04
「この荷は何だ」と手綱を持った鎖帷子が訊ねてきたので、ロゼマリーは彼をちらと見下ろし、答えた。「食べ物よ。決まっているじゃない。今日の夕食」と。すると鎖帷子は神妙な顔をして黙り込んだ。ロゼマリーは彼から視線を外し、同行者である男に戻した。
男は楽しそうに包囲の輪に飛び込んだ。
四人の鎖帷子は一斉に動いて男を囲もうとしたが、男は素早く正面の一人の懐に飛び込み、剣を持つ手を警棒で強かに打った。小さな鍋を叩くような、少し篭った金属音が響いた。手を打たれた鎖帷子が、「うっ」と声を上げた。
男は「きゃー」と馬鹿げた悲鳴を上げながら、正面の鎖帷子とすれ違うように、前方に身を投げ出した。同時に左右と後ろから振るわれた剣は空だけを切った。男は勢い余って前転して立ち上がったが、こういった戦いを見たことがないロゼマリーにも、なんだかあまり必要のない動きであることがわかった。
「びっくりしたぁ」男は言いながら鉄の左腕を翳した。鎖帷子が振り向きざまに放った攻撃を受け流し、更に奥へ退がる。
「よく考えたら一対四って不利だよね」
「何を言っているの、今更!」
ロゼマリーは思わず声を上げ、鞍の縁をぎりぎりと掴んで男を睨んだ。今にも斬り殺されそうだという時くらい、もう少し、こう、違う態度を取るべきだ、と思った。どうすればいいのかはわからないが、とにかく、もっと違う行動を。
ロゼマリーは言った。「格好よく撃退するんじゃなかったかしら?」
男は目をぱちくりさせた。その間にも鎖帷子たちは次々に彼に攻撃した。男はそれを受け流したり避けたり、ついでに警棒で鎧を叩いてみたりしながら逃げた。「うん、やるやる。でも最近あんまり体を動かしていなかったから、調子が悪いかも?」
「この期に及んで言い訳か」鎖帷子の一人が言った。男は「まさか」と苦笑し、その鎖帷子が振り下ろした剣を鉄の左手で掴み、とめた。力の拮抗に剣が震える。ロゼマリーは男が剣の刃を力づくで奪い取ることを想像したが、それより早く、横から他の鎖帷子が斬りかかろうとした。男は体をねじった。力比べをしていた一人が急なことに体勢を崩し、仲間の剣の軌道に入った。斬りかかりかけていた鎖帷子は慌てて攻撃をやめた。
男はその隙に、掴んだままの剣を引き寄せ、柄を蹴りつけて持ち主の手から剥ぎ取った。
「やり方が手荒くなるかも知れないから気をつけてって意味だよ」男は言い、それから嬉しそうに剣を掲げてみせた。「ローサちゃん、見て見てー」
ロゼマリーはどう返事していいものかわかなかった。
男は上機嫌で剣を構えた。そうして見ると、藍色の上衣は貴族の袖なし外套のようで、彼は若く凛々しい騎士のようだった。ロゼマリーは、今、彼の口から出たのが、もっと他の、ロゼマリーの心配をやわらげるような優しくて立派な言葉だったら、本当に王子さまだと信じてもよかったのにと思った。つくづく残念な男だ。
剣を奪われた鎖帷子は立ち上がると返せと激昂したが、男はもうこの剣は自分のものだと決めてしまったのだというような態度で首を横に振った。「いやだ。騎士さまたちだけ剣を持っているなんてずるい」
「本来、帯剣にはしかるべき地位が必要なのだ」鎖帷子は言い返した。
男は笑った。「町の中ではね。森は無法地帯だ」
鎖帷子は顔をしかめた。「我らが勝ったら返せよ」
「うん」男は今度は素直に頷いて、それから首を傾げた。「あれ? なんか、ぼく、負けたら忙しい気がする。全部で何するんだっけ」
「……我々がおぼえているから心配するな」
一番偉い鎖帷子が、呆れたような声で答えた。
その間に、剣を失った鎖帷子がロゼマリーの方へ近づいてきていた。
なんだかんだの間に戦いは中断しているので、ロゼマリーは、このまま終わって彼らが帰ればいいのにと思った。
剣をなくした鎖帷子はロゼマリーの手綱を持っていた鎖帷子と役目を交代した。
「あ、ずるい!」男が声を上げた。
鎖帷子の誰かが答えた。「これが仲間同士の連携だ!」
「じゃあ仕方がないか……」と、男は納得したようで、交代した新しい敵がその仲間と並んで剣を抜くのを、ほとんど無防備に眺めていた。だが鎖帷子たちが打ちかかると、男は剣をさっと正しく持ち直して、攻撃のことごとくを打ち払った。彼は隙をついて鎖帷子のうち一人の足元を払って転ばせ、もう一人の胴を下から剣で薙いだ。
刃が鎖に擦れて悲鳴のような金属音が響き、鎖帷子が切断された。
鎖の破片と、下の服の裂け目から白い羽毛が飛び散った。
斬られた鎖帷子は慌てて下がった。「え、おい、待て……!」
「待たない」
男は他の二人が斬りかかってくるより早く、倒れたままでいた鎖帷子の首元に剣の先を突きつけた。
「一人! ……いいよね? 今度は交代なしだよ」
鎖帷子たちは顔を見合わせ、わずかな沈黙のあとで頷いた。
彼らが倒れた仲間を助け起こす間に、ロゼマリーは、手綱を握っていた鎖帷子にそっと囁いた。「あたし、こういう戦いってはじめて見るわ。ねえ、これは決闘なの?」
「特殊な例ですよ、お嬢さん」相手は、男に対するのとはまったく違う、丁寧な口調で答えた。「決闘は普通、名誉ある騎士が一対一で行うものです。この戦いは人数に差があり、片方は騎士ではありませんが」鎖帷子は一度、言葉を切った。「ある種の取り決めがあり、この勝敗が一人の女性の命運を決めるという点においては、決闘のような性質もあります」
「そう」ロゼマリーはそっけなく頷いた。本当は、結局、説明が回りくどくて決闘なのか決闘でないのかよくわからなかったが、問い返すのは何だか間抜けのように感じられた。淑女は頭がよくて、決して話がわからなくて聞き返すことなんてないはずだから。
鎖帷子がロゼマリーに訊ねた。
「奴を応援しているようですが、人質ではないのですか?」
「違うわ。あのひとは伯母さまが拾ってきた旅人で、今日は一緒にお買い物に来たのよ。あたし、五人の騎士さまに追いかけられるような悪いことをするようには見えないの」
「しかし……」
「だって」とロゼマリーは言いかけたが、怯えたふりをしていてという言葉を思い出して、口を噤んだ。「……いいえ、何でもないわ」
手綱を持った鎖帷子は黙り込んだ。
男は更にもう一人を打ち倒した。彼は、二人になった鎖帷子が仲間を助け起こしている間に、剣を地面に差して息をつき、ロゼマリーにひらひらと手を振った。
途端、敵の片方、一番偉い鎖帷子が突進して斬りかかった。
「他所見をするな!」
「わあっ」
男は警棒で剣を斜めに受け、刃が食い込んだ警棒をひねって鎖帷子の剣をはじき飛ばした。あまりに勢い良く振り抜かれたために二つに折れて手から離れた警棒と共に、剣が宙を舞った。
男は身を反転させて、ひどく大仰な動きで剣を薙いだ。刃は風切音を上げ、鎖帷子の首筋に当たる直前で止まった。
鎖帷子が首を庇おうと咄嗟に上げた手は間に合っていなかった。
男は屈託なく笑った。「大将首。これで終わりでいいね?」
一番偉い鎖帷子は呻いた。もう一人はまだ戦うつもりのようだったが、男が上司の首元から刃をどけるつもりがないことを見ると、乱暴に武器を収めた。「……まさか、我らが敗北するとは……」
「やったー!」男は勝利に喜んで、それから手中の剣を握り直し、ロゼマリーを振り向いた。
そして彼は首を傾げた。「お兄さん、何をしているの?」
ロゼマリーは馬上で目をぱちくりさせた。手綱を握っていた鎖帷子がばっと振り返り、両腕を掲げた。
その腕が何か袋のようなもので殴りつけられた。
突然のことに、手綱を放された馬が驚いて足踏みしたので、ロゼマリーは慌てて鞍にしがみついた。「降ろして!」
「使えねえな、おっさん!」柄の悪い声がして、ロゼマリーは急に突き飛ばされた。誰かが乱暴にロゼマリーの後ろに飛び乗った。ロゼマリーは落とされないようにしがみついたままでいるしかなかった。
馬が驚いて竿立ちになった。騎手は手綱を操って、馬を走らせようとした。突然のことに鎖帷子たちは呆然としたが、一番偉い一人が声を上げた。「何者だ、貴様!」
「何者って、俺がこいつらの居場所教えてやったんだろうが! 庶民の顔なんざいちいちおぼえてねえってのか、騎士さまよ!?」
ロゼマリーはその声を思い出した。ロゼマリーを拐おうとしていた若者の一人だった。馬が嘶き、その声はほとんど恐慌状態のようだった。若者は舌打ちし、罵声を吐いた。
殴られた鎖帷子がとめようとしたが、その前に若者は馬の腹を乱暴に蹴った。馬が再び竿立ちになった。ロゼマリーは悲鳴を上げた。鬣、毛皮に覆われた馬の頭。耳が後ろに伏せられて、唸るような息の音が聞こえた。
鎖帷子は馬を囲むように立っていたが、近づきかねていた。
「隊長!」一人が言い、一番偉い鎖帷子が答えた。「少女を傷つけるな」
ロゼマリーには、若者が喉元でひきつるように笑うのが聞こえた。若者は鎖帷子の声を無視して馬を走らせた。正面にいた鎖帷子は、相手が一人くらい轢き潰しても何の問題でもないと思っていることを察すると、慌てて避けた。
奥には男がいて、彼は走る馬の真正面で剣を構えていた。
若者が罵声を吐いた。「どけよ、馬鹿!」
馬は本当に人を轢く訓練はされていなかったので、怯えて止まろうとした。
男は馬の前肢にかけられるぎりぎりで身を躱し、剣を振った。その結果はロゼマリーには見えなかったが、若者がひどい叫び声を上げた。ロゼマリーも悲鳴を上げ、鞍の縁にしがみついた。
「騎士さま!」男が叫んだ。「走って、回りこんで! また走り出す前に!」
「馬に追いつけというのか!?」
「今ならできるって! 立派な騎士さまでしょう!? ほら、早く!」
馬の背はひどく揺れた。ロゼマリーはただ掴まっているだけで精一杯で、そのうちに、後ろから倒れかかってきた若者と鞍の間に押しつぶされそうになった。視界には馬の鬣と毛皮、流れていく地面だけがあった。馬の背はがたがたと揺れ、ロゼマリーはただただ恐ろしくて絶叫していた。
そして、自分の名を呼ぶ声に我に返った時には、もうロゼマリーは地上にいて、目の前では男が膝をついていた。
「……え?」ロゼマリーは瞬きした。何が起こったのかわからなかった。
少し離れた場所では五人の鎖帷子が集まって、地面に広げられた藍色の上衣を囲んでいた。
一人は馬の手綱を持っていた。
「あなた、頭巾はどうしたのよ?」ロゼマリーはぼんやりしたまま訊ねた。「見つかってしまうわ。あなたは目立つもの」
「そうだね。でも、もう見つかってしまったから」男は答えた。ロゼマリーはその言い方に、少し嫌な予感をおぼえた。「でも」ロゼマリーは言った。「でも、違うのでしょう? あたし、騎士さまにそう言ったわ」
男はありがとうと言って、生身の右手でロゼマリーの頭を撫でた。ロゼマリーは彼の鉄の手を掴んだ。手のひらに伝わる温度はとても冷たかった。「ねえ、どうなったの? あたし、ちゃんと見ていたはずなのに、おぼえていないわ。何があったの?」
「追いかけっこは終わったんだよ」男は答えた。「あの悪いお兄さんは、もういなくなったよ。危ないことはなくなった」
ロゼマリーは男を見上げた。男は優しく微笑んでいたから、王子さまのように見えた。ロゼマリーはふと、藍色の上衣を見た。それは細長く、大きなものを覆っていて、ところどころが黒く濡れていた。ロゼマリーは、あの若者はどうしたのかと訊ねた。男はわずかに目を伏せて、落馬したと答えた。ロゼマリーは男が剣を振った時に響いた悲鳴のことをよくおぼえていた。
「死んでしまったの?」ロゼマリーは呟いた。男は頷いた。ロゼマリーは人が死ぬのを見たことはなかった。ただ、思ったほどには恐ろしくないのだなと思った。あの若者は悪い商人の手先で、ロゼマリーを誘拐しようとしたのだから。ロゼマリーにはまだ、彼が死んだことよりも、鞍の上で味わった恐怖の方が鮮やかだった。
「そう」ロゼマリーは言った。それ以上の言葉は出なかった。
やがて、一番偉い鎖帷子が二人に近づいてきた。男は彼を横目にした。「騎士さま、ありがとう」
相手は苦い顔で頷いた。「本来なら名も知れぬ輩ただ一人に負けるなどあってはならぬことだ。恩に着ろ」
「うん。手加減してくれたもんね」男は苦笑した。
「……まあな」鎖帷子は顔をしかめて言った。「そうだ。そうとも」
傍らの地面から剣を拾い上げた。刃には血はついていなかった。しかしロゼマリーには、鋼鉄の表面が少し油でてかっているように見えた。ロゼマリーは、男を見上げ、訊ねた。「どういうことなの?」
「我々とて、無罪の者を引っ立てるつもりはないのだ」鎖帷子は苦い顔のまま答えた。「何者であれ濡れ衣を着せ処刑台に立たせるなど、騎士道に反することだ。だが、世情が常に正常であるとは限らぬ。残念なことに、時にはそういった悪事に加担せざるを得ぬ場合もある」
「何を言いたいのだかわからないわ」ロゼマリーはぼうっとしたまま素直に答えた。「騎士さまって、みんな、そうなの?」
男が声を上げて笑った。ロゼマリーは彼を睨んだ。
男は膝をついたまま、近寄ってきた鎖帷子に剣を返した。鎖帷子は憮然としてそれを受け取った。「おい、刃がこぼれているぞ」
「鎧を切った時かなぁ? いい剣だね、それ」男はあっけらかんと言った。それから彼はロゼマリーの視線に気づいて、言った。「つまりね、騎士さまたちは、その黒魔術の奥さんの旦那さんに言われて、ぼくを探しにきたの。旦那さんからしたら、奥さんが悪いことをしたんじゃなくて、誰かがそそのかしてやらせたんだっていう方が、都合がいいでしょう?」
ロゼマリーはしぶしぶ頷いた。彼が言った意味は理解できたが、内容は納得できなかった。悪いことをしたのなら、人のせいにするなんて間違っているのだ。
「でも、騎士さまたちはそんなのおかしいと思って、“あと一歩のところで逃げられた”ってことにしようとしてくれてたんだよ。そんなことをしたら、自分たちが怒られるのに。わざと人目につくところで声をかけてきたり、五対一なんて、普通は絶対に逃げるような戦いを吹っ掛けてきたり。この場所で待ち伏せするために、きみの方の誘拐犯に騙されかけたのは本当みたいだけどね」男はくすくすと笑った。
ロゼマリーは詰問した。「分かっていて逃げなかったの? 騎士さまたちが本気だったら、あなた、殺されていたのよ?」
「どうにかなると思ったんだよ」男は苦笑いした。ロゼマリーはこのひとは笑ってばかりいる、と思った。それは残念なことなのだろうか。ああ、でも、走る馬の前に立ちふさがった時は、とても怖い顔をしていた。それよりは、笑顔がいい。
とにかくロゼマリーはがっくりして、思わず呟いた。「怖かったのよ」
「え?」男がぱちくりと瞬きした。
ロゼマリーは彼から目を逸らして、口を噤んだ。二度と言うものか。
男は一瞬、沈痛な顔をして、「ごめんね」と言った。
町の方から、鐘の音が聞こえた。鎖帷子の一人が言った。「あれは、近辺での異常を知らせる鐘だな」
「誰かがこの騒ぎを町に伝えたのだろう。じきに斥候が来るはずだ」と、一番偉い鎖帷子が引き継いだ。「我々はここでその到着を待ち、事情を説明する必要がある。無論、我々がこの土地へ来た理由も含めてだ」
「果たして誰が知らせたものか……」他の鎖帷子が言った。
ロゼマリーは、鎖帷子の言い方は常に遠まわしでわかりづらいので、男に助けを求める視線を送った。男は苦笑して立ち上がった。「もう、ぼくのことは見逃せないってことだよ。早く逃げろって言ってくれてるんだ」
「え?」ロゼマリーは声を上げた。男は彼女を見ず、鎖帷子に言った「ねえ、騎士さまたち、お願いがあるの。この道の先、森の中に、この子と、この子の伯母さんが住んでいるから、この子をそこまで送って頂戴。誘拐犯は少なくとも二人いたんだ。ちょっかいをかけてこないように」
「わかった。責任を持って引き受けよう」鎖帷子は答えた。「……我らとて、今回の件は不本意なのだ。それをわかってもらえればよいが」
「何の話をしているの?」ロゼマリーは訊ねた。男は困ったように笑った。「ぼくはもう行くね」
「え? 帰らないの?」ロゼマリーは彼の手を掴んだ。「伯母さまが待っているわ。きっと、それに薪も足りなくなるし」
「だいじょーぶ。代わりに騎士さまがめっちゃ完璧にやってくれるから」
「ちょ、待て」
「そういうわけで、またね」男はロゼマリーの頭を撫でた。ロゼマリーはそれではっとして、子供扱いをしないでと言いながら彼の手を放した。放してしまってから、ああ、しまったと思った。きっともう会えない。
「騎士さまたちも、じゃーね!」
男は身を翻して、何故か、森道ではなくて茂みの奥へと消えていった。ロゼマリーは鎖帷子たちと一緒にその姿を見送った。
やがて少し離れた場所から馬の嘶きが聞こえると、鎖帷子の一人が声を上げ、茂みの中へ駆けこんで行った。
「おい、こら! 私の馬……!」
蹄の音はそれを遠ざかって消え、疲れ果てた鎖帷子が戻ってきた。
ロゼマリーは彼らに訊ねた。「あのひとは、悪くないのね? それなのにどうして逃げないといけないの?」
鎖帷子たちは視線を交わし、何かを答えたが、やはり遠まわしな言い方でロゼマリーにはよく理解できず、翻訳してくれる男ももういなかった。
「彼は、……王子さまではないのね」ロゼマリーは呟いた。
鎖帷子たちは答えなかった。きっと、意味さえわからなかったのだろう、とロゼマリーは思った。