27.無謬の不死殺し、ディオネロ(4)[復活。集結。決着、そして――]
中盤
ふたり揃うと掛け合い止まんないなぁおい!!(脳内で)
命のやり取り後に始まる『軽口』が好きなんだけど
『緩急』がようわからん……やり過ぎたかも?
終盤
・・・・・・・・・・( ˙-˙ )
「ぐぅ~~~~ッ~~~~ッッッッ!!!」
ディオネロの脚をすれ違い様に斬り裂いたサク。
だが次の瞬間、振り抜いた右腕に感じたこともない激痛が走り、彼女は呻きながら刀を取り落とし、膝を折った。
「グっ、ギィぃ~~~~~(チラっ)~~~~~ッッ!!!」(うわ見なきゃよかった痛マシたぁ!)
右肩の奥で『ミシリ』と鈍い音。
チラリと見た腕は――刀を振り抜いた反動であり得ない角度にねじれ、『暗示』を突き抜けて肩から先に電撃のような痛みが走る。
手首は橈骨ごと内へとよじれ、指先が痙攣し勝手に開く。筋が悲鳴を上げ、神経と血管が弾け、腕の中で何かが潰れているような感触。
――先の交差。これほどの重傷を負った彼女が、いったい『何を』したのか。
それは至極単純な発想――居合いの一振りで攻撃と防御を同時に済ませる――そんな、サクらしい無茶な理屈の『不意打ち』だった。
突っ込む彼女へ迫る、『高速の死突』。
だが、サクは『槍の軌道』をその満月のような瞳で捉えていた。正面から受けず、腰を沈め、体をわずかに左へずらす。
そして――『抜刀』。
刀身を抜ききった瞬間に『明鏡止水』を起動、刃を進ませながら沈み込ませる。
急降下した刃は数センチ先でさらに軌道を変えると、そのまま一気に跳ね上がり――大槍の柄を下から弾き上げた。
――だが、そこで終わらせない。
サクは『明鏡止水』を反射的に再起動、刃の角度を瞬時に下げた。
刃は『√』記号を描くように折り返し、急上昇から再び斜め下へ――肉眼で追えぬ領域で軌跡を引く。
本来狙ったのは胴体。だがわずかに角度を誤り、刃はディオネロの左脚を斬るにいたった――。
――それが、サクが『一振り』で行った『不意打ち』であり、『一発入れる』という怒りで成し遂げた『超絶技巧』。
だが、その代償が大きかった。
『暗示』を上回る負傷。骨が悲鳴を上げ、関節が逆にねじれ、腕全体が『痛み』以外の感覚を失う。
――しかし、それは当然のこと。
たとえ『耐性』や『肉体強化』、種族的な『強靭さ』があろうと――サクは所詮『十歳の少女』にすぎないのだ。
骨格は未発達。栄養失調であばらが浮き、筋繊維は脆い。腱や関節は柔軟でも支える筋肉がない。
それでもこれまで戦えてこられたのは、ひとえに――彼女の『戦闘センス』と『体の使い方』が完璧だったから。
体の負担を逃がす『逸らしの技術』。母指球での『体重移動』。筋肉圧縮による『衝撃吸収』。そして、持ち前の『強固な精神力』。
それらを『無意識』に扱えたからこそ、彼女は『英雄』さへ殺せる兵士たちと渡り合えたのだ。
だが、今回はその『センス』が裏目に出た。
体を労わる無意識な動きがいつの間にか――『あれ? 私の体って頑丈じゃね?』という錯覚を生んでしまった。
だからこそ、腕が霞むほどの速さで刀を振るい、その中でねじり、横加速、縦振りという複合動作を行う『愚行』が出来たのだ。
結果、手首に慣性が集中し折れ。上腕と肩関節、神経系はズタズタのぐちゃぐちゃに。危機感のある人間ならまず間違いなく行わない発想を――
「――な゛んかいま、イ゛ラっときた~~~っ(ギリッ)」(痛みからくる苛立ちか?)
――――――――サクは目尻に痛みからくる涙をいっぱいに溜めながら、急いで上着の裾から『神薬』を取り出し口へ――含もうとした。
「――――後ろだ、サグッ!!(血を吐きながら叫ぶ)」
――――ッブゥンッッーーー!!
「――あ」(ヤッば――っ)
サクが蹲りながら痛みに呻いている間、ディオネロは既に動いていた。
『神薬』を二本飲み干し、再生中の脚とは逆足で跳び下がり、振り向きざまに大槍を薙ぐ。
カラミディアは即座に大弓を放ったが、ディオネロはワザと腕に受け、大矢の軌道を逸らして退けた。
[【明鏡止水】を任意発動]
( )
サクの体が反射的に動く。跪いたまま迫る槍へ身を振り向け、『血の糸』で転がる刀を拾い上げる。
刃先を靴で押さえ、柄を左手で支える即席の防御姿勢。――槍がぶつかる瞬間、その反動で後方へ跳ぶ――それが彼女の思い描いた脳内シミュレーション。
しかし――誤算が起きた。
――――ッブゥンッッーーッ――――ッッバッリィッ――!!
立てた『黒煤の居合刀』に大槍の『穂先』がぶつかる。
すると――『不壊』の黒い刀身がガラス細工のようにあっけなく砕け、『盾』としての機能を失ってしまった。
(――なるほど、そういうことか……)
「――――――!!!」
[【明鏡止水】を任意発動]
[【自己暗示】を任意発動]
⇒『速く動け』
⇒『退け』
⇒『打開策を考えろ』
⇒『避けろ』
⇒『ダメだった時を考えろ』
⇒『血で守れ』
反射で『暗示』を重ね掛け、サクは右腕の痛みを切り捨てて後方へ跳び退く。
並行して上着の裏に仕込んだ『血』で『盾』を展開。背後の地面へ『血のアンカー』を打ち込み、引き戻すように体を引っぱ――
――――ッバッリン、ッブッシュッッ!!
[リンッ――【苦シテ楽ナシ】を発動]
[リンッ――〈切開耐性〉を得ました]
[リンッ――〈零落耐性〉を得ました]
[リンッ――〈炎撃耐性〉を得ました]
[リンッ――〈火炎耐性〉を得ました]
[リンッ――〈深炎耐性〉を得ました]
しかし――一瞬、遅かった。
黒刀同様に砕けた『血の盾』。大槍は勢いを殺さず突き抜けると、下がるサクの横腹を捉え――反対側まで燃え裂いた。
灼け開いた血肉の隙間から『ッニュルリ』と臓腑が滑り出そうになる。
「――――――づッ……!!」
「――ッ!! (まずいッ! わたしが向かわねば――)――(ガシっ)――ッ!? ――――」
[【明鏡止水】を任意発動]
[【明鏡止水】を任意発動]
[【明鏡止水】を任意発動]
――――
――
燃える斬撃を受けたサクは高速で思考を更新し続ける。
皮膚が燃え、臓物が焼かれる中、彼女の瞳は――異様なほど『冷静』だった。
( ――あ。隙)
[リンッ――【夜ヲ纏ウ者】を発動]
⇒〈夜投術・暗器〉を発動。投擲物に[無反射性][隠密性]付与
――――ッビュン!! ――――ブジュッザュッ!!!
「ッ――――ゔっ!?」
[リンッ――能力値[耐久力]を永続的に微上昇]
[リンッ――能力値[抵抗力]を永続的に微上昇]
「(ッドスンっ、ゴッロゴロ――ゴチッ)――っがぁ゛っ!!」(……痛ぃ……)
勢いに対応できず、サクの体は地面を激しく転がり柱に叩きつけられた。
侍らせていた木刀が反動で転がり、『霧散』した服の隙間から『深炎』に焼かれる腹部が覗く。
だが、裂かれたはずの『切開痕』は――既にその腹部には無かった。
「ぐぅ! ――なんだ……貴様は。その執念の如き振舞。一矢報いるがごとく冷静な眼。……お前は、本当に幼子か?」
ディオネロは顔を手で覆い――両目に刺さった『血のナイフ』を引き抜く。
苦悶の息を吐きながら、脳裏に浮かぶのは腹を裂く間際の――サクの『あの眼』。
――腹を裂かれた時、サクは確かに眼を見開き苦い表情を見せていた。
だが次の瞬間――その眼は『中身が入れ替わった』ように置き換わる。
痛みも恐怖も映さず、ただディオネロの動きを正確に捉えようとする、『冷静な眼』。
臓物が零れ落ちる寸前、彼女の腕がわずかに揺れ――その刹那、ディオネロの両目は討抜かれた――。
(あれは、『死に怯えた者の眼』ではなかった。あれは……何だ。あの者は、何を見ている……)
視力を失った闇の中で、ディオネロは初めて――サクという存在の『人間性』に深い疑念を抱いた。
それは同時に、彼自身――『ディオネロ・エレナス』という『堕ちた英雄』の中にも、まだ『人間性』が残っている証でもあった。
――――――――――――――――――
[【明鏡止水】を任意発動]
[【明鏡止水】を任意発動]
――――
――
(――もうマジムリ~~。『中身』見ちゃったな~。ヌメラッチョしてたわ、ピンクかったわ~~…………うぇぇぇショックでゲ〇ぉぉぉ!!!)
サクは裂かれた腹部を『血で無理やり閉じ』、『深炎』を『喧嘩上等』の高速付け外しで鎮火した後、思考を回しながら『ぐでー』と柱に背を預け――愚痴っていた。
(疲れたダルぅ~!! 血で『包み戻した』時の感触エッグぅ~~!! ――――っそもそも、私頑張り過ぎじゃないか? 私ってステ的に『アサシン』とか『遊撃』みたいなポジじゃないのか? 前衛風の後衛だよな?? ――――っバリッバリ前衛はったんだが?? 内臓自力で戻したんだが?? 異世界転生した女で、自分の内臓と『こんにちは』して戻した奴いる? ――――っいねぇよなぁ!!?)
サクの頭の中は今、『珍しく』パニックになっていた。柱へ頭を打ち付けた影響か、それとも『自分を保つための処世術』なのかは分からない。
しかし、体の方は――『暗示』はきちんと機能していた。
「(血の糸が『神薬』を飲ませる)――ん゛ぅ!? ――ん゛っ、んぅ――(コクっコクっ)――ん゛ぅッッ!!?!?!?!!?(修復の激痛)」
――――ボギュジュバキボジュグルジュバギュジャベキミギダリギャジュベギガジュブチ――――……!!!!
効力が瞬時に現れる。
右腕の皮が『人の入った着ぐるみのガワ』のように内側から押し広げられ、張り、波打ち、ねじれ修復されていく。腹部の切開痕と火傷は『グジュグジュ』と蠢き、内臓が正しい位置に戻ろうと蠢動する――そのすべてに、激痛が伴った。
(――痛みの焼き増しじゃんかぁぁぁぁぁぁあぁぁッ!! ショック死するわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあ!?!?!?!?!?――――……)
[【明鏡止水】を任意発動]
[リンッ――【苦シテ楽ナシ】を発動]
[リンッ――〈修復(痛)耐性〉を得ました]
[【明鏡止水】を任意発動]
[リンッ――〈急痛耐性〉を得ました]
[【明鏡止水】を任意発動]
[リンッ――〈臓動耐性〉を得ました]
[【明鏡止水】を任意発動]
[リンッ――〈過敏耐性〉を得ました]
[リンッ――〈持続耐性〉を得ました]
[【明鏡止水】を任意発動]
[リンッ――〈促進耐性〉を得ました]
[【明鏡止水】を任意発動]
――――
――
「ぐっ、あ――――――ん゛ん~~~~~ッッ!!!!」
体を横たえ、サクは修復の痛みに歯を食いしばる。
視界がチカチカ点滅し、噛んだ唇、握った拳から血が滴る。
しかしそこへ、追い打ちをかけるように――眼を治したディオネロが高速で迫っていた。
「貴様は危険だ。ここで葬るっ――!」
(ちぃ、今動けないっつうのボケッ!)
(……ヤバい。手札切るしかない――ん?)
ディオネロの引き絞った腕が、輪郭のない大槍を突き出す。
無防備に倒れるサクは抵抗できず、いや――抵抗せずそれを見守った。
――――ッドッゴオォォォォオォォンッ!! ――ガッンッ!
(――はっ。それも私が嫌いなタイミングだぞ……『レン』)
――――――――――――――――――
(地中)…………――――――ジャリリリッリリリッリリリリリリッッーー!!!
(――ハン、ムラ――ビィッ)――ッドッゴオォォォォオォォンッ!! ――ガッンッ!
ディオネロの突き出した『不死殺しの槍』が、突如として爆ぜた――『床からの襲撃者』に阻まれる。
「ッ――いい加減、貴様も目障りだ……っ」
幾度もトドメを邪魔され、苛立ちを隠せなくなったディオネロ。
床をぶち破って飛び出した影――『黒煤』で掘り出てきたレンは、飛び出た勢いのまま『赦鋼の大剣』を振りかぶる。
「――ホゥッ!!!」
――――ッブゥゥオンッ――ッザァァッンッーーッッッ!!
「――――ぬぅッ」
ディオネロはすんでのところで身を退き、振り折らされる刃を避けた。
だがレンは間髪入れず――二撃目を叩き込む。
地面に突き刺さった大剣を支点に、反動で体を空中前転。バフと『黒煤の腕』の力技で重刃を持ち上げ、最短で上段から再び振り下ろす。
「っ――――(避けきれぬ)」
『地面からの奇襲』『一撃目の振り下ろし』で体勢を崩したディオネロは、これ以上の回避を断念し大槍を――
――――ッビュンッ――ッガン!!
「チぃ――――!!」(黒銀っ)
――しかし、振るおうとした大槍が飛来してきた大矢に邪魔される。射かけたのは深炎を鎮め、傷口が塞がったカラミディアだった。
彼女の狙撃によりディオネロは回避も迎撃も封じられる。そこへ――重刃が振り抜かれた。
「ン゛ン゛――――テンッッ!!」
「――――ッ(体が『光る』)」
――――ッザャッ(ッシュゥゥッッ~~)ッドガァァッンッーーッッッ!!
だが、レンの斬撃はディオネロを断つ寸前――『光』と共に霞となってすり抜け、地面を叩き割った。
「ッ――カーラさんっ!!」
「ああ! ――(ッゴォォォオ!)――ぐッ!(痛み)」
レンは手応えのない『ディオネロ』を気にも留めず――既に駆けるカラミディアへ合図した。
彼女は竜化した右腕に『灰燼の炎』を宿し、誰も居ない空間を――
「(――ッシュワァ)――――なっ!」
ディオネロが現れた――『サクの腹を裂いた地点』に拳を叩き込んだ。
「(レンに『揺光の幻視』通りっ!)――――ふッ!!」
―――ドッォォォォオォォォッツッッッツ!!!!
「――――っがァ!!(吐血)――――――ッ!!!」
『灰燼』を纏った巨腕がディオネロの上半身を撃ち抜き、彼を壁際まで吹き飛ばす。
破砕音と共に瓦礫と黒い根が舞い、埃と土煙が一面を覆った。
「――『これ』返却、ぶつッ――(ッビュンッッ)」
[【暁天ニ呵ウ鬼】を発動]
⇒〈投擲術・破砕〉を発動。投擲物に[激突性][貫通]付与
――――ッヒュッ――ッドゴッォォォォォォォォッオオ!!!
続けざま、レンが背に張り付けていた『骨槍』を投擲。
投槍は土煙を貫いて飛翔し、壁の亀裂をさらに穿った。
――――――――――――――――――
――――
――
[【不惜身命】を任意発動]
「(すくっと立つ)――ふぅーー、レン。私はあの『ギリギリの登場』をどうも好まん。常々、『もっと早くに来いよコイツ』と思っていたんが……『救助側』に立ってさらに思うようになった――『タイミング狙ってるだろオイ』――ってな?」
「…………はぁ~~、でも、ヒーローって遅れてやってくるもんじゃん??」(しょっぱなからサク節全開で、もはや安心感の域)
「ヒーローに憧れるのは構わん。だがな、演出厨のいらん部分までは真似るなよ? ――ギリギリの登場。不意打ちせずに、『そこまでだ!』って言うやつ。それと、怪人の強化中に攻撃しないやつ……あれは視てて腹が立つ。いい子ぶるなぁ!! ってな感じに」
「……さすが、『開幕で火炎壺投げる』って言った人の言葉だ」
――ディオネロに『返却』をかました後。レンはサクの『状態異常』を肩代わりし、『いつもの調子』の彼女と雑談を交わしていた。
サクが伸びをしながら息を整える傍ら、彼は『黒煤』で彼女の服を修復していく。
その時、レンは気づいた――サクの手足が『微かに震えている』ことに。……だが、彼がそれを口にすることはなく、ただ彼女に合わせていた。
「ん゛っんぅーーーーはぁ~~、マジで痛かったぞ。小指をタンスの角にぶつける一兆倍は痛かったぞマジ」
――――ッビュン! ――――ッビュン!
「なにその、庶民的かつ子供っぽい数字のインフレ……。それを言うなら俺だって――
「あ~いい、いい。不幸自慢はいらん。分かった分かった、痛かったなぁ。ここにいる全員が『痛い経験』したから。皆同列一位だから、おてて繋いで一着だからな~~よしよし(頭なでなで)」
「――投げやり、U・ZEェ~~~~ッ!!!(キシャーーッ)」
――――ッビュンッッ!
「――すぅーー、ふぅーーーー……。やっとまともに落ち着けたぞ。三人揃うまでに、どんだけの時間と文字数と挿絵と声優費が無駄になったことか……」(この世界観だと……たぶん『RPG』。ダークなやつだな)
――――ッビュン! ――――ッビュン!
「え……サクの声を誰かが演じてんの??」(……『ノベルゲーム』、的なやつか?)
――――ッビュンッッ! ――――ッビュンッッ!
「ふんっ、キャリアを積んだ有名声優だぞきっと。新人にゃ私の美声は出せんしな――大人で! Coolっなこの声は! なっはっはっはっは!!」
――――ッビュン! ――――ッビュン!
「子供の声だけどな……」(ワイトもそう思います)
――――ッビュンッッ! ――――ッビュンッッ!
「はぁ?(圧)」
――――ッビュン!!
「なんでもありません……」(思った事と逆になった!)
――――ッビュンッッ!
二人はいつも通り――本当にいつもの漫才を繰り広げながらカラミディアの方へ歩き――ディオネロの吹っ飛んだ場所へ『黒煤』と『血』のナイフを投げつけまくっていた。
一方、カラミディアは炭化に『神薬』を振りかけ、残りすべての矢を射ち尽くした後、警戒するように土埃の『奥』を睨んでいる。
「ふぅーー……レン――」
「ん?」
「……その、あれだ……あ゛――ぅ―――あっ、ぐ――――――――りが、っ――――助かった(ボソ)」
(謝罪ベタぇ~~~~~!!)
「――ん、サクが生きててよかった。……まぁ、治るのに超時間かかったからこっちもごめん、だけどな。再生する傍から灼けるんだもんなぁ。全然治らないし死なないしで、こんだけ時間かかっちゃったよ!」(言うタイミング窺ってたんだろうな……)
レンは『なんでもない』、といった風に笑って返す。
「……ふん」(ガキに気ぃ遣われた……)
気遣われたと察したサクは、顔を背けて気恥ずかしそうに鼻を鳴らす。
ここでサクは投擲をやめ、レンだけが腕を忙しなく動かす。
「(咳払い)――んで、次に本題だ。『良い情報』と『悪い情報』がある。どっちから聞きたい?」
「え? ……じゃあ『悪い方』」
「よし…………あ、やっぱ『情報』の流れ的に『良い方』からだな」
(いらっねぇ流れ~~~!!)
「レン、お前の『煤』な――あのディオネロの靄槍を受けられるぞ」
「え!? いやいや、ずっと『霧散』ってされたんだけど……今もされてるぞ?」
二人は、ディオネロが『忙しなく槍を振るっている』のを『気配』で感じていた。……悪役そのものの、悪魔じみたレンの投擲を。
「ああ。実験と実戦で確認した。アレで散らされるのはたぶん――槍の『穂先だけ』だ。それに、もしかしたら『異能自体』に特攻があるのかもしれないぞ、大槍」(……『血の盾』も秒殺だったしな)
「『穂先』……あっ確かに! ぜんぶ『突かれ』てブワッてたわ!! ――おお~これで俺も戦えるぞぉ!!」
「そうだな。……で、『悪い情報』なんだが――アイツにそれが『バレ』たから、靄で穂先わかんなくしてくるかもな気を付けろ悪いないやっホント!(早口)」
「―――――――――」
レンがその場で固まり、サクはひとり歩きながらディオネロの動向を探る。
(ディオネロは……ッち、たぶん『神薬』を飲んでるな。……私ももう少し追い打ちかけたいが、これ以上『血』を減らしたくないし……仕方ない)
(――まぁでも、最低でも今ので――トータル六、七本は使わせたな)
そう思うサクが視線を下げると、その手には――二本の『神薬の霊管』が握られていた。
それは、あの時――サクが腹を裂かれ、隙をついて『血のナイフ』を投げた後のこと。引き抜かれた『血』を『暗示』で無意識に操らせ、鎧の隙間から盗み取ったモノだった。
サクはもうすぐ復帰するであろうディオネロに『気を配り』ながら、カラミディアと合流――『いつもの調子』で話しかけた。
「――ふふん、カラミディア。さっきの見てたか? 私の雄姿、活躍、天才っぷり! あんだけ働いたんだから、超豪華な――(ガシッ、ッギュゥゥ……)――へ?」
サクがカラミディアに話しかけた途端――彼女がサクを強く抱きしめた。
「――サク、すまない……。一人でよく持ちこたえた。君は、凄い剣士だ。幾多の英雄を屠ったあの『エレナス公』と刃を交え――あまつさえ一矢報いた。腹を裂かれた時、私は心臓が締め付けられるように痛んだぞ……本当に、よかった……」
長身のカラミディアに全身すっぽり包まれたサクは――
「~~~~っ。おいレン動けっ! 助けろ! 恥ずいっ!! 何とかしろぉ! 臭い! 恥ずいッ!! (胸の)出っ張ったとこ押し付けるな! おい、レンっ! ~~~~っ」
――困惑し、騒ぎ出した。それはもう、年相応の慌てようである。
「カーラさん……俺の時と反応違うんですけど~」(時間なかったし、一瞬だけ俺もギュッてされたけど……)
「――お前の場合、何度も死にかけたり傷だらけになり過ぎるからだろ――ふん、お前と私とでは『ケガの希少性』が違ぁう!(ドヤぁ)」
「テンパってるくせに冷静に誇るな、顔赤くしてドヤんな……ん? ――――っ」
――――ッボッゥォォ、――っぶんッ! っぶぉッ!
ツッコミを入れるレンが突然駆け出し――二人へ勢いよく迫る『二体の深炎』を『赦鋼』の腹でぶっ叩いた。
『分身』は上半身を文字通り『吹き飛ばされ』、すぐに霧散する。
「(大剣持ち)――ありがとうレン」
「いえいえ、カーラさんも気づいてたみたいだし。……俺のは、あれあれ。え~と……『二人の女性の間に挟まる男絶対』……『殺すマン?』 ってやつだから。義務だから!」(多分そういう場面だったはず……よく知らんけどっ!)
「ん……んん??」
「……聞かなくていいカラミディア。こいつは意味も知らないで言ってるだけだぞ、きっと――あ、レン(血のバングルを操る)」
解放され、顔を赤くしたまま会話に加わったサクは、思い出したように『血の糸』を伸ばし『木刀(入魂)』、それから『折れた黒刀と鞘』を回収。それをレンへ――
(ボォ、ボォ――ッ)――――ッッ!!
その時――土煙を突き破って『分身二体』と槍を二本携えたディオネロ本体が突撃してくる。
鎧は灰塵の影響で歪み溶け、肉に張り付いていた。それでも彼は気にした素振りひとつ見せず、三人を射抜くような眼で睨み据える。
「っ! わたしが前に出る――――ッ!!」
[【明鏡止水】を任意発動]
「(血を操る)カラミディアっこれ使え『骨』ようっ!」
彼女が駆け出した瞬間、サクは『血』で一振り剣の創り、早口で用途を告げた。『血の剣』が空気を裂きながら飛翔し、カラミディアの空いた右手へ吸い込まれる。
彼女は無言でそれを受け取り、両手に剣を構えて分身とディオネロを迎え撃つ。
――――ゴゥッッッッッ~~――ッ!!
――――ッッ!! ッッ!! ――ガッ、ギンッッ!!
焦炎の『火輪』を生み出し投擲。二体の分身は迎撃しようと触れ、爆散した。
火と煙の隙間を突っ切ってカラミディアとディオネロの刃がぶつかる。
「――っで、レン。これ直せるか? できればもっと軽く、刃を薄く、峰を先から真ん中までを両刃にしてくれ」
再戦の火蓋が切って落された――にもかかわらず、サクは変わらぬ調子でレンに向き直り言った。
「っえ? あれっ? …………了解!」
状況と空気感のズレにレンは困惑を隠せなかった――が、考えるのをやめ刀の修復と改良に素早く取り掛かった。
――――――――――――――――――
両者の衝突音が、再び戦場に深い火を点けた。
一撃ごとに雷鳴のような重音が響き渡り、腹の底を震わせる。
――――ッガン――ッギンッ――ジャリン、ガァッ!! ッガ、ッザンッッ!!
二刀とニ槍が火花を散らす。
竜腕でなくなったことで、カラミディアの動きはこれまでとは比にならないほど速くなり――それに呼応するように、ディオネロの槍捌きも段々と鋭さを増していく。
赤く燐光する大剣が軌跡を描き、大槍の刺突で纏う深淵が尾を引く。
骨の槍が肉を抉ろうと迫れば、それを逆手に持った血の剣が――確実に遮り、防ぐ。
(――幼子の『血』。やはり気づいていたか……)
ディオネロの振るう骨槍――『霊獣の槍』は、生者の『血』肉のみに干渉する特性を持った得物。
サクはこの武器の『テキスト』を読んだ瞬間、その特性が自分の『赫血』に通じると察し、カラミディアへ『血の剣』を託していたのだ。
「っふ――んっ、はぁぁぁ゛あ゛あ゛!!」
「ぐッ――――吼えるな、黒銀っ!」
――自分でも気づかぬうちに、ディオネロの感情が表へと滲み出ていた。
カラミディアとの打ち合いを通じ――『強者との死合』が、その速度と感情をさらに――加速させる。
――――ッギュィッッッ――ッッガッキィッ!!
「(打ち負ける)――――ッく!」(まだ、届かないかッ)
速さはそのまま力と手数へ転化し、カラミディアの体に浅い槍傷と深炎を刻んでいく――そこへ。
―――――ッブォォォォン、ッドォォォオオオオオッッッ!!!!
両者の間に『黒刃』が割り込んだ。
床が爆ぜ、視界を覆うように濃い土煙が舞い上がる。
「――カーラさんッ! サクから伝言っ作戦通りッ!!」
「! ――分かった! ……頼むぞレンッ――――!」
カラミディアはその声がレンだと知り、伝言内容を瞬時に理解。わずかな躊躇を見せつつも、濃煙に紛れて退いた。
「了、かいッ――(振りかぶる)!」
「――貴様では我に敵わぬ。去ね白髪児っ!」
カラミディアとの一戦を邪魔されたディオネロが、静かな声に怒気を込めて言い放つ。
彼は振るわれた黒い大剣を跳び退け躱し、足が地を掠めた瞬間、逆に詰め寄って『大槍』を鋭く突き出した。
「――――」
それにレンは焦らず、研ぎ澄まされた『集中力』と『技能』で状況を把握。意識するより先に『黒煤』を動かした。
両者の間にせり上がる『黒煤の壁』。それと同時、両脇から文字通り『黒いガワ』が長剣を持って飛び出す。
(我の真似事か……だが、誘いとしては――稚拙)
―――――ッギュゥーーッ――――ドッ! ドッッ! ドッ!!
ディオネロの腕がブレた。直後――黒煤の壁と二体の分身が同時に穿たれ、瞬く間に『霧散』した。
「――いない?」
だが、そのどれもに血肉は咲かず、煤の残滓だけが風に溶ける。
(――――そこかッ)
――――ッギュゥ――ッブシュゥッッ!!
「っい゛ッ! ――――なんで、俺のはバレんだよっ(苛)!」
「――貴様も、存在を『希薄』にする術を持つか……」
サクに言われた『視線誘導』。そして、壁裏で隆起させた煤による『跳躍』+『隠密の技能』。
完璧に決まると思われたレンの奇襲は――ディオネロの蓄積された経験の差に読まれてしまった。
右肩を燃える大槍に貫かれ、レンの体が宙に浮く。
(? ――この者、『深炎』が纏わりつかなくなっている……?)
「――痛っ、たいわァ(ガシッ)!!」(めっちゃゴツイなこの槍……)
レンの体の異常を疑問に思うディオネロ。
それを知らない彼は、宙吊りのまま刺された大槍を掴むと――抜けないよう、逆に固定しだした。
「むっ! ――――
「押さえたぁーーーー!! おおぉぉぉーーーー!! いてぇぇぇぇぇえっっ――……!!」(『一発入れる』って話だったけどな……無理だったァ!)
考える隙を一瞬でも与えないよう、レンは『小さい痛み』に任せて叫び出す。そして――
――――ッジャン――!! ――――ッジャリン――!!
――――ッパン!(破裂音)――――ッパン!(柏手)
――――ッザャリン――!! ――――ッジャリ――!!
――――ッパン!(破裂音)――――ッパン!(破裂音)
――――ッジャリッ――!! ――――ッジュン――!!
戦場に突如として鳴り響く、いくつもの破裂音。
撒き散ったレンの『血』が四方八方から鋭利な軌跡を描き、ディオネロに伸びた。
――――――『摩多羅門』っ!!」
(馬鹿げた『情報量』で意識を制限――)
立て続け、ディオネロに視界に突然サクが現れた。
その背後には――木枠に白紙を張った見たこともない『障子』。
「開っ――」
(視界を。音を。気配を――脳が同時に処理できる余白を削る――)
『障子』が中央の境目から滑るように開く。その向こうには――完全な闇が広がっていた。
「――――」
――レンが叫んでから、三秒。
――『血の刃』で意識を攪乱。
――多種の雑音で聴覚を欺き。
――視界を『初見の門』で遮る。
(そして『カラミディア』を――――)
…………――――ゴゴゴッゴォォッォオォォォォオォォォオォォォォォオオオ――!!!!!!
――――『背後の門』から、送り込む。
「(灰燼の大剣を振りかぶる)――――ッ!!!」
「――――――ッッ!!?」(っ――黒銀の、あの指び――
ザンッッッッッ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!
そしてついに――
灰燼の刃が――――
『堕ちた英雄』を焼き裂いた――。
――――――――――――――――――
――――
――
「――――あ゛っ、ぐぅ゛~~~~(激痛で呻く)」
「――カーラさん、今治すから待っ(先に頭から『神薬』を浴びる)……(ッジュウゥゥウゥ)~~~~~~~~~ッッッ!!!!!」(痛ギャアァァァァァァ――!!!!)
「――アッツ! 熱っチぃ!! (走って離れる)――『熱には』一向に役立たないなぁ!?」
――ディオネロを『斬った』直後のこと。
サクの奇策が見事にハマり、カラミディアが背後から必殺の一太刀を浴びせた。
しかしその一撃は――完璧ではなかった。
本来『首』を断つはずの刃は、超人的な反応を見せたディオネロの骨槍に妨害されてしまう。
閃光のような反撃が彼女の『左腕』を切り落し、剣筋が大きくブレたのだ。
――結果、斬撃は袈裟懸けへと変わり――それでも、致命傷を与えるには十分だった。
その際、大槍に貫かれていたレンも同様に『灰燼の炎』を浴びた――が、それは『事前に許可していたこと』。
『抵抗』――特に『痛み』『熱、炎』に対する耐性が爆上がりしたレンは、全身を黒焦げにしながらもギャグキャラのように動けていた。
妨害系の『抵抗』による恩恵で、治癒は以前より速くに進む。……それでも『神薬』をぶっかけたのは、やはり『苦しいから』である。
「~~~~~~ッ!!! ……――――っあ゛あ゛あぁぁぁ~~~シンドぉ!!」
レンは表面上(中身灼熱中)の炭化を『再生』で治し、脂汗をかきながら立ち上がった。
肩の『大槍』を抜き捨て、横たわるディオネロの上半身を見下ろす。
人間だった面影を残し炭化した『死体』。最後に突き出した右腕と骨の槍だけが原型を留めている状態。
(…………動かない。死んでいるようだ)
斬られた上半身の断面から『青白い炎』が今なお溢れているのを確認し、レンは彼が死んでいると判断。
傍らで、カラミディアの斬られた左腕が灰塵の残り火で黒く燃え上がっているのを見て――『生きてたらリアクションするよな』と、緊張の糸が解けたことでどうでもいいことを思った。
「……レ゛ン……すまな゛いが……『治癒』を、たのむ……『神薬』を、使い゛果たした……う゛ぅ……」
「あっ、はいはい(振り返り小走)――――」
――
「(柱の裏)――――くそぉ~。熱すぎて近づけん……MVPの私を放置してあいつら何をしてるんだ? そっちから出向けっ! こちとら(熱に)か弱い乙女だぞぉ――!」(――まぁ、ケガの治療だろうな(真面目な考察))
サクはその時、灼風から身を隠すために柱の影にいた。
『神薬』で軽い火傷を治し、一向に声もかけてこないレン(だけ)にイライラ(嘘)をつのらせる。
――そして、我慢できずに柱の影から身をのり出した。
「――おいこらレ~ンっ! 私をいつまで放っておくつもり――――
――――――ッザ、ッザッジュ――――――
――――だっ…………は……?」
――彼女の視線の先
――レンとカラミディアが――――――無防備な姿勢で
――『不死殺しの槍』に――――――――――『心臓』を貫かれていた。
[【明鏡止水】を任意発動]
( ――――ッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!)
余白――
余白――――
余白――――――……それは、数秒にも満たない空白。
――しかし、『永遠』にも感じられた時間の中、サクの思考は完全に止まっていた。
――一筋の『意識』が奇跡的に『明鏡止水』を起動。
真新しい思考で見た現実が、再び意識を塗りつぶしかけたが――『魂』の意識がそれをぶち破る。
「(血の槍を形成)――――ッ!!!」(まだっ――――)
(腕を振るう)――――――ッッ!!!!
(間に合――――
――――ああ……そこに居たか。強者――――
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈喰霊の腹〉を開示します]
――――――――――ッ――――……
槍を投げる刹那、サクは幻聴を耳にする。
気が付くと、彼女の右腕は『黒煤』だけを残して
――――――――削り取られていた。
「――――――――ぁ゛っ」
その、ほんの一瞬の間に――レンとカラミディアの体内から――――『黒い根』が、裂け目を押し広げるように突き破って、生え出した。
「っ! ――――ぐぅッ……ぅ゛ん゛っ~~~~~ッ~~~~~(ギリッ、ガッァ――)――――
――――っはぁーーーーーー、ふぅーーーーーーーーー………………『死に晒せ。お前』」
[リンッ――確認:本当に発動しますか?]
[はい]⇐ [い
[【私ハ折レナイ剱ノ身】を任意発動]
⇒[状態異常[澄心]を検出]
⇒[状態異常[紅醒]を検出]
⇒[経過時間を刻みます]
[[澄心]:思考が異常に冴え、全ての行動に迷いがなくなる]
[[紅醒]:神経伝達が極限に達し、痛みや恐怖を情報伝達から除外。心拍と瞳孔が限界拡張]
====================
[リンッ――【苦シテ楽ナシ】を発動]
[リンッ――〈知鈍耐性〉を得ました]
[リンッ――〈虚無耐性〉を得ました]
[リンッ――〈切断耐性〉を得ました]
[リンッ――〈空断耐性〉を得ました]
[リンッ――〈消失耐性〉を得ました]
[リンッ――〈亜空耐性〉を得ました]
[リンッ――〈怒リ耐性〉を得ました]
[リンッ――〈殺意耐性〉を得ました]
[リンッ――【五門顕現Ⅰ】が【五門顕現Ⅱ】に上がりました]
⇒【阿修羅門】が解放されました
⇒〈忍手〉が解放されました
[【自己暗示】を任意発動]
⇒『殺す』
⇒『弱みは隙だ』
⇒『死なす』
⇒『涙は毒だ』
⇒『ぶちのめす』
⇒『殺意と冷静を平等に』
⇒『殺意を飼いならせ』
⇒『冷静に殺せ』
⇒『諦めるな、信じろ』
====================
◇ディオネロのステータス
【名前】ディオネロ・エレナス
≪New≫【種族】人間(深淵)・不死者(指輪)
【レベル】155
≪New≫【属性】深淵・深炎・物理・技巧・魔術・奇術・呪術・幻影・呪死(武器)・不死性 ※神属性(武器)
【生命力】42
【持久力】35
【筋力】28
【技量】40
【耐久】30
【魔力】16
【理力】18
【信仰】24
【運】7
【人間性(特性)】6/10
≪Lost≫【右手武器1】≪ひび割れた僅火の白盾≫
※分類:小盾 〈戦技:鎮昏の癒し〉
※効果:生命力+2
・燈火の御子、イドが使っていた白銀の盾。『呪死』で死に絶えた彼の血がこびり付いている。深淵と熱に強く、物理に弱い特性を持つ
しかし今では、盾としての性能はなく、神秘的な輝きは神聖な力と同様、失いかけている
【右手武器2】≪霊獣の槍≫
※分類:槍 〈戦技:喰霊の腹〉
※効果:生命力+3、技量+3。理力-3、信仰-3。霊質付与。出血効果+防御貫通
・飢餓のマシスが振るっていた獣骨の槍。極めて軽量であり、鋸のような刃が敵の肉を醜く抉る
槍身は生者以外に干渉せず、生きた血肉だけを容赦なく貫く。その一振りは飢えた獣牙のように荒々しく、生者を『得物』としてしか見ぬ『霊獣』の本能を映している
この槍は主の理性と信仰を削ぎ落とし、ただ血肉を裂く欲求のみを残す
【左手武器1】≪葬祈の大槍≫
※分類:大槍/神性 〈戦技:???〉
※効果:技量+3、魔力+2。神性属性+深炎属性+深淵効果+呪死効果。蘇生妨害+治癒妨害+奇術(治癒)妨害
※不死者を屠る大悪魔、ゼインが振るっていた忌槍。常に深淵を纏い、輪郭は絶えず歪み、視る者の目を蝕む。急所を穿たれた者は内から『黒枝の呪い』に絡め取られ、骨肉すらも穿ち尽くされるという
これは■■■に創られた遺物。なにものをも貫き通す神の槍。『癒し』を根源から拒み、『祈り』を口にするより早く喉を呪い塞ぐ。それは正しく『不死を葬るための槍』であり、あらゆる救済を拒む無謬の審判
【左手武器2】なし
【頭防具】≪エレナスの兜≫
※効果:耐久+1、信仰+1。魔術耐性+突撃耐性。一部奇術の発動速度上昇
・エレナス家の象徴たる『鷲』を頂きに添えた灰鋼の兜。戦場で浴びた仲間の血は灰滓と共に乾き、白銀の輝きは決して戻らない
兜を被るたび、戦友の断末魔と血の温かさが甦り、閉ざした瞳に戦場の幻影を刻み続ける。その苦痛は誇りを蝕み、一族を守れなかった悔恨と共に深淵を呼び込む。ゆえにこの兜は忠義と絶望の証であり、己を堕とした『深淵』と同衾するための棺なのである
【胴防具】≪エレナス紋の鎧≫
※効果:耐久+2、持久力+1。物理耐性+魔術耐性。スタミナ回復微上昇
・エレナス家の象徴たる灰鋼の胴鎧。血灰を被り、かつての輝きは失われている
無数の傷痕が誓いの証として刻まれており、しかし、守ろうとした者はもうこの世に存在しない。それでも鎧は主の魂を包み、戦いの残響だけを今も宿す
【腕防具】≪影這いの手甲≫
※効果:遮音効果。魔術耐性+斬撃耐性。スタミナ消費微減
・『永遠の夜』の地の『影』が絡みついた手甲。静かに音を消す呪いが付いている
その手には『異界の影』が取り憑き、光を阻むようにして音を奪った。手甲に纏わる黒き残滓は人としての心を蝕み、ただ主と共に沈黙を守る
【脚防具】≪影這いの足甲≫
※効果:遮音効果。魔術耐性+打撃耐性。転倒耐性
・『永遠の夜』の地の『影』が絡みついた足甲。静かに音を消す呪いが付いている
纏わる影は冷たく足音を消した。そして、歩むたびに影は主の魂を喰らい、やがて『光』を見失わせる
【指輪1】≪燈の魂輪≫
※効果:深淵耐性。精神安定
・『燈火の御子』の魂から作られた遺品。その淡い輝きは血の海を渡る者を導く最後の光
輝きは『深淵』を祓いわずかな安らぎを授け、かつての温もりを思い出させるという
死してなお、盟友は『影』を祈り続ける――
堕ちてなお、英雄は『光』の残滓を追う――
≪Lost≫【指輪2】≪鎖の残影≫
・鎖のみを残したペンダントの残滓。繋ぎ止めていた『絆』が、今は幻となって揺れている
↓ ↓ ↓
≪New≫【指輪2】≪燈火の輪環(深淵)≫
適正者:ディオネロ・エレナス
※効果:生命力+6。深淵強化。死亡時、ソウルを糧に不死性を得る。スタミナ消費低下
・数いる燈火の御子が魂の適正者にのみ託した指輪。世界が闇に染まる間際に神が刻んだとされる御子の光環は、決して穢れることも、燃えつきることもない燐光の名残。指輪を嵌めた者の死を魂によって否定し歩みを繋ぎ止める
ただし、選ばれぬ者がその環を嵌めた時、魂は光に焼かれ、力と忘れてはならぬ何かを確かに喪う
――適正者が深淵に堕ちたことでその指輪は闇に染まり、所有者の理性を焼く戒めを授けた……
【魔術】
・〈拡がる陽炎〉:腕を振ることで陽炎を発生させる。相手に自身の『幻影』を見せることが出来る
【奇術】
・〈揺光の幻身〉:立ち位置を『過去の位置』に戻す。その際に『幻影』を残し相手を惑わす
(※クールタイムが長い、的なあれ)
【呪術】
・〈深炎の偶像〉:一定時間、『深炎』で己の分身を作りだす。分身へ触れた者に『深炎』の呪いが纏わりつく。深炎+延焼
【戦技】
・〈喰霊の腹〉:突いた延長線上の『血肉』のみを抉り取る。与撃時、一時的に槍の質量上昇。魔力量で範囲拡大。出血効果
・〈???〉
第二形態を考えなきゃ(無かった展開に自分、困惑)




