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ご指名依頼無事成功!

次の日の朝に商人ギルドにルナピーチを売りに行った。



「このルナピーチをリーシャの店専用で売ります。」



「ルナピーチ!これは貴重な品ですね。さすがカイトさんです。」



どうやら商人ギルドでもシミズオオトカゲの件で有名になっているらしい。



スライムと合わせる分を残してルナピーチを商人ギルドに売った。



スライムを依頼主に出すための綺麗なガラスの器を買ってから調理をするために孤児院へ向かう。



孤児院で調理する理由は子どもたちにも食べてもらうためだ。


孤児院に行きキッチンを借りることにする。



とりあえずスライムを冷蔵庫に入れて冷やす。





さて、ルナピーチを入れるのはいいが、何色のスライムを使おうか?



うーん、迷ったら全部入れちゃえばいいか。



見栄えを良くするために層構造にしよう。




器に仕切りを作り、ルナピーチを入れる。



赤、黄色、緑、青の順でスライムを入れた。




よしよし、だいぶ綺麗にできた。



あとはこれを冷蔵庫にしまって、冷えるのを待つだけだな。



そうだ、ルナピーチの試食をしよう。


ルナピーチをカットして3人でつまむ。


「「「美味しい〜」」」


甘くて自然と口角が上がるような味だ。


これは苦労して収穫したかいがあったというものだ。



料理のあと片付けをしてセラとノアの部屋でスライムが冷えるのを待っていると男の子が入って来た。



「おにいちゃん!僕、冒険者になりたいの!だから剣術を教えて!」


暇だし受け入れることにする。


聞くと名前はロイといい、孤児院にある木剣で毎日練習をしているが孤児院には長剣の扱いが上手い人がいないから困っていたと言う。(セラは片手剣を使っているしね。)




「僕、おにいちゃんみたいな冒険者になりたい!」



嬉しいことを言ってくれる。




まずは素振りを見ることにした。




振りの速度は遅くないが、腕で振ってしまっている。



「腕じゃなくて、肩を使って振ってごらん。」



ヒュッ



うん、先程よりキレが増している。



そしたら次は実戦稽古だな。




俺も木剣をとる。



「さあ、打ち込んでこい!」



「うん!」




カン!カン!カン!



木剣がぶつかり合う音が響く。



そろそろいいかな。


横薙ぎでロイの持つ木剣を弾きあげて間合いを侵略する。



木剣をロイに振る。



ピタッ


ロイの頭に当たる寸前で止める。


「こんな感じかな。」



「わあー!おにいちゃんすごい!」




ロイがキラキラした眼差しでこちらを見つめてくる。



いや〜、元の世界で剣道だけは真面目にやっててよかった。



グーッ



ロイのお腹が大きな音を立てた。



空を見ると太陽が少し傾いている。



おやつの時間といったところか。



そろそろスライムも冷えているだろうし、子供たちにご馳走しよう。



子供たちを集める。



「今日はみんなにおやつを持ってきたよ!」


スライムを冷蔵庫からだす。


うん、よく冷えている。



「なにこれ?」



「これはね、スライムだよ!冷たくて美味しいんだ!」



「「「えー!スライムって食べられるの!?」」」



「うん、美味しいよ。食べてごらん。」



パクっ



「「「美味しーい!!!」」」




「喜んでもらえたようでよかった。」



食べ終わって残された器を回収してみんなに言う。


「それじゃ俺たちはギルドへ行くから、ロイ!剣術の続きはまた今度やろうな!」


「わかった!お仕事頑張ってねおにいちゃん!」



子供たちに手を振りながら孤児院を出る。



ギルドに準備ができたことを報告すると、明日の朝に来いと言われた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝3人でギルドに行くとそこにはへレナさんと

いかにも金を持ってそうな風貌の男がいた。



「おお、来てくれたか。見たこともない食べ物、楽しみにしている。私の屋敷に来てご馳走してくれ。」



男に屋敷に案内される。



大きな屋敷だな。




キッチンに通される。



「さあ、作ってくれたまえ、料理を。」



「あ、いやもう料理はできてます。」



「なに!?もうできてるのか、なら早く食べさせてくれ。」



せっかちだなと思いつつもスライムを出してやる。




「おおー!これは見た事がない!なんだねこれは?」



「こちらはスライムのゼリー〜ルナピーチを添えて〜でございます。」


料理名は適当に考えた。


それっぽいでしょ?



「ほう?スライムは食べられるのかね?」



「えぇ。私たちが発見しました。」


「さらにルナピーチとな、私も数回しか食したことは無い。では、いただきます。」



カプリ。



みるみるうちに依頼主の口角が上がっていく。



「うまい!!!!」


依頼主が豪快に笑って言った。



「こんなものは産まれて初めて食べた!正直に言うと私の予想を超えてくるものは出てこないだろうと思っていたが最高だ!」



「喜んでくれたなら良かったです。」



「これを領主様に伝えてもいいか、もちろん君たちのことは伝える。」



3人で顔を見合わせる。



まさかの1発で領主に繋がってしまった。



「ぜひ!お願いします。」



「この美味さは街で店を出してもやっていけるんじゃないか?」


そうだな、やっぱり元の世界にあった料理を再現して店で出せば儲けられるかもしれない。


「考えておきます。」



依頼主の屋敷を出たところでハイタッチをした。


「やったー!これで一気に領主に近づいたな!」


「子供たちを救えます!」



「ああ!あとはどうにかして領主に直接会うだけだな!」



無事にご指名の依頼をクリア出来てよかった。



孤児院の子達待っててね、もうすぐに美味しいものもいっぱい食べれて沢山遊べるよ!


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