01.プロローグ[歪められた不運の魂]
初作品、初投稿の『仙台赤べこ』です。
勢い任せだし、設定に凝るタイプなので、間は空くだろうけど執筆は続けると思います(『やめない』とは言っていない)
〈とある神域の神殿・大回廊〉※地球言語翻訳
白亜の巨大な正門が、『ギィ』っと甲高い音を上げ、ひとりでにゆっくり開く。先の大回廊にたまたま居合わせた長身の女は、そこを潜る小柄な少女を見て挨拶……することができず、その姿を消した。
「っあ、セレっちおかえりゃぁぁぁぁあっ! ちょっ、セレっち! そ、そそっそんなの持って入ってこないで! いったん止まって! ステイ!(慌て顔)」
亜麻色の波打つ髪を振り乱しながら叫ぶ長身の女――【清浄と美の女神・ウルティマ】は、正門と反対側に続く扉まで『転移』しながら、速足に歩むフードを被った白衣の少女に向けて言い放つ。……自室に転移すればいいのに。
「むっ。そんなの、ちがう。大事な魂。後輩、差別はよくない」
そんな彼女のもの言いに、小麦色の肌に映える白髪の少女――【生命と回帰の女神・セレリア】は、歩みを止めることなく、抑揚のない口調で言い返す。小さく発せられたその声は、遠く離れた反対側のウルティマにもクリアに聞き取れた。
「え゛っ魂ぃ! そのどっす黒いモヤ纏った固まりがぁ! 聖火で残った灰を圧縮してできた塊か何かでしょっ! ばっちぃ!」
「……魂への暴言。許すまじ(圧)」
ウルティマの余計な二言に口元を引きつらせたセレリアは、小さい体から『圧』を滾らせ、無駄に長い大回廊をさらに速く、彼女が行き詰まる扉とへと、圧力を増しながらせまる。
「ぎゃぁぁぁっ!! ちょ、マジで無理だから!! ごめんって! ホントごっめん! だから『ソレ』持って近寄ら――来ないでぇぇぇぇ!!!」
「キル……キルキル……デスッ!」
「あわわわっわわっ~~~ってか~! いっつも思うけど何でこんなに開くの遅いのよこの扉っ!? ふざけんなー!!(涙目)」
神殿の神聖きらびやかな白亜の大回廊に似つかわしくない美声と呪声が響く、そんな時、ゆっくり開き続ける扉の向こうから、こちらに近づく二神の足音と声が掛かる。
「やかましいぞウルティマ! 神殿内で大声を出すんじゃない! この無駄に響く石材のお陰でお前の濁声なのか美声なのかわからん声が気になって修練に集中できないんだぞ! いい加減どっちかはっきりしろ!」
「いや違うでしょ。神殿の構造に異を唱えたいのはみんなも一緒だけれど、後半丸々あなたの私的不満じゃない……。でもウルティマ、デュルークスの言う通り、そんなはしたない声で叫ぶのはやめなさい。神殿内に響いて恥を……もう遅いわね。これ以上は、恥の上塗りになるわよ?」
扉の先に居たのは二神の男女。
金髪碧眼にアホ毛を『ぴょん』っと生やした優男――【秩序と守護の男神・デュルークス】の的を外した注意と、それに呆れた声で返す、蒼穹を思わせる瞳を持つ銀髪の美女――【幸福と安寧の女神・シルヴィア】が並んで立っていた。……ちなみに、ウルティマは『残念美神』とうい表現がしっくりくる。
そんな二神の姿に気づいた渦中の女神たち(主にウルティマ)は、二神二様の反応を示す。
「――(転移)ッ! ルーくん助けて! セレっちが持ってる『アレ』隔離して、封してっ!! シルねぇはセレっち、うっ、止めてぇ。お願い、これ以上、近づかれると、吐き、そう……うぇっぷ……」
認識した瞬間、既にウルティマは二神の背後へ転移していた。セレリアが近づくにつれて徐々に顔色を悪くしながら、青い必死の形相で元凶を止めるよう訴えかける。……ここから離れる、という選択肢がパニックから抜け落ちているようだ。相変わらず、駄目カワイイ。
「まだ言うか、キルキル。二人とも、邪魔しないで、キルキルキル。後輩にお灸を据える。キルキルキルキルデスッ!」
長い大回廊を渡り切った『生命』の女神セレリア。二神との身長差があり、上目遣いになったことで、白髪に映える赤いメッシュの隙間から覗くハイライトの薄い紫紺の瞳が、庇う(ように見える)二神と本格的にダウンした本神を威嚇するように睨みつける。……生命の女神が『殺』て……。
「うぉ怖! ……あれ、これじゃれあいじゃなくて、本気で怒ってる感じ……?」
目の前の状況を何となく察し、『めんどくさい時に来た……(アホ毛がしょぼん)』と脱力する『秩序(笑)』の男神デュルークス。……アホ毛立たせて仲裁をしろ。
「そうね。セレリアがこんな感情的になるなんて、本当に久しぶりかしらね。それに、その手のものは……ッ! ルークその魂に結界をっ――」
しかし、隣のできる女神シルヴィアは違った。セレリアの両手に持たれた『真っ黒な塊』を目にして、様相を一変させる。
そして、シルヴィアの言葉少なな指示に対し、脱力していてもさすがは『天主神』、言い終えるよりも早く、デュルークスは自身の『神力』――権能たる『守護』を内包した力を用い、魂の周囲に『結界』を張る。
表情を険しくしたシルヴィアは、【生命と回帰の女神】に困惑と怒りの混ざった口調で問いかけた。
「セレリアそれは――その呪い塗れの魂はどうしたのッ!?」
……あれ? 何か、不穏な展開??
〈とある神域の神殿・円卓〉
『遥か彼方、数多の星々が煌めく天上の地――そこに、銀河を統べる『神域』が広がっている』
『その中心にそびえる『神殿』は、宇宙の秩序と調和を司る神々――『天主神』たちが集う場所である』
『内装は、住まう神々の思うがまま、広くも狭くも、自由な様相に変えられる。そんな空間の一室を、二神の強い要望で部屋の姿を固定してできたのがこの、白亜の広い会議室――【円卓】である』
「(円卓の隅、背後で物音)あれ、『ノート』~? なーに『語りの筆』で一神語りしてんのぉ? いま、『銀河管理』の仕事中じゃない? うちと同じでサボり~?? って言うか、二神の要望ってうちとノートじゃ~んww!」
『……――下界の星々を管理する『天神』『神』よりも強い力を持ったあたし達は――』
「ノート~? 聞こえてるぅ? ノートノートノ~ォ~ト~ォ~? ……こちらスネーク、応答せよ……何があったんだ、ノート! ノーーーートっ!!…………(きこえますか……今、あなたの脳に直接呼びかけています)」
身振り手振りでアピールしてくるが『記録』の方が大事だから無視、と、思ったのに最後は脳に直接話しかけてきた! 無駄な『神力』の使い方だなぁ、と思いながら、ついに無視しきれず答えてしまう。
「うがあああぁぁぁ!! うるっさいっ! わかった、構うからこの頭の声を止めろーーっ! ゾワゾワする~!!(身震い)」
「うちに指図すんじゃねえ!(目をカッ開く)」
「情緒っ!! そしてうっさい『遊戯脳』! 誰にも伝わんないネタすんな!」
あたしは『はぁ~~』と、大きなため息をつくと、『語りの筆』の機能を『off』にし、先ほどまで書き込んでいた『神録伝承』を閉じて、後ろ――『漫画』や『ゲーム機』が散らかった一角に視線を向けた。……積み重なった本で、隠れて見えなかったわ。
「……で? あたしの『記録』を邪魔する『キュー』はここで何してんの? 言っとくけど、あたしはシルヴィーから直々に円卓で待ってるよう指示されたっていう、正当な理由があるからサボりじゃないわよ?」
「うちは~、自分の担当する管理箇所を即刻終わらせて、ここで漫画読んでた~! ふんむ!(誇らしげにふんぞり返る)」
「この効率厨が……銀河の管理をゲーム感覚でやるなんてあんたぐらいよ(円卓に頬杖をつき、あきれ顔)」
「弟子が随分前から実践してるよ~?」
「サクラぁ……あんたはそこまで遊戯脳に堕とされてたのかぁ……(机にガク)」
――この、地上の娯楽が染みつき、神っぽくない発言の多い小柄な神は、【叡智と娯楽の女神・キュプリア】だ。
ピンクがかったブロンドの髪を『今日は』ツインテで揺らし(ウルに整えてもらったわね)、やる気の無さそうな目をして、仕事がやたらと早い、あたしの悪友みたいなヤツ。
「にしても……呼ばれたねぇ」
いつもの軽いノリで漫画を読みながらも、ふとした瞬間、彼女の声に真剣みが帯びた。
「ふむ……下の天主神は『仕事』、って言われてぇ、ノートは……『記録係』かな。で、シルヴィーが『待っててぇ』って言ったってことは……『クエスト』から『アリアちゃん』までの古参組が集まるってことかな……(ぶつぶつ……)」
あ、なんか変なスイッチ入った。
「あの、急にキャラ変しないでくれる? さっきまで『娯楽』のだらけ女神の癖に、急に『叡智』の女神っぽく考察しないでくれるねぇ?」
眠たげな眼はそのままに、あたしが呼ばれた事と、これからある会議について何か思うところがあるみたいで、キューはぶつぶつと急に思案しだした。……探偵漫画でも読んでたか?
まぁ、シルヴィーのあの感じ的に、ただの雑談では済まないんだろうけど。
あっ、ちなみにあたしは、翡翠の瞳にキュートなお尻まで伸ばしたプラチナブロンドの髪。そしてバニー風のカチューシャリボンを付けた、八重歯がチャームポイントの神秘的女神――【記録と綴りの女神・ノートリア】よ!
さっき、『大回廊』に居合わせて記録を書いてたら、シルヴィーに見つかり、『記録を残してもらうから、先に円卓で待っていなさい』って言われて円卓に待機中、というわけ。……今日のウルも、駄目可愛かったなぁ。
たぶん、あたしから下の天主神たちには仕事をするよう指示出してたし、上位の数名だけで会議するのかしら?
「――よ~し! うちもその会議参加するよ~!」
自分の中で納得する答えが出たのか、あたしの隣の椅子に飛び乗ってきたキューは、円卓の中央にアンバランスに置かれた『籠に入った飴』を引っ掴み、舐め始めた。
「いや、あんたの中だけで完結させないでよ……。それにシルヴィーに怒られるんじゃない?」
「大丈夫だって~、仕事は終わらせたし~、うちは〖叡智〗の象徴持ちだぜ~! 誰にも思いつかい答えを導き出してやんよ~! 〖叡智〗の女神の名に懸けてっ!!」
「はいはい、キャラが渋滞して訳わかんないわよ……あたしは会議の前に『説明』を書きたいから静かにしててよね?」
「それ記録でしょ~? いちいち前置きの説明するの~? 『漫画』や『ラノベ』じゃないんだし……それにいつだか、後輩の為に書き込んでた『記録』があるじゃ~ん」
「途中から読む後輩かもしれないでしょ! いいの、あたしの勝手なの! あんたはみんなが来るまで漫画でも読んでなさい!」
「は~い……『語りの筆』は切ってね?」
「……一神の時しか付けないわよぉ(照)」
そう言ってあたしは、机に向かい『神録伝承』を再度開いた。
『天主神』――それは、宇宙の秩序を決める最上位の神々。下界の星々を管理する『天神』や『神』達とは異なり、あたし達は銀河全体の『均衡』を見据える役割を持つ。
銀河は、あたし達が管理するここ以外にも複数に存在し、そこにも『十二柱の天主神』――つまり『十二天主神』がいるの。
天主神とは、その存在自体が『世界のルール』に置き換わる絶対的な力――すなわち『象徴』と『権能』を持つ存在なの。十二天主神の持つ『象徴』の組み合わせによって、その銀河における星々の生態系や価値観が変化する。
例えば、セレリアの掲げる〖生命〗の象徴を持つ者がいれが、その銀河内の星々では『生命体が誕生しやすくなる』。
そこにキューの掲げる〖叡智〗の象徴が加われば、『知的生命体が生まれる可能性が高まる』――このように、象徴の組み合わせが銀河の在り方が決定する。
一方、『権能』は象徴ほどの影響力は持たないが、銀河へ直接作用する力だ。とはいえ、その真価は『象徴を扱うための補助能力』のようなものだから。今はそれほど重要ではない。
当然ながら、『命』や『誕生』があれば、その逆の『死』も寄り添ってくるものだ。
これは、世界に備わった『均衡』によるもの。命が誕生すれば、必ず死が訪れる。これはすべての銀河に共通する法則だ。
『生と死』『光と闇』『創造と破壊』――すべてが一つの大きな均衡の中で成り立ち、巡り続ける。そして、その均衡を管理・維持するために『正の理を管理する天主神』と――『負の理を維持する深主神』が存在する
『深主神』とは、天主神と『対』を成す存在であり、あたし達が住む『神域』の真下にある、『冥域』に住まう神々のこと。
そして、天主神とともに銀河の均衡を維持するために存在し、ある意味ではビジネスパートナーのような良好関係なのだ――
「――……ねー、ノートぉ?(漫画に視線を向けながら)」
「……なに?」(……タイミングのいい神ね)
丁度いい区切りに話しかけられ、しかも語尾が伸びてないからと、嫌がらずに答える。
「聞いてなかったけど、会議の内容が何のことかわかる?」
「あー、なんか、セレリアが『(魂の)選定』ですごく妙な魂を見つけたらしくて、それについての話ね」
「妙って?」
「なんか――」
――ギィ……
その時、あたしの言葉を遮って、出入り口の扉がゆっくりと開く音が響いた。
「――久しぶりだね、ノート。待たせて悪かった。ちょっと仕事のキリが悪くて遅れちゃったよ、あっはは」
「クエスさま、いつも言っていますが、もう少しご自愛ください。最後に休んだのも三年前ですよ? 担当は違いますけど、管理はわたくし達だけでなく、下界の神族からの報告もありますから、ご自身でそこまで視る必要はないはずです」
「いやあ、どうしても、自分で確認しないと落ち着かなくてね。こればっかりは、……なんていうか、『職業病』ってやつ? だからどうにも……それよりもオーラ、前にも言ったけど、僕のことをそんなかしこまった呼び方で言わなくてもいいんだよ? 仲間なんだし(あはは)」
「あ……はい、クエス……さん(テレテレ)」
……なんか、『イチャイチャ』っていう擬音を背景に付けたくなるような感じで入ってきたのが、この神殿で最古参の二柱――『ボス』こと、【創造と自然の男神・クエストリス】と【良縁と慈愛の女神・オーラリア】。
クエスは、目の下にクマを浮かべ、ぼんやりとした表情でどこか疲れた印象の優男。髪も寝癖なのか癖毛なのか判断できないくらいに跳ねまくって、それを後ろから、オーラがせっせと梳かしている。
そんなオーラは、垂れ目でおっとりとした笑顔が印象的な『神殿内のお母さん』みたいな存在。後ろで束ねた髪を肩の前へ流した姿は、『上品』な所作が身についていながら、地上で言うところの『庶民じみている』から不思議。
「セレリア、その『魂』を貸してくれる? 試したことはないけれど、神力を抑えた〖幸運〗の象徴を持つわたしなら、その魂の『呪い』を少しは『浄化』できないかしら?」
「たしかに、試したことなかった。シルヴィーなら『最適』だし、安心。この魂をお願いね?(結界の張られた魂を差し出す)」
「ええ、やってみる」
続いて入ってきたのは、知的な雰囲気を纏った二神――『シルヴィー』と『セレリア』だ。
スキのない氷の女王(天主神だけど)を思わせる、クールで高潔な美神のシルヴィーは、蒼みを帯びた白銀の長髪を耳に掛け、慎重に『真っ黒な魂』を両手で受け取る。その仕草には、慈しむような静けさがあった。
一方のセレリアは、先ほどの怒った様子と異なり、静寂をまった神秘的な雰囲気で、『魂』を渡した後も、どこか愛おしげにその行方を見守っている。キューよりも小柄な体躯からは想像しにくいほど、深い想いが滲んでいるようだった。
どちらも『シルヴィー』と『セレリア』の女神にふさわしい、絵になる光景ねぇ。
「あれ~~? ノートちゃんだけじゃなくて、キューちゃんも居る~! なんでなんで~!? あはははっ!」
最後にひょっこり顔を覗かせたのは、セレリアによく似た顔立ち持ちながら、性格はまるで正反対な天真爛漫の天主神――【奇跡と詞の女神・アリア】だった。
セレリアと同じ紫紺の瞳に、赤いメッシュの入ったセミロングの金髪。屈託のない笑顔が魅力的で、あたしほどじゃないけど八重歯が可愛い、神殿内のマスコット的存在だ。……あとセレリアよりほんの少し胸が大きい(たぶん誤差)。
「キュプリア……一応聞くけれど、管理はどうしたのかしら?」
キューに気づいたシルヴィーが、呆れた表情で隣の悪友に問いかける。
「うちの担当範囲はちゃんと全部確認してぇ、緊急になる可能性の事案も下界の『天神ちゃん』達に指示したから大丈夫だよ~」
「…………そう」
漫画を閉じ、眠そうな眼でシルヴィーの瞳を見返すキュー。……なんだか不穏な雰囲気になってきた?
「いや、シルヴィー。むしろキューがいてくれて助かったかもしれないよ」
不穏な雰囲気を断ち切るように、クエスが静かに言った。シルヴィーへなだめるように視線を向けると、キューに向き直る。
「今回の事案は僕も初めてだから、彼女の奇抜な意見も聞いてみたかったんだ。……キュー、今回は『歪み』が関係している可能性が高いから、君の〖叡智〗の力を貸してくれないか?」
「……へぇ~、クエストが『神力』の使用を推薦するなんて珍しいねぇ? いつもなら『節約ぅ~』って言って控えさせてたのにぃ……それだけ今回の事案って特別なんだ?」
キューだけが使う独特な呼び方で、クエスに聞き返した。二神して、いつになく真面目な表情。
「そうだね。でも今回だけってわけじゃないよ? 『歪み』関連の件は全て『特別』だ。ノートに居てもらっているのも、『神録伝承』に記録してもらい、今後同じことが起きた際、迅速に対処できるようにするためだからね。今のうちに対処法――は『無理』でも、見つけた時に慌てないよう、下界の神達にも情報を共有しておきたいんだ」
クエスの言葉を聞き、キューが少し考える。
「…………おっけ~、分かった! 今日のキューちゃんは、いつもよりちょーっと頑張りますよ~!(表情が緩む)」
「お願いした僕が言うのもなんだけど、『神力』は使いすぎないでね?(苦笑い)」
「おけおけ~」
どうやらキューの参加が決まったらしい。二神の空気がちょっと張りつめていたから、誰も口を挟めなかった。
「シルヴィー、そういうことだから、キューの参加を認めてくれるかい?」
「……いえ、最初から否定するつもりはなかったわよ。ただ、『隠れてサボっていた』、というのが引っかかっただけ。……そもそも、クエスが決めることなのだから、許可を求めなくてもいいのよ?」
「う~ん。僕ってリーダーって感じじゃないんだけどな~(再度苦笑い)」
確かに。どっちかっていうと、上から使い潰される立場っぽいもんねぇ、クエスは。
「そろそろ、ちゃんと座って話し合わない?」
セレリアの急かすようにも聞こえる声に、居合わせた皆が頷いた。
作品一覧で連載している『えりふぇいと・大図鑑』に、この作品の設定とかを投稿してます
お手数ですが、よかったら覗いてみてください!




