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田舎貴族の学園無双~辺境伯子息は常識知らず~  作者: おとら@9シリーズ商業化


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22/59

判明

 翌日になり、再び学校が始まる。


 午前中の授業は、至って基本的なものだった。


 一週間は火の日、水の日、風の日、土の日、光の日、闇の日で闇の日が休日に値すること……一ヶ月は三十日、一年は十二ヶ月、一日は二十四時間などなど。


 あとは国際情勢について。


 東の端に位置する、我が国フラムベルク王国には仮想敵国が二つある。


 北にあるガルアーク公国、西にあるゲルニカ帝国だ。


 我が国は肥沃な土地があるし、南にはドワーフ族と獣人が暮す国ドレイクがある。


 その二つは征服意欲が強いし、こちら側の土地を欲しがってる。


 なので、時折小競り合いが発生したりする。


「今は大きな戦争は起きてませんが、今後はわかりません。貴方達は未来の士官候補生でもあるので、肝に命じてくださいね」


「別に余裕だろ」


「そもそも、王都には関係ないし」


「大きな戦争って三十年くらい起きてないんでしょ? だったら平気じゃない?」


「仮に起きても、我が国が負けることはない」


 そんな生徒達の声が、ちらほらと聞こえてくる。

 ……うちの領地では、こうしてる間にも小競り合いは起きてる。

 落ち着いてはいるけど、いつ戦争になってもおかしくはない。

 本当に、王都にいる人たちは危機感がないらしい。


「ダメですよー! いつ起きるのかわからないのが戦争や、魔物の襲撃なんですから! ユウマ君、貴方のお話を聞かせてもらえますか? バルムンク領では、よく戦いになると聞いてます」


「俺ですか? そうですね……我が領の兵士達は、この国の民を守るために今も戦っております。そして、ガルアークは隙あらば攻め入ってくるでしょう。若輩ながら俺も前線に立ったことがありますが、彼らは必死そのものでした」


「うんうん、大変貴重なお話ですね。みなさん、西でもそうですよ。アストレイ公爵家が国境を守っているから、私達は平和に暮らせているのです。最近では魔物も活性化してると聞きますし、よく考えてくださいね」


「ふーん……」


「そうなんだ」


 ……だめだ、全く響いてない。

 これで、何かあった時に対応ができるのだろうか?

 それで被害を被るのは自分だったり、家族だったりするかもしれないのに。




 ◇



 そして、お昼休みの時間になる。


 セリスを見ると、カイル王子にしきりに話しかけられていた。


「お昼どうしよう?」


「あの、わたし一緒に食べてもいいですか?」


「いいけど、他の人は?」


「わたし、避けられてるみたいで……」


 ふむふむ、それには気づいていたけど。

 多分、貴族であり元平民ということが枷になってるのかな?

 どっちからも、どういった態度をしていいかわからないかも。

 ちなみに、俺は普通に避けられてます……ぐすん。


「んじゃ、ぼっち同士で行くとしますか」


「えへへ、これでぼっちじゃないですっ」


「おっ、確かに」


 学食付きなので、教室を出ると……アルトに出くわす。

 いた! 俺の男友達が!


「おおっ! アルトっ!」


「ユ、ユウマ君!? こ、こんにちは」


「こんにちは。アルトも、これからご飯かな?」


「う、うん、ただ僕が使っていいのかなって」


 どうやら、獣人である自分が使っていいのか迷ってる様子。

 うちは奴隷制度は廃止しているが、未だに根強い禍根が残っている。


「当たり前だろ、生徒なんだし。んじゃ、俺たちと行こうか」


「い、いいの? その、女の子いるけど……」


「わたしは平気ですよ。カレン-エルランって言います」


「ぼ、僕はアルトと申します! 貴族の女の子……」


「元平民なので、気軽に接してください。同じ女の子ですし、仲良くしてくれると嬉しいです」


 ……最後、なんて言った? 同じ女の子だと言ったのか?

 いやいや、アルトは確かに可愛い顔をしてる。

 でも僕って言ってるし、女性特有のメリハリがない。


「カレン、アルトは男の子だよ」


「ユ、ユウマさん? 何を言って……」


「へっ? ぼ、僕、女の子です!」


「……本当に?」


「う、うん! ほんとだよ!」


「ユウマさん、どこからどう見ても女の子ですっ」


 二人は嘘を言ってるようには見えない。


 どうやら、アルトは女の子だったようです。


 ぬぉぉぉ!? 俺の男友達はいつになったらできるんだァァァ!?








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