なっちゃん (最後)
「
なっちゃんに関して心配してたこと
俺にはどうしてもイビツに見えてたんよ。
良くない上下関係に縛られてないかな。
暴力とか恐怖に怯えてるところは無いのかな。
そのせいで選択肢をいくつか捨てることになってないかな。
ある種の思考停止をしてる部分があったりしないかな。
情とか不信感とか、矛先はちゃんと正しい方向に向いてるんかな。
なっちゃんは本当に自由な選択肢の中から自分の幸せを選べてるんかな。
余計なお世話かもしれんけど、どうしても俺からはイビツに見えてて。
なっちゃんに俺のこと好きになって貰えれば、一緒に過ごせれば気付いてくれるんじゃないかって思ってた。
もちろん、その前になっちゃんのことが好きっていう気持ちがあってのことね。
強く物を言ったりするのはやっぱり苦手でさ。
俺が思ってただけやから全部誤解かもしれれん。
でも花火した帰りに「帰ったらまた蹴られるんかな」って泣いてたのも覚えてる。
彼氏のこと好きかも分からないって答えたのも覚えてる。
ゆっくり時間かけて1人で考えてみてほしい。
その上で俺のこと決めてほしい。
なっちゃんの頼みやったら何でもする。なっちゃんを傷つけること以外やったら。
悩ませるようなことばっかり、ごめんね。
」