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0871・武具屋とハンター協会前の決闘




 Side:カルティク



 ミクが売った17丁の拳銃は全部で544ダルだったけど、おまけしてもらって545ダルになった。おそらくそれ以上の儲けがあるんでしょうね。同じ型の新品は150ダルするもの。全然値段が合ってないのよ。


 とはいえ盗賊団から奪ったものだし、売れないよりは遥かにマシね。リボルバータイプの拳銃は沢山あるんだけど、オートマチックタイプの拳銃が全く無い。おそらくまだ開発されていないんでしょう。リボルバーしか見当たらないし。


 アサルトライフルっていう名前だったと思うけど、そういうタイプの銃すら無いみたい。古くは弾があまり込められない長い銃身の銃があった気がするんだけどね? 十三年式村田銃とか三八式歩兵銃とかいうヤツ。


 銃に関しては詳しくないけど、ガイアの日本でちょこちょこ見た事あるのよ。もちろんインターネット上でだけなんだけどさ。それでも弾の弾薬が爆発した際に出るガス、そのガスを使って自動的に弾を篭める機構がオートマチック式よね?。


 だったらこの星の技術力でも作れると思うんだけど……無理なのかしら? まあ、技術的に進歩してしまう危険性があるから私もいちいち口に出したりしないけどね。それと聞いている限り、スナイパーライフルはボルトアクション式みたいだし。


 そういうのはガイアと変わらないみたい。自力でどうこうするって形から、やがて自動で行うという風に進歩していくんでしょうね。今のところは拳銃ぐらいしかないみたいだけど、小銃があるか聞いてみるかな?。



 「拳銃じゃなくて、もっと長い銃身の銃って無いの? それとも最近は拳銃が流行り?」


 「それもあるが、長銃身の銃は馬車で多くを運べねーんだよ。こういう田舎には短い銃身の拳銃しか回ってこねえってのもある。あと長銃身の銃は持ち運びに不便なんでなぁ、好まないヤツが多いんだよ」


 「なんで? あっちの方が安定してるでしょうし威力も高いでしょうに」


 「ハンターの中には反動の大きい拳銃を使い熟してこそ一人前、みたいな風潮があんだよ。あいつらバカだからな、何が有利で何が不利かとか考えねえのさ。反動のデカい暴れ馬を乗りこなしてこそって思ってやがる」


 「言いたい事は分からなくもないけど、命中率とか色々な問題があるでしょうに……」


 「そうなんだが、あのバカどもは格好良いもんじゃねえと耳を貸さねえ。あまりにバカ過ぎるんで、コッチはあいつらの求めるもんを高値で売って巻き上げるだけだ。んだもんで、長銃身の物が欲しけりゃ都会に行け」


 「分かった、ありがとう」



 結局買う物も無かった私達は店を出て、次に狼が描かれた看板のハンター協会へと行く。まあ、ここは田舎の町らしいから支部の支部でしょうけど、登録ぐらいは出来るでしょ。


 何かの揉め事が起きたとしても、それは狩人ギルドと変わらないだろうしね。心配する必要は無いか。


 ドアを開けて中に入ると、木のテーブルと椅子に複数の男が座っているのが見えた。受付には女性が1人だけね。今の時間だから1人なのか、ハンターが少ないから1人で済むのか。どっちでしょうね?。


 私達は受付嬢に近付くと、早速バカな奴等が立ち上がって近付いてきた。予想通り過ぎて笑っちゃいそうになったけどこらえよう。



 「よう、見た事ねえ顔だな? 何をしにきたか知らねえが、オレ様に挨拶無しとはどういう了見だ?」


 「はあ? 何を意味の分からん事を言っている。寝言は寝てから言え、マヌケ」



 そう言って先頭を歩いているミクは男達をスルーして受付嬢に話し掛ける。すると男は何を血迷ったのか、突然銃をミクに向けた。



 「てめぇ、ふざけてんじゃねえぞ!!」


 「ここで発砲された場合、ハンター資格の取り消しになります。撃ち合いをするなら外に出てやって下さい」



 受付嬢は当たり前に外に行けというぐらい、この星では決闘が当たり前みたいね。神様から聞いていたけど、本当にすさんだ星なのが分かるわ。御蔭でミクは沢山肉を食べられるんでしょうけどね。



 「チッ! 表ぇ出ろ、クソアマ! すぐに脳天に風穴開けてやる!!」


 「ふーん。出来るならやればいいが、妄言は恥を掻くだけだぞ。まあ、それをこれから教えてやる」



 男達数人が先に出て行き、ミクもその後に続く。私達も面白そうだから外に出て、ハンター協会の前で決闘が始まった。


 大凡おおよそ10メートルほど離れた2人はお互いに武器を出す。男はあの長銃身の拳銃を持っており、ミクは右手にナイフを持った。それを見て男達は大笑いを始める。



 「ギャハハハハハハハ!! 何だありゃ! ナイフで銃と戦うつもりかよ!! バカ過ぎるぜ、こいつ!!」


 「「「「「ギャハハハハハハハ!!!」」」」」



 笑っている男達をガン無視してミクはたたずむ。すると笑っていた男達はミクに対して色々と言い始めたが、それを全て無視して平然としているミク。どっちが上かは明らかねえ。



 「お前がオレの女になるなら許してやらねえ事もねえぜ? ……おら、早く謝れや!!」


 「その言葉が決闘開始の合図か? ならば動くぞ?」


 「チッ! 余ほど死にたいようだな。仕方ねえ、オレ様が殺してやる。おい、始めろ」


 「仕方ねえな、ガキは要らねえから残りの2人で我慢してやるか。この1モル硬貨が下に落ちた瞬間に始まるが、それより早かったらオレ達も参戦だ。それが嫌なら落ちるまで待ってろよ」


 「鬱陶しい。早くやれ」


 「ムカつく、クソアマだぜ!」



 まあ、ミクがそこのゴミどもを叩き潰すから、アレッサは落ち着いて。ね?。


 男が上に1モル硬貨を弾くと、それが上に上がって落ちてくる。そしてその1モル硬貨が地面に落ちた瞬間、ミクは素早く右に動いた。男は言うだけあり、硬貨が地面に落ちた次の瞬間には撃っている。


 しかしミクには当たっておらず、男の太ももには深々とナイフが突き刺さっていた。それを皆が理解するのと同時に男は絶叫を上げる。



 「ギャァァァァァァァァァ!!! ナイフが!? ナイフが刺さってやがる!? チクショウ、ふざけんじゃねえぞ!!!」


 「で、殺していいなら今度はこっちのナイフを投げるけど? とどめを刺していいの?」


 「あ? あー……それは勘弁してくれねえか。流石にオレ達が悪かった。だが殺しは勘弁してやってくれ」


 「じゃあ、あのナイフ抜いてきてくれる? 私が近寄ると卑怯な事をしてきそうだからさ」


 「お、おう。分かった」



 男が撃ってくる事すら分かっている事で、私達が戦える事を理解したみたいね。流石に敵に回すと自分達もマズいって思ったんでしょ、ミクのナイフを取りに行ったわ。しかし深々と突き刺さってるし、あの傷は色々とマズイ気がする。


 もしかしたら傷が治っても走れないかもしれないわね。とはいえ喧嘩を売ったのが悪いんだし自業自得でしかない。むしろ殺されなかっただけ感謝するべきなんだけど……。


 こいつら、何故かミクが【清潔】を使ったら驚いてるわね?。



 「そ、それは何をしたんだ? さっきまで血塗れだったのに綺麗になってるじゃねえか!?」


 「魔法を使って綺麗にしたに決まってるじゃない。他に何かある?」


 「ま、魔法!? あんた魔法が使えるのか!?」


 「魔法ぐらい使えるけど、それがどうかした?」


 「い、いやぁ……ハハ。ひ、人が悪いな。魔法が使えるって知ってたら、喧嘩なんて売りませんや。あ、オレ達はすぐに退散しますんで……じゃ、じゃあコレで!!」



 男達は太腿にナイフが刺さってたヤツを無視して逃走していくし、ナイフが刺さってたヤツは必死になってミクから遠ざかる。いったいどういう事かしら? 何で魔法が使える程度で逃げるのやら……。意味が分からないわね。


 ま、とりあえずハンター協会の中にもう一度入りましょうか。


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