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第四章 自棄★
いろんなことがありすぎて
あのあとどうやって
家に帰ったのか 正直覚えていない
同時にふたりの男に
裏切られるなんて
アタシは 本当に不幸な女だ
騙された
アタシは 騙されたんだ
アタシは 誰からも
必要とされてないんだ
アタシの居場所はもうなくなったんだ
アタシは自分を責めた
消えてしまえ
こんなアタシは消えてしまえばいい
死にたいというより
消えたい
消えたい
消えたい
そう つぶやきながら
カミソリで手首を切る
アタシが傷ついても
誰も悲しまないんだ
アタシはいらない子なんだ
薬をいっぱい飲んだら
楽になれるのかな?
気分 楽になるかな?
アタシは睡眠薬を大量に飲んだ
あれからどれくらい時間が
経ったのかわからない
天井のまぶしさで目が覚めた
「いつまで寝てんだ バカヤロウ
早く起きて笑顔見せろよ」
誰……?
ポタッ
冷たい……水……?
いや……涙……?
誰か泣いてる……
「早く起きろよぉ……」
「え、まさか……
シュウ……?」