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第五話:三日前

 金曜日。

 その日の放課後。

 佐藤が、またサタンに祈るとかなんとか言いだした。

 こいつは、やはりバカだ。


 しかし、ヒマなんで付き合ってやる。

 いつもヒマだけどな。

 それに、例のガソリンの件が気になる。


 夕方、荒川岸。

 今日は曇っている。

 佐藤がペットボトルとゲージ、それにバケツを持ってきた。

 ゲージには野良猫が入っている。

 川でバケツに水を汲んでくる。


 俺がボーッとしていると、佐藤がペットボトルの液体を少し猫にかける。

「その液体は何だよ」

「灯油さ」と佐藤がニヤリと笑う。

 佐藤は灯油とガソリンの区別がついてないかもしれん。


 着火ライターで、佐藤が猫に火を点けた。

 ゲージの中で悲鳴をあげて暴れる猫。

「何するんだよ」と、一応、俺は驚いた。


「サタンへの生贄だよ。それに面白いじゃん」

 佐藤は、猫に水をかけて火を消した。

 ゲージの中の猫はぐったりとしている。


 しばらくして、佐藤は、また灯油をかけて猫に火を点ける。

 暴れる猫。

「ギャハハ!」と笑う佐藤。

 笑う佐藤を見て、狂った顔だなと俺は思った。


 何度も繰り返したあげく、猫は死んだ。

「サタン、よろしくー!」と佐藤が川に猫の死体を放り込む。

 なんてことしやがるんだ、とんでもない奴だ。




 川が汚れるだろうが。

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