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君たちは何を望む?

王都でも大活躍したカイトたちは国王に招待されます。

カイラスたちもいてカイラスたちが望むものは驚きのもので…!

依頼の処理を終えて一日を終えた。

明日からは何をしよう?

ロッソとメルティンへのお土産をそろそろ考えるか。

そんなことを考えながら眠りについた。


コンコン


ん?もう朝か。

ミレイユはまだ寝ている。


「はーい、今行くー!」


一体誰だろう、ノアかな?


ガチャリ


ドアを開けるとそこにいたのは見たことの無い女性だった。

着ているのは…メイド服か?

しかもメイド喫茶なんかで見るメイド服と違ってスカートの丈は膝がしっかり隠れるほどだ。

髪の毛はツヤツヤの綺麗な黒髪。


「えっと…メイドさんが俺に何の用ですか?」

「すみません、申し遅れました。私は王家に代々仕えているメイドです。今日は国王様からあなた方王冠を取り戻した冒険者様を王城へ招待するように申し付けられました。」


やっぱり来たか、国王からのお誘い。

俺はあまり乗り気では無いがセラとノアは行きたいそうだし行くことにする。

というか行くしかない。

さすがに今この国から出ていくのは嫌だ。


「分かりました、行くので少し待っててください。」

「承知いたしました、私はここにいるので準備ができましたらお呼びください。」


そう言われたから準備を始めようと思ったけど一つだけ気になることがある。


「あの…どうして俺たちが泊まっている宿が分かったんですか?」


そう尋ねるとメイドさんは怪しく微笑んで言った。


「それは秘密です。強いて言うなら王家の情報網、ですかね。」


メイドさんの妖艶な微笑みと立ち居振る舞いに俺はドキリとしてしまった。

と、とにかく準備だ。

ノアとミレイユを起こし事情を説明する。

相変わらずセラは起きなかった。

そんな感じでドタバタ準備をした。


準備を終え部屋のドアを開けると先程と全く同じ位置、同じ姿勢でメイドさんが立っていた。

すっごい…これが王都に仕えるメイドか…


「あ、そうだった。準備出来ました。」

「そうですか、では案内いたします。」


そのままメイドさんについて行き王城へと向かった。


「一つ、お聞きしてもよろしいですか?」


そうメイドさんが王城への途中に話しかけてきた。


「はい、なんでしょう?」

「そちらの女の子はあなた方と同じパーティの冒険者様ですか?」


メイドさんはそうミレイユを見て言う。

ミレイユは俺の妹で一緒に旅をしているけど年齢が足りていなくてパーティには入っていない。

そう説明した。

説明したらメイドさんの返答は芳しいものではなかった。


「そう…ですか、申し訳ありません、王城に招待されているのは冒険者様だけですので妹様は国王様と面会は出来ません。」


ありゃ、それは困ったな…ミレイユは国王様の所に連れて行けないのか…


「だって、どうするミレイユ?」


てっきりミレイユも国王の所に連れて行けると思っていたからミレイユも連れてきたのに。

でもミレイユは事も無げに言った。


「じゃあ僕は資料館で本でも読んでようかな。」

「そう?ごめんなミレイユ。」

「ううん、いいの。僕本好きだもん!」


王城に入ったところでミレイユと別れた。

ミレイユを1人にするのは少しばかり心配だけどザーモン盗賊団はもう無いしここは王城だ、怪しい人が入ってくるなんてことはないだろう、多分。


「あの、もう城の中にカイラスとリュミナさんはいるんですか?」

「ええ、2人はもう中にいます、というかあの2人は長く上級冒険者をやっているのでかなりの回数国王陛下と面会をしています。」


へー、そうなんだ、もしかしてあの2人って実はとんでもない冒険者なのかな?

2人が入ってきた瞬間にザーモンは逃げ出したわけだし。


「2人は既にあちらの部屋で待機しています。国王様の準備が出来たらお呼びしますので少々お待ちください。」


メイドさんに通された部屋に入ると言われた通り2人が既に待機していた。


「おう、来たかカイト。」

「ああ、国王に呼ばれて何をするんだ?」

「それは功績を称えて褒めていただくのよ。報酬ももちろん貰えるわ。特に今回は国王陛下の物を取り返したのだからきっといつもよりいい物を貰えると思うわ。」

「そういうことだからカイトたち、欲しい物を考えておけ。」

「欲しい物ね…分かった。カイラスたちは何が欲しいんだ?」


カイラスは少し笑い答えなかった。

仕方が無いのでリュミナさんに聞いてみた。


「欲しい物は…内緒ね。後で国王陛下に伝えるからその時に分かるわよ。」


そう言われてしまった。

なんだか今日は質問をしてもひらりととかわされてしまうな。


コンコン


「国王様の準備が整いました。どうぞ。」


メイドさんに通され国王がいる所、確か王座の間、とでもいうのだったか?

とにかくそこに通された。

その豪勢な部屋の中に玉座があり、人が座っていた。

風貌から俺はその人が国王だと確信した。

国王は髭の長い老人だった、そう、言うなればどこかの魔術学校で校長でもやってそうな感じ。

だが1つ違うところがある。

それは王冠だ。

もちろん俺はその王冠に見覚えがあった。

俺が取り返した王冠だ。

と、その時カイラスとリュミナさんが跪いた。

それを見た俺たちも同じように跪いた。


「お久しゅうございます国王陛下。」

「うむ、貴公らも元気そうでなによりだ。」

「ありがとうございます。国王陛下もご壮健で何よりです。」


あんな煩雑そうなカイラスがものすごく丁寧な言葉で会話をしている。


「さて、早速本題に入ろう、今回は私の王冠の奪還、感謝する。」

「いえ、私たちは国民として当然のことをしたまでですわ。」

「貴公らはこれで表彰されるのは27回目だな。これまで通り報酬を与えようと思うが何を望む?」


27回!?多すぎるだろ、やっぱりすごい冒険者だったんだな…


「私は…いえ、私たちは少しばかり休みをいただきたく存じます。」

「ほう、休みとな、それは何故望むのだ?」

「失礼ですが国王陛下、貴方は私たちに仕事を振りすぎです、このままでは私たちの後輩が育ちません。ですから少しばかり休みをいただきたいのです。」

「ふむ、確かに私は貴公らに指名の依頼を多く振っていたな。そういうことなら認めよう、冒険者ギルドには話を通しておく。」

「ありがとうございます。」


休みが欲しいって…働きすぎだろ。

そりゃあ27回も表彰されるわ。


「それでそっちの若い冒険者たち、君たちは初めて見る顔だが、最近王都に来たのかね?」

「はい、スーニャから来ました。」

「そうか、来て早々緊急依頼を受けてもらってすまなかったな。して君たちは何を望む?」


来た、俺たちも報酬を貰える。

俺が欲しい物は決めてある。


「俺が欲しいのはーーーーー」

国王に表彰され報酬を聞かれました!

それにしてもカイラスたち、休みが欲しいなんて働き者だったんですね、27回も表彰されているとは驚きです!

カイトたちは何を望むのでしょうか?

楽しみです。

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