第三章 衝撃★
今日は ユウジとの
ひさしぶりの デート
それにしても
ユウジから 誘うなんて
珍しい
いつもはユウジの 彼女
そしてアタシの 親友の
トモミと 遊ぶからって
あんまり 時間とれないのに
ユウジも アタシの魅力に
メロメロになっちゃったかなァ
なぁんて 思っちゃう
だって 昨日
急に電話があって
「話したいことがある」
だなんて
そう思っちゃうよ……
「今日ぐらい……
期待しても……いいよね……」
それにしても 遅いなぁ
そう思ったときだった
見慣れた男とユウジが
こっちに向かってきた
「え……?」
「ごめん。遅れちゃって
ちょっとカズキと喋ってて。」
「えっ なんで え?」
動揺して言葉にならない
無理もない
なぜユウジとのデートに
カレ が一緒にいるのだ
そもそもなぜ
カレ とユウジが
一緒にいるのだ
接点なんて……
ないはず……なのに……
「なんで?なんで……」
「えっ。いやだからカズキと喋ってて
遅れちゃったんだ。ごめんね」
「いや、あの そういうことじゃなくて
なんでユウジとカズキが……?」
「……」
何故かユウジが黙った
なんで?なんでカズキが
ユウジと一緒にいるの?
もしかしてアタシと
ユウジの関係がカズキに
バレたの……?
アタシが驚いていると
カレが咳払いをして口をひらいた
「とりあえずここじゃ
なんだから場所移そう」
なんで・・・? なんでよ
なんで アンタが
しきってるの?
何様?
今日はユウジとの
大切な日だったのに
なんでアンタがいるの?
「場所……うつそ……
どっか ヒトがいないとこ」
そう言ってユウジは
アタシの手をつかんで
歩き出した
「ねぇ ユウジ
なんでカズキがいるの?
友達なの?」
「……」
なんで黙ってるの
ねぇ ユウジぃ……
誰もいない静かな
公園のベンチ
今まで沈黙だった
ユウジが口を開いて
アタシと出会う前の話
そしてアタシと出会った理由
話してくれた
話をまとめると
ユウジはカズキと
同じ男子校でその時から
付き合っていたらしい
ユウジとカズキの
接点をアタシが知らないはずだ
ユウジと知り合ったのは
大学のサークルで
別の学部
カズキと知り合ったのは
大学の学部だったのだから
カズキもユウジも
アタシを騙してたの?
「うそ……だよね……?」
「……」
ねえ ユウジ何か言ってよ
いつもみたいに笑ってよ
なんなのよ
冗談っていってよ
うそだよね
なんなのこれ
なんなの
こんなのってアリ?
利用していたはずの
カズキが
実はアタシを利用してて
信じかけてた
ユウジが
カズキと出来てて
アタシを騙してた?
ほんと なんなのこれ
信じられない
こんなのってないよ
こんなのって……
ありえないよぉ!