30.終演[-THE FORSAKEN HERO IS SET FREE-]
サブタイは『ソウルシリーズ』の『ボスを倒した後のメッセージ』風を採用!
序盤
静寂と喧騒の緩急を意識!
終盤……中盤?
正しく狂わせるの大変だったけど……最後の戦闘だぁーー!! ――――あれ……終らない? ――ヤバッ!!!
終盤
一日分の文章(千文字)削って、新たな想像を再構築!!――――――ップシュ……(オーバーヒート)
――もう『運』のせいにして、ふざけちゃえ!!!(後付け)
[【名前】カラミディア (死者)
――――
――
[【明鏡止水】を任意発動]
[【明鏡止水】を任意発動]
[【明鏡止水】を任意発動]
――――――
――――
――
「………………」
サクは、レンが弾かれた衝撃のまま床に座り込んでいた。
視界の先――カラミディアの『亡骸』を見つめながら……。
思考が高速で巡り続ける。
それなのに内容は空白のまま。
理解が追いつかず、否定も肯定も形にならない。
ただ――胸にぽっかりと穴が開いたように静かに冷えていく――――。
――――――――――――ッッ!!!!!
するとそこへ――『金庫扉』を迂回し五体の『分身』が迫ってきた。
焦熱と呪いが混ざった空気が肌を焼き纏わりつく。
「………………」
それでも――サクは動けずにいた。
迫りくる『分身』の一体が炎の槍を彼女へ振り抜く――瞬間、『暗黒の炎』よりも深い『黒い影』が割り込んだ。
――――ッブォォォォオォオォォォオォオォッン!!
――それは文字通りの『黒い躰』――大剣を握った『小柄な躰』が三体、サクと『分身』の間に割り込み大剣の腹で勢いよく薙いだ。
「――サクっ!」
叫び声。零れた臓腑を引きずりながら上半身だけのレンが彼女へと這い寄る。
そこで残りの『黒煤』を操り、サクとカラミディアごと『黒煤のドーム』で覆った――。
――――――――――――――――――
――光すら届かいはずの『黒煤』内部は、予想に反して暗闇ではなかった。
カラミディアの胸元――そこから灯る『大きなソウル』が、淡く優しい明かりを放っていたのだ。
――そしてそれは、カラミディアの『完全な死』を意味していた……。
「ッゲホ、ごほっ…………サク?」
「…………」
外の戦況を『気配』で把握し、『躰』に戦わせながらレンはサクへ声をかける。
しかし返事はない。代わりに――――彼女は静かに胡座をかくと、上半身だけのレンを無言で引き寄せた。
――――(がしっ)ッグチョッ、ビジャァァ……ッ
「――っぐェ゛ェ゛~~(吐血)」
「…………」
引っ掴まれたレンは彼女に背を向ける形で胡座に乗せられ――まるで『グロぐるみ』のように抱え込まれる。
「(痛ぇ゛!)ェ゛ェ゛~~――サクさ~んっ、俺まだ治ってる最中だからっ! 多分『腸』あたり再生してっから! 胡座と断面の間で渦巻いてるから~~ッ!! あと痛い゛っ!!」
「…………(っぎゅ~)」
『いつもの調子』でツッコむレン。
それでもサクは何の反応も示さず、抱く腕へさらに力を込めた。
「ッガッハっ(喀血)!! ――サクってばッ!? 強い強いっ締まってる締まってるぅ!! 血が上下から絞り出るからぁぁ~~~……っゔ、ゔぇぇぇぇッ……っ(吐血)」
『適応』で痛みが緩和――『緩・和!』しているレン。
それでも様々な種類の『激痛』は容赦なく続き――――結局、全身が再生し終わるまでサクの『拘束』は続いた。
「――……レン」
「っぜぇ~、っぜぇ~、ぺっ、ぺぇっ……っぜぇ~~……ふぅ~――――なにぃ?」
吐血と珍しく息も絶え絶えなレンに、サクがようやく声をかける。
その声音からは彼女の感情の機微が察せられなかった。
「…………カラミディア、死んじゃったな……」
レンの肩越しにカラミディアを覗き込む気配。
「……ん」
「……ここから入れる『蘇生保険』って、あるか?」
「……、…………(カラミディアに触れる)……『無理』って……」
レンは一瞬ツッコもうか迷い、結局スルー。
『不惜身命』を試し――――小さく首を振った。
「そうか……」
短い沈黙。
しかし、次に口を開いた彼女の声音は――少しだけ軽くなっていた。
「――カラミディアの死に姿、かっこいいよなぁ。敵に捕らわれた『女騎士』って感じで……『くっころ』って言いそぉー」
「……それ、かっこいい判定なのか?」
「――竜人で長身美人。片腕竜化に黒炎も出せて、クール……に見せかけた『ぼっち』。それに――『長身』、だもんなぁ~。絵になるよなぁ~~」
「いや、どんだけ『身長』気にするんだよ。俺らはこれからだろ?」
「はっ…………『悟った』んだよ、身長が……………あとむ…………ッチ」
「はぁ…………」(反応し辛いこと言うなよ……)
そのまま、サクは無言のレンへ静かに体重を預けてきた。
首筋辺りに深く吸い込む息遣いが触れる。
「(ふぅー……)――なぁ。レン」
「ん?」
「お前…………めっちゃ『臭う』ぞ」
「――失礼だな君はっ!!?」
「いやだって……焦げっぽいわ、酸っぱいわ、生臭いわで……私じゃなかったら、普通に『うぇ』っだぞ?」
「焦げて汗かいて一から再生したんだから当たり前だろ!!」
「いやいや。焦げて汗かいたあと、体いったん消えてるんだから『におい』もリセットされてるはずだろ? それなのに『真新しい体』でも臭うってことは……なぁ??」
「――その結論はやめろォォ!!」
レンがサクの胡座の上で『うが~!』と暴れ出す。
だが、後ろから『がっちり』と抱え込まれたレンはそれを振り払えず、そして振り払わず騒いだ。
「――くっ。動けんッ!」
「……お前演技下っ手だなぁ。体左右に振るだけって……気を遣われる私の方が恥ずかしかったぞ?」
「そこはスルーしろよ!? 指摘されるこっちのが恥ずかしいわっ!!」
「ふん…………」
「はぁ…………」
――またも訪れる沈黙。
しかしこの時、二人は――同じモノを視ていた。
――――ポロンッ
[≪悔願を抱く黒銀のソウル≫:孤独と戦禍しか知らなかった竜人の残滓。小さな光に救われた灯火は想う――守れなかった後悔と、残された光への静かな祈念を]
「――レン。カラミディアの人魂、視たか?」
「――『ソウル』らしいけど……今ちょうど視てる」
「テキスト……なんかクサいこと書いてるよな」
「『クサい』って……言い方ぁ……」
「『孤独と戦禍しか知らなかった竜人』、『救われた灯火は想う』……『静かな祈念を』……ほら? クサいだろ?」
「――音読すなぁぁ!! なんかカーラさんに申し訳ないだろっ!?」
「『申し訳ない』ってセリフがお前の本音を語ってるぞ……。そもそもだ。こんな心の内を暴くみたいなポエムを書く、この世界が悪いっ。私は読んでるだけで無罪だぞッ! (キッパリっ)」
「あ~言えばこういうなぁ……」
「私だからなっ(ドヤ顔)」
「説得力がすごい……」
「…………」
「…………」(急な無言多いよ……)
「…………(ぎゅ~~)」
「…………」(腕締めすぎぃーー)
「…………レン」
「…………あ、なに?」
「カラミディアって、『太陽』を見たことないらしいぞ」
「あぁ……この世界って、結構前から太陽が『ボイコット』してるんだっけ?」
「……それを言うなら『ストライキ』だ」
「そうそう、多分それ」
「ん~……それかあれだ。出勤はしてるのにタイムカード切らせてもらえない『ブラック世界』なんだろうな」
「ああ……それだわ。『太陽が可哀想』って発想なかったわ」
「だろ?」
「うん」
「…………」
「…………」
「――ふぅ……なぁ、あるなしとか関係なく――『墓』立てるなら『太陽がよく見えそうな場所』がいいよな?」
「――いいねぇ。どうせなら太陽に近い……『高くて見晴らしのいい場所』とかな」
「そうっ、そういうトコ。この根暗な世界を巡りながら穴場スポットでも探すか! ――――まぁ無さそうだけど(ボソ)」
「ついでに世界各地の名産品とかも食べたいよな!! ――――絶対ないだろうけど(ボソ)」
「墓立てたら、その前にカラミディアが好きそうな飯並べてどんちゃん騒ぎとかしたいよな!」
「それ、サクが騒ぎたいだけだろ?」
「いいんだよぉ、カラミディアだって私らがバカ騒ぎするぐらい元気な方が喜ぶぞぉ! 絶対っ絶対ッ!!」
「――確かにっ。じゃあ命日には毎回騒ぐわけだ!」
「今日が何日かも分からないんだ。命日とか気にせず『思い出したら』騒げばいいんだよ! 手始めに――――ッどぉーーーーん!! イッエ~~~~~~イッ!! 見てるかぁカラミディアァァーー!!! なっはははははは!!」
「――あだぁ!?」
静寂が長く続いた中――サクが突然、目の前のレンを押しのけて騒ぎ笑った。
それを転がった状態で見た彼は――次第に肩を震わせる。
「……くっ……ふふふっ――あっはっはっはっはっはっはっ!! なんだ『イェ~~イ』って!! あはははは――そもそも、『世界』って安定して食べ物が手に入るのかっ!? いまだまともな食いモン見たことないんだけどぉww!! あっはっはっはっはっはっはっ!!」
「っなははははっ!! たしかにぃ!? 私ら、焦げた鼠とマズ水しか口にしてないぞっww!! あはははははは!! ――おいコラ異世カーイ!! 私らは食べ盛りなんだぞぉぉ!! この世界、食い物の貯蔵は十分なんだろうなコラぁぁ!!! ――……」
( )
「――しかし返事は、ありませぇ~~~んwww!!!!」
「――あるわけ無ぇ~~~www!!!!」
――――WWWWW!!!!
「――っいひひひひひっ!! あ――そういえば……っふっふっふふッ……サクがこっそり入れてた『アレ』、どうなった? っくっふっふっふっふっふっふ……!!」
「――『アレ』――全部カラミディアの『導きの袋』ん中だぁーーッッ!? ――――っく、だははははははっ、もう取り出せねっ~~ww!! あはははははは!!! ――黙って入れた『売れそうな装飾品』が全ロスしたぁぁ! っだっはっはっはっはっはっはっ――私ら無一文じゃんww!!! あっはっはっはっはっはっはっ!!!」
「『全・ロスww』!! っあはははははは!!! ――俺らが自給自足って――絶対ムリぃぃぃww!!! あははははははは!!! 知識、無ぇ~~www!!! あっはっはっはっはっはっはっ!! (腹を抱えて大笑い)」
「というか――まともな『動物』絶対いねぇーーーー!! あっはっはっはっはっはっはっ!! 鼠以上は高望みだろぉぉ~~ww!! っあはははははは!!!(バンっバンっバンっ)」
――――――WWWWWWWWWW!!!!!
――――ぎこちなかった会話は時間とともに薄れ、それは他愛ない雑音に変わっていた。
静寂からの反動か、ほんの些細なキッカケで二人は一気に笑いのツボへと転げ落ちていく。
ここが戦場であることを、ほんの一瞬でも忘れてしまいそうになるほど乱雑で、どうしようもない言葉の数々。
死者の前で好き勝手に口を開けば消えていくその話題は――先の未来を夢現のように語る『子供』そのもの。
死を悼むわけでも、喪失感に沈むわけでもない――感傷とは無縁な――――『いつも以上のバカ騒ぎ』。
「あはははは――……はぁー――でもサク?(急に冷静)」
「(ツボった)なははははははっ!! っちょ、まっぁっはっはっはっはっはっはっ!! ――ッゲホっげほっ、ごほっ、げほっごっほっ、げほっ――――あ゛?」
「――前提の話。『太陽』ってどうやって戻すんだ? 交渉?」
「くふふww……誰とだよ……げほっごほっ……。えーーげほっ……すぅーー、ふぅーーーー――カラミディアが昔話で『深淵』がどうたらって言ってし、その『元凶』を倒せばいいんじゃないのか? アニゲーとかでもあるだろ。『暗黒時代の魔王を倒したら、ぼくはくまたいよう』――みたいな演出」
「いやなにその局地的過ぎる例え? 聞いたことねぇ。……じゃあ、ここから出たらその『元凶』退治か……一気に冒険譚っぽくなってきた!」
「まぁ――私らまだ外も知らない『チュートリアル勢』だけどな!! ナビもマップも無い死にゲーとか駄作だぞぉ!! 今すぐアプデを要求するぅ~~!!!(空へ叫ぶ)」
「そうだそうだぁ~~! ……あっ――――サクさんや(真面目)」
「何?」
「――カーラさんの体、黒煤で囲っててもいいけど、『――――』できるみたい。……どうする?」
「…………」
レンの『その言葉』を聞いたサクは、一瞬だけ視線を彷徨わせ――そして小さく頷いた。
「そうだよな……ずっと連れ歩くこともできないしなぁ。『そうする』しかないよなぁ~~」
「そこ考えて無かったって、俺ら絶対旅行の準備に向いてないよな……」
「『旅行の準備に向いてない』ってなんだ。そんな評価初めて聞いたぞ……」
小さなため息を吐いたサクが、続けてレンに言う。
「はぁ……おい、レン」
「ん」
「……ちょっと、後ろ、向いてろ…………こっち向いたらはっ倒す……」
「……はいはい」
レンは素直に頷くと後ろを向いて座った。
そして、意識を外で戦わせている『三体の躰』と――少しだけ『背後』に向ける。
「――カラミディア…………すぅー……
――ここまでぇぇ~~〜~~!!! すぅーーー……
――ありがとうございましだっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜…………!!!!!(特大声量)』」
――――――ッキィィィーーーーー……!!!
「――え゛え゛えええぇぇぇぇ~~~~~っ(驚いて振り返る)!!! 俺に後ろ向かせた意味ぃぃーーーーーーあとうっさぁぁーーーーーっ!!?」(――完全にしおらしい展開だと思ったぁぁーー!!?)
「(ッギロ)――なに振り向いとんじゃぁバカチンガァァァーーーーー!!!!(ラリアット!)」
――――ッッゴスっ!! ――ッバン!!
「――――ぐぇ~~!?」(理不尽!!)
「くっ……あははははははははっーーー!!! 『ぐぇ~』だってぇ~~!? っははははははははッひぃっはっはっはっはっはっはっはっはっーーーー――――」
「――サ~ク~こ~の~~っゴラァァァーーーーー!!!(パンチ)」
「ふっふっふっ――はっ、そんなへなちょこパンチが当たる――っかぁッ! (カウンター)」
「――っぐぇ゛――っ、ごり押しじゃぁぁぁーーーーーーーー――っぶっフッッ!!!!!??(脳が揺れる一撃ッ)」
「――あははははっ!! なっははははははははーーーッ!!!(笑顔に似合わない的確なカウンターッ)」
――――(取っ組み合い)――――
――――
――
――――――――――――――――――
――出入り口と『死閃』によって穿たれた壁穴から灼けた熱気が吐き出される。
大広間に溜まっていた澱んだ空気が押し流され、視界がゆっくりとクリアに戻っていく。
レンとサクが『黒煤』に引きこもり、極めて不毛な争いと『作戦』を立てているその間――外の戦場では『焦熱と深淵の群れ』が行軍する亡者のように跋扈していた。
――――ヒタァ……
――――ッゴゴッォッオォォォ(スタッ、スタッ――)
――――ベタァー……
――――ッゴゴッォッオォォォ(ヒタッ、ヒタッ――)
――――ヌッチャ……
――ディオネロが新たに産み落とした『深黒の偶像』と『黒翼の殉火』が蠢き、『三体の躰』へと群がり襲いかかる。
『分身』はまだしも、『歪な人型』に対し『魔力』を持たない『黒煤』は黒い大剣と――
――『狂恢の慈刀』
――『白煤の刹雪』
――『刹雪の白鞘』をそれぞれが拾って装備していた。
さらに熱も呪いも、痛み、傷すら負わない『黒煤の躰』は武力も数も意に介さず、ただ武器を振って一方的に散らしていく。
――――ッザンッ!! ッブァァ――……
――それは、最後の個体を消し去った――その直後だった。
――――ッギュィッッッ――ッズンッッ!!!
――――ッブワァッッ!!
背後から高速で迫る『襲撃』に貫かれ――『黒煤の一体』が霧散した。
「(ッシューーゥ)――――――」
散った煤痕を踏みにじり、襲撃者――『大槍』改め、『葬祈の大槍』を手にした『不死英雄ディオネロ』が戦線へと復帰する。
彼は転がった『木刀』を拾い上げると、今は手放した『霊獣の槍』と同じようにジッと見つめた。……それはまるで、そこに宿る『ソウル』を覗き込むように――。
――――ッブォォオォオォーー!!
そこへ――横合いから『黒煤』の一体が奇襲気味に斬りかかる。
「――――っ(回避)」
ディオネロは燃える身を低く沈め、紙一重で躱した。
――――――ッ!
しかし、間髪入れずに『背後の頭上』から大剣と氷刀を振りかぶった三体目が、操られた動きで急接近。
二本の刃が同時に振り下ろす。
「(ッジュゥーッバギッッ)――――――(光ッ)――」
――――ッブンッッ――(ッシュゥ――)ッドガァァッァアァァ!!!
――――ッカラン、カッラララーー……
――握られた木刀が熱火に灼かれ、全体を黒く焦がす。握力で根元からひび割れ力なく転がり落ちた。
そして――斬られたはずの彼は、霞のようにその姿を揺らす。
――――ッギュィッッッ――ズッズンッッッ!!!
――――ッブワワァッッ!!
『揺光の幻身』――立ち位置そのものを『過去』へ戻しディオネロは回避していた。
背後を取った彼はそのまま神槍を走らせると、無慈悲な『死突』で二体の『躰』を同時に穿ち散らす。
「――――、――――――ッッ(跳躍)」
彼は地面に転がった『白煤一式』には一瞥もくれず、傍らにそびえる『金庫扉』を見据え――一足で飛び越えた。
空中で神槍の穂先を『黒煤ドーム』に定めた直後、腕が掻き消えた。
――――ッズダッダッダダッダッダダッダダダダッダダダッダダダッダダダダッ――――……
――無秩序な連続の『死突』が機銃のように突き注がれ――『黒煤のドーム』は蜂の巣のように穿たれた。
「――――――(ッダン、ッシュゥーー)」
黒煤の傍に降り立ったディオネロ。
彼は風通しの良くなり朽ち始めたドームと『黒枝のみのオブジェクト』、そして――中央に空いた『大穴』を視認する。
――――(ッグゥ)――ッボッオオォォォォオォォォッォオッォォォオォォォ!!!!!
『大穴』に気づいたディオネロは淀みなく動く。
握る槍に『深炎』を纏わせ穴の縁に突き立てる。すると――『大穴』の奥から『暗い炎』が溢れ出した。
噴き纏った『深炎』が地面を、そして通路を蹂躙し焼き尽くす。
( )
――しかし。
――――ッザァン(ッッバヂッ――)ッッ!!!
――――ッ斬ッ (ッギュリュン――)ッ!!!
「ッ――――」
――ディオネロの体に突如、『一本の線』が走り――――次の瞬間ズレた。
――――――ッジュュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッッ!!!!(水蒸気と黒い煙)
「――――ッ(跳び退く)――――レンっ、この『黒煙』に触れるな!! 組織が崩れるぞッ!!」(――曲がったうちわを振ったような『空気抵抗』がしたぞ?)
「――――っ、もう遅いです――(組織崩壊)」(――なんかいま俺だけ弾かれたんだけど!?)
――――ディオネロの『背後』から奇襲を仕掛けたのは当然――レンとサクだった。
彼らはディオネロが飛び上がったのを『察知』し、『隠密』を纏ってドームから即座に抜け出していた。
サクの悪知恵で地面に数メートルの大穴を空け、『そこから逃げた』と思わせる。
その隙に――レンは『夜導』を、サクは『刀を鞘』を回収し『強化』――奇襲を仕掛けたのだ。
――――ッバッギィ……ザギッ……ッガラッッ!!
――ディオネロは灰の彫像のような体を頭部から割られ、さらに袈裟懸けに――『不自然にブレながら』斬り裂かれ、力なく崩れ落ちた。
その様子を二人は、『何か』を探すように『観察』していた。
「――あっーー!! 『在ったぁーー』!! サク在ったぁー!! 在ったあったアタッタッタッタッタッタァァーーーー!!!」
「――その『百裂拳』みたいのやめろ!! 私にも『見えてる』!」(やっぱりか――さすが私の名推理っ!!)
レンは再生した顔で『それ』を見つけ発狂。サクは自分の予想が当たったことを内心ほくそ笑んだ。
二人が見つけたモノ。それは――
――分断されたディオネロの『体内』。
それは、闇を孕んだ光が鼓動のように明滅する――『燐光の環』だった。
――――ポロンッ
[≪燈火の輪環(深淵)≫:数いる燈火の御子が魂の適正者にのみ託した指輪。世界が闇に染まる間際に神が刻んだとされる御子の光環は、決して穢れず、燃え尽きることもない燐光の名残。指輪を嵌めた者の『死』を魂によって否定し歩みを繋ぎ止める
――しかし。適正者が深淵に堕ちたことでこの指輪は拒絶の闇に染まり、体内へと吸収。虚空の中で脈打つ『黒輪の環』として残留した]
――ディオネロがカラミディアに灼き斬られた後。
彼は死の間際、切り落とした彼女の腕から指ごと『指輪』を噛み千切っていた。
『指輪の神聖』は、『深淵に堕ちた宿主』と『体内で燃え続ける瘴気』に侵され――『堕戒』へと転じる。
それにより、本来ならありえない――『深淵の者に不死性を宿らせる』という、歪な結果へと至っていた。
「っ――レンっ、ここ全体に炎が来るぞ!! 作戦通り私に『黒煤』を覆ってお前は――『突っ込めっ』――(忍手)!!」
――それは以前、サクがレンの『戦い方』を叱咤した時からは考えられない指示だった。
だが――二人はもう気づいていた。
この世界で戦い続ける以上、確実に――レンの不死性を戦術として使わなければならない瞬間が訪れることを。
そして――その『行動』と『指示』に早く慣れなければならないという、避けられない現実に……。
自分の指示に、サクは内心で苛立ちを覚えながらレンと入れ替わるように後退する。
そして、当の本人は――――
「――オッケー!! 今度は――――『ぜったい、ブッ壊ぁーーースッッ』!!!」
――いつも通りのテンションで突っ込んでいった。
(…………なんだあの能天気っぷり。……普通に腹立つな。こっちは『辛気臭いテンション』になりかけたのに――もっと『無茶な作戦』にすればよかったか? ――)
――(ッグゥ)――ッゴオォォォォォォ――――……!!!
その時――ディオネロから『灰燼』が噴き上がった。
冷えかけていた大広間に何度目かの『焦熱』が満ちる。
――サクを『黒煤』で覆ったレンは迫る『熱波』へ――『最低限の黒煤だけを纏い』、正面から踏み込んだ。
「(ッゴオォォォ――……)――っン゛ゥ゛~~~ガマンッ、デギル゛ゥゥゥ~~~ッッ!!!!」(ついでに『適応』を得る――豪胆な俺ェ~~!!)
『灰燼の深炎』が小さな体へと叩きつけられる。
全身を黒煤で覆っていないおかげで、新たに得た『適応』が視界の端を流れた。
「(ッジュゥーー)――――ッ――(神槍を握り直す)」
――体に未だ『再生の炎』を上げ、ディオネロは未熟な『黒翼』を噴かせながら立ち上がる。
そして――迫る焼き爛れたレンへ、燃え盛る神槍を構え――――『死突』が放たれる直前。
――――ッザァシュッッ――――ッジュウゥゥゥゥゥゥゥーー!!!
「――――ッ――(ッカッランカララ……)――(槍を取り零す)」
彼の背後に浮かんで現れた『それ』は――スライド式の『のぞき窓』。
そこから突き出た『氷刃』がディオネロの後頭部を凍て貫き――彼を再び絶命させた。
「――――ヴぅ゛~~~~っらぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ディオネロが絶命したとほぼ同時。
剣の間合いまで踏み込んだレンが『黒煤の大剣』を大きく振り上げる。
狙うは――ディオネロの『燐光の環』。
『黒煤』で軌道を定め、『真っすぐ』に――操った。
(――取ったっ!!)
――――――ッザァン (ッギュリュン――) ッドゴォッッ!!!
だが――――放たれた『ズレない軌道』はサクの一太刀目と同様――『不自然な力の働き』により軌跡を歪められ、逸らされた。
「はぁ!? 『黒煤』でもぉーー――っ、――ッ!!?」(今度は『ニュルッ』たぞ!? ――っあ、『拒絶の闇』ってこれか?)
『焦熱』だけでなく黒煙――『瘴気』の侵蝕に対し『適応』の限界を察したレンは退こうとして――突然、脚を掴まれ後ろに倒れ込んだ。
(あ? ――何だこいつらっ!! キっモッ!?)
それは『黒翼』から産み落とされた複数の『人型』。
気配でしか捉えていなかった存在を直視し、レンはそのビジュアルにドン引きした。
その一瞬の硬直で――再び噴いた『灰燼の熱波』を至近距離から浴びてしまう。
「――――ッッッ、熱ぢゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁっ ~~~~~~~~~~!!!!!」(『適応』になった分っ余計苦しいんだけどぉぉーー!!!?)
――――。
――熱波が過ぎ去り、ゆっくりと『生き返った』ディオネロが徐に神槍を持ち上げ――
――――――ッゴッゴゴォッォォオォォォォォォオォォッォォッォオ!!!!
――穂先から再度、今度は激しい『暗黒の炎』が噴き上げさせる。
――――ッボォォオ、ッボォォオ、ッボォォオ! ッボォォオッボォォオッボォォオ…………――!!
――そして周囲に燃え盛った『灰燼の槍』たち。
「――あ゛~~、聞ぃでたや――――つ゛ぅ!!(投擲)」
重度の焦傷。
そして、ディオネロの前で『灼熱の体たち』に群がられながら――レンは懐から取り出した『投擲物』を剛速で投げ放った。
――――ッひゅっん――……
――しかし、重傷で手元が狂ったのか――投擲はディオネロの顔横を掠めもせず、外れてしまった。
(さて、緊張の一瞬――)「すぅーー……ぅっ(――グチャッッ)」
――――――ッギギュッゴッゴッォォオォォォォォォォオォォォォォォォオ!!!!!!!
――神槍に燃え盛る『炎』が螺旋を描いて猛り、眼前で群がられた眼に光のないレンへ――――
――――――ッカッッッ――――――――――ッズドッッッッッッドッドドッドドドッドッドッドドッドッッ!!!!!!!!!!
――――至近投擲――――そして、集中弾幕。
[【死ンデモ命ガアルヨウニ】を発動]
⇒即時修復、再生を行い蘇生させます 4/10
[リンッ――状態異常[激痛]を検出]
――レンは『堕ちた死閃と弾幕』を貫かれ、爆散。体の血肉片を散らし完全に消し飛んだ。
『……(忍手)――――『摩多羅門』『開け』――』
それは――『無謬執行・灰燼』が放たれて、一拍おいた直後。
ディオネロの背後に無音で扉が――――
――(バシッ)――――ッゴォオォォッ、ッバッギンッッ!!!!
――現れた、が……それは刹那に振り抜かれた神槍によって半壊。表面を焦熱で燃え上がらせた。
「(ッジュゥゥーー)――――――……」
――大広間に静寂が落ちる。
レンの『死』と同時に、サクを覆っていた『黒煤』は霧散した。……だが、そこに少女の姿はない。
――残された『燃える扉』の存在。
それを手掛かりとして――意識が限りなく消え、『本能』のみで動く『今のディオネロ』は、サクがどこかに潜伏していることを感じ取っていた。
――そして、だからこそだろう――――
ッ――――ッザァッ、ッガズゥッッジュゥゥーーーッ
――壊した扉を通って襲ってくる――そうした先入観を、『今の』ディオネロは持たなかった。
「(ッキィィーー)――――――――――」
ディオネロの背へ『氷刀』、わき腹へ『凍鞘』が同時に突き刺さる。
『凍白』の冷気を抜かせないよう、彼の重心と動力そのものを内側から封じ込めた。
噴き出す凍気で『黒煙』は遮断。冷たい柄を握ったサクは体表に霜を纏わせ、吐く息さえ白く凍らせながら――そっと瞼を閉じた。
そして、思考を別に割くように――極限まで研ぎ澄まされた集中力を維持するため、微動だにしなくなる。
しかし――サクがどうやってディオネロの背後を取ったのか。
それは――『半壊した扉』にあった。
あれは単なる扉ではなく、『専用の出入り口』を備えた――――『ペットドア』。
下部に設けられた『本当の出口』を、彼女は小柄な体に『隠密』を纏い音も気配も残さず滑り抜けていたのだ。
――――ッギュウゥゥゥゥゥゥ――ッボォーーッッ!!!!!
――『炉心』の近くに突き立てられた得物を起点に、『灰燼』と『凍白』が激突。
炭化したディオネロの肉体内部で『焦熱が凍り』、『凍結が焼かれる』――その反転が幾度も繰り返される。
均衡を失ったエネルギーは循環を拒み、脊柱の奥――脚と体幹を繋ぐ要から鈍く、重い軋みとなって……やがて膨大な蒸気として爆ぜた。
――――――ギィーッガキィ、バキィッ――ッ
ディオネロの体から、力が伝わらず噛み合わない音がする。
白煙の中、彼が反射的に上半身を反らす――しかし脚は動かず、捻ろうとした体幹は遅れ、巨躯はその場で『縫い止められた』かのように軋むだけだった。
それでもなお、『炉心』に宿る灰燼がエンジンのように噴き上がり、『本能』が彼に動けと命じる。
『焦熱を宿す腕』がぎこちなく、しかし確実な殺意をもってサクへと伸びた。
[※【五門顕現Ⅱ】が発動]
⇒一時的に[縁運]極化補正
――――ッジュリィィンッーーーーッ!!
だが――その軌道へ割り込むものがあった。
それは、蒸気を裂いて伸びる――『赫い氷の蔓』。
[【自己暗示】を任意発動]
⇒『作戦通りに実行』
⇒『集中を絶対に切らすな』
⇒『私はできる女』
⇒『寒いから疑似冬眠、体力を最小限に保て』
⇒『危険時、全ての血で迎撃、拘束、武器回収』
⇒『無茶を可能にする私すごい!』
――サクは動いていない。ただ、『暗示』によって『そうなるよう』に設定しているだけ。
『赫い氷の蔓』の正体は、凍白に冷され凍結した――手首に溜め込んだ『バングルの血』。
『外側』の水分は瞬時に凍り、白く濁った薄氷の『殻』を形成する。
だがその『内側』では――『赫血』が『低温流体』を維持していた。
凍結した外殻が骨格となり、内部の血が『流動圧』を変えて蠢く――『鎧を与えられた血流』。
『硬い』のに『しなる』――それがサクの考えた『無茶な発想』――――植物系モンスターの蔓に酷似した、『生き物じみた挙動』を示す構造体だった。
――だが、それはサクが理論的に組み上げた結果ではなかった。
『低温』『流動』『圧力』――それらの条件が『偶然』にも噛み合って生じた化学現象を、彼女は『縁』よく引き寄せていたのだ。
『赫い氷の蔓』の原理も理屈も彼女はろくに理解していない。……突発的な行動だから。
それでも――一本目で掴んだ『動かす感覚』だけを覚え、サクはその再現性を確立してみせた。
――――ッジュリィィンッッ
――――ッピキィ――ッジュリィィンッーーッ!!
( )
――瞼を閉じた彼女の無意識に従い――『凍白』に沿って伸びた『二本の氷血』が迫りくる『焦熱の腕』へと絡みつく。
――――ッッジュウゥゥゥウゥゥゥウゥゥゥゥゥーーーーッッ――……
本来なら、灰燼の熱で瞬時に蒸発するはずの『氷血』。
だが、外殻の相変化が熱を奪い、内側から供給され続ける『血中の水分』と凍気が蒸発をわずかに遅延させる。
溶けきる前に内部圧が一気に集中し、急激な熱膨張を力に変えて――炭化した燃腕を捻り潰した。
――――ギシィッーーッバギィッッ!!!
――――ッグジュ――ッブジャャァァアァァァァァァーー!!!
しかし、それと同時だった――。
砕いた腕と引き換えのように、ディオネロの背――大きく走った罅から、粘ついた『深淵の靄』が噴き出る
勢いよく溢れた『瘴気』が、黒煙となってサクの顔を侵した。
それはまるで『無免許天才外科医』のように――顔半分が黒く硬化し、崩れ、瞼ごと剥がれ落ちた。
「――ふぅーー…………(集中)」
それでも彼女は――『剥き出しの眼球』に意識を割かない。……『割けられない』。
痛みが無いからではなく――何よりも優先すべき『制御』の真っ最中だからだ。
――――――――
――『レンが死んで』、二十秒。
散った灰と焼けた空気が混ざり合う――息すら詰まる白い煙。
――――――――っ
――『全身の再生』に必要な時間は、最短でも一分弱。だが――――
―――――――――ッボッワァッ!!
――膨大な蒸気を突き破って――『影』はディオネロの前に現れた。
白煙を裂いて踏み込むそれは『夜導』を両手に携え静かに――しかし確かな『密度』を伴って前進してくる。
その見た目は、全身を『黒煤で形作った躰』。
肌も筋も、骨の輪郭さえ度外視にした、ただの『煤の塊』。
だが――『顔の一部』だけが決定的に違った。
――片目と片耳。
そこだけが『生身』だった。
赤い瞳が蒸気越しに敵を捉え、耳たぶが戦場の微かな音を拾う。
――――生きて動かせるなら『必要な部分だけ』あればいい。
――――(↑意訳:『再生』に数十秒って長くね? 『生きて考えられる部分』だけあれば十分やろ!!――by.Ren)
――胸部の奥。『黒煤』に覆われた左側で確かな鼓動を刻んでいるのは――『本物の心臓』だった。
それは、レンが懐から投げ出した――自ら『抉り取った心臓』。そして、『燐光の環の破壊失敗』を告げる合図だった。
投擲でわざと外した『心臓』は、ディオネロの背後に浮かぶ『のぞき窓』を経由し、サクの元へ『パス』されていた。
その直後――レンは脳を『黒煤』で潰し、『自害』。『黒枝の呪い』から逃れていた。
そして彼女の手に『心臓』が渡った瞬間――それを『起点』に再生が始まる。
『死ンデモ命ガアルヨウニ』による、正常な生体構造という『完成形』へ戻るための――『強制的な修復』。
――最初に行ったのは、『再生の優先を選別する』ことだった。
先刻――『全身を素材』にして弾け飛んだ際、レンが『優先して舌を再生させた経験』に基づく方法で。
――心臓から脳へ、繋がる血管と神経の束が『技能』によって正しく編み上げられ――自動的に『脳』が修復された。
そして――『血が流動する』。
制御の過酷さに『――キっツッッ!!』と悪態をつきながらも、サクの『赫血』で血が流れ――『脳が微弱に働く感覚』をレン自身が確かに捉えた。
意識が僅かに浮上した瞬間、『視神経』『聴神経』を意識的に修復。それ以外はすべて後回し。
さらに『黒煤』を操作して『躰』を創り、自ら編んだ『黒煤の血管』によって――体中に血が巡っているという不正を無理やり成立させた。
だが――それだけでは『足りない』。
『酸素』という条件を満たさなければ、『脳』は思考し続けられないから。
だからこそ二人は、子供が思いつかないような……いや――――『おかしなテンション』だからこそ辿り着けた、『馬鹿げた構造』を採用した――。
『黒煤の躰』内部――『血管』の一部にだけ外気に通じる極小の『空気穴』を複数つくる。
それは文字通り、『血液そのもの』に直結した通気路。
通常なら、血が流れ込み即座に塞がるだろう構造。
だが――血流はサクが、バフの効いた集中力によって支配している。
血は『空気穴』を無視して流動し、そこには――『空気』だけが侵入する。
――肺はない。
――呼吸器官も存在しない。
だから――血液に酸素が含まれたという事実だけを屁理屈のように成立させた。
――しかしそれでも……こんな継ぎ接ぎ如きで『人体の神秘』が万全に機能するはずがない。
『酸素』『血流』『神経』『思考』――本来なら、無数の臓腑が精密に噛み合って初めて成立する、『生』という概念。
『取っ組み合い』の最中に思いついた程度の、あまりにも――あんまりぃぃにもっ……『雑』な方法では『人』には至れない。
だから、もうひとつ上のズル――――『異世界流の技能』を使った。
[【理想ノ僕】を任意発動]
⇒一時的に――
――『自己身体認識曲解誤認する凄い勘違い力』を激化補正
――――いま『生きて』『考える』のに必要なのは『脳』と『心臓』……あと『血』。それだけでいい。
そう――『脳』に『バカっ、超バカッ、馬っ鹿が過ぎる大嘘』を叩き込み――生物学の破綻そのものを『認識の暴力』で踏み潰した。
『難しい漢字並べれば効力上がるだろうw! ――by.Saku』
――そんなテキトーな発想で生まれた、『それっぽく立て付けの悪い造語』。
それは『人体への冒涜』とも言える――純度の高い『力技』だった。
一方――思いもしなかった『繊細極まる血流制御』で、思考を極限まで研ぎ澄ませているサクは、激しい『後悔』――――いや、頭痛と吐き気、虚脱感を苛まれながらも、それを一切表には出さず『足止め』へと踏み出していった。
――肺も臓器も意味を成さない『黒煤』。
呼吸を必要とせず、外気から直接酸素を盗む異常な生態。
人間的な部位は、全体の一割にも満たない。
それを――『ズル』と『イカサマ』で無理やり『知的生命』として成立させた。
必要なのは『鼓動』と『思考』、そして外界を確実に捉える最低限の『感覚』だけ。
『黒煤の躰』は命令を待つだけの器に過ぎない。
『ソレ』はもはや『生き物』と呼べるかすら怪しい――ただの『物体』だ。
だがそれでも――そこに宿る『意思』は確かに、何一つ偽りのない――――『子供』のものだった
「(チャプッ、プッチャッ)――――ッ」(――脳みそシェイクで酔うぅぅーーーーー!!??)
声帯の無い『躰』で心中叫びながら、レンは両手で握る『夜導』を肩の後ろへ引き絞る。
――――ッリィィーーーーーーー―――――――――!!!
暗い刀身がディオネロの『敵意』に反応し、澄んだ――しかし警戒めいた音を立てて震える。
すでに剣の届く間合い。レンはそのまま飛び上がり、三度――ディオネロへ大剣を振り抜いた。
(――『強化した斬撃』で終れぇぇーーーーーー!!!!!)
[※【剣魔錬創Ⅱ】が発動]
⇒一時的に[不運]極化補正
――――ッザ――――ッバッヂヂッヂヂヂヂヂヂヂッーーーーーーッッ!!!!!!
だが――またも『遮られた』。
しかし今度は弾かれず、刃と『燐光の環』が拮抗――甲高い軋みとともに、闇を孕んだ光が膨れ上がった。
「ッ――――====(視界不良)――っ!!?」
力任せに押し切ろうとした、その瞬間。
――『心臓』の鼓動が乱れた。
――脳裏が、一瞬だけ白く弾ける。
――――ッヂヂッヂヂヂッヂヂヂヂッッッーーー――……ッバッヂィッッッ!!!!!!
「――(朦朧)うぁ――――っ!?」
最低限で成立していたはずのバランスが崩れ、『意識』が一瞬乱れたレンは『燐光の環』に弾き飛ばされた。
「(着地)――――ッ」(――っちょ?! ヤバいっ、ヤバいっ、ヤバいッ!!!)
『原因』を悟るのは早かった。
レンは即座に視線を走らせ、ディオネロの背後――彼を縫い止め続けている『サク』を捉え――――刹那、地面を踏み砕いた。
「――――……ぁぁ……」( )
捉えたサクは――すでに膝を折っていた。
頭を垂らしたまま、顔の半分近くを『瘴気』に侵され、頭皮含めた『皮』が割れ落ちている。
剥き出しになった『筋』と『眼球』が凍結し、集中維持によって流れ出た鼻血と唾液が凍る床へと滴り落ちる
全身を小刻みに震わせながら――『属性耐性』をもってしても『凍白』の苛烈な寒気に晒され、肉体はすでに限界を超えていた。
加えて、わずか数十秒とはいえ断続させていた――『極限の集中維持』。
レンの『血流』と『氷血』――別系統の『繊細な同時制御』。
そして――『赫血』が要求する、明確な『体力消費』。
考えなしに実行した良識外の行動は、たった数十秒――いや、数十秒も持たせた末、負荷は密度をもって積み重なり――ついには『ダウンし制御が乱れる』域へと溢れ出ていた。
――それでもなお。
――――――ッヒュン(ッゴォ)――ッブゥンッ(ッグォッ)――
腕のように伸びる『黒翼』と、そこから生まれた『人型』――それらを『氷血』で回収させた、振るたびに『燃える木刀』で散らし続けていた。
ただ『レンの血流制御』を維持するためだけに――作戦失敗にも気づかぬまま、サクは今も項垂れた姿勢で戦っていた。
「――サクッ、失敗した!! 『制御』もういいっすまんッ――(ガシッ)――っ」
その光景を見たレンはディオネロを完全に無視して急行。
『躰』で遮っていた『修復』を再開させながら、背後のサクを掻っ攫うように肩へ担ぎ上げそのまま通り過ぎる。
「っ―――ぅぇ? ――――ぁぁ…………メシぃ?」
「――おばあちゃんみたいなっ、……それボケかぁ!!? ――――あ!」
担がれたサクは、青白く疲弊しきった表情をしていた。
虚な眼は焦点が定まらず、『瘴気』で割れた頬から溶け始めた血が滲む。
さらには、鼻血と唾液を垂らしたご尊顔――もはや『検閲』に引っかかりそうな有様で、サクはボケか本気か分からない台詞を零す。
そしてレンは――それが『状態異常』に反映されたものだと理解。
抱えたままで『不惜身命』を発動――すると、サクの『瘴気』によって崩れた皮膚や髪は何事もなかったかのよう元へ戻る。
『瘴気』や『損壊』などといった『悪影響』だけを意識して引き受け、レンはそれらに『消した』。
[【名前】サク
【状態異常】月詠/暗示/澄心/紅醒/集中――――羞恥]
「――っハ!!? っ~~~うっ~~~!!!! ――お、降ろせっこらぁーー(ぶんっ)!!」
ディオネロから距離を取ったあたりで『意識』を取り戻したサクが――顔を赤らめ、突然レンの後頭部へ肘鉄を叩き込む。
「(ゴツッ)――ぐぇ~~!??」(なんでっ!!?)
――――ズサァーーーッ!!
「(転倒)――あだっ!!」
「ぐぅ……おいサクっ何す――――ッ」
前のめりに転がる二人。
そして、抗議しようと振り向いたレンに――
[【喧嘩上等】を任意発動]
⇒全能力激化補正。[反動軽減]付与
⇒更に、全能力極化補正
[【疵付イタ孤高ノ一匹狼】を発動]
⇒全能力上昇補正
「――――っほぁちゃーーーッ(速攻)!!」
――最短で打ち出された『拳』が的確に額へ突き刺さる。
「――――あ゛っ痛ぁッ!?」
後ろに倒れ込んだレンに目もくれず、サクは『顔』をごしごしと――それはもう必死に、鬼気迫る勢いで拭い始めた。
「(ごしっビチャッっごしっ――)――――っふぅ~~、さっぱりしたぁ(いい、笑顔……)」
顔を上げた彼女に、鼻血や涎の跡は一切なかった。……というより――『血液で顔を洗ったように』赤い雫を滴らせ、まるで『(狂気の)洗顔』CMのような清々しい表情をしていた。
「――――おいっ、サクっ、こらぁ~~……――(静怒)」(――気にすんの『顔のヨゴレ』っ~~!!? 『髪』とか『傷』にじゃないのフツゥ~~!!?)
レンが何か言いたげにサクを呼んだ。それに彼女は――
[【明鏡止水】を任意発動]
「ふぅーーーー――まぁ待てレン。悪いとは思ってる。全面的に。私がな?
しかしだ――『あんな表情』を晒した後でだぞ? ――『気まずい』だろ、普通に?
私は女なんだぞ? こんな世界であっても身だしなみや髪型で遊びたいと思ってる『十六歳のJK』なんだぞ? っあ、精神年齢の話な?
――それをお前、ぁ~~……仲間の前で晒して、恥ずかしくならない訳がないだろ? 女として。一般常識としてな?
だから恥ずかしくなって殴った。さらに顔まで見られそうになったから『詠春拳』でもっかい殴った。――なっ? 可愛い反応だろ? 『ツンデレムーブ』をかましただけだ。可愛い野良犬に顔面噛みつかれたと思って許してくれっ!! この通り――ごっ……がぁ、………………めん(ボソ)」
「(でた、謝罪ぶぇたぁ~~……)――終わった?」
[【明鏡止水】を任意発動]
「――ああ、体はすんごく怠いが、意識ははっきりしてきたな。舌がよく回る回るっあはははは……!」
「だろうな――でなきゃあんな捲し立てる『言い訳』出ねぇもん」
「言い訳じゃありません~~っ! 『気まずくて殴った』。『顔見られそうになったから『詠春拳』を叩き込んだ』。――ほら、やむにやまれぬ『事情』があるだろ?」
「――それさっき聞いたしっ全部私情じゃねぇかッ!! 最後とか完全にふざけてるしっ!!――あと『えいしゅんけん』って何だよ!? 拘り過ぎだろそれっ!!」
「――私、あの師弟それぞれの映画好きだったんだよな~……もう見れないけど……はぁ~」
「『はぁ~』っ、じゃっねぇーーーーっ!!!」
――サクが顔や、周囲に飛び散る『血』を細くなったバングルに蓄えながら立ち上がる。
――レンは『黒煤』を徐々に剥がし――再生する『体』と入れ替えるように『生身』へ治っていった。
「――そうカッカッするなレン。美少女に殴られるなんて、あれだぞ。とある『界隈』じゃ名誉らしいぞ?」
「なんだその『界隈』……絶対変態の集まりだろ……はぁ~~~。――――サクぅ。真面目な話、あいつの『攻略法』見つけたかもしんない――」
「おぉ――――ふっ、どれ。『お姉ちゃん』に聞かせてみろ――(ニヤリっ)」
「いや、俺よりちぃ――――(ドスッ――)」
――――――――――――――――――
――――ッジュウゥゥゥウゥゥゥ――グッ!!
――背に突き立てられた『氷刀』。
――わき腹を貫く『凍鞘』。
それらを支点として、ディオネロの灼体は一時的に鈍化していた。
だが――支えていたサクが離れたことでその均衡が崩れる。
『黒翼』から蝋のような『黒』が溶け落ち――本日何体目かも分からない『歪な人型』たちが生まれた。
それらはディオネロにゆっくり這い寄ると――『凍白』で腕を冷却させながら氷刀と凍鞘をそれぞれ同時に引き抜いた。
――――――ボッッ――ッゴッッォオォォォオォォォォオォォォォォォォォーーーーッッ!!!!!
抜去と同時に白煙が上がる。
だがそれは、『灰燼』の爆発的噴出により消し去られた。
罅割れた体表の内から焦熱の燐光が煌々と灯る。
レンに断たれた肩口は、まるで熔接でもするかのように引き寄せ合い、結合――瞬時に再構築された。
周辺の氷は蒸発し、『人型』に握られていた刀と鞘がカランと凍気を纏って床に打ち捨てられる。
――――――――ッ
『動き』を完全に取り戻したディオネロが、ゆっくりと首を回す。
窪んだ『奥』が揺れ――敵であるレンとサクを確かに捉えた。
――――ッグジュグッ――ッブシャァァーーーー!!!
『黒翼』が大きく広がり影を地へ落す。
ぽたぽたと『黒』が滴り――『重現招集』で見飽きた――輪郭を得た『燃える体の歪な人型』が這い出てくる。
さらに、ディオネロの体から炎が豪快に噴き上がる。
――対英雄戦では無類の強さを『誇ったであろう』――『灰燼深炎の分身』が歩み出て来た。
神槍を燃える手で握り直し――ディオネロは二人へと殺意をもって定める。
――それに対し、レンとサクは――――
「――これで最後だからなっ! 本当にラストだからなレン――フリじゃないぞっ!! これ以上やると『くどい』と思われるから、ホントのホントに終戦だからっ!!! ――ちゃんと決めろよっ、絶対だぞッ!!」
「――うっさい! 早口で緊張煽るなっ!! そもそも――『合せる』のサクだからな? 俺にだけ負担ありそうな声援やめてくれるっ!?」
「――ふんっ、誰に言ってる。体力は空っけつとはいえ私だぞ? この天才様だぞ? ――目覚まし時計が鳴る丁度一分前に起きられる女だぞッ!!(ドヤぁ)」
「――いや割りとありそうだし一分長いし内容も浅いし……もう俺さき行くかんなっ――――すぅーー……『最終決戦』じゃぁ~~!!!(駆け出す)」
「――ちゃんと『誘発』しろよぉ!! そしたら『ドンピシャ』で合わせてやるっ!! ――(距離を保って追う)」
「――マジで頼むぞぉ~~~……!!!」
――緊張感の欠片もないモチベーションで挑む二人。
そして、サクの声を背中で聞きながら、レンは熱を滾らせるディオネロへ――『最後の一手』を仕掛けに出る――。
――――ッザンッッ!!
――――ッブォォォンッ!!
――走りながら、レンは床に転がっていた『赦鋼』を黒煤で回収していた。
右手で軽い『夜導』を振るい、『人型』を『霊撃』で一蹴。
『分身』はもはや作業ゲーのように大剣の腹で薙ぎ払っていく。
「――――――」
――それに呼応するようにディオネロもまた動いた。
彼は槍を回して弄び、地を滑るように駆けながら腕を横に振るう。
――――ッヒュルゥーーっっっ
次の瞬間――前方に『陽炎』が揺らぎ、三体の『幻影』が横並びに出現した。
「(ッザシュ――)――はっ、出した『本人』が奥に居るんだから引っか――(ッジャッリッ――)――っひぇ!!?」
『人型と分身』を片づけながら、レンは『揺らぐ陽炎』の稚拙さを鼻で笑う――だが突如、一番端の『幻影』から『異質な気配』を察知。
レンは慌てて身を翻し、視覚外からの『死突』を紙一重で回避した。
(――おい待てっ!? 今、瞬間移動みたいに『気配が跳んだぞ』!? そういう技だったのかよ、強ぇ!!)
「――レン逆だっ!!」
背後から飛ぶサクの警告。
上半身を大きく反らせていたレンは、反対側に入れ替わって生まれた『気配』に体が追いつかない。
――だから、『黒煤』を操った。
「ふんっ――――っおらぁ!!(斬撃)」
――――ッガキィッ!!
――レンは反った体勢のまま『黒煤』を操り、まるで『宙吊り』のような姿勢で制動した。
そうすることで体の強張りがすっと抜け、筋弛緩法にも似た感覚が全身に広がる……ような気がした。
それでも――考える『余白』を得たレンは、迫る『死突』を冷静に迎撃できた。
「――いやホント……お前、無駄にトリッキーだな……」
(サクも似たようなもんだろっ!?)
背後から『血』をせっせと集めながら、あぶれた『人型』を『燃える木刀』で散らすサクの声。
それにレンは内心でツッコミを入れながら――即座に『黒煤』の操作を切り替えた。
――――(グルンッ)――ザンッ!!
『脚の操作』を切って落下――する直前、今度は『左腕の黒煤』を上へと引き上げる。
浮遊姿勢で『ニュルリっ』と正位置に復帰したレンは、振り上げた『赦鋼』を――そのまま振り下ろした。
「――――ッ!」
――――ッギュィッッッ――ッヂヂッガッギャッン!!
「――ぁぐっ!?」
――しかし、上段か放った斬撃は、下から突き上げられた『的確』な刺突によって迎え撃たれた。
そして、反発のような光が弾け――白い重厚な刀身は半ばから穿ち折られてしまう。
「――――、――――――ッッ」
――刀身を砕いたディオネロが、ここで勝負に出た。
突きだした神槍を即座に引き絞り――次の狙いを迷いなくレンの『心臓』へと定める。
(っ――――来るッッ!)「――サクッ!!」
「――パンッ(柏手)――『摩多羅門っ』『阿修羅門っ』『開けっ』!!」
――――――っっ
――――――っ
――――――ッ
――ディオネロの動きを見て二人も察した――ここが『分水嶺』だと。
レンの叫びに反応しサクが『五門顕現』を発動。戦場に『三つの門』が音もなく現れる。
彼女の正面に『赤枠のドア』を展開され――それと同時に、レンの胸元、さらにはディオネロの背後に『丸い窓』が浮かび上がった。
――それはレンの『心臓』を穿つ一撃に、『カウンター』を返すために展開された『門』――しかし。
――――タイミングが早かった。
「――――」
引き絞った神槍をディオネロが高速で突きだす――――直前。
――――ッザァッ――!
視界に『窓』を捉えたその瞬間、彼は踏み出した片足を意図的に前へ滑らせ――飛び上がるレンより低い位置へとその身を深く沈み込ませた。
そして流れるような動作で、斜め下――窓を避ける軌道から再びレンの『心臓』を捉え直す。
「――――げっ!?」「――――っ!!」
――レンとサクの中で、時間が引き延ばされる。
サクは『赤いドア』を潜り抜けると、木刀を構えて『緩急操作』で加速。
レンは一瞬、判断が遅れ――あろうことか『黒煤の左腕』で防御姿勢を取ってしまう。
――――――ッ轟ォォッッッ――ッ!!!!!
――それでも時は進み続ける。
速さにブレた穂先が、唸るような音を上げ――――
――――――ッ穿ァァッッッ――!!!!!
――下から突き上げられた神槍が『左腕』を霧散。
そしてその奥――レンの心臓を正確に捉え――――
「っ、――――ッゔぁ゛――!!?」
[【死ンデモ命ガアルヨウニ】を発動]
⇒即時修復、再生を行い蘇生させます 5/10
[リンッ――状態異常[激痛]を検出]
――――『死突』が、貫通した――――
「(ニッ)――――どん、ぴしゃり」
――――――――――ッッッバッッリッッンッッッーーーーッッッ!!!!!!!
そして――『丸窓』から下に吐き出された『神槍』が――――返る刃となって自身の『燐光の環』をも刺し砕いた。
====================
レンの得た『適応』:近日?……公開(疲れた)
※後で整理する↓
[【苦シテ楽ナシ】を発動]
[〈喪失耐性〉を得ました]
[〈虚心耐性〉を得ました]
[〈空白耐性〉を得ました]
[〈思止耐性〉を得ました]
[〈感傷耐性〉を得ました]
[〈乖情耐性〉を得ました]
[〈現忘耐性〉を得ました]
[〈自責耐性〉を得ました]
[〈覚悟耐性〉を得ました]
[〈凍気耐性〉を得ました]
[〈霜化耐性〉を得ました]
[〈低温耐性〉を得ました]
[〈静止耐性〉を得ました]
[〈分心耐性〉を得ました]
[〈凝心耐性〉を得ました]
[〈制御耐性〉を得ました]
[〈反熱耐性〉を得ました]
[〈爆圧耐性〉を得ました]
[〈相克耐性〉を得ました]
[〈蒸気耐性〉を得ました]
[〈蒸圧耐性〉を得ました]
[〈瘴気耐性〉を得ました]
[〈浸食耐性〉を得ました]
[〈崩壊耐性〉を得ました]
[〈視損耐性〉を得ました]
[〈限界耐性〉を得ました]
[〈凍傷耐性〉を得ました]
[〈負荷耐性〉を得ました]
[〈枯耗耐性〉を得ました]
[〈頭痛耐性〉を得ました]
[〈虚脱耐性〉を得ました]
[〈瘴侵耐性〉を得ました]
[〈失血耐性〉を得ました]
[〈疲労耐性〉を得ました]
[〈疲弊耐性〉を得ました]
[〈混濁耐性〉を得ました]
[〈損傷耐性〉を得ました]
[〈崩顔耐性〉を得ました]
[〈羞恥耐性〉を得ました]
[〈動揺耐性〉を得ました]
====================
◇装備:レン
≪赦鋼の大剣≫:『聖灰の鉄塊 ☆6』と『重鋼の背骨棒 ☆5』を用いた錬創剣。超重、超硬の片刃大剣。骨のように真っ白な刀身は、光を受けることで神秘的な輝きを宿す神聖な重刃
≪New≫Pt:120×1.2=144
〖既存値〗筋力:0 体力:0 /攻撃力:0 耐久力:0
〖特異値〗重量:0 神聖性:144↑
≪夜導の霊律剣≫:『怨嗟の声帯核 ☆5』と『黒銅 ☆4』を用いた錬創剣。夜そのものを思わせる黒き両刃大剣には、霊紋の儀式文字が刻まれている
刀身は質量に反して異様に軽く、振るわれる際、空気抵抗や摩擦を感じさせない滑らかさを持つ
この剣は周囲に満ちる敵意や呪詛、殺気に反応し低く震え、斬撃は霊体、呪い、魔術といった『形なき存在』へ優先作用する特性を持つ
≪New≫Pt:90×1.2=108
〖既存値〗筋力:0 体力:0 /攻撃力:0 耐久力:0
〖特異値〗能力範囲:0 霊撃性:108↑
◇New装備:サク
≪白煤の刹雪≫:『黒煤の小塊 ★』と『黒煤の小塊 ★』を用いた錬創剣。『剣魔錬創』の力を無視して歪み、増量された鞘付き純白の氷刀
雪のように白い鞘は絶えず冷気を放ち、居合いと共に氷の刃を形成する。刀身は一刀で砕け散るほど脆いはずだが、白煤の不壊性でその欠点を克服
――この冷気は孤独が生んだ白む世界。凍てつき朽ちない凍土の領域。凍って残り続ける『凍白』の概念が宿る
※その魂魄は、怯えながらも『黒煤』へ縋るように寄り添う。やがて恐怖は『勇気』へと奮い立ち、概念を大きく変えた
≪New≫Pt:300×1.2=360
〖既存値〗筋力:50↑ 体力:100↑/攻撃力:0 耐久力:0
〖特異値〗属性範囲:50↑ 属性耐性:160↑
【-元-】
≪異端の修練刀≫
※分類:刀/打撃 〈戦技:刺突〉
※効果:技量、信仰+2。耐久、魔力-2。転倒効果+スタン
・悪鬼、ラセツの佩刀。東方より伝わる、雷に打たれた神木を削って造られた修練刀。本来は稽古用の木刀に過ぎないが、信仰を極めた修羅の業を宿すに至った
刃なき一打は敵を殺さずして戒め、斬れぬ刃は最も深き戒律の象徴とされた
※〈刺突〉:水平に構えながら力を溜め、前方へ鋭く突き出す技。溜めることで踏み込みが強化され、敵の体勢を崩し、盾を弾きやすくなる
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【-変化-】
≪New≫≪黒罅の燼刀≫
※分類:刀/打撃 〈戦技:一刀三穿〉
※効果:技量+4、信仰+1。耐久+4、魔力-1。炎属性+転倒効果+スタン。HP40%以下で与ダメージ+15%。武器を振るたびに炎属性強化(上限20%)
・討滅を宿し、灰燼に焼かれた神木の刀。黒く炭化した木身、そこに走る罅からは微かな火燐が灯り、滴る熱は全てを焼き尽くす灼熱の種となる
修羅の業は心を蝕む炎すら呑み込み、朽ちぬ神木はその熱さえも静かに飼い慣らした。柄の熱は持ち主の手に馴染み、振るわれるたび、刃なき刀身が灰燼の如き熱を滾らせる
※〈一刀三穿〉:腰だめから鋭く振り抜き、続けて三連の突きを瞬時に繰り出す戦技。突きごとに角度が異なり、敵の回避や盾以外のガードに割り込める。溜めることで、初撃の踏み込みが伸び、攻撃威力と硬直耐性が増す
≪癒癒の残胤のソウル≫ in ≪黒罅の燼刀≫
↓ 【O・S】 ↓
≪New≫≪燃殻の黒木刀≫
※分類:刀/打撃 〈戦技:終突の構え〉
※効果:技量+4、信仰+2。生命力+4、耐久-2。炎属性+延焼効果+回復阻害。HP50%以下で与ダメージ+15%。武器を振るたびに炎属性強化(上限30%)。延焼時、回復する敵に炎ダメージ追加(回復量依存)
・鎮魂と討滅、その全てを灰へ誓った神木の終刀。黒罅の木身に宿る灰燼は癒しに縋る生者を例外なく焼き尽くす
癒しの奇跡はここでは慈悲とならない。再生は罪とされ、癒された命ほど深く、強く燃やし断たれる。これは救いなのではなく、癒しを拒む最後の祈りなのである
※〈終突の構え〉:刀を水平にして切っ先を前方に向け、灰燼を刃に溜める特殊な構え。使用者の移動速度が低下するが、次の攻撃が『終突』に変化する
『終突』
・三段突きが通常攻撃
・ステップ移動可能
・敵回復中、ステップ速度、距離上昇
・溜めることで、ガード貫通+灰燼効果+延焦効果
◇入手アイテム
〇≪赫鱗の角飾り(※追憶)≫:竜族の高位個体にのみ許された、赫き鱗の角飾り。今は亡き同胞の想いと、黒き竜人の血が深く、静かに染み込んでいる
本来、飾りとして役目を終えたはずのそれは、意志を汲み取る者の手によって髪を束ねる赫い結紐として在る
※赫き鱗の文様には、どこか抱かれる前の温もりを思わせた。それが何を意味するのかを、かの竜人が知ることはついになかった
――ただ、遠い昔。幼き彼女を抱いた女性の角に、同じ飾りがであったことを除いて……
〇≪悔願を抱く黒銀のソウル≫:孤独と戦禍しか知らなかった竜人の残滓。小さな光に救われた灯火は想う――守れなかった後悔と、残された光への静かな祈念を
・入手素材
〇≪黒銀竜の残骸骨≫:黒銀竜人の亡骸より遺された中核となる骨材。黒炎と灰燼を纏い浴び続けたその骨は、熱を拒まず、なお砕けない。誇りを失わず、誇りに縋らなかったその生き方が形となって残された
〇≪折れた黒銀の竜角≫:黒銀竜人が有していた双角の片割れ。折れてなお戦場を離れなかった戦士の証。その角に刻まれたものは勝利ではなく、最期まで抱き続けた恩義とそこで覚えた慈しみだった
〇≪慈灰の黒銀鱗≫:黒銀竜人の亡骸より剥がれ落ちた黒鱗。薄く、硬く、そして儚い――それでも最期まで覆っていた竜鱗。そこに残る無数の疵は、安寧を願いながら独り戦い抜いた戦士の証である
〇≪灰燼に焦げた黒銀爪≫:黒銀竜の手より遺された炭色の鉤爪。灰燼に身を焼かれ、もはや往時の輝きはない。それでもなお、この爪は覚えている――何を壊し、何を守ろうとしたのかを
〇≪灼銀に灯る黒銀爪≫:黒銀竜の血と炎を宿した鉤爪。灼熱に晒されながらも、内側には鈍い光が残っている。それは怒りではなく、戦う理由を見つけたものだけが宿す、微かな灯火だった
〇≪黒銀竜の清血≫:黒銀の竜人が最期に遺した、澄み切った血。迫害も、呪いも、灰燼ですら穢せなかったその一滴には、守れなかった後悔と、それでも祈ろうとした心が静かに残されている
〇≪片腕に宿った竜性≫:黒銀の竜人がただ一腕にのみ竜を宿し、己の姿を竜へ至らせることが叶わなかった名残。滾る強い力を秘めた竜王の恩寵。それはいつか、肉体と魂を『龍』へと昇華させるもうひとつの心臓となり得る
〇≪黒灰塵を孕む竜核≫:黒い灰燼を内に宿した核。漏れ出す黒炎は敵を焦がし、宿した者すらも灰へと近づけていく。それでもなお――かの竜人はこの炎を手放さなかった




