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この壊れて、それでも尊き世界で−Errifate 002:Malvane Has Distorted−  作者: 仙台赤べこ
第一章【DARK SOULSな『現実』へようこそっ】
11/43

11.転生者の邂逅[「まな板「天誅ー!!(バキッ)」]

言い回しがめんどくさいのは『そういう』仕様です。

一般人の常識では測れないような『人物』を書くために、船を漕ぎながら執筆中

そうすると訳わかんない言い回し、思考を書けるんですよ(眠)


「――ぐぼぅ……ごぽっごぽっっ――」


(――このナイフ、さっき『誤射』って捨てたやつじゃないかっ)


 首を刺されて仰向けに倒された俺は、逆流する血に溺れながらも、目の前の『少女』と刺さったナイフを恨めしげに見上げていた。


「――ヤバいヤバいヤバいっ! 『白(・)髪(・)』の後ろ姿が婆さんかと思って間違えたっ!! 全然肉塊じゃないし! ――――ッ、とにかく止血と呼吸の確保ォ!!」


 最初は慌てふためいていた少女が、次の瞬間、まるで『人格が入れ替わった』かのように急に落ち着きを取り戻し、迅速に動き出した。


 ナイフが刺さったままの首に手を当て、軽く圧迫する。普通なら布を当てるべきなんだろうが、この『拷問部屋』には不潔なモノしかないことを思い出し、俺は内心で納得する。……そりゃ、手の方がまだマシだわな。


『同郷人』に殺されかけたのかと一瞬思ったが、さっきの言葉から察するに、この少女はどうやら『ヂツタ(あの婆)』を狙ってここに来たが、『白髪』の俺と間違えて襲ったらしい。……今更だが、自分の(前)髪が『白い』ことに今気づいたぞ。


「目も充血してヤバいっ……ん? いやこれ、『瞳自体が真っ赤』なのか? ……キモいなお前っ、白うさぎかっ!!」


(首を刺して、今まさに血を流してる相手に向かって言うことか、コイツ?)


 ……そして、俺の『瞳』は赤いらしい。ホントに『うさぎ』のような配色だ。


「――――ッ、おいっ! 体を横にして血を吐き出せっ! って、ナイフを抜くな馬鹿ッ!? ――は?」


「――がっぽごぽ……ごっほッげほっ――ぺっ、ぺっ!」


 腰を浮かせ、少女が俺の体を横向きにしようとしたその瞬間、俺は彼女の手の隙間からナイフを躊躇なく引き抜いていた。

 それに気づいた少女が、真剣味を帯びた罵声を浴びせるが――次の瞬間、それは乾いた声へと変わる。



――――ぐじゅっっ!!



 痛みに耐えながら、俺の首の刺し傷はみるみるうちに治っていった。顔を横に向け、口と喉奥に残った血を咳と一緒に吐き出す。

 ついでに、首回りと少女の手に付いた血、さらには吐き出した血を『黒煤』へ変化させる。


(ブラックな生成効率だから血の一滴、フケの一片たりとも取り逃がせないからな)


「――うわでた! そのキモい治りかたっ!」


 お前も酷い言いようだな。……いや初見じゃ妥当か? 客観的に見たら確かにキモいかも。


「げほっげほっ……人の首刺しといてっごほ、散々なこと言うな、あんたっ」


「……いや、すまんとは思ってるんだぞ、本当に……しかし、さっきも似たような現象を見たからつい……というか、え? 治ったのか? 薬も使わずに?? ビックリ人間かお前は???」


 彼女は結局、馬乗り状態のままで俺の首をペタペタと触り始めた。傷口が本当に塞がっているのかと、指で上下に引っ張りながら確かめている。


(分かりやすく『?』を量産してらっしゃるな、この人)


 そこで俺は、目の前まで迫ってきた彼女を改めて『見る』。

 腕には不自然に『真っ赤な腕輪』をはめ、自分と同じく布袋を適当にくり抜いたような粗末な服――血と焦げ跡(?)で汚れた布を身にまとっている。


 黒く長い髪は乱れに乱れ、毛先はチリチリと焼け焦げ、鼻をつく焦げ臭さが漂ってくる。


「――おいお前、今失礼なことを考えなかったか(ギロッ)」


「ぜんぜん」


「……そうか――(首の確認に戻る)」


 ――そして、何より特徴的なのは、さっき俺を睨んだ彼女のその瞳――まるで『満月』を思わせる鮮やかな黄色い輝きが、今は俺の首筋を興味深げに覗きこんでいる。いや、引っ張り過ぎて痛いんだけど?

 

「――おお、パックリ空いた傷口がホントに塞がってるな……これなら、『ヒビ○ア軟膏』いらずだぞ!」


「いや、『刺し傷』と『パックリ割れ』を一緒にするなよ。……で、あんた、『サク』って名前で合ってる?」


「ん? ああ、合ってるぞ。お前もやっぱり、『盤面(あれ)』が見えてるんだな。私も、『直前』で気づいたから…………」


 そこで不自然な間を挿み、上半身を起こした少女――『サク』が、視線を右往左往に彷徨わせる。


「……それでー…………あー…………う~ん…………その……あ~、…………す……………あー……………………………首を刺して、すまんっ!」


(この人謝罪ヘタ過ぎない? 最後は普通に謝れたけど、そこまでの過程ヘタ過ぎない??)

(……『過程ヘタ』ってなんだよ? そんな言葉初めて使ったよ……というかタメが長いよ)



[※【運否天賦】を発動]

 ⇒一時的に[不(・)運(・)]極化補正



「いや、治るから全然大丈夫。なんか痛みにも慣れてきたし。……さっきの『お腹開封』に比べれば、ぜんぜん平気」


「…………言ってるとこは分からんが、お前のその考え方イカれてるぞ……はぁ――(ぐにゅ)」


 決死の覚悟を思わせる謝罪を終え、サクは気でも緩んだのか、上半身を後ろへ倒し、手を付いた――俺の『解放されたナニ』に。


「――ぬぅえっ」


 咄嗟なことに口から奇妙な音が洩れた。なんだ今の声。


「――んぁ?」


 サクがおもむろに、後ろを向いた――自身が触れている、俺の『下のナニ』を見た。


「(振り向いたまま)…………」


「…………」(なにこの間……)


 そして彼女がこちらに向き直ると――口元を手で隠し、目を細めながらわざとらしく、『演じる』ように言った。……この角度からだと、クソガキみたいな、悪ガキみたいな笑みがチラついてるんだよ、このヤロウ。


「――ぐふふ、お可愛いことでぇっははは――っ!」



――――イラっ



 いや、演じれてないうえに、隠しもしないで笑いだす始末ってどういうことだ?


( この女……『前世』よりは確実に『進化』してるっつーのっ! ――いや正直知らんけど)


「……そっちだって、薄い『まな板』つけ――



[※【疵付イタ孤高ノ一匹狼】を発動]

 ⇒全能力上昇補正



「――天誅ッーーー!!!」



――――ドッ、バキッ!!!



「ぐえ~っ!!」(理不尽!)


 馬乗りの体勢で繰り出された正拳突きが、俺の胸板の中心を直撃。小気味いい音が鳴り響く。

 その一撃はまるで、馬乗りで殴り慣れしたプロのよう、そんな見事な一突きだった。



[リンッ――〈響痛耐性〉を得ました]

[リンッ――〈響痛耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈巡痛耐性〉を得ました]

[リンッ――〈重撃耐性〉を得ました]

[リンッ――〈重撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈響撃耐性〉を得ました]

[リンッ――〈撃打耐性〉を得ました]

[リンッ――〈撃打耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈撃打耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈騎襲耐性〉を得ました]

[リンッ――〈騎襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈亀裂耐性〉を得ました]

[リンッ――〈亀裂耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈陥没耐性〉を得ました]

[リンッ――〈陥没耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈陥没耐性〉が強くなりました]

[――〈打撃耐性〉が強く――――



(ぐおお~~っ! コイツっ本気で殴りやがったッ! しかも、体が『光った』から何かしらの『技能』まで使って!!)

(――いやちょっと待って! たった一撃でエッグいほど耐性が強くなってるんだけどっ!? 『婆戦』でもこんな上がって……あ、それは見てないだけか?)


「痛って~~ッ!!! 割れた! 沈んだ!! 『陥没耐性』って出たぞオイコラッ!! ……この怪力、『板』は板でも、『ドラミング』用の胸板――

「――よーし! とびきりのおかわりを入れてやるぞっ☆ 治るんだからサービスだ! ――すぅーーー、ふッ――!!!」



[※【――――】を任意発動]

 ⇒全能力激化補正。[反動軽減]付与

 ⇒更(・)に(・)、全(・)能(・)力(・)極(・)化(・)補(・)正(・)



(なんか、『圧』が増――



――――ドッッゴォォォーーー!!



「――ぐえ゛ぇ゛~~っ!!(吐血ッ)」



[リンッ――〈追撃耐性〉を得ました]

[リンッ――〈追撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈追撃耐性〉が強くなりました]

 ――――――

 ――――

 ――



 理不尽の権化が、体を光らせながらその小さい拳(鉄槌)を再び振り下ろす。その威力たるや――さっきよりすごく痛いっ(語彙力の限界)。

 しかし、悲劇はそれだけで終わらなかった――



――――ピシッ



「――は?」「――う゛え゛?」


 俺の体を通った二回の衝撃は、そのまま石床を軋ませ――



――――ドッ、ゴゴゴォォォーー(崩壊)!!



「――っぐえ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛~~~!!?」


「――っのわぁぁぁぁぁ~~~!!?」



――――ぐにょっぐにょ     ――――ぐにょぐにょっ

       ――――カチッカチッ      ――――カチカチッ



 落下先には、『白く気色悪い芋虫』が敷き詰め合い――


『――何をしているんだ? 彼女は……――』


 ――という呆れた女の声が、どこからか聞こえた。




―――――――――――――――――――――――――




 ――――――

 ――――

 ――

「おぉ~~ん?(圧)」


「あぁ~~ん?(圧)」


 薄暗く、少し蒸し暑い『牢屋の中』。俺とサクは頭を突き合わせ、ゼロ距離で睨み合っていた。お互いに一歩も引かず、静かな威圧感が場を支配する――いや、これでも一応『休んでいる』最中だ。


「――やめないか、君たち」


 そんな中、『瞳(・)孔(・)の(・)細(・)い(・)瞳(・)』でこちらを見る『お姉さん』――五(・)体(・)満(・)足(・)となった『竜人・カラミディア』が、少し呆れた声で間に入ってきた。


「……ほーい」「……うぃー」


 ――さて、なぜこんな状況になっているのかと言うと――話は、『牢屋エリア(ここ)』に落ちたあの時まで遡る。




 ――石床をぶち抜き、『地下一階』から『地下二階』に落下した俺とサク。

 そのまま何とか『岸の廊下』に上がれ――な(・)か(・)っ(・)た(・)の(・)だ(・)、俺(・)だ(・)け(・)。


 あの時、俺たちは落下の衝撃にもめげず、すぐに冷静さを取り戻して行動を起こしていた。


「――――ッ、よっ!」


 サクは俺から素早く離れると、腕に付けた『赤い腕輪』をまるで紐のように伸ばし、壁に向かって『シュッン』と横移動。そのまま柵に掴まっていた。……知らないけど、『立体起動装置』のようだ……いや、ホントに『知識』でしか知らんけど。


(というか、一緒に連れてってほしかったなぁ)

(……いや、『紐』が細かったから定員オーバーだったのかな?)


 そんな考えが頭をよぎりながら、俺も急いで『黒煤』を呼び寄せ、『その手』で掴まろうと――



――――(スカ)



「――あっヤバ」


 俺はその時、少し前のサクと同じリアクションをしてしまった。

 俺の中では、腕を伸ばして、振って、掴んだつもりだった。でも――『左(・)腕(・)』が(・)無(・)い(・)こ(・)と(・)を(・)、完(・)全(・)に(・)忘(・)れ(・)て(・)い(・)た(・)。


(このタイミングで間違えるか、俺っ!?)



――――ヒュー……ぐチャッ!!



「――ッ!! 『レン――

――――ぐじょっぐじゃ――――ブチッブチ――――ぐにょぐしょっ

      ――――カチッカチッ――――カチカチッ

 ――――ぐちゃっぐにょ――――ぐしょぐにゃっ――――ブチュブチッ

       ――――カチカチッ――――カチッカチ



『そこ』へ落ちる瞬間、サクが俺の名前を呼んだ気がしたが、それも一瞬だけ。

 次の瞬間には、『白い肉波』が俺の体を捕食する耳障りな音と、骨身に響く激痛が意識を塗りつぶす。



[リンッ――〈牙撃耐性〉を得ました]

[リンッ――〈牙撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈牙撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛撃耐性〉を得ました]

[リンッ――〈噛撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛撃耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈咬傷耐性〉を得ました]

[リンッ――〈咬傷耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈咬傷耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈咬傷耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛切耐性〉を得ました]

[リンッ――〈噛切耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛切耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛切耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛切耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛砕耐性〉を得ました]

[リンッ――〈噛砕耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈噛砕耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈群襲耐性〉を得ました]

[リンッ――〈群襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈群襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈群襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈群襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈群襲耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈磨潰耐性〉を得ました]

[リンッ――〈磨潰耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈磨潰耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈磨潰耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈磨潰耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈再生(妨)耐性〉を得ました]

[リンッ――〈再生(妨)耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈再生(妨)耐性〉が強くなりました]

[リンッ――〈再生(妨)耐性〉が強くなりました]

 ――――――――――

 ――――――――

 ――――――

 ――――

 ――



(あー……視界が『白虫と自分の血肉(紅白)』と『文字列』でいっぱい……すんごーーーくッ、いっぱいだ……これは、死んだな)

(知らせる『音』が、目覚まし時計みたいに『リンッリンッ』うるさすぎる。……なんなら、『文字列』が多すぎて『白い虫』が見えんし……)


 ――それでも、俺は気を強く持ち続けていた。……さすがに、この状況でも平然としている自分が、ちょっとおかしい気もする。


 ――でも、多分、この世界で生き抜くためには、これくらい頭のネジが飛んでないと、やっていけないんだろうなぁ……と、どこかで割り切っている自分がいる。


 ――起きたら手足は欠損。拷問されたり、理不尽に切り刻まれたり、変な虫(?)に喰われたり――転生してから今まで、散々な目に遭ってきたけど、不思議と心が折れそうになったことはない。……まぁ、『静謐ノ心(技能)』のせいかもしれないけど。


 ――なんなら、むしろ、少し……何だろう? ……『楽しい』、とは違う気がする。……多分。ん~~。……まぁ、いいか。


 ――こうして考えてみると、俺がこの世界で生きていくのに必要なのは、やっぱり……『気の持ちよう』かな、って、今さらながら思う。


 ――どんな状況でも前向きに考える。そう、つまりは『ノリ』と『勢い』が大事なんだっ。だったら――


(――おかしくたって、イカれてたっていいやっ! 何でもかんでも、自由な考えで、食いたいもの食って、寝たいときに寝て、適当にこの世界で生きてやる! ――ぶっちゃけ、途中から考えるのがダルくなったわぁ!)



――――ガシッ! ――――ズルズルズルッッ!!



「――ぐぇがぁーー!!」


「――えぇ~! キモぉーー!? 『白い芋虫プール』からボロボロのレンがUFOキャッチャーの景品みたいに上がってきたぞぉ!!?」


(おい、その的確なツッコミやめろよ……)


 俺は、『白い肉波』の中で『黒煤』を右手で掴み、『死なずに』生きて抜け出すことができていた。『耐性』に助けられたってことかも。

 

 だが、体はピラニアに食い荒らされた魚みたいにボロボロで、引き上げられている今も、抉れた穴から『白い芋虫』が尻(ケツ)を振って貪っている。痛ぇ……。


(いや、これはこれで普通に生き地獄なんだけど。全身『痛い』が過ぎるっ!!)



――――シュルル、ッバシ!



「ぐえ゛っ(吐血)」


「おい、早くこっちに来い! 『血』が足りなくてあんまりサポートできないぞっ」


 岸にいたサクが、『赤い紐』をこちらに伸ばし、俺の『千切れかけた』お腹と左腕に巻き付けて補強してくれた。

 さらに、余った『紐』の先端が四つ爪のアームに変形し、岸までの浮遊中に『白い芋虫』を次々と引き剝がしてくれる。『赤い紐(これ)』って血なのか、ありがた……あっ、『白い芋虫(コイツ)』俺の内臓を咥えて――ごぽッッ(吐血)



 ――――――

 ――――

 ――

「――いやー、すごい惨状だったなお前。……私も『耐性』と『明鏡止水(切り替え)』がなかったら吐いてたぞ……今でも十分、吐きそうだけど、な……うえ」


「…………やっぱつれぇわ」


 俺はいま、ようやく岸である廊下に上がり、そのまま力尽きて寝そべっていた。体はもう、雑巾どころか使い古されたモップみたいにボロボロだ。……あ、『黒煤』は取りこぼしなく絶賛成長中。


 サクが『俺の血を操って』、内臓(中身)がこぼれ落ちそうな体を『簀巻き』のように包み込んでくれている。その中では、喰われて失った血肉が『ぐちゅぐちゅ』と蠢きながら再生をしている最中だった。滑稽な見た目だし超痛いっ……。


「……上へ、鍵を取りに行ったのではなかったのか?」


 横の牢屋から、第三者の声が聞こえる。そこには、頭から角を生やし、俺と同じように『手足の欠けた女性』が、壁に貼り付けにされていた。


「……『欠けてるの(それ)』って異世界(ここ)では流行ってるのか?」


「んなわけあるか。それだったら私も欠けてなくちゃ……あ、『指』を切られてたわ……」


「……君たちの会話は、難しくてよく分からないな?」



[――〈深淵耐性〉を得ました]

[リンッ――【苦ハ楽ノ種】を終了]

 ⇒与えられた『耐性』を全て得ました


[リンッ――【死ニタモウ事ナカレⅠ】が【死ニタモウ事ナカレⅡ】に上がりました]

 ⇒【苦ハ楽ノ種】が【苦ハ楽ノ蕾】に変化しました

 ⇒【苦ハ楽ノ蕾】への変化により『自然耐性』を得られるようになりました

 ⇒【苦ハ楽ノ蕾】への変化により『耐性』が『抵抗』に変化しました


[リンッ――【苦シテ楽ナシ】が【苦ハ楽ノ蕾】に統合されます]

 ⇒すべての『抵抗』が強くなりました


[リンッ――【苦ハ楽ノ蕾】を発動]

 ⇒今までに受けた『苦』で『抵抗』が与えられます


[リンッ――〈飢餓抵抗〉を得ました]

[リンッ――〈空腹抵抗〉を得ました]

[リンッ――〈睡眠抵抗〉を得ました]

[リンッ――〈不眠抵抗〉を得ました]

 ――――――

 ――――

 ――




―――――――――――――――――――――――――


◇レンのステータス(New)

〇上位技能(スペリオルスキル)

≪Lost≫【苦シテ楽ナシ】


〇…………Unknown……

・【死ンデモ命ガアルヨウニ】:三相技能(ウィルドスキル)。日に十回『死』んでも甦れる。「傷」に類される事象を元の状態に即時修復、再生する。修復、再生時、状態異常[激痛]

└【--】

└【--】

 └(技能:〈--〉)

≪New≫└【死ニタモウ事ナカレⅠ→Ⅱ】:解放技能(リリーススキル)。耐久力、抵抗力、体力激化補正。死んだ際Levelが『1』になる

 └Ⅰ:〈苦ハ楽ノ種〉:全ての『苦』に対し『耐性』を得る。『物理耐性』『超常耐性』を得られる

     ↓     ↓     ↓

 └Ⅱ:〈苦ハ楽ノ蕾〉:全ての『苦』に対し『抵抗』を得る。『物理抵抗』『超常抵抗』『自然抵抗』を得られる




◇サクのステータス(New)

〇固有技能(エクストラスキル)

≪New≫【--】:『???』のみ任意発動。全能力激化補正。[反動軽減]付与。また、『???』のみ、更に極化補正。???




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