表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
983/1004

0979・帝都近郊のダンジョン




 Side:カルティク



 私達は帝都に向かってバイクを運転している。珍しい物を見るような目で見られるのはいつもの事であり、そんな目線を無視して走って行く。昨日はアッテールク地方の北町に泊まったけど、そこから帝都は遠くない。


 馬車でゆっくり移動しても一日で十分に間に合うくらいしか離れてないのよ。時速5キロとしても、6時間ほど移動で使って30キロ。その辺りで着いてしまう距離でしかない。何よりその30キロの距離にも、結構な村があるので何処でも休める。


 馬は休憩をとる必要があるけど、それを加味しても遠い距離じゃない。むしろ徒歩の方が早いんじゃないかって思うわね。実際に帝都付近の村人は、おそらく帝都に徒歩で遊びに行くんでしょう。近くの村が帝都の食料庫と言っていい筈だし。


 もちろん多くの人が暮らしているでしょうから、帝都近くの村では食料生産が足りているとは思えないけど、それでも足下に生産している者達が居るのは安定の為に重要でしょう。国の中枢なんだから人口は桁違いに多い筈だしね。


 私達は帝都付近でバイクを降りて収納し、そのまま徒歩で帝都へと近付く。ウェルキスカ王国の王都と同じく入都税を10ダル支払い、ようやく帝都へと入る事が出来た。ダンジョンは帝都から真っ直ぐ東にあるようだ。


 門番がジロジロと見てくるので、ミクが世間話風に質問して聞き出していた。私達はハンターだし、ダンジョンに来たと思わせれば不審な目を向けて来ないだろうと思って質問したみたい。目線は変わらなかったけど、情報は手に入ったから問題無しね。


 帝都の人達にお金を渡しつつ聞き込みをし、アレッサの【真偽ノ瞳】を有効活用しつつ多くを聞いた。そして一番安い宿に向かって移動、いつも通りスラムに近い場所にある宿への宿泊を決める。4人部屋で一日10ダルだったので、普通の宿と変わらない値段だ。


 相変わらず大通りの店はボッタクリだと聞いたので、私達はそれを無視して下町の食堂も聞き出している。宿の部屋を5日分確保しているので、早速ダンジョンへと言ってみる事にし、私達は宿を出て帝都を出る。


 その際にも門番に不審がられたが、ダンジョンに行ってお金を稼いでこなくちゃいけないという話をすると、何故か妙にすんなりと納得していた。もしかしそういう行動のハンターが多いのかしら?。


 そんな話をしつつ東へと歩いて行き、私達は帝都近くのダンジョンへと入っていく。いつも通りの地下へと続くような階段を抜けて1階に下りたが、そこは荒地で鳥が走り回っていた。ガイアで見た鶏、アレより一回りくらい大きい鳥ね。


 他のハンターを見ていると、どうやらこの鳥は飛べない事が分かった。それで追い掛け回しているみたい。突っ込んで来る鳥も居れば逃げ回る鳥も居て、ダンジョン1階は混沌としているわ。ここまで騒々しいのも初めてよ。


 私達は戦う事もせず、さっさと階段へと向かって走り下りていく。2階に着いたものの、ハンターの多さと騒々しさは何も変わらなかった。なので3階への階段へと走り、さっさと下りていく。本当に勘弁してほしいわね。


 3階の地形は変わっており、ここは草原となっていた。出て来たのは鹿だけど、ここの鹿は角がランスみたいになっている。それをこっちに向けて突っ込んできたけど、ミクは冷静に盾でシールドバッシュ。


 逆に吹っ飛んだ鹿に対し、アレッサが冷静に頭を撃ち抜いて勝利。倒した本人が血抜きをしてからミクに渡す。そこまで強いモンスターでもないので私達は進む事を選択し、一気に走って5階まで下りた。


 今度は森で、出てくるのは猪だった。試しに小銃を頭に撃ち込むと遠間では倒せなかったので、思っている以上に頭の骨が硬いみたい。狙撃銃だと一撃だったので、そこまで苦労をせずに倒せるようなんだけど、一発で5ダルなのよねえ。ちょっと考えるわ。


 この猪ゾーンも【身体強化】で走り抜けて、私達は7階にやってきた。するとそこは迷宮型で、出てくるモンスターはゴブリンのような者だった。皮膚がピンク色なのでゴブリンじゃないんだろうけど、見た目は似ている。そして、その手にはナイフが握られていた。


 骨を削って作ったようなナイフだけど、これはこれで普通のハンターには厄介ね。私達からすれば慣れたものだけど、近接戦闘をしないこの星の者からしたら厄介でしょう。そんなピンクゴブリンを撃ち殺しつつ、気配などで確認し奇襲をさせないように立ち回る。


 気配も魔力も感知できる以上、私達には脅威にならない。そんな連中を殺しながら9階へ。今度も迷宮型だけど、次に出てきたのはオーク? それも青い皮膚のオークよ。見た事がないんだけど、色が違うから気持ち悪い。



 『何なのかしらね、ここ。ダンジョンマスターが監視しているでしょうから【念話】で話すけど、いつものゴブリンやオークと色が違うから違和感しかないわ』


 『わたしも違和感マックスだけど、とりあえず進んで行きましょうよ。ここまで迷宮型が多いって事は、ダンジョンマスターはこの先に進んでほしくないみたいだしね』


 『むしろ進んでみて、何をしてくるかを考えた方がいいか。もしかしたら帝国獅子隊が出てくるかもしれないし』


 『出てこないなら減り過ぎていて碌に残ってないか、それともタイミングが悪くて居なかった。ぐらいしか考えられないかな?』


 『そうだね。残っているのか残っていないのかに関しては、今日の夜に調べないと分からないから、今はまだ無理だよ』



 会話をしているのは良かったのだが、突然、前方と後方にモンスターの気配が増えた。間違いなくダンジョンマスターが転移させている。そんなブルーオークも私達の相手になる筈が無く、リボルバーで次々に頭を撃ち抜いていく。


 大して時間も掛からずに倒しきった私達は、死体をそのままにして先を急ぐ。余程この下に来て欲しくないみたいなので、むしろ私達は突撃する事にする。相手の嫌がる事は率先してやらないとね。


 ダンジョンマスターがモンスターをけしかけてきたという事は、これは私達とダンジョンマスターとの戦争という事だ。前回は帰りにやられたから帰ったけど、今回は進んでいる最中にやってきているのだから許す事は無い。


 私達は一気に進んで行き、道を間違う事も無く階段を下りていく。11階に来たら、今度は金色のオーガが居る。更に訳が分からないけれども、金色の割には強さが大した事のない連中ね?。


 リボルバーでは無理だけど小銃なら頭を撃ち抜けたので、私達は武器を小銃に替えて突破していく。一発で一殺できるなら、小銃でも何ら問題は無いのよね。三人でカバーし合えば済むのだし、前には鉄壁のミクが居る。


 で、ある以上は、オーガが大量に前後を埋め尽くしても相手にならないのよ。先に後ろを倒しきり、前方はミクに何とか防いでもらえば済んでしまう。おそらく階層の全てのオーガを集めたんでしょうけど、それでも私達の敵じゃなかったわね。


 むしろオーガが居なくなってくれた御蔭で、気楽にダンジョンを進んでいけるわ。私達はモンスターの居ない中を快適に進んでいき、13階。ついに豪華な扉を発見した。


 当然ミクが盾を構えて先頭で入るんだけど、早速とばかりにバン!バン!バン!バン!バン!バン!バン!バン! という音が響く。とはいえミクの持つドラゴン素材の盾が破られる事は無く、全てを弾き返した。


 音が止んでから侵入すると、そこには老人の姿のダンジョンマスターが居て、こちらを憎しみの篭もった目で見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ