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0802・市街地戦




 Side:ロフェル



 ミクから指令が来たので、私達は壁上から下へと降りて町中へと出る。既に結構な数の兵士が入り込んでおり、適当な家を攻撃して破壊したりしている。辺境伯の屋敷に行った者達も居るが、平民から略奪しようとしている者達も居る。


 私達はそういう奴等を手当たり次第に殺していく事にした。確かに辺境伯が殺されれば褒賞は得られないが、平民の人達を見殺しにする訳にはいかない。私は金棒を持ち敵の頭に振り下ろしつつ、次の敵の姿を見据える。



 「それにしてもゴミのようなヤツが多いわ。自分達の国も同じ事をされるという覚悟があってやってるんでしょうね? いえ、殺される覚悟も無いようなところを見ると、欲望で動いてるだけか」


 「テメェ! よくも仲間を!!」


 「それはこっちのセリフよ。よくも町の人を襲ってくれたわね。お前らは全員死ね!!!」



 ゴシャッ!! という音と共に敵兵の頭は潰れ、私は次の敵兵にターゲットを変える。先ほどまで欲望に濁っていた敵兵の目は、今は恐怖一色になっているものの、既に遅いとしか言い様が無い。下らない事を考えていた以上、死は当然の報いとして与える。


 金棒で殴りつけると潰れ、水平に振ると首が折れる。私としては極力体力を消費しない程度の力で殴りつけているが、その程度の力で敵は簡単に死ぬ。楽なものでしかなく、幾らでも振り回していられる。


 そうやって敵兵を殺害していると、私の前に騎士が立ち塞がった。どうやら兵士が殺されていっているので堪らず介入してきたみたいだ。



 「これ以上はやらせんぞ! お前はここで死ぬがいい!!」


 「死ぬのはお前よ。平民を欲で襲うようなゴミめ。覚悟が出来ていようが出来ていなかろうが、ここで屍を晒せ」



 私は相手の言う事などいちいち聞かず、【身体強化】を行い一気に接近して敵の頭を潰した。それだけで騎士は倒れ、潰れた兜の隙間からおびただしい血を噴出していく。騎士だろうが兵士だろうが関係なく、私は敵を殺し続ける。



 「くそ! 逃げろ! こんなヤツにっ!?」


 「逃げる? 敵兵を逃がす訳が無いでしょうが。ここでお前達は終わるのよ!」



 私が強いと理解したのだろう。勝てないとなったら慌てて逃げようとしているが、欲望で平民を襲うような連中を逃がす筈が無い。ここで死ね、今すぐ死ね。そう言わんばかりに私は金棒を振るい続ける。一秒でも早く敵を殺さなければ、その分だけ被害を受ける人が増えてしまう。


 私はそれを許す事が出来ない。だからこそ目の前の敵を殺戮し続ける。辺境伯の所に素直に行っていれば私に殺される事などなかったものを、略奪に走る盗賊など死ねばいい。



 「チィ! 貴様はここで死ねぇ!!!」


 「そんな下らない攻撃が当たる訳無いでしょうが。お前こそ、ここで死になさい」



 敵が剣で突いて来たが、気配で読めていたのでかわし、右手一本で金棒を胴体にブチ当てる。それだけで横に倒れた騎士は慌てて起き上がろうとしたが、それより早く私が頭に金棒を振り下ろした。


 当然それは狙いをあやまたずに頭に直撃し、相手の兜を潰して血を噴出させる。それを見ていた騎士がこちらに走ってきて切り込んできた。



 「よくも私の許婚を殺したな!! 絶対に許さないぞ!!!」


 「そんな事は知らないし興味も無いわね。敵国とはいえ欲のままに民を襲うようなゴミなど、今すぐ死ね!!」



 女騎士は私に対して憎しみの篭もった剣を振ってきたが、私はその剣を金棒で弾き飛ばし、【身体強化】を使って頭に振り下ろした。先ほどの男騎士と同じく頭が潰れ血が噴出するが、私にとっては唯の敵だ。一瞥いちべつする事も無く次の敵へと向かう。


 死にたくなければ戦いに出てくるな、死なせたくなければ戦いに出すな。戦場に居る以上は命を取られる覚悟があると見做される。それが戦場であり、それが戦争なのよ。自分達から仕掛けておいて、「よくも殺した」なんてよく言えたものだと思うわ。


 どれだけ情けない事を言っているのか、どれほど無様な事を言っているのか。きっとその自覚が無いのでしょうね。こっちの区画からはそれなりに敵兵が逃げてしまったけど、私は何処までも追いかけて殺す。逃げられると思わない事ね。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 Side:シャルティア



 さてさて、市街地戦とはまた厄介な事になったもんだよ。ああも簡単に鉄の門が壊されるとなると、色々と考えなきゃいけないねえ。ま、私が指揮を執る訳じゃないんだけど、しかしそれでも考えてしまうよ。アレをどうするのかをさ。


 なかなかに厄介というか、あの不死玉を使われると簡単に門が壊されてしまう。それを考えると門の防御を幾ら上げても解決しないし、かといって下げても意味が無い。ある程度の門は見せる意味でも必要だ。たとえ殆ど防げないにしても。



 「がっ!?」 「ぐぎゅ!?」 「ひっ!」


 「唯の雑兵だから当たり前だけど、弱いねえ。これが使いやすいというのもあるんだけど、これ一応槍なんだよ? ……ま、素材が素材だから切れるのも当たり前か。さっきから数を殺さなきゃいけないんで、切り裂く事にしか使ってない。突きを使うような相手も居ないし、ちょっと困ったね?」



 ミクが斬撃に寄った槍を作ってくれたのは良いんだけど、あんまり突きに使えない。仕方がないとはいえ乱戦である以上は、撫で斬りの如く倒していく必要があるし、ドラゴン素材である以上は耐久力を気にしなくていい。


 あたしの力なら楽に鎧ごと切り裂けるし、手当たり次第に敵を殺せる。一部傭兵が混じってるみたいだけど、平民から奪って損害を補填しようなんてさ、なかなかいい度胸してるじゃないか。誰が許したとしても、あたしは許さないよ。



 「クソッ! 囲んで殺せ! 囲んで一気に攻め立てろ!! そうすりゃ誰だって殺せる!!」


 「そんな単純な方法で殺せれば、誰も苦労なんてしないんだけど? こいつら傭兵の癖にそんな事も知らないのかい。頭が悪い奴から死ぬんだから、さっさとかかって来な!!」



 傭兵どもが周囲を囲んでくるが、あたしは素早く前に出て敵を切る。それをチャンスと見た他の傭兵があたしを殺そうとするも、あたしはそれより早く前に出て囲みを脱出。攻撃してきた奴等を手当たり次第に切り裂いていく。


 最初にあっさり囲みが崩壊したので、後は殺していけば終わるっていう簡単な話だ。囲んだら簡単に勝てるっていうなら、誰も戦いで苦労はしないんだよ。囲んだところで強者は強者。簡単に囲みなんて破る。今のあたしのようにね。



 「クソ! お前ら囲め囲め! もっと数を掛けて一斉にっ!?」


 「口だけのヤツはさっさと死にな! 生かしてやる価値なんて無いんだからねえ!!」



 まったく。傭兵団の団長だか何だか知らないけど、命令するだけで生き残れると思ってんのかい。ついでに指示を出すだけで敵に勝てると思ってたのかねえ。もちろん指揮を執る事に関して優秀なヤツは居るが、あの程度の事しか言えないヤツが優秀な事は無い。


 所詮は今まで上手くいっていただけ。ちょっと強い敵に当たったらこんなもんさ。それを知らなかったのは、ある意味で幸せだったのかもね。ま、ここでこいつらの人生は終わりだけども。


 しかしここに居た連中も逃げ始めてるし、逃げている敵は追いかけて殺すにかぎる。逃がしたとしても恐怖のドン底にまで落ちてもらおうじゃないか。2度と下らない事なんて考えなくなるようにね。


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