ソン国国王。

 目鼻立ちがくっきりとした秀麗な顔立ちをしているが、その目は厳しい自然環境下にあるイェ・ソンの国王らしく、厳しく暗い色を湛えている。

 王族としては本来王位継承権の低い家系の出身であったが、終わらない冬の間に王位継承権の上位者と、当時の国王を殺して新王となった梟雄。

 本来であれば単なる弑逆者でしかないシイングドルジであるが、国そのものが死に絶えかねない状況にあったイェ・ソンの民は、強い王の誕生を歓迎した。

 リードリット戴冠時の年齢は40歳。

 185センチの長身と、イェ・ソン人とは一線を画す眉目秀麗なその顔立ちは、古代帝国ベルデの帝室の血を色濃く表していた。

 イェ・ソン軍三大将軍の一人、トルイゾリグとは幼馴染の関係にある。



シャンタル

 赤玲騎士団の新千騎長の一人。

 次期幹部候補であり、王宮警備に当たる赤玲騎士団の責任者でもある。

 長く艶やかな黒髪を、後頭部で一つにまとめて垂らしている後ろ姿は、見る者の目を引きつける美しさで、アナベル同様王都の婦女子に人気の高い団員の一人。

 リードリットの戴冠時の年齢は22歳。

 サミュエルによる王宮襲撃に対し、最後まで抵抗し、戦死する。



ジャンチブウゲ

 イェ・ソン軍の軍師であり、呪術師。

 本来であれば表舞台に上がることなどなかった秘術を守る呪術師であったが、終わらない冬の影響により、イェ・ソンを生き延びさせるためにシイングドルジに請われ、イェ・ソン軍に加わった。

 ハウデンベルク城塞に侵攻した最初の五万の老兵たちの身体に刻まれた『腐毒の呪印』の焼印を作ったの人物でもある。

 リードリット戴冠時の年齢は66歳。



<守護者>

 <守護者>とは、かつて英雄王ウィレアム一世により、<神にして全世界の王>を名乗った魔神ラタトスの残党を狩りだすために任命された狩人の集団。

 その多くが北の魔境へと逃げ去ったが、ヴォオス南部の森深くで確認された<悦楽の樹>のように、ヴォオスの各地に点在する辺境に姿を隠した魔物も存在した。

 ヴォオスは比較的肥沃で平な土地が多く、民は国土に広く生活圏を開いている。そのため、人が近づきにくい辺境は国境近くにみられる深い森林部が多く、<守護者>の多くが<森林>に特化した者が多い。他にも<峡谷>、<沼地>、<荒野>、そして<地下空間>に特化した<守護者>がいるが、その多くが三百年の歴史の中でその役目を終え、辺境から姿を消した。

 カーシュナーの弟子であるミランも<森の守護者>の末裔。

 <守護者>はドルトスタット家によって組織・管理されており、<守護者>たちの用いる技術はすべてドルトスタット家の初代から伝承されたもの。



ジリヤ

 リエーフの妹。

 リードリット戴冠時の年齢は2歳。



シルヴァ

 現在大陸最強と謳われる<海王>の二つ名を持つ不敗の傭兵。

 グスターヴァイスと同じく西方諸国の出身で、主に海上商人に雇われて傭兵暮らしをしていた。

 討ち取った海賊の首は数え切れず、懸賞金目当てに大海賊団のアジトに一人で忍び込み、首領と幹部の首を上げたこともある。

 だが、あまりに名が売れすぎてしまい、商船の積荷目当てではなく、船に乗る<海王>の二つ名目当てで商船が海賊に襲われるようになってしまい、どの海上商人もシルヴァを雇わなくなってしまったため、シルヴァはやむなく海の傭兵から陸の傭兵へと鞍替えした。

 最後に船から降りた地がミクニであったため、西方諸国出身でありながら、<海王>シルヴァの名は、大陸東部を中心に、内陸へと広がって行った。

 普段は陽気な性格で、声を荒げるようなことはないが、気分を損ねるとその気配だけで周囲の人々を震え上がらせるほど強烈な百戦の気を放つ。

 リードリット戴冠時の年齢は32歳。

 身長195センチの巨漢であるが、身のこなしは軽く、素早い。

 武器は三又の槍を好んで使い、剣を取らせてもその腕は超一流である。

 


シンコル

 イェ・ソン軍の武将。

 若手の有望株であったが、ハウデンベルク城塞救出に現れたボルストヴァルト軍を阻むため出撃し、バウデヴェインに討たれて命を落とした。

 リードリット戴冠時の年齢は18歳。



スザンナ

 赤玲騎士団千騎長の一人。寡黙だが一人を好むというわけではなく、むしろ常に人の輪の中にある。

 落ち着いた物腰で慌てることがなく、常に仲間たちの言葉に耳を傾け、人間関係や団の運営の改善に尽くす縁の下の力持ち的存在。

 母親は酒癖が悪く何かと暴力を振るう父親に愛想を尽かし、スザンナと三人の妹たちを捨て出て行ってしまう。残されたスザンナは父親から妹たちを守る一方、身を粉にして働いていたが、ある時父親の借金がもとで着の身着のままで路上に放り出されることになる。父親は借金取りから逃げ出し、残されたスザンナは多額の借金を背負わされ、遊郭ゆうかくに身売りされかけたが、話を伝え聞いたアナベルの手配により、危ういところで救い出される。

 この救出劇を後から知ったリードリットは激怒し、遊廓も含めた賭博場全体を取り仕切っていた組織をめちゃくちゃに壊滅させてしまう。おかげで当時のリードリットの悪評はさらに高まった。

 実力は赤玲騎士団ではリードリット、アナベルに次ぐナンバー3だったが、リードリットが戴冠により団を離れたことで、実質的な副団長的立場になる。

 身長は160センチで、ヴォオス人女性としては比較的大柄。リードリット戴冠時の年齢は27歳。

 父親の悪評の影響で婚期を逃してしまった不遇の人。

 男との体格差からくる間合いの不利を補うため、シヴァに師事して短槍をメイン武器として操る。盾を構えることが出来ないため、篭手の機能を拡張し、盾の役割をこなせるようにした独自の防具を左腕に装備している。短槍は投げ槍としても利用され、予備の装備として長剣も常備している、

 剣の腕だけでもヴォオス軍の千騎長に引けを取らず、兵の運用にも定評があり、その将器に大いに期待がもたれている。



ゼルクロー

 ヴォオス東部に位置するゼルクロー家の領有地。

 現当主はブラム男爵。

 王家直轄領であるフローリンゲンに隣接しており、東の大陸隊商路とも近いことから、領地は小さいがかなり豊かな土地。



セレン

 元奴隷の女戦士。解放された直後は感情を持っていないように見えたが、それはもとの主人に従順であること求められたからで、剣術を修めていくにつれ、これまで抑えつけられてきた本性が顔を出し、無鉄砲で好戦的な性格になる。

 男にはきついが年下の面倒見がよく、カーシュナーが主導する革命軍の女戦士たちからは絶大な信頼を得ている。21歳。女性としては大柄な170センチ。



ソフィー

 リードリット戴冠後、赤玲騎士団に入団希望を出した下級層出身の女性。

 終わらない冬によって滅んだ村の唯一の生き残り。夫も子供も失い、絶望のあまり自殺しようとしていたところを、ヴォオス各地を調査して回っていたゴドフリートとヴァールーフによって発見され、保護される。

 王都で難民として保護されていたが、待つ者は誰もいない故郷に帰ることに耐えられず、王都で職を探していたところ、新兵募集が女性も募集していると知り、応募する。

 戦いを好む正確ではないが、今まで通りの生活にはどうしても戻りたくなかったため、まったく違う道である騎士を目指した。

 本人に自覚はないがとんでもないど根性の持ち主。農婦であったため、体力もあり、頑丈で運動神経抜群。そのことに気がついていないのはやはり本人だけ。少し天然。

 身長は160センチと農村の出では珍しくやや大柄。入団時の年齢は24歳。


タ行


ダグワボルド

 イェ・ソン軍三大将軍の一人。

 基本雑な性格で、宮廷などの礼儀作法にうるさい場所を毛嫌いしている。

 王族に対して隔意はないが苦手意識が強く、面倒なので極力接しないようにしている。

 戦いにおいては勇猛果敢で負けたことがなく、部下からの信頼も厚い。

 その無礼ともいえる態度がまかり通っているのも、その実力に加え、権力争いに無関心なその図太い神経のおかげ。

 イェ・ソン人には珍しい180センチの長身に、骨格の大きさを感じさせる横に広い体格をしている。

 リードリット戴冠36歳。



ダル・マクタースタ

 エストバの王都。

 山頂に突如現れる真っ平な大地に築かれている。

 その周囲をカ・イラサ山脈に連なる山々の峰によって囲まれており、天然の要塞都市として機能している。

 国そのものが多層構造になっているエストバのもっとも奥まった地にあるため、商業機能及び東の隊商路は利便性の高い下層部の都市にあり、ダル・マクタ―スタは王族と貴族の住む静かな都市となっている。

 ヴォオスの王都ベルフィストにおける第一城壁内に似た役目を果たしている。



ツァガーンロー

 サルヒグレゲン直属の特殊部隊隊長。

 長い年月をかけて狼を飼い慣らし、その狼を操って狩猟を行う部族で、遊牧民が大半を占めるイェ・ソン人にとっては、自分たちの羊が襲われなくても、その存在自体が嫌悪の対象となってしまっている。

 サルヒグレゲンの一族により保護されることで何とか他の部族からの迫害を免れているため、サルヒグレゲンに対する忠誠心は厚い。

 狼を操る技術だけでも十分一軍に匹敵するが、ツァガーンロー自身の実力も、実はイェ・ソン最強と謳われるトルイゾリグに匹敵する。

 部族自体がイェ・ソンでは忌まれる存在であり、仕える主もイェ・ソン王宮に置いて鼻つまみ的存在であるため、その実力が評価されることはない。

 騎馬も良く操るが、地上戦における独特の動きは獣の様に鋭く、地上戦に限定すれば、間違いなくイェ・ソン最強。

 得意武器は双剣で、180センチの長身に、鋼の肉体を誇る。

 リードリット戴冠時の年齢は29歳。

 


ディーフェンター

 ディーフェンター家の所領。

 その領地はヴォオスの中央部に含まれ、その中央部の中でもどちらかと言うと北東部よりに位置する。

 

ディーフェンター家

 現当主はフェルディナント。そのフェルディナントに代わり、王都にある別邸を管理していた嫡男のフランシスクスが地下競売場に関わった罪で処刑される。

 フランシスクスの罪がディーフェンター家にまで及ぶことはなかったが、フェルディナントはそのことに対し感謝の念など抱かず、元々その異相から侮蔑していたリードリットに対し、さらなる悪意を抱いた。

 そのため王都に構えられている屋敷はディーフェンター家の人間ではなく使用人に管理を任せ、王都での活動をひかえている。

 ハウデンベルク城塞の城主、リストフェイン将軍の生家でもある。



デミード

 ルオ・リシタ軍王都守備隊の小隊長。

 ヴォルク将軍とは同郷の出で、年齢も同じ。加えてルオ・リシタ軍への入隊日も同日の同期に当たる。

 面識はなく、ヴォルクは名前を記憶にとどめている程度なのに対し、デミードは嫉妬と妬みと共にその名を記憶に刻んでいる。

 小隊長に抜擢されるなど、けして無能ではないのだが、自己中心的で自己評価が高く、他人の幸福を妬み、他人の不幸を嗤う気質であるため、現状に対し満足することはなく、常に不満を抱えている。

 アレクザンドールの命を受け、ヴォルク将軍の妻であるイオアーナを捕らえに行くが、キーラの活躍により取り逃がし、追跡の途中偶然通りかかったシヴァにより阻止され、最後はシヴァに城壁上から射落とされて死亡した。

 


テレシア

 リードリット戴冠後、赤玲騎士団に入団希望を出した下級層出身の女性。

 王都ベルフィストでそこそこの成功を収めた商人の下に嫁ぐも、終わらない冬が終わる直前に、夫と共に物資を輸送中に野盗の襲撃に遭ってしまう。命からがら逃げのびるも、テレシアは夫の命と商品を奪われてしまう。夫の死と共に商売の基盤が失われ、商品を奪われたことで納品が出来ず、高額の賠償金を支払うことになり、夫が苦労して築いた商店は倒産を余儀なくされ、テレシアは何もかも失ってしまう。

 絶望以上に激しい復讐の念に駆られていたテレシアは、復讐を成し遂げるための強さを手に入れるために、新兵の募集に応募する。

 入団後すぐ、新兵の実戦訓練を兼ね、隊商路の巡回を行っていたところ、偶然商隊が襲撃を受けている現場に遭遇する。この襲撃を行っていたのが、テレシアの人生を狂わせた野盗団で、テレシアは入団直後に目的を果たしてしまう。

 復讐が目的で入団したテレシアであったが、同行した赤玲騎士団新兵全員が、テレシアの無念を晴らすべく奮戦してくれる姿に胸を打たれ、以降は仲間のために強くなることを決意する。

 身長は155センチと少し大きめ。入団時の年齢は24歳。

 


ドクシン

 イェ・ソン軍の武将。

 若手の有望株であったが、ハウデンベルク城塞救出に現れたボルストヴァルト軍を阻むため出撃し、バウデヴェインに討たれて命を落とした。

 リードリット戴冠時の年齢は19歳。



ドラルハッテン

 ドラルハッテン家が治める領地。

 リードリットの母であるベルディアの生家であり、現当主マクシミリアンはリードリットの伯父にあたる。



トルイゾリグ

 イェ・ソン軍三大将軍の一人。

 シイングドルジの側近を務め、イェ・ソン軍の事実上の総指揮官。

 イェ・ソン人とは思えない巨体の持ち主で、その身長は2メートルを超え、異様に長い手足から、<蜘蛛将軍>の異名で知られている。

 三大将軍の一人に数えられているが、その実力はイェ・ソン軍一である。

 リードリット戴冠時の年齢は40歳。

 シイングドルジとは幼馴染でもある。


 

ナ行


ニーナ

 キーラの親友で明るく美しく、それでいて怖がりな少女。

 ヴォルクの副官であるファーツィとは恋仲に在り、終わらない冬さえ訪れなければそのまま夫婦になっているはずだった。

 ルオ・リシタ軍がヴォオスへ大侵攻をかけている最中に、突如としてヴォオス軍が王都ザシャログラードに現れたことで裏切りを疑ったアレクザンドールが、ルオ・リシタ軍の総指揮を任せたヴォルク将軍の妻の身柄を、保険の意味合いで押さえようと兵を向けたところ、その意図を拡大解釈したデミードによって屋敷に攻め入った戦士たちに捕らえられ、辱めを受ける前に舌を噛み切って自害する。

 リードリット戴冠時の年齢は、17歳。



ノウン・アカーシャ

 ヴォオス東部からその西端が始まり、遠くミクニの中央付近までその東端を伸ばす大陸最大の山脈。

 ヴォオスの隣国エストバは、ノウン・アカーシャ山脈の一部であるカ・イラサ山脈にある。



ハ行


ハーピー(人面鳥)

 

 身体は鳥で、胸から頭部にかけてが醜い女性の姿となっている魔物。

 飛行能力を有することから、辺境に近い村落などでは未だに目撃されることが多い。

 ひどく不潔で、鋭い鉤爪には毒もあり、子供一人なら一匹でも悠々と運び去ってしまう。

 雄個体は存在せず、鳥類、哺乳類であれば、交配し子孫を残すことが出来る。

 人間との間に生まれた個体は知能が高く、群れの統率者となることが多い。

 ひどく残忍な性格で、捕食目的ではなくてもそこに自分より弱い生物がいれば、嬉々として嬲り殺しにする。ただ殺す目的で人間の子供をさらうことがあるため、使命を帯びた<守護者>以外の狩人からも常に狙われている。



バーユイシャ

 現エストバ国国王。

 突出した才能はないものの、冷静に状況を分析する能力に長けている。

 南の隣国ラトゥに対し野心を燃やしていたが、終わらない冬の被害により、侵略どころか自身の王位が危うくなる。

 本人の構想としては、ラトゥを攻め滅ぼし、東の隊商路とセンゲガー河を利用した海洋貿易により、エストバをヴォオス以上の商業大国にするつもりでいる。

 実現すればエストバは、海路のおかげで東の隊商路を封鎖することも可能となり、ヴォオスに対し外交上の強力な切り札を手に入れることが出来る。

 その危険性に気づいているヴォオスがラトゥと同盟関係を結んだことを今でも忌々しく思っている。



 

バウデヴェイン

 ボルストヴァルト家の嫡男。

 当主であるアウグステインと違い、硬い髪質の頭髪に、針鼠のような髭を持つ偉丈夫。

 クライツベルヘン家の嫡男であるアインノルトと同年の35歳で幼馴染でもある。

 いつまでも結婚しないアインノルトを心配し、長女のカティレイネを嫁がせようと計画している。

 185センチと長身であるはずなのだが、全身をぶ厚い筋肉に覆われており、前後左右にぶ厚く広い身体をしているため、離れているとそこまでの上背には見えない。

 近づいて初めてその異様なまでの質量に驚かされる。

 ヴォオス一の怪力の持ち主であり、両手に構えた戦斧を小枝のように振り回す様は、その風貌と相まって、敵には悪鬼羅刹のごとく恐れられている。

 笑うと目がかわいい。

 


ハウデンベルク

 ヴォオス北東部に位置する王家直轄領の一つ。

 

ハウデンベルク城塞。

 南の国境線の要であるミデンブルク城塞に匹敵する規模と堅牢さを誇るイェ・ソンとの国境線の要。

 城主はアデルベルド将軍とリストフェイン将軍の二人が務める。



パヴェルレイモン

 ルオ・リシタ国の王子。

 ダグローブの民出身で、比較的冷静に物事を判断出来る人物。

 それ故に、自分自身の限界も見えており、次期国王候補と目されている二人の実力者、ヴセールヴォロト王子とロージオン王子の間で上手く立ち回ろうとしている。

 戦士としての能力も、政治家としての能力も並み以上であり、最もバランスの取れた人物なのだが、ルオ・リシタという国の在り方が、パヴェルレイモンに玉座に座ることを許さなかった。

 190センチの40歳。



バトゥスレン

 イェ・ソン軍の武将の一人。

 攻めが信条のイェ・ソン軍にあって、守りを得意とする将軍。

 常に冷静沈着であり、激しやすいイェ・ソンの諸将をたしなめる立ち位置にいる。

 派手さはないがイェ・ソン軍三大将軍の三人も一目置き、信頼を寄せている。

 身長は170センチで他の将軍たちと比較すると小柄だが、長槍を石突きの辺りで持ちながら、小枝を振り回すように扱う怪力の持ち主。

 イェ・ソン一の槍の名手でもある。

 リードリット戴冠時の年齢は42歳。



バルワント

 エストバ王宮の文官の一人。

 かつてはエストバ軍で将軍職にまで登りつめた武人であったが、大病を患い軍籍を退くと、文官として王宮に勤めるようになる。

 エストバ国王であるバーユイシャに対して忠誠が厚く、終わらない冬の最中にも、その忠誠心に微塵の揺らぎの見せなかった。

 バーユイシャもバルワントには絶対の信頼を寄せており、ヴォオス侵攻において難しい駆け引きと状況判断が必要とされるゼルクロー襲撃部隊の指揮を、現役を退いたバルワントに任せた。

 リードリット戴冠時の年齢は44歳

 


ビルトセイル(伯爵)

 ヴォオス北部に領地を持つ上級貴族。

 終わらない冬の最初の年に当時の当主が死亡する。情豪で知られ、品格は下劣。他界する数年前に赤玲騎士団幹部のフランシスカを妾にしようとしたが、リードリットに邪魔され、侮って力づくで奪おうとしたところ返り討ちに遭い、今後無駄に腰を振れないようにと腰の骨を砕かれ寝たきりとなる。

 現当主は、前当主とリードリットの確執が自分にも飛び火するのではないかと恐れ、全面的にリードリット支持の立場を取り、ご機嫌伺いに必死に努めている。



ファーツィ

 ヴォルクの副官。

 脳筋戦士タイプがほとんどのルオ・リシタ軍にあって、貴重な参謀タイプ。

 だからと言って戦士の力量が低いわけではなく、個性の強過ぎる兵士たちをまとめることが出来る優秀な軍人。

 元来凹凸の激しい顔つきをしているルオ・リシタ人ではあるが、ファーツィは中でも特に鼻が高く、面頬付きの兜を被ることが出来ないほどの高さがある。視界も邪魔する様で、無意識で引っ張るのがくせになっている。



ファティマ

 解放軍のリーダー。元はただの村娘でしかなかったが、15歳の時にゾン人独自の因習により虐げられ続ける女性の現状に疑問を投げかけ、村中どころか父親からもひどい暴力と迫害を受けることになる。最後まで考えを曲げようとしなかったファティマは悪霊に憑りつかれたとされ、火あぶりにされかけるが、偶然村を通りかかったカーシュナーに救われる。

「誰かが変えてくれるまで待ち続けるか、変えるために立ち上がるか。それは自分で決めろ。だが、君は現状に疑問すら持つことのない人々が大半を占める中、その不条理に疑問を投げかけた。帰って来たのは理によって説かれる言葉ではなく、理不尽な暴力によって求められた盲目的な服従だった。それに対して、君は最後まで屈服しなかった。君がどちらを選ぼうと、俺は君の行動に敬意を払い、その考えを支持し、支援しよう」

 カーシュナーが示してくれた理解と敬意を受け、それこそが本来人が他者に対して払うべきものであり、そこに性差や階級差を持ち込んではならないのだと悟ったファティマは、解放軍を組織し、戦うことを決意する。

 額の中央に大きなほくろがあり、黒い大きな瞳と相まって、まるで目が三つあるように見える。

 軍隊式の剣術ではなく、カーシュナーが考案した女性の特性を生かした剣術を身につけ、戦士としての実力もある。現在18歳。165センチ。



ファッジエヴナ

 ルオ・リシタ国の王子。

 バリヤーグの民出身で、2メートル20センチもある大巨人。

 筋骨隆々とした肉体を誇るルオ・リシタの戦士には珍しく、たっぷりと脂の乗った重心の低いあんこ型をしている。

 いささか知能に問題があり、非常に素直で騙されやすい。

 二つ上に兄がおり、本来であればファッジエヴナが部族を代表して王子になることはなかったのだが、騙されやすいファッジエヴナをからかい過ぎて怒らせてしまい、ブチ切れたファッジエヴナのビンタを喰らった兄は、首をへし折られて死んでしまった。

 強さこそが正義のルオ・リシタでなければ罪に問われたところだが、むしろ弟のビンタごときで死んでしまうとは何と情けないことかと、死んだ兄が責められ、ファッジエヴナはそのまま王子の座に収まった。

 基本温厚な性格なのだが、暴力に対する罪悪感が欠如しているため、戦えと命じられれば誰が相手でも容赦なく殺してしまう。

 ルオ・リシタ人には珍しいまん丸顔で年齢不詳な風貌であり、大きな赤ん坊と言われると、そう見えてしまう奇妙な容姿の持ち主であるが、すでに40歳。



ファルダハン

 ゾン南部の一地方。

 ゾンよりさらに南方にある未開地域から狩り集められる、通称南方奴隷と呼ばれる人々が一時的に集められる奴隷集積都市。

 南方奴隷は主に海路を使い奴隷船によって運ばれるが、一部地域は海路を使うのに山越えが必要になるため、陸路を経てファルダハンなどの奴隷集積都市に集められる。

 奴隷狩りから奴隷売買まで一括して行う商人が多いが、奴隷狩り専門の<人狩り>と、売買のみを行う商人の交渉の場でもある。

 ファルダハンなどで行われる奴隷市は、主に、<人狩り>と奴隷商人の間の小規模な取引に限定されている。



フェルデナント

 ディーフェンター家の現当主。

 嫡男であるフランシスクスが地下競売場に関わったことで処刑されたことを受け、リードリットを逆恨みしている。

 ハウデンベルク城塞の城主、リストフェイン将軍の父親でもある。



腐毒の呪印

 腐毒の呪印とは、<神にして全世界の王>魔神ラタトスが、人間の領地を攻め滅ぼす際に使用した呪印で、その効果は、死後急速に肉体を腐敗させ、瘴気を生み出し、魔を呼び込む力を有している。

 また、腐毒の呪印を刻まれた者は、五感が鈍化し、思考も精神もひどく単純化される。

 ラタトスはこの二つの効果により、使い捨ての兵士を強化し、死後は大地を瘴気で侵させ、新たに獲得した領地を魔の領域へと変えていった。



ブラム|(男爵)

 ヴォオス東部に位置するゼルクローの現当主。

 クロクス派の貴族であったが、ブラム当人にクロクスの気を引くほどの才覚がなかったおかげで地下競売場には招かれず、結果として命拾いすることになる。

 軍を率いる能力も、領土を管理する才覚もない凡人以下の人間であるが、優れた家臣らに支えられ、何とかゼルクロー領を収めている。

 比較的善良な性格をしていることが唯一の取り柄。

 リードリット戴冠時は37歳。中肉中背で、顔は何とか中の上。



フランシスカ

 赤玲騎士団千騎長の一人。下級貴族であるゴルレデイク家の子女。16歳の時、その美貌を見初めたビルトセイル家の当主が上級貴族の立場を利用して強引に愛妾にしようとしたが、50歳も年上の老人の慰み者になることを拒んだフランシスカは、赤玲騎士団に逃げ込んだ。当時の赤玲騎士団はある意味武装した女性擁護団体的側面があり、女性から離婚を申し出ることが出来ない世の中で、夫の暴力などに耐えかねた女性が唯一庇護を求めることが出来る場所であった。

 赤玲騎士団は当時の国王であるバールリウスの庇護下にあり、さらにはその資金繰りを宰相であったクロクスが行っていたため、誰も逆らうことは出来なかったのである。

 赤玲騎士団にあって、法とはリードリットであり、並大抵の貴族では後ろ盾が大き過ぎてその決定を覆すことは出来なかった。

 上級貴族であったビルトセイル伯爵は己の立場に驕り、クロクスに掛け合いってリードリットから「自らの手で力ずくで奪うことが出来ればくれてやる」という言葉を引き出し、たかが女の集まりと侮りのこのこ赤玲騎士団本部に手勢を引きつれ乗り込むも、あっさり返り討ちに遭う。この時リードリットに腰の骨を砕かれ、その後は寝たきりの生活となり、終わらない冬の最初の年に死亡する。

 ビルトセイル伯爵に付き従った私兵は生き残った者全員が<玉無し>(金的を潰される)にされたことで、リードリットの悪評は縮み上がる恐怖と共にさらに高まった。

 戦い、自分の人生を勝ち取る赤玲騎士団の姿に深い感銘を受けたフランシスカは、そのまま入団し、現在に至る。

 身長は155センチで、ヴォオス人女性としてはやや大きめ。リードリット戴冠時は21歳。

 モランの鉄鎖術に感銘を受け、モランほどの長さは操れないが、男との体格差を十分補えるだけの長さの鎖を自在に操れるだけの技術を短期間で習得してみせた。

 基本的に何事も器用にこなせるタイプで、赤玲騎士団で新たに編み出された戦闘術のすべてに精通している。



フランシスクス

 ディーフェンター家の嫡男であったが、地下競売場での奴隷売買に関与した罪で処刑される。

 ハウデンベルク城塞の城主、リストフェイン将軍の実兄。



ブロース

  元はレオフリードの直属の配下であった千騎長で、リードリットによる粛清の後、王都治安軍に配属された。

 騎士階級出身でありながら千騎長まで上り詰めた実力の持ち主で、ひき立ててくれたレオフリードに対し、絶対の忠誠を誓っている。

 その頑固さからサミュエルは自陣への取り込みを諦め、謀反を起こす際には第三城壁外へと職務と称して追い出している。

 リードリット戴冠時の年齢は38歳。身長は175センチで、鍛錬を怠らないその身体は、四十を目前にして無駄な贅肉一つない研ぎ澄まされた肉体をしている。



ヘイン

 王都治安軍兵士で、元レオフリード軍からの移籍組。

 平民出の騎士で、学はないがその分実力は確かなものがある。

 明るく快活な性格で、厳つい身体の上にごく平凡な顔が乗っている、一般市民が想像する、いかにも兵士といった感じの兵士。

 弟のヨナタンの賢さが自慢で、本部の事務局に掛け合い、まんまと平民である弟を本部職員に押し込んでしまった。

 その一事が後々まで大きくヴォオスに影響することになるが、それがどれほど重要なことであったか、ヘインが本当の意味で理解することはない。

 リードリット戴冠時の年齢は20歳。身長は170センチで、身体は横に大きく、見た目通りなかなかの怪力の持ち主でもある。



ヘルヴェン

 王家直轄領の一つで、ヴォオス北部のルオ・リシタ国と国境を接する位置にある。

 重要拠点として、都市ヘルヴェンと、北の守りの要であるヘルヴェン城塞がある。

 

都市ヘルヴェン

 ヴォオス国内における北の隊商路の重要拠点の一つ。

 北の隊商路を中心として商売を行う商人にとってはもちろん、ヴォオス北部の食料の集積地でもあり、国内の商人にとっても重要な拠点となっている。


ヘルヴェン城塞

 ヴォオス城塞の一つで、ルオ・リシタとの国境沿いにある。

 南のミデンブルク城塞ほどの規模はないが、堅牢さでは一歩も引けを取らないヴォオス北部の守りの要。

 ヘルヴェン城塞の城主は、マティウス将軍。

 クロクスにより兵数削減が行われた際、半数以上の兵士が削減されてしまい、終わらない冬の最中には、騎兵二千、歩兵三千にまで縮小された。

 大反乱の際にも打って出ることが出来ず、反乱終了まで守りを固めることしか出来なかったことを、城主であるマティウスを筆頭に、当時ヘルヴェン城塞に詰めていた将兵は、全員忸怩たる思いを抱いていた。

 マティウスに対し、兵を動かさなかったことを一切責めず、むしろ感情を抑え、状況に対して的確な判断を下したとして、とがめるどころかヘルヴェン城塞兵のためにねぎらいの品まで持たせたリードリットの度量に、兵士たちは深い感銘を覚え、リードリットに対し批判的な者が多いヴォオス北部にあって、リードリットの熱烈な支持者となる。



ベルディア

 リードリットの母であり、バールリウスの妻。

 公爵家であるドラルハッテン家の出身で、ヴォオス一の美姫と謳われていた。

 バールリウスとは互いに一目惚れし合い、家柄も優れることからすんなりと王妃の座を占める。

 深窓の令嬢らしく大人しくひかえめな性格であったが、それ故に赤髪に黄金色の瞳を持つリードリットを産んでしまったことにひどいショックを受け、リードリットを我が子として受け入れることが出来ず、次第に心を病んでいき、王宮の奥に引きこもると最後までリードリットを遠ざけたまま病死する。

 享年30歳。(当時リードリット12歳)



ヘルマン(男爵)

 クロクスが宰相の地位にあったとき、文官の末席にあり、地下競売場に関わらずに済んだおかげでリードリットによる粛清から逃れることが出来た。

 末席とはいえ能力至上主義のクロクスに認められただけあり、文官としての能力は高かったが、ヴォオス貴族の悪い面が露骨に表に出ている差別主義者であったため、上位の文官が粛清によりごっそりいなくなって以降もその地位が上がることはなかった。

 ヴォオス王宮がサミュエルの手によって陥とされ、バールリウスの身柄が拘束されると、真・貴族連合軍と交戦中であったリードリット率いる赤玲騎士団に停戦を命じるための使者として派遣された。

 バールリウスを人質に取られてもリードリットが命令に応じなかったため、その場で捕らわれ、セインデルトにその身柄を預けられことになる。

 その最後は凄惨の一言に尽きた。



ベルンハルト

 ドルトスタット家の嫡男。

 当主であるクリストフェルンにうり二つ。クライツベルヘン家のヴァールーフも当主であるヴァウレルにうり二つであるが、こちらの場合はそこに明確な年齢差が存在する。ヴァールーフが若き日のヴァウレルにうり二つなのに対し、ベルンハルトは今現在のクリストフェルンに酷似している。

 おかしな言い回しになるが、父親であるクリストフェルンの方が、ベルンハルトに似てい過ぎるのだ。

 クリストフェルンが年相応に外見も年齢を重ねていれば、そこには似てはいても年齢差が生まれたのだが、クリストフェルンがいつまでも若々し過ぎるため、双子のようによく似ている。

 リードリット戴冠時19歳。

 クライツベルヘン家の四兄弟が未だに全員独身なのに対し、ベルンハルトは十八歳で妻を迎え、現在は生まれて間もない娘の父親でもある。

 文武に秀で、弓の腕前はレオフリードには一歩及ばないものの、ヴォオス屈指の弓の名手。

 185センチの長身に、無駄なく引き締まった肉体の持ち主。その強さの伸びしろはまだまだ尽きない。



ベン

 ドルトスタット家に仕える若き騎士。

 切れ長の目に、常に引き締められている口元から、厳しい人格の持ち主と思われがちだが、実は物静かで温厚な性格。

 双子の弟であるエトが自分自身の制御が利かなくなってしまうことが多々あるため、戦いでは一歩引いた位置に立ち、常に全体へと気を配って立ち回る。

 次期当主候補であるベルンハルトの将来的な補佐役として、弟共々期待されており、行動を共にすることが多い。

 身長は180センチで、双子のわりにはあまり似ていないベンとエトであるが、同じ身長で長い手足を持つ均整の取れた身体つきはよく似ており、後ろ姿で並ばれると、付き合いの長いベルンハルトでも区別がつかない。

 リードリット戴冠時の年齢は22歳。

 


マ行


マールデン

 ヴォオス軍千騎長の一人。

 準貴族である騎士階級出身で、リードリットが行った改革のおかげでこれまでの実績が認められ、千騎長となる。

 百騎長止まりと自分でも諦めていたので、働きを出自によらず正当に評価してもらえたことに対し、改革を行ってくれたリードリットに感謝している。

 個人の武勇で成り上がる者が多い千騎長の中で、冷静沈着で確かな用兵術を身につけたことが評価された千騎長の一人。

 タイプ的には参謀型で、千騎の兵を自在に操る。

 エルフェニウスからの信頼も厚く、難しい任務を与えられることが多い。

 リードリット戴冠時の年齢は29歳。

 身長は175センチで、痩せ型のスピード重視の戦いが得意。



魔石(ませき)

 神々の力を宿した石で、神話時代には神々の力に感応した岩石が、ごく自然にその内側に力を蓄積していたため、神々の支配領域ごとに魔力を秘めた岩石の種類は異なっていたが、おおむねどこでも入手することが可能であった。

 神々の大戦のおり、神々の力の衝突の余波を受け、多くが貯えた力の暴走で爆裂してしまったが、地中深くに埋まっていた物は圧力によって力の暴走が抑え込まれたため、砕けず残った。

 神々の大戦後に隆盛を極めた古代帝国ベルデでは、この魔石を利用した独自の魔法文明が栄えた。 

 現在も発見されることはあるが、神々の影響下から離れて以降、かつては宝石のような色艶を放っていたその色も、今は鈍くくすんでしまい装飾品としての価値はない。強度も他の岩石よりも低くなってしまっているため、建築資材としての価値もなく、人間が魔力を失って久しい現代では、使い道のないただの石ころと化している。



マクシミリアン

 ドラルハッテン公爵。

 リードリットの伯父に当たる人物で、リードリットの母親であるベルディアは妹になる。

 文武に秀で、48歳の今でも引き締まった若々しい外見をしている。

 大貴族として十分な能力の持ち主であるが、特権意識が強く、貴族としての格、血統へのこだわりも強いため、何かと他者との衝突が多い人物。

 ドラルハッテン領の経済は、クロクスが築いた経済網にからめ取られてしまっていたため逆らうことが出来ず、クロクスに対して頭を下げたくない一心で病気を理由にひたすら領地にこもり、王都へは参上しなかった。

 リードリットは血のつながった姪であるが、その異形を忌み嫌い、産んだベルディアにまで嫌悪をあからさまに示すほどで、リードリットの即位に対しても、公然と異を唱える。

 最終的にはリードリット排除のために一斉蜂起に加わり、反乱貴族の盟主的立場に就く。

 


マティウス

 ヘルヴェン城塞をあずかるヴォオス軍の将軍。ヴォオス北部貴族ザクトカンプ家の三男で、37歳。

 ザクトカンプ家は代々醜聞好きとして知られ、特に善良な宮廷人たちの悪質な噂を捏造し、広めることで有名だった。リードリットに対しても批判的で、リードリットが幼少のころからその容姿を嘲り、その評判を貶めようと、悪質な噂話を上流社会にばら撒いて来た。

 若き日のマティウスは、父親と二人の兄の言動を醜いと感じることが出来るザクトカンプ家らしくない変わり種で、家族に三下り半を叩きつけるとヴォオス軍へと入隊してしまった。

 去り際に放たれたマティウスの至極まっとうな言葉に激怒した父親であるモリスティアンは、マティウスを勘当し、ヴォオス軍に対して圧力をかけるが、当時の大将軍であるゴドフリートの逆鱗に触れてしまい、上流社会での立場を失う。

 醜聞好きのザクトカンプ家は、虫が甘い蜜に寄り集まるように地下競売場の噂を嗅ぎつけ参加し、モリスティアンと二人の息子は、リードリットの血の粛清により処刑される。

 事の真相を知ったマティウスは、リードリットに対してヴォオス軍の除隊とザクトカンプ家の人間として、厳正な処分を願い出るも、この時のリードリットの基本方針である、処分は当事者のみとするという考えから、マティウスの願いは退けられることになる。

 これを簡単に呑み込むことの出来なかったマティウスは、リードリットから認められたザクトカンプ家の継承を受けたうえで領地及び爵位の返還を申し出た。

 本人の希望とはいえ、他者との処分に差があり過ぎるとし、これも退けられる。どうにも納得のいかなかったマティウスであったが、無実の者を罰したくないというリードリットの意を酌み、向こう十年間、ザクトカンプ領は王家預かりとし、領地管理を王家で代行する代わりに、税収の全てが王家に納められるという代案に合意する。

 最終的にマティウスを納得させたのは、リードリットの、

「汚れた家名を捨てるのは簡単だ。お主が親兄弟の行いを真に恥じ入るのならば、その名を負い、自身の行いでその汚名をすすいでから捨てよ。ここで捨てるは逃げも同然だ」

 という厳しい一言であった。 

 国政にまったくの無関心で、クロクスの権力を肥大化させた張本人とも言える父バールリウスに代わり、王族としての務めを果たそうとしているリードリットのこの言葉は、マティウスの心を打ったのだ。

 以降マティウスはこれまで通りヘルヴェン城塞の城主として職務を遂行している。

 


マルファ

 リードリット戴冠後、赤玲騎士団に入団希望を出したルオ・リシタ人女性。

 元はルオ・リシタ貴族の専属奴隷の家系で、ヴォオス大使として赴任した貴族によってベルフィストに先祖が連れてこられた。

 ウィレアム三世による奴隷解放の際、貴族の下から逃亡してヴォオスに亡命し、その庇護下に入る。

 その後はヴォオスのルオ・リシタ人生活区に住み着き、平民として暮らし始める。そのまま代を重ね、50年ヴォオスで暮らしており、マルファは純潔のルオ・リシタ人でありながら、ヴォオス生まれのヴォオス育ちで、ルオ・リシタの地を踏んだことはない。

 ルオ・リシタ人は非常に大柄な種族ではあるが、中でもマルファは突出して大きく、身長はカーシュナーとさして変わらない程もあり、同族からも驚かれている。

 骨格も女性とは思えないほど大きく、ただ一生懸命働いただけなのに、男以上に筋骨隆々とした見事な体格をしている。

 幼少期のころからすでに周囲の同年代の子共より頭一つ分大きく、大きな身体をずっとからかわれてきた。顔は美しいがいかんせん男よりもたくましいその身体が仇となり、嫁入りは絶望的と両親は嘆いている。

 どうせ駄目ならと発想を転換させ、マルファは大きくてたくましい身体を生かせる兵士になることを決意し、新兵募集に応募する。両親も不憫に思いつつもどうしてやることも出来ないため、娘の決断を受け入れ、送り出す。

 身長は驚異の195センチで、赤玲騎士団が勢ぞろいしても、一目でどこにいるかわかるほど。入団時の年齢は15歳。リードリット念願のルオ・リシタ人女性の兵士でもある。



メレウスゴルスク砦

 ヴォオスとの国境に最も近い位置にあるルオ・リシタの砦。

 あまり高度な建築技術を持たず、攻城戦を苦手としているルオ・リシタには、ヴォオスなどで見られ様な規模の城塞は存在しない。

 そんな中でもメレウスゴルスク砦は最大規模の砦で、兵士も千人から常駐している。

 通常業務は大陸隊商の警備であるが、一度ヴォオスとの間に戦端が開かれれば、対ヴォオスの最前線基地へと変わる。



モリスティアン

 ザクトカンプ家の前当主。

 息子が三人おり、末の息子はヴォオス軍のマティウス将軍。

 地下競売場に深く関わっており、上二人の息子共々処刑される。

 根も葉もない醜聞を広めることに暗い情熱を燃やす嫌われ者。



ヤ行


ユリア

 赤玲騎士団千騎長の一人。四人の千騎長の中では最年少。メティルイゼット王子率いるゾン軍の大侵攻の際、家族を失い天涯孤独の身となる。始めは家族の知人に引き取られ、王都ベルフィストに移り住んだが、引き取ってくれた知人も大侵攻の際に受けた傷が原因で亡くなってしまう。経済的にユリアを抱えきれなくなった知人の家族が働き口を探してくれたおかげで路頭に迷わずに済む。その働き口が赤玲騎士団の下働きであったことがきっかけで、ユリアは騎士に憧れを持つようになる。

 過酷な下働きの仕事が終わった後に一人こっそり訓練の真似事をしているところをアナベルに見つかるが、それがきっかけとなり入団を許される。

 身分違いを気に病み気後れしてしまい、始めのうちは伸び悩んだが、リードリットが活動拠点を王都からミデンブルク城塞に移し、対ゾン防衛任務に強引に割り込んだことで実戦を経験し、一気に力をつける。

 身長は150センチでヴォオス人女性の平均。リードリット戴冠時は18歳。

 盾を持たない回避メインの高速片手剣スタイル。奥の手として手甲の中に仕込んだくないを戦いの最中に投げつける。さすがに致死性の毒は用いないが、麻痺性の毒が塗られている。リタの協力により指導に元暗殺者がついたおかげで腕前は百発百中。



ヨナタン

 王都治安軍兵士であるヘインの弟で、王都治安軍本部の事務職員。

 サミュエルの謀反に対し、即座に行動を起こそうとした王都治安軍の残存部隊を制御するために、リタからの指示を受け、その指示を部隊にわかりやすく伝えるという以外に重要な仕事を押しつけられることになる。

 一人苦闘しつつも前を向き続けるルートルーンの人となりに感銘を受け、仕える。

 リードリット戴冠時の年齢は15歳。身長160センチで、ひょろりとしているが、何もしていない貴族の子息と違い、平民出のヨナタンは細いが身体そのものはしっかりとしている。



ラ行


リエーフ

 ヴォルク将軍の息子。終わらない冬の最中、わずか五歳でその人生の幕を下ろした。


リエーフ

 難民の子供。

 終わらない冬による被害で家族を亡くし、行く当てなく幼い妹を抱えて王都目指していたが、到着と同時にライドバッハ率いるヴォオス軍の包囲に遭い、妹と二人逃げ遅れる。

 二人の兄妹にかまわずルオ・リシタ軍が弓矢による一斉射撃を行ったため、危うく死にかけたところをライドバッハに救われる。

 その後は紆余曲折を経て、妹と共にヴォルクの養子となる。

 リードリット戴冠時の年齢は、5歳。



リザ

 カーシュナーたちによって救い出された元奴隷の少女。



リストフェイン

 ハウデンベルク城塞の城主の一人。

 上級貴族ディーフェンター家の三男。

 かつてはヴォオス軍軍師の第十席であったが、卓越した剣技の冴えと、実戦指揮能力の高さから、軍師の席を辞し、武人となった文武両道の英才。

 レオフリードに強い憧れを持っており、クロクス派でもロンドウェイク派でもなかったレオフリードがミデンブルク城塞へと移動させられた際にはリストフェインも移動を願い出たが、レオフリードに力をつけさせたくなかったクロクスとロンドウェイクにより、真逆に位置するハウデンベルク城塞へと移動させられてしまった。

 この際リストフェインはまだ千騎長の地位にあったが、ディーフェンター家への配慮から異例の若さで将軍へと昇進し、ハウデンベルク城塞の城主に栄達したという体裁が整えられた。

 これに憤慨したリストフェインはヴォオス軍を離れようとしたが、レオフリードに諭され、やむなくハウデンベルク城塞へと向かった。

 だが、嫌々赴任したハウデンベルク城塞の先任城主であるアデルベルド将軍の実力と人柄に感銘を受け、自身のさらなる成長のために、アデルベルドから学び、日々の職務に励んでいる。

 180センチで一見すると細身に見える体格だが、贅肉の一切ない彫刻のような肉体美を誇る。

 顎が細くすっきりとした鼻筋、猫を思わせる大きな切れ長の目をしており、ヴォオス軍でも屈指のもて男。王宮でレオフリードと共にいると、女性が集まってしまい、王宮業務に支障が出るほどその人気は高い。

 リードリット戴冠時、21歳。



ルオ・リシタ国の七大貴族

 イヴァーノの民。――王子、エヴスターヒー。

 オレンベルクの民。――王子、ヴセールヴォロト。

 スヴェルドの民。――王子、ロージオン。

 ダグローブの民。――王子、パヴェルレイモン。

 ドゥーラの民。――王子、サヴァトスラーフ。

 バリヤーグの民。――王子、ファッジエヴナ。

 ルーシの民。――王子、ゲラルジー。



レオポルト

 ディーフェンター家の次男。

 奴隷売買に関与した罪で処刑されたフランシスクスに代わり、ディーフェンター家の次期当主候補になる。

 凡才の極みのような青年で、利発な兄フランシスクスと、ヴォオス軍でも群を抜く英才である弟リストフェインにはさまれ、ずっと肩身の狭い思いをして過ごしてきた。

 優れた二人と比較されたことでその能力を実際よりも低く評価されてきたレオポルトであるが、実際は可もなく不可もない能力の持ち主で、低く評価され続けたことで卑屈な性格となってしまった。

 それでも己の能力にうぬぼれ人の道を誤ったフランシスクスと違い、その気質は善良で、父であるフェルディナントのようにリードリットを逆恨みするようなことはなく、フェルディナントがルオ・リシタ軍の侵攻に合わせて蜂起しようと画策していることを知ると、リストフェイン経由でその情報をヴォオス軍に流した。

 これによりレオポルトはディーフェンター家のみならず、弟の立場をも救うことになった。

 貴族の一斉蜂起の際は仮病を使って参加を逃れるなど、はたから見れば小賢しく映るかもしれないが、出来る範囲で自分なりの全力を尽くす愛すべき小心者。



レフィスレクス

 ドルトスタット家の次男。

 兄のベルンハルト同様父親であるクリストフェルンにうり二つの容貌をしている。さすがにまだ幼さの残る年齢であるため似てはいても見間違えるようなことはない。

 カーシュナーとは数えるほどしか顔を合わせたことはないが、父から聞かされたカーシュナーの偉業と、兄から聞かされたカーシュナーの人柄から、尊敬し憧れを持つようになる。

 リードリット戴冠時15歳。

 若いながらに天才的な剣技の冴えを見せる。



ロージオン

 ルオ・リシタ国の王子。

 スヴェルドの民の出身で、戦士としての技量以上に、政治的手腕の光る、次期国王候補の最右翼。

 宮廷でも最大派閥を形成しており、その権勢は父であるアレクザンドールに次ぐ勢い。

 ルオ・リシタ人にしては珍しく、癇癪を起すことがなく、冷静に物事を見る目を持っている。

 もっとも警戒していたゲラルジーが死んでくれたことを喜びつつも、その能力を惜しんだ唯一の人物でもある。

 冷静である分冷徹な部分が際立つ。

 身長190センチの39歳。



ロッテ

 赤玲騎士団千騎長の一人。負けず嫌いの無鉄砲で、リードリットの暴走に真っ先に追走する問題児。14歳で結婚するも相手に恵まれず、酒に酔った夫に暴行を受ける。だが、持ち前の負けん気で反撃すると、反撃などないと侮っていた夫は驚いてよろめき、その拍子に机の角に頭をぶつけてあっさり死んでしまう。

 完全な自業自得が招いた事故であったが、役人がこれを殺人としてロッテを逮捕する。この役人には拷問癖があり、役人の間でも問題になっていた。ロッテが捕らえられたのも拷問が目的であり、そこに正当性はまったくなかったが、拷問を受けるのが罪人であることから大事になることもなく黙認されていた。

 役人の噂はアナベルの耳に入っており、ロッテの逮捕を受け、独自に調査を行い夫の死が事故であることを突き止める。

 全身を鞭打たれ、ぐったりとなっているロッテを役人が犯そうとしているところに踏み込んだリードリットは、必死に言い訳する役人を容赦なく撲殺する。

 男を圧倒するリードリットの強さに、自分も男の理不尽に屈しないで済む強さが欲しいと願ったロッテは保護されると同時に入団を志願した。

 身長は155センチで、ヴォオス人女性としてはやや大きめ。リードリット戴冠時20歳。

 剣と小型盾という赤玲騎士団標準のオーソドックススタイル。奥の手として特殊加工された盾を持っており、攻撃を弾くだけではなく、受けた剣を捕まえへし折ることも出来る。守りつつ攻める武器破壊を得意とする。

 

ワ行


ワイデルウォメルの野

 ヴォオス北部に位置する特異地形で、<神々の足跡>の一つ。

 ゾンとルオ・リシタを繋ぐ<神の足跡>ほど巨大なものではないが、ヴォオス各地に点在する神々の時代の名残りで、その規模はヴォオス各地に点在する<神々の足跡>の中でも三本の指に入るほどの広さを持つ。

 四本の峡谷と窪地、不自然に切り立った断崖を持つ岡が存在する。

 今回の語録は、とにかく敵味方で新たな登場人物がアホみたいに登場したのでかなりのボリュームになりました。

 これでも未登場の人物や地名などは削ってあります。

 削る前は3万文字以上に達していました。我ながらアホですね。

 一部登場しないまま載っているキャラもありますが、そのキャラに関しては、別のキャラの補足としてメモしていたので、そのまま載せてあります。


 このおまけを最後までお読みくださった方、お疲れ様でした。

 あなたは間違いなく活字中毒者=勇者です!

 あなたのような方に読んでいただけて非常に光栄です。


 読書力のある方は、読むプロみたいなものですので、そういう意味では読まれるのは若干怖くもあるのですが、自分も読書ジャンキーから書く側に回った人間なので、やはり読書力のある方に読んでいただけるのはとても励みになります。


 最後に、ダグワボルドの名前を途中から思い切りダグワドルジと間違えておりました。

 この語録を整理していて気がつきました(苦笑)

 ダグワドルジは朝青龍の本名です。

 ダグワをダグワボルドに、ドルジをシイングドルジ貰ったので間違えないように気をつけていたつもりだったのですが、ダグワドルジの方が深く記憶に刷り込まれていたため物凄くナチュラルに間違えておりました。

 本編の方は何とか修正いたしまいたが(見落としがありそうで怖い)、ここに謹んでお詫び申し上げます。


 ダグワボルド、すまんっ!

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