The Know
どうも!Genshoです。もうすぐ冬休み。今冬は旅行に行って、海外で年越しという貴重な体験をすることになりました。そのせいで宿題がきつくなっているんですが、本来なら執筆なんてせずに勉強したほうがいいのでしょうが、どうしても意識がこっちに傾いてしまって・・・・・・まぁ、どうぞお楽しみください!
勇者ーーー神話上ではペルセウス始め、様々な偉業を成し遂げた人間がそう讃えられて来た。
では、その勇者と呼ばれた人間の子孫はどうなのだろうか。
同じように、勇者と呼ばれるような偉業を成し遂げているのだろうか・・・・・・
神話体系上に数多の勇者、英雄と呼ばれる人間はいるものの、
その子孫は誰一人として、父、祖先を超えた偉業を成し遂げていない。
しかし、今は違う。彼らに立ち上がってもらうのだ・・・・・・
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『ん・・・・・・なん・・・・・・』
『お、目覚めたか、神島勇叉くん・・・・・・』
『!!そうだ!あんた誰だ!なんのために俺らをさらった!』
『おやおや、人聞きの悪い・・・・・・
僕たちはあなた方を助けたんです。
思い出してください。昨日の出来事を』
『昨日・・・・・・?』
俺の最後の記憶は、よくわかんない集団に襲われて、
天使に警察を・・・・・・
『そうだ!天使!天使はどこに!?』
『ああ、あの女の子もあなたと一緒に保護しまして、今はまだ眠っていますよ』
『テメェなんかしてねえだろうなっ!』
『嫌だなぁ、人の女性に手を出すような人間じゃないですよ、私は・・・・・・』
『まぁいいや。無事がわかっただけいいよ』
一体ここはどこで、なんなんだ?
『突然ですが、神島勇叉くん、あなたは神を信じますか?』
本当に突然だな・・・・・・
『なんかそれこの前姉貴にも言われたような気がすんな。
それと関係あんのか?
まぁ知らんけど、信じないよ。そんな非現実的なもの』
『そうですか。では、勇者や英雄といったものも信じませんか?』
『ああ。お生憎様だがな』
名前負けしてるってか?
『では、質問を少し変えましょう。
君は、魔法を信じますか?』
『え?ちょっと待て、質問全然変わってないやんけ
今までのと魔法かと違うだけでしょ?』
『信じませんか?昨日あんなものを見たのに?その目で?』
『ーーーっ!!』
そうだ。確かに昨日俺たちは目方のような現象をこの目で見ている。
だがあれは、あれは本当に・・・・・・
『魔法だったのか?』
『ええ、少なくとも私たちの間ではそう捉え、そう呼んでいます』
『じゃぁなんだ?お前らのいってた神だの勇者だのってのは、
・・・・・・存在しちまうのか?』
『・・・・・・ええ。少なくとも存在はしますね』
『・・・・・・なにそれ?なんの話してるの?』
!?
『天使!?起きたのか!?』
『あ、うん。起きたは起きたけど?なに?神様とか、勇者とか・・・・・・』
『ちょうどいいです。勇賀さんも目を覚ましたことですし、
あなた方には全てをお話ししましょう。
でないと私たちのこれからにも大きく関わってしまう・・・・・・』
『いいよ。ゴタゴタはいいから。早く話せ!ここはどこだ!?俺らは一体何なんだ!?』
『あなたがは、神話体系上の勇者の子孫です。
一般論としてペルセウスと言われていますが』
勇者・・・・・・だと?
『それはあれか?こいつの苗字が勇賀だとか、俺の名前が勇叉だとかと関係あんのか?』
『ええ、そうですよ。大いに関係があります』
『じゃぁ!神島ってのはなんなんだ!?まさか神様の子孫とか言うんじゃないだろうな!』
『いいえ、全くもってその通りです。まぁ、関係性としては、神話体系上
勇者であるペルセウスの父親がゼウスであるからですが』
『じゃぁ僕は?僕も勇者の子孫なんでしょ?なのになんで「神」の名前がついてないの?』
『それが私たちにもわからないのです。
なので今回、あなた方を私たちのチームに招き入れようとしたのですよ』
『チーム?なんだそれ』
『「ブレイバーズ」と言うんですがね。
まぁ、極端に言うと、勇者の子孫と言われている人たちの集まりですよ』
『待て待て。そんなチームが作られるほど勇者の子孫はいるのか?』
『ええ。今のチームのメンバーは100名に満ちませんが、
世界各地には1000人以上いるともいないとも・・・・・・』
そんなに・・・・・・?俺らだけが特別とか言うんじゃないんだ
『待って!』
突然天使は声を上げる
『私たちのってことは、あなたも・・・・・・?』
!?そう言うことか!
全然そこまで頭が回らなかった!
『ええ。そうですよ。まぁ、最も、私は直系と言われてますけどね・・・・・・』
『直系!?直接的な血縁関係があるだと!?』
『ええ。私の名前はペルセウス。私でもう何千代目になりますが』
おいおいやばいんじゃねぇの!?
『んで?それだけが目的なのか?お前らブレイバーズは?』
『ええ。とりあえずはそうですね。
勇賀さんの出生にとても興味があります』
『なんか、すごい気持ち悪いこと言われてる気がする・・・・・・』
まぁ、そうだな・・・・・・
初対面の人に出生の秘密に興味持たれてるんだからな・・・・・・
『んで、俺がここまでずっと疑問に思ってたんだけどさ』
『ええ、なんでしょう?』
『ここどこなん?地球じゃないよね。見るからに』
『うーん。それは難しい質問ですね・・・・・・
地球じゃないと言われればそうですが、
ここは地球だ!と言われても否定はできませんね・・・・・・』
『?どう言うこと?異世界ってこと?』
『まぁ、そうとも取れますが・・・・・・』
『で?俺らはこれからなにをすればいいわけ?
もうあっちの世界に、日常には戻れないわけ?』
『ええ、多分そうなるでしょうね・・・・・・
あなた方には特にやってもらうことはありませんよ。
しかし、あなた方はあまり自由はないと思ってください』
『?なんでだ?』
『神島さん含め私たちには神の血が宿っている。
そのせいで、神を崇拝、もしくは軽蔑する魔術師に標的とされているのです』
『じゃぁ、昨日の時の集団は!』
『ええ。魔術師ですよ。しかも黒の』
『黒魔術士ってことか・・・・・・』
『はい。この世界では一番の敵役ですね。
あらゆる勢力をも敵に回している』
『その一つが、ブレイバーズ、ってことか?』
『そうですねぇ』
『ねぇ、お姉さんは?英香さんはどこいったの?』
天使が耳元でそっと囁く・・・・・・
『そうだ!姉貴は!?姉貴はどこにいるんだ!!まだあっちにいるのか!?』
『ああ・・・・・・神島英香さん・・・・・・でしたっけ』
そしてペルセウスは言ったんだ
『残念ですが、ここにはいません・・・・・・』
・・・・・・ってな
<><><>
『ここには、いない・・・・・・?』
確かにこいつ、ペルセウスはそう言ったんだ。
それがどれだけ俺たちに重くのしかかるのかも考えずに・・・・・・
『それじゃ、姉貴はどこに・・・・・・?
まだあっちにいるのか?』
『どうでしょうね?まだすぐにはそれは答えられないですかね・・・・・・』
っ、クソ野郎がっーーーー
『・・・・・・姉貴も神さまの子孫なのか?』
『ええ。おそらくはそうでしょうね・・・・・・』
『じゃぁこっちの世界に・・・・・・』
『それはできません』
即答だった。
まさかと思うが、姉貴の名前からすると・・・・・・っ
『姉貴は、勇者の血を・・・・・・』
『引いてません。残念ながら・・・・・・』
『こっちの世界には・・・・・・』
『はぁ、そうです。来ています。私の部下がいっしょに連れて来ています』
『英香さんはもしかして、英雄の・・・・・・?』
『・・・・・・はい。
彼女はヒーローズに引き渡しました・・・・・・』
『ヒーローズ・・・・・・』
『でも!勇者と英雄って同じような括りじゃないんですか?』
『こっちの定義では、英雄派は、ヘラクレス。勇者派はペルセウス
の格付けになっています。よって別物ですね・・・・・・』
『じゃぁ姉貴とは・・・・・・』
『おそらく、会うことは難しいかと・・・・・・』
『んな!離れ離れってことかよ!』
『英香さんは、私たちがここにいること知ってるんですか?』
『さぁ?私たちにはわかりかねます・・・・・・』
そうか・・・・・・そう言われれば、一昨日のあの質問はこれを見越していたのか?
だとしてもそれは何の助けにもなってねぇよっーーー!!!
爺さん・・・・・・俺はどうすりゃいいんですか・・・・・・
『それでは、私は失礼します・・・・・・
またあなた方の覚悟が決まった時にでも、お会いしましょう・・・・・・』
『おい!待てよ!僕達はまだ何も決めてないだろ!』
天使・・・・・・お前もそれなりに思うところはあるだろうに・・・・・・
『残念ですが、私どもも色々と忙しいものでして、
あなた方が無事でまた私に相見えることを祈っていますよ・・・・・・』
『では、』
と言って、そのクソ男、ペルセウスは俺らを置き去りにさっていった・・・・・・
それでも誰かが言ってるような気がして済まなかったんだ。
『勇者様。神様がそろそろ黄昏を起こすらしいですよ?』
・・・・・・ってな
クラスマッチの応援で喉が痛い・・・・・・