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ハンバーグは思い出と共に

孤児院で夕飯となりました!

夕飯でカイトは元の世界のことを思い出します!

ご飯を食べた後は子供達に読み聞かせです!


ガチャリ 


「ただいま〜。」


ドアを開けるとそこにはノアがいた。

三角巾をして雑巾を持っている、掃除中かな?

久しぶりに帰ってきて掃除をするなんて本当にノアは勤勉だな。


「あ、カイトさんおかえりなさい。」

「うん。セラとミレイユはどこにいるのかな?」

「2人なら今キッチンにいますよ、夕飯の準備をしています。」

「わかった。今日はこっちで夕飯を摂るってことかな?」

「ええ、カイトさんがよろしければその予定です、子供たちが一緒に食べたいと言うので。」

「そっか、じゃあそうしようか。」


今日の夕飯が何か気になるからキッチンを覗いちゃおう。


ひょこっ


「お、戻ってたのかカイト、おかえり。」

「お兄ちゃんおかえり〜。」

「あ、カイトお兄ちゃんだ!」


あれ、ロイも夕飯を作ってたのか。


「久しぶりだな、ロイ!」

「うん!カイトお兄ちゃんも元気だった?」

「ああ、王都、最高に楽しんでるよ。」

「いいなぁ〜!あとでお話を聞かせて!」

「夕飯の時かな。」

「やったー!」


ロイが目をキラキラと輝かせながら喜んでいる。

守ってあげたくなる笑顔だ。


「それで、今日の夕飯はなんなんだ?」

「あれ、わからないのかカイト、いつもあたしたちが知らない料理を知ってるのに。」


そんな事を言われたら当てたくなってしまう。

今キッチンに出ている食材は挽肉とコケロックの卵か…これだけではまだわからないな。

てか量が多いな!


「そんなに使うのか?」

「うん、いつもこれくらい使ってたぞ。」


そっか、たくさん子供がいるから当たり前なのか。


「ロイ、ボウルを取ってくれるか?」

「うん、わかった!」


ボウルを使うんだな。

眺めているとボウルに挽肉と卵を入れてこねこねしだした。

あー、これハンバーグだね。


「わかったぞセラ、今日の夕飯はハンバーグだ!」

「お、流石だなカイト、御名答。」


どうやら正解らしい。

しかしハンバーグか…ハンバーグには思い入れがあるな。

小学生の頃はテストで100点を取った時には母さんが決まってハンバーグを作ってくれたんだよなぁ。

懐かしい。

母さんは元の世界で元気にやっているかなぁ?

久しぶりに母さんの料理が食べたい。

こっちにきてからは俺が料理をしてばかりだ。


「おーい、みんなー!夕飯出来たぞーー!」


大きなセラの声が聞こえた。

え、もう出来たのか?

少し思い出に浸っている合間にだいぶ時間が過ぎていたらしい。

セラの声を聞いた子たちがゾロゾロと部屋に入ってきた。

みんな口々に「カイトお兄ちゃんだ!」なんて言う。

少しこそばゆい気持ちになるな。


「では、みんな手を合わせて、いただきます!」


セラがみんなの前で号令をした。


「「「「いただきます!」」」」


こうやって見ているとなんだか幼稚園みたいだな。

癒される。


もぐもぐ


「「おいしいー!」」

子供達が笑顔でそう言った。


「ははっ、喜んでもらえてよかった。」


そうセラは鼻を擦りながら言った。


「僕も手伝ったんだよー!」


ミレイユは平常運転だ。

なんだか自慢げに言ってるな。

あれ、でもミレイユは人見知りじゃなかったか?

もしかしてこれまでの多くの出会いで克服したのかな?

そうだとしたら喜ばしい事だ。


「なんだか嬉しそうですねカイトさん、何かいいことでもありましたか?」

「いや、なんでもないよノア、ただこうやって和やかに食事をしているのを見て癒されてるだけだよ。」

「そうでしたか、カイトさんが作った景色ですもんね。」

「え?それはどういう意味?」

「そのままですよ、カイトさんの援助と元の院長を告発できたから今孤児院はとても暖かい場所になっている、そういうことです。」


そっか…確かに俺が最初に孤児院に来た時は誰も笑っていなかったな。

でも今はみんな笑顔だ。

この笑顔は俺が守ったってことか…

そう言われればそうだな。

あれ、なんか急に俺の口角があがってきちゃった。

反対に目尻は下がってきた。


「あら、カイトさんも満面の笑顔ですね。」

「…恥ずかしい。」


やっと気づいた。

俺は人の笑顔を見るのが好きなんだ。

笑顔を見てるとこっちも幸せになる。

歳を取って冒険者を引退したら俺の料理スキルを活かして人を笑顔にできるようなレストランを開きたいな。

ほんと料理を教えてくれた母さんには感謝だ。

その時はノアも…


「なぁノア…将来は俺と一緒に…」


そこまで言ったところで恥ずかしくなってしまった。


「何か言いましたか?」

「ううん、なんでもない。」


まだ言わないでいいかな。


「「「「ごちそうさまでした!」」」」

「カイトお兄ちゃん、何か面白いお話してよ!」

夕飯を食べ終えたら子供達に面白い話をしろとせがまれてしまった。

うーん、どうしよう、面白い話か…あ、そういえばミレイユが見つけてくれた絵本があったよな。

それにしよう。


「じゃあ絵本を読んであげるよ。」

「やったー!」


それじゃあ絵本を取りに一度王都の宿に戻らなくちゃな。


ガチャリ


ノアの部屋に設置されている転移魔法の門を開く。

王都の宿にワープした。

相変わらず不思議だ。

一体どういう仕組みなんだろう。

まぁ魔法に原理を求めるのは野暮か。

絵本を置いてある机を見るとそこには2冊あった。

どっちにしようかなぁ…

こういう時は俺が気になった方にしよう。

「ドラゴン乗りの少年」と「森の奥の魔法の花畑」か…

よし、決めた、今日はドラゴン乗りの少年にしよう。

絵本を取ってスーニャの孤児院へと転移魔法を使って戻った。

構成が下手くそで読み聞かせまで行けませんでした…

次の話で描写する絵本、ドラゴン乗りの少年は私が小さな頃から好きな作品をオマージュさせていただきます!

是非是非感想にて予想してください!

気に入っていただけたらブクマ、評価の⭐︎ポチッとしていただけると嬉しいです!

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