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0900・町中での乱戦




 Side:アレッサ



 私達は近接武器を持って門の近くへと下りていく。敵が狙っているのは巻き上げ機でしょうけど、最悪は壊してしまう方が良いかしらね。私はウォーアックスを持って移動しており、ティアは薙刀を持っている。マハルはメイスとラウンドシールドなので戦いやすいだろう。


 私達は長物なので微妙に使い難いが、今はこれを振り回す方がマシ。敵兵は赤い丸が4つ描かれた鎧を着ているので分かりやすく、そいつらを叩き殺しながら私達は移動を続ける。


 思っている以上に門に近づけないが、それだけ敵兵が多いのが理由なので仕方ない。ティアもマハルも近くの敵兵に対して武器を振るい倒していく。すると、ドゴーーーン!!! という音がして地面が揺れた。



 「えっ? ちょっ! なに!?」


 「大きな音がして地面が揺れました!!」


 「これって……。アレッサ、これは爆発物が爆発したのでは? ほら、爆弾とかですよ!」


 「爆弾? って、ミクが言ってた不死玉!? って事は敵は決死隊を使ってきたって事じゃない。しかもあんな威力だったのなら、後何回かで門が壊れるんじゃないの!?」



 コレってかなりマズくない? だって不死玉の威力って相当に高いわよ。あそこまで大きな音と振動だったんだもの。このまま何回も受けて門が耐えられる保証が何処にも無い。そのうえ私だって見た事あるのよ、動画ってヤツでね。


 迫撃砲とか戦車の主砲とか高射砲とか、ガイアで冗談じゃないくらいヤバい物を見た事がある以上、爆発する物に対して舐めた考えなんて持ってない。核ミサイルとかいう異常な物までガイアにはあったしね。


 それはともかくとして、今は門が壊れる前提で動かなくちゃいけない。でも今は門に近付くべきじゃないし、もし近付いたら絶対に爆発の巻き添えを受ける。それだけは避けたいところね。



 「門には近付かないようにするわよ。爆発物が使われているなら門は絶対に壊される。相手がそれだけの武器を持って来ている以上、門は壊される前提で居なきゃいけない。問題は壊された後にどうするかよ」


 「どうするって……どうします? 門の前は兵士の人達が止めると思いますけど、それでも何時まで止められるかは分かりません。敵が突っ込んでくるという事は、最後には突破されるという事です」


 「ならば私達は町に雪崩れ込んできた敵を手分けして倒しましょう。私とアレッサは長物なので狭い場所では振り回しにくいのです。兵士が入ってくれば町の者を襲おうとするでしょう。で、あるならばその敵兵を始末します」


 「辺境伯様はどうします?」


 「辺境伯を助ける必要なんてないわ、自分の手勢で何とかするべきよ。そもそも自前の兵士とか持ってるんでしょう? それで何とかするのが筋ってものだし、わたし達のような傭兵が助けるのは町の人が先」


 「そうですね。力のある者ではなく、力の無い者が先です。辺境伯が殺されたとて、町が守れれば国としてはマシでしょう。陥落して奪われるよりは遥かに良いですしね」


 「じゃあわたし達は門の後方に回るわよ。町中に出ている人達も居ないし、通りで戦っても文句は言われないでしょう。真っ直ぐに辺境伯の所に行きそうではあるけど、町を荒らして略奪する者は必ず居るから」


 「ボク達が狙うのはそいつらですね。走り回る事になるかもしれませんが、町の人に被害を出す訳にはいきません。なるべく多くの敵を殺しましょう」



 再びドゴーーーン!!! という大きな事が鳴り地面が揺れると、門が内側に倒れ始めた。爆発の威力に耐えられなかったのね。既に門の近くからは多くの兵が退いていたから無事だったけど、最初の爆発で結構な兵が死んだか怪我を負ってる。


 このままじゃ士気にも影響するけど、そうも言っていられないでしょうね。門が開いたという事は兵が雪崩れ込んでくるという事。ここからは完全に殺し合いの始まりという事よ。明らかに兵数の少ないこっちが不利だけど、そんな事は関係なくやるしかない。



 「「「「「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」」」」」」



 遂に敵兵が攻めて来た。わたし達は顔を見合わせて頷くと、それぞれの行くべき場所に行く。門の近くには兵が殺到し、何とか敵を防ごうとしているけど、流石に敵軍の方が数が多いのでジリ貧だ。


 かならず敵の圧力に屈する時が来る。敵は強引にでも押して押して入り込もうとするだろう。その入り込んできた奴等を叩くのがわたし達の役目。


 走りながら通りへと移動したわたしは、敵が来るのを今か今かと待つ。門が倒れた以上は隙間が必ず出来てしまうし、そこから侵入してくるのは防げない。必死に防ごうとしても押されてしまえば後退せざるを得ないし、押し倒されて踏まれて死ぬ。


 門が倒れた以上は数が多い方が有利なのよ、って来た! 早速町の人を襲おうとしているようだけど甘い!!。


 素早く近付いた私はウォーアックスで敵の頭を超えて首の半ばまで刃をメリ込ませ、その一撃で敵兵を殺した。わたしが居るのは門の左にある通りであり、右の通りにはマハルが移動せずに居る。そして中央通りにはティアが構えて待っている筈。


 【夢幻搾精】は使わないと思うけど、もしかしたら殺す相手にだけは使うかもしれない。上手くやれば死人に口無しだし、精気も手に入れられるでしょう。ついでに確実に始末できる隙を作れるしね。


 再び敵が来たのでウォーアックスを振るって敵を始末する。血を奪えれば良いんだけど、流石に今の状況で血を奪うのは色々とマズい。この星に吸血鬼が居ようと居まいと問題にしかならないだろう。【浄化魔法】も何も効かないんだけどね。


 それでも血を奪うというだけで怪しまれるし、面倒な事に巻き込まれる。そんなのはゴメンだし、いちいち鬱陶しいだけだからね。って、随分と敵が増えてきたじゃない。本格的に押し込まれたみたいだし、もはや町中での乱戦を続けるしかないか。


 相当に追い込まれてるけど、ここから逆転する目はあるのかしら? わたし達なら戦い続けて殲滅する事は出来るけど、それをやるには時間が掛かるのよねえ。それに目立つと辺境伯が何か言ってくるかもしれないし、そっちも困る。


 最悪は逃げるけれど、名前とか顔が出回るのも何かヤだし。どうしたものかな……。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 Side:テイメリア・フェルス・ゴールダーム



 中央通りに敵兵が来ましたが、ここは一番敵がやって来づらい筈なのですけどね。それでも押し退けて進んでくるぐらい、正面の兵達が支えられなくなっているのでしょう。仕方がないと言うしかありませんね。



 「あひょっ!?」



 【夢幻搾精】を使うとこれだから……。まあ、簡単に倒せるので決して悪い方法では無いでしょう。何といっても【夢幻搾精】を受けて精を漏らすと無防備になりますからね。その瞬間に攻撃すればいとも容易く敵は殺せます。


 そもそも女性であっても効きますし、実際モンスターの雌にも普通に効きましたから。とはいえ雄に比べれば耐えるといいますか、動きの鈍りが少し弱いのですよね。力を強めれば何ら問題はないのですが、雄か雌かで威力が変わるのは厄介です。


 兵士は殆どが雄、もとい男性ですから問題ありませんが、傭兵には女性が混ざっている事が多いので難しいですね。場合によっては取り逃がしてしまう恐れも無い訳ではありません。なので少々慎重に使う事を心がけましょう。



 「くひゅっ!?」



 あらら、早速女性の声がしましたが、目の前に居るのはプレートアーマーの騎士です。どうやら騎士の中には女性が居るようですね。ま、もう首を刎ねたので男女など関係ないのですが……。


 女性用の鎧もあるのですが、胸の形がハッキリ出るので嫌がったのでしょうか? 男性用のプレートアーマーというか、ブレストプレートを身に着けています。ま、どうでもいいですけど。


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