13
急に静かになった部屋にひとり、クロノは息を吐いた。
「……つかれた」
深くソファに座りなおすと、どっと押し寄せる疲労と睡魔に瞼が重くなる。
時間にしてはほんの数時間。
その間に目まぐるしく状況は変わっていき、とても濃い時間を過ごす羽目になった。
脳裏に浮かぶ、様々な記憶。
過去に生きる者との対峙はしまい込んだ記憶を揺さぶって呼び起こす。
「俺も、過去に生きる一人か」
呟いた言葉は自嘲めいて突き刺さる。
あのとき、クロノは男に「忠義」という言葉を使った。
けれどきっとクロノの内に在り続ける気持ちは「忠義」なんて綺麗なものではなく、もっとずっと愚かしく薄汚れたものだろう。
天井を仰いだクロノの瞳はどこかへ想いを馳せているようだった。
瞼を閉じなくとも焼きついている“あの人”の姿は、現在もクロノをとらえてはなさない。
それはいったい、誰の願いで、誰の望みだというのだろうか。
「先輩、ただいまっす!」
元気よく入って来た現在の仲間。守るべき者。
クロノは思考を断ち切ると、振り返って微笑んだ。
「おかえり」
もう偶にこのレベルで短いページがあることはご容赦くださいすみません…。




