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田舎貴族の学園無双~辺境伯子息は常識知らず~  作者: おとら@9シリーズ商業化


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それぞれの会話

 幸い、カレン達には気づかれずに済んだ。


 ただ、俺の尊厳が少し減っただけで……グスン。


「お兄ちゃん、便所長かったぜ!」


「ほんとだ〜! うん○じゃね!?」


「そんな奴にお姉ちゃんは渡せない!」


「も、もう! やめなさいって! それに、この方は……」


「ふはは! そんなことでは我はへこたれん! カレン姫を守りたければ俺を倒すが良い!」


「なにを〜!」


「甘いっ!」


 俺は迫り来る少年を、ベッドの上に向けてぶん投げる。

 当然万が一にも飛びてて怪我がないように、ベッドの周りを風の結界で覆っている。


「うわ〜!?」


「楽しそー! 俺も!」


「わたしも!」


「良いだろう、どんどんかかってるが良い!」


 そして、彼らが満足するまで相手をしたけど……流石に疲れた。

 子供っていうのは、本当に元気だね。

 でも、それが一番だ。




 その後、外に出て木陰のベンチで休憩する。


 子供達は相変わらず元気で、外を走り回っていた。


「ふぅ、子供の体力は凄いや」


「ユウマさんって、子供の相手も上手なんですね?」


「まあ、下に二人いるからね。それに領内の子供達の相手もしてたし」


「えへへ、今の見てたら想像つきました。貴族の方なのに、そういうことするんですね。平民ならまだしも、ここにいる子達は……」


「前も言ったけど関係ないよ。貴族だろうが市民だろうが、俺は同じ人間だと思ってるし。もちろん立場とか場面においては、そういったものも必要だけどね。ただ、少なくとも……子供達には関係ない話だ」


 そもそも、俺にとっては守るべき民だ。

 バルムンク家はこういう子供達の未来を守るために、ずっと国境を守り続けているのだから。


「ユウマさん……初めて王都で友達になった貴族が貴方で良かったです」


「そう? それなら良かったよ」


「その、何かお礼をさせてください!」


「それは前にも言ったけどいらないよ」


「でも、わたしの気が済みません! 今回だって、わたしが騙したようなのに……」


 なるほど、そのことを気にしてるのか。

 俺が気にしてなくても、根が優しいから気になるんだね。

 そうなると……アレでもしてもらおうっかな。


「ふふふ、そこまでいうなら覚悟はいいかな?」


「は、はいっ、どんどこいですっ」


「それじゃ、失礼しましてっと……うむ、極楽だね」


 俺はそのまま、横に座っているカレンの膝に頭を乗せて寝転がる。

 風が吹き、上に見える木々が揺れる。

 良き太ももの感触もあり、とても安らぐ。


「ひゃう!? あ、あのぅ? 何を……」


「何をって膝枕だよ。可愛い女の子の膝枕、それは全男の子の夢だよ?」


「も、もう、ユウマさんってば!」


「いやいや、嘘じゃないって。本当に気持ちいいや」


「な、なら良いですけど……」


 そうして、子供達を見守りながら穏やかな時間を過ごす。


 とりあえず、カレンには何も知られずに済んで良かったね。




 ◇



 ……肩がこるわ。


 先程から、自分の話ばかり。


 かといって、話を聞かないわけにはいかないし。


 なにせ、話してる内容が内容だったから。


「兄上は優しいが、家臣の言いなりになってばかりだ。あれでは、強き王などにはなれない。というわけで……俺としては、自分が王位を継ぎたいと思ってる」


「そうなのですね。私は第一王子様をあまり知らないので、なんとも言えないですが」


「兄上はいつも他人の目を気にしてる。あれでは、王になど向かない。そこでだ、色々と功績を立てたいと思っている。それこそ、君の家との関係も含めて」


「それは、父上や母上と話し合いをしないことには返事できませんわ」


 私とて侯爵令嬢として生まれたからには、ある程度の覚悟はできてる。

 いずれは、王族やそれに連なる方に嫁ぐことを。

 この方も悪い方ではないのですが、やはり他者を尊重する意識が欠けてますし。

 それに、何か焦ってる感じがする。


「それは……うむ、そうだろうな。それより、一緒の部活をやらないか?」


「部活ですか? 私は、今のところ入る予定はないのです。実は、生徒会に誘われてまして……」


「そ、そうか、あの従姉妹殿に……」


「はい、先日お話しする機会がありまして」


 ミレーユ様は国王陛下の姪っ子なので、この方の従姉妹でもある。

 噂では小さい頃から頭が上がらないとか。

 そして昨日、生徒会に誘われたのは事実だ。

 受けるとかどうかは、まだ決めてないけど。


「う、うむ……ところで、最近魔物が増えていることは知っているか?」


「そうなのですか? 確かに、ここに来る際にも襲われましたが……」


 あの時のユウマはカッコよかった。

 私を気遣ってくれたし、兵士達が死なないように立ち回ってくれた。


「なんと? それは無事で何よりだ。他にも、そういう報告がいくつか来てるらしい。俺はそれを調べて、功績を立てたいと思っている」


「そ、それは危険では? 私達は、まだ冒険者登録もしていないですし」


「冒険者程度が倒せるなら問題あるまい。俺は兵を率いて、近いうちに調査に出るつもりだ。そうだ、君も来るといい」


「そもそも、許可が出ないと思うのですが……」


「そこが問題だ……どうするか」


 まだ卒業まで時間があるから、焦ることはないのに。


 でも、それを私の立場では言えない。


 女性は殿方にそういうことを言ってはいけないらしい。


 ユウマだったら、軽く笑ってくれると思うけど。


 あの二人、今頃一緒にいるのかな? ……いいなぁ。











 

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