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0601・大陸にて




 新年のパーティーから4ヶ月、ついに新年度になりコウジ達は高校3年になった。ミクは未だにガイアに常駐しているが、その理由は腐った者どもを喰らっているからだ。日本という国が済んだので、次は他の国へと足を伸ばしている。


 ここ最近、ガイアの各国では謎の病気が猛威を振るっている。元々は妙な流行り病のようなもので、そこまで致死率は高いものではなかった。しかし何処かの誰かがそれを採取、更に凶悪化して流したのだ。


 ちなみに採取したのはミクだが、それを凶悪化したのはミクではない。根源の神の一柱である。ミクは凶悪化したソレをバラ撒けと言われただけで、作ってはいない。なのでどうすれば治療できるかも不明であった。


 とはいえミクが感染したりする事も無いし、喰らえば済むので特に気にする事でもない。それに日本では流行していないので問題もないのだ。何故か一部のところではかかっているが、日本人のDNAはこの病気に対して強いようである。


 妙な改変をしてあるものだと思いつつ、ミクが大陸の中をうろついて喰らっていると、そこに黒ずくめの者達が現れた。ただし唯の黒ずくめではなく、何故か服には十字架が描かれている。路地裏に居るには怪しすぎる者達だ。


 今のミクは男性の姿であり、これは分体2となる。分体1とは違うので関連付けられたりはしないだろう。



 「お前達はなんだ? 俺に何か用か?」



 大陸の言葉で話すものの、周りの者達は英語で喋りかけてくる。なので仕方なく英語で話す事にした。



 「お前達はなんだ? いったい俺に何の用がある?」


 「ほう、英語を話せるなら面倒が無くていい。貴様は人間を喰らっているな? 異なる星と繋がった事で怪物がこちらに来てしまっているようだ。何もせぬなら我らも動かなかったのだがな。覚悟してもらおうか?」


 「何を言ってるんだ、お前らは? 黒ずくめだし、頭がおかしいのか?」


 「ふっ、人間の真似をする小賢しさは持っているようだな。各員、戦闘準備! この化け物をここで殺す」



 黒ずくめの服の内側から大型のナイフやレイピアのような物、更にはメイスのような物まで出してきた。いったいこいつらは何なのだろうか?。



 「ここで神の敵を抹殺する。確実に滅ぼせ! エイメン!」


 「「「「「エイメン!!」」」」」



 その一言で黒ずくめが何処に所属しているか何となく分かったミクであるが、何故自分が狙われたのかは分かっていない。この巨大国家の軍や警察組織に狙われた事はあるが、こいつらのような宗教者に狙われたのは初めてである。


 仕方なく情報収集の為に敵の攻撃をかわしていると、相手がフォーメーションを組んでいた。ミクは意図的に放置していたが、どうやら五芒星の角に人員が並んでいるらしい。



 「相手は既に監獄の中ぞ。滅せよ!」



 リーダー格の男が声を上げると、五芒星の角に並んだ黒ずくめが一斉に攻撃してきた。1人の相手を確実に始末する為のフォーメーションらしい。ミクは体を捻りながらナイフやレイピアにメイスなどを回避していく。


 最初はレイピアを突き出してきたが、これを半回転してかわす。するとナイフで切り裂こうとしてきた為、後ろに向かって僅かに飛ぶ。その後にメイスを頭に振り下ろされたので、右に倒れこむ事で回避。


 その右に居た者がレイピアを突き出してきたので、立ち上がりつつ半回転してかわす。最後の1人のナイフは、手を弾く事で流した。



 「ほう。この<五芒星陣>を回避するとは、なかなかやるではないか。しかし次はかわせるかな? スキル解禁、神の敵を滅せよ!」



 それぞれの人員が今度は何やら属性を武器に纏わせ始めた。どうやらスキルの1つである【○属性付与】のスキルを持つらしい。何故か一つの属性しか付与できないそうだが、これは珍しくはないスキルだ。


 それぞれの国において民族的な特徴かは知らないが、スキルにはある程度の偏りがある。その中でも西側諸国の白人はこの属性付与スキルを持つ割合が多いらしい。


 五芒星の角に居る各人員が火や水や風に土などを武器に纏わせて攻撃してきたが、ミクは両手を5本の触手に変えて5人全員の心臓を貫く。その瞬間、五芒星の外側に居たリーダー格の男が攻撃に転じた。



 「ぬん!!」



 その男が持っていたのは80センチ程の剣身を持つ剣だったが、それに属性を纏わせずに攻撃してくる。【○属性付与】のスキルを持っていないのかとも思うが、その分だけ他の者達よりも太刀筋が鋭かった。



 「ふむ、上手く逃げられたか。流石は化け物だな。だが……来たか」



 リーダー格の男の後ろから、新たに10人ほどがやって来た。さらに路地の反対側からも10人ほどがやって来る。前後を挟まれた形であるが、ミクにとっては大した敵でも数でもない。



 「流石は神の敵ではあるが、これで終わりだ。一気に敵を叩き潰す。滅せよ!」



 一斉にミクに対して黒ずくめの者達が向かって来るが、ことごとく全ての者達の心臓を貫く。そもそも人間の知覚できる速度より速く動ける怪物に勝つ事など不可能である。


 いちいち鬱陶しい奴等を殺戮し、ミクは死体を全て貪り喰う。ただし脳だけは本体空間にあるマジックバッグに入れてレティーに食べさせ、情報を全て吸い出させた。


 その結果、どうやら大陸にある教会に派遣されてきた裏部隊らしい事が分かった。所属はとある宗教の総本山だ。市国といえば、この星では有名な場所である。


 そんな所の裏部隊が何故大陸の首都にまで来て、しかもミクを狙ったのか? よく分からないが、少なくともミクの敵である事は分かった。とはいえ食い物である事に変わりはないので、こちらからは攻撃しない事に決める。



 (私が気に入らんとすれば、必ずや第2第3の刺客を放ってくるだろう。私にとってみれば、それは食い物が自ら私の所に向かってくるに等しい。ハッキリ言って放っておいた方が楽だ)



 襲ってきた奴等がゴミかどうかは知らないが、そもそも襲ってくる時点で反撃は許されているので、食い荒らしても何ら問題は無い。妙な連中に目を付けられたなと思うくらいで、それ以上ではなく、ミクはまたゴミを探してうろつき始めた。


 大陸には人間が多く、腐っている者も多いので食える者が豊富なのだ。なので留まって食い荒らしているのだが、ああいう連中まで出てくるとなると更に喰えるとも言える。


 しかし今回の襲撃の理由は分からないままであった。男達の脳をレティーが調べても命令を受けた事が分かっただけで、それ以外の部分がサッパリなのだ。何の疑問も無く、命令だから殺しに来ただけ。


 脳を調べてもそれ以上は不明だったので、いざという時の情報が無いのも事実なのである。ミクとしては珍しく手詰まりの状態だが、しかし気にしてはいない。理由は裏部隊の数があまり多くないからだ。


 その事だけはレティーが脳を喰った事で判明しており、それ故にそこまで襲撃の頻度は多くないであろう事は想像できる。となると、遊び程度で片付けられる相手であり、本腰を入れる必要もない。


 それに、最悪は病気を撒き散らせば減るだろう。そもそも根源の神よりバラ撒けと言われた病気だ。ミクは撒くだけである。


 路地から路地へと移動し、人間を貪り食っていくミク。今の顔は大陸人の顔で、適当に作ったものである。それも毎日顔を変えている為、ミクを追い駆けているこの国の警察機構も捕まえる事が出来ていない。


 別の者を捕まえて無理矢理吐かせようとした為、また民衆と政府での争いとなっているらしい。順調に混乱しているようで何よりである。


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