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ある子供に起きたこと

 初投稿でどうしたものかと思ってます。拙い文章ですがお付き合い頂けたら幸いです。

 設定とか行き当たりばったりなので、あたたかい目でみてもらえたらなと…不定期ではありますが、やれる所までやっていきたいものです。

 皆様、初めまして。松乃まつのと言う者です。端的に言うと幽霊をやってます。放置児童ってありますよね?あまり話して気分のいいものではないですが、死因は餓死でした。

 まぁこの界隈じゃあまり珍しいものではないみたいですけどね。ほら、死因にも色々あるじゃないですか。

 未練があるからこの世にいる?いやいや、言っておきますけど幽霊だって元人間だし、実は選べる権利みたいなものがあるんで残ってるんですよ。うん、国民的人気のあの漫画の続きをね。(それを未練といわない?)

 まぁ皆さんも幽霊になったらわかりますけどそれなりに楽しかった時期もありますよ。誰かのプライベートを覗き見たり無為な1日を過ごしても何も言われないですしね。何よりお腹が空かない事が一番でしたね。

 え?しゃべり方が大人っぽい?放置児童っぽくない?ああ、割りと長いこと幽霊やってますからねぇ。幽霊になってから大人の階段を登るなんて本末転倒な気もしますけど。見た目は子供!実は幽霊!なーんてね。


 さて、自己紹介もこれくらいにして幽霊にもルールがあるんですよ。生きてたってあるんですから死んだって最低限守らないといけないことくらいできますって。


 一つ、塩に触れないこと。

 二つ、生きてる者にあまり干渉しないこと。

 三つ、悪霊にならないこと。


 この三つを守る限りは幽霊としてのスローライフ?なんか変な感じですがゴーストライフを過ごせるわけですよ。初七日?っていうんですか?あれが終わると真面目そうなサラリーマン風の男性が来て説明と進路相談を受けさせてもらえるんです。あなたたちにもそのうち来ますよ?

 ルールについてですが、全部守らないとヤバいです。塩に触れるとどうなるか?実際に触った幽霊を目の前で見たのでわかりますけど、即!成!仏!本当に一瞬で消えます。ぱっといなくなるんですよ。

 生きてる者に干渉しないは…まぁわかりますよね?あなたたちも生きていたんですから幽霊から「おはよう。」なんて言われたりしないですよね?それにあまり構うと悪霊認定されてしまうんでそこは気を付けないと。

 悪霊になるとどうなるか、それは噂でしか聞いてないですがどうやら「墓守」が来るらしいですね。

 こればかりは体験したことないですが、「ありとあらゆるモノの墓場」という場所があってそこの墓守に悪霊になると連れていかれるみたいです。いつもにこにこしてた古株の方から聞いたお話で信憑性は高めですよ?


 で、最近のゴーストライフについてですけどやりづらいったらないですよねー。自分で言うのもなんですが、事故物件っていうだけでハンデとか正直ないわーって感じですよ。変な機械とかで話しかけられたり、1日中カメラが動いてたり、スマホで部屋を撮ってみたりと迷惑極まりないったらありゃしない。で、挙げ句の果てに自称霊能者にお払いを頼んだりと騒がしいにも程度ってあるでしょうよ?自称霊能者なんて複数の怨霊がいますねーとかしれっというんですよ?ワタシ一人しかいないのに。

 想像してみてくださいよ?人の読んでる漫画とかテレビを見て寛いでいるところを近所からきゃーきゃーいう声とか聞こえてきたら集中できないし、何よりうざったい!


 そんな日々をワタシも我慢しながら過ごしてきたわけですが、ついに限界を越えました!こともあろうに部屋の一番寛げる場所に盛り塩を作りおった!お札やらお守りはかわいいもんでしたが盛り塩!テメーだけはダメだッ!こうなりゃ過去住人VS現住人の戦いですよ。

 やってやりましたとも!元人間だもの!机の上のものを落としたり扉を開け閉めしたりあちこちの壁をデコピンして音をたてたり時たまカメラに向かって「ヤメロ」って言ってみたり、思い付く嫌がらせをしてやりましたとも!


 気がついたら現住人が大手動画サイトでなんかの賞を貰ったらしく、やけに立派な置物をもらってました!生きてる人間って怖いもんですよねー。今度映画にもなるとか。で、ワタシは件のサラリーマン風にお説教ですよ。立ち退きか成仏かと。理不尽すぎません?


 だからその場はハイハイ言っておいて今現在はパンクに悪霊やってます。デコピンもアバンギャルドに叩いてやってそのうちファンがつきそうなくらい。そしたらサラリーマン風が大きなため息ついて最後通告をしてお帰りねがってやったわ!








 ねぇ、悪霊になると「墓守」がくるって言ったの覚えてる?さっきからなんだけど何か金属が擦れる音が聞こえるのよ。ガリガリガリガリなんて生易しいものじゃない、ザリザリ…ザリザリ…と何か引き摺って歩いてる感じの音が。聞こえない?

 え?これがもしかしてと思ってるよ?だって目の前にゴスロリ風の小さな女の子が大きいスコップを持って立ってるもの。見えない?

 ああ、ゴスロリなのかと思ったらそれ喪服なのね。うん、来ると思ってたよ。でも安心した!どんなモンスターみたいなのが来るかと思っててね?

 …ふーん?幽霊ってきっかり五百年意識があるんだ?あなたに連れていかれると意識はお墓のなかなのね?残りのゴースト生はなにもできずに過ごすのね?

 そう。ありがとうね。ホントいうと少し眠りたかったんだわ、幽霊って寝られないし。え?みんなそう言うの?苦労してるもんねー。

 じゃあ手間を取らせて悪いけど連れていってもらえないかな?こういうのってなかなか自分じゃ決められなくてね。塩に触れれば一発だったけど悪霊なんて長くやりたくないのよ。くどいようだけど元々人間だし悪いと思ってると長続きしないもんなのよ。


 うん?達観してるって?まぁなんといいますか…お化けながいですし…輪廻?っていうんですか?あんなところにも行きたくないですし…


「なかなか見所あるやつじゃンか。墓に入れる前に連れてってやろうぜ。」


 え?スコップ?がしゃべった?

 ちょっと待てと…今、呼んでるからと…女の子は可愛い声なのね〜って痛い!スコップさん?噛まないで!…うん?薄い緑のタクシー?何で部屋の中なのに?


「ラクーンタクシー呼んだから。」

「コイツは現世だろうが過去だろうがどこでも行けちまうヤツなンだよ。それこそホントにどこにでもいけちまうぜ。」


 急展開すぎて怖いんですケド…

 乗っていいの…?シートふかふか!いいね〜。運転手さんもちゃんといる。同業者(ゆうれい)なのかしら?


「ラクーンタクシーは幽霊じゃない。」


 へーそうなんですか〜。んで、どちらまで?


「ハカモリまで。」


 ハカモリ…ハカモリね〜…そこでワタシは何したらいいの?


「オジョーの気が済むまで居てやってくンねぇかな。話し相手がいるわけじゃねぇけどトモダチってのも悪かぁねぇ。」


 え?いいよ?楽しそうだもん。


「アバンギャルドなデコピンを教えてもらう。」

「ギャハハ!ソイツはいい!オジョーも少しは明るくなンだろうよ!」


 あーデコピンねー。いいよー。コツは三本指で叩いて小指も使うのよ。そういえば自己紹介がまだだったわね。ワタシは松乃。あなたは?


「私はみざ、美しいに座るで美座。」

「オレはインティ、しゃべるスコップさ。」


 …なかなかに個性派なのね。さて、じゃあ行きますか。長々語ったけど付き合ってくれてありがとね、観測者さん。



 松乃さんはこれからちょくちょく出てくる予定です。拙い文章ですがこれから勉強していきたいと思います。

 

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