表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
921/1000

0917・戦闘終了と王都への帰還




 Side:アレッサ



 わたし達がダンジョンの3階に来ると、そこでは盗賊団らしき連中とハンターの争いがあった。ハンターの側は襲われただけだろうけど、わたし達は襲われたハンターが全員死んだ後に登場し、盗賊どもと争って勝利した。


 何故わざわざ全員死ぬまで待ったのかは、大した事でも無い。逆恨みや難癖をつけられるのが鬱陶しいから、唯それだけでしかないのよね。それでも助けた側が「助けるんじゃなかった」と思うようなヤツが世の中には居るの。それは間違いのない事実。


 そして襲われていたハンターがそうでない保証は何処にも無い。何より自分の命を守るのは自分自身であって他人じゃないし、他人に文句を言うヤツは自分で自分の命を守る気の無いヤツよ。そんなヤツは見捨てられても文句は言えない。当たり前の事だけどね。


 アレもコレも全部お前がしろ、お前が私の命を守れ。私は何もしないが、お前は絶対に私の命を守れ。……ちょっと考えても何様のつもりなのかとしか思えないし、こんなヤツは見捨てられて死んでも仕方がないって分かるわね。


 ガイアの日本にもこういう考え方のヤツが居るってハルカが言ってたけど、こういうヤツは自分が見捨てられて当たり前だという自覚が無いとしか思えない。あまりに現実感の無い妄想の中を生きているって、ある意味で凄いとは思うけどね。



 「さて、そろそろ尋問を始めようか。お前達は盗賊団か? 何故大人数でハンターを襲っていた?」


 「オレ達は泣く子も黙る<スコーピオン>だ。ハンターどもを殺して巻き上げるのなんざ当たり前の事でしかない。何故と言われても困る」


 「……お前達<スコーピオン>の人数はどれぐらいだ? それと何処に居る?」


 「オレ達の正確な人数などオレ達にすら分からねえ。何処に居るかも知らねえよ。何故ならオレ達は<スコーピオン>の名前を掲げてるだけだからな」


 「名前を掲げてるだけ? いったいどういう事?」


 「<スコーピオン>は、それぞれ指定された場所に行くと武器や弾薬に食い物などが売ってもらえる。そういう組織だ。<スコーピオン>の傘下に入るには<スコーピオン>に所属しているヤツに紹介してもらうしかねえ。オレもそうだ」


 「成る程。会員制であり一見いちげんお断りな盗賊団か。また厄介な事をしてくれるね。ならその<スコーピオン>の場所は何処? 物を売っている場所」


 「次が何処かは分からない。オレ達は王都や第1北町を拠点にしているが、そこの娼館に暗号が書いてある場所がある。そこで調べりゃ、次の売買が何処かは分かるようになってるだけだ。オレ達が渡りをつけられる訳じゃない」


 「本当に厄介な事をしてくれるわねえ。いちいち暗号まで使って自分達の事を隠すなんて、よほどバレたら困るんでしょうけど……。でもわざわざ用意できるって事は、もしかして<スコーピオン>の母体って商売関係? いえ、もしかして銃火器メーカー?」


 「まだなんとも言えないけど、可能性としてはあるだろうね。町から町へと商品を運ぶフリをして、途中で盗賊に売る。そういう事をしている可能性がある。どの店なのかは分からないけど、儲ける為に盗賊を利用している形かな?」


 「<ヴェノム>もそうだし<ゴート>もそうだけど、尻尾を掴ませない為に色々とやってくれるわね。これはそう簡単に大元には辿り着かない感じがするし、善人化していけば気付いたら解決してるんじゃない?」


 「わたしもそう思う。狙って解決するより自然に解決するまで放っておいた方が良いと思うわ。レティーも居ないし、そっちの方が上手くいく気がする。どうせ上の方の連中なんて都市に居るだろうしね」


 「でしょうね。己が広域盗賊団を操っているなんて見せる事も無く、表で一般人のフリをしているでしょうよ。まあ、気付かない間に善人にされ、誰にも知られないままに解決するわ」


 「それも無様なものだと思うけど……これ以上は情報も無さそうだし、コイツはどうするの?」


 「当然殺すよ。だって「バン」生かしておく価値無いし、意味も無い。そもそも盗賊だしね」



 ミクがあっさりと撃って殺害。そいつの持っている物を剥ぎ取っていく。確認すると、そいつは8発装填の銃身が長い銃を持っていた。他にもあるかもしれないけど、とりあえず全て剥いでからね。


 …

 ……

 ………


 50ほど居たから流石に時間が掛かったけど、それでも剥ぎ終わった死体から血を奪っていく。既に結構流れたけど、それでも残っている血は多い。それらを全て回収し、残った死体はミクが【聖炎】で燃やしていく。


 それにしても、他のハンターが来たりしてないのかしら? 何故かミクもイリュもカルティクも何も言わないのよねえ。下からも上がってこないみたいだし、ダンジョンマスターが何かしてくれているのかしら?。



 「上からも下からもハンターが来ないけど、大丈夫なの? 見られる心配は?」


 「無いんじゃない? 上からも下からも来ないしね。もしかしたら多人数が暴れてるから敬遠してるのかも」


 「それはありそうね。流石に50人ほどが暴れてるともなれば、迂闊うかつには近付かないでしょう。流れ弾で死んでも困るだろうし、普通のハンターなら逃げるわ」


 「仮に興味本位で近付くにしても、まだ早いんじゃない? 静かになったからと言って、50人も相手に戦えると思うヤツは居ないと思うわ。自分がその立場になったらと思ったら来ないでしょうね」


 「今の内に必要な物を分配して、後はミクのアイテムバッグに入れてもらえばいいわ。わたしはショットガンか大型のリボルバーね」


 「大型のリボルバーは2つしかないし、アレッサはショットガンで良いんじゃない? さっきもミクのタワーシールドの後ろで撃ってたしさ。私達の方が装填数の多い拳銃が必要よ」


 「じゃ、わたしはショットガンね。別にどっちでも良かったんだけど、遠いなら狙撃銃を使えば良いから」


 「確かにそうね。なら私達が大型のリボルバーをもらうわ。とりあえず綺麗にするのが先だけど」



 そう言うとイリュとカルティクは大型のリボルバーに【清潔】を何度も掛けて綺麗にし、最後にミクに【浄滅】を使ってもらっていた。もちろん、わたしのショットガンも同じであり、綺麗にしてもらってから弾を込めておく。


 リボルバーにも弾を込め終わったら、ミクがアイテムバッグに全て詰めて確認。忘れた物などが無い事を確認し終わったら脱出していく。2階で多くのハンターに会ったけど、適当にとぼけておいた。本当の事を言っても信じないだろうしね。


 わたし達はそのままダンジョンを脱出し、一路王都へと走って行く。そこまで速度は出していないものの、それでも速かったのか周囲には若干驚かれていた。


 王都前で門番にお金を払ったら王都へと入り、ハンター協会まで直行する。建物の中に入って受付嬢に獲ってきた事を言うと、個室へと案内された。どうやら受付で依頼品を出す事は禁じられているらしい。



 「高く売れる物なら無理矢理に奪っていく者が居るんです。その所為で受付で出す事は禁止されていまして、申し訳ないんですけど少々お待ち下さい」



 そう言って受付嬢は出て行ったけど、少し経ってから戻ってきた。その際に1人の青年を連れて来たけど、こいつは何かしら?。



 「自分はハンター協会の中で目利きを担当しています。場合によっては物が悪く、依頼達成とはとても言えない物もありましてね。ですから確認の為の人員ですよ」


 「成る程ね。別に見られて困るものでも無いから良いけど、じゃあテーブルの上に出してもいいね?」


 「お願いします」



 青年がOKを出したので、狭い個室のテーブルにミクが依頼の品を置いていく。マッドフロッグの皮が5、ゲイズの角膜が5、ソードタイガーの骨が5。


 ゲイズまでは良かったんだけど、ソードタイガーの骨はビックリしてるみたいね?。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ