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The Begin

どうも! Genshoです。新作を書きました。しかしながら、投稿作も進めないとやばいんで、一旦新作はこれで中断します。とりあえず他作品もご愛護願います

「勇者様。神様がそろそろ黄昏を起こすらしいですよ?」


<><><>


 初春の夕方、まだ肌寒い中、二人の高校生が帰路についていた。


「うわぁぁぁ......今日も1日お疲れ、俺」

神島かみしまってさ、毎日言ってるよな、それ。なんか意味あんの?」

「いやー意味なんてそのまんまだろうけどさ、昔じいちゃんが死ぬ時に言われたらしきものが今でも残ってんだよなー」


 癖ってやつ? と片割れがいう。


「へぇー、いいおじいさんやなー」

「そうかねー」

「あぁ。きっとそうだろ」


<><><>


 俺の名前は神島かみしま 勇叉ゆうさ


ごくごく平凡の、そこら中にいる高校生のうちの一人だ。


生まれつき運動神経はそこそこいい方で、勉強もそれなりにはできてる。


顔は中の上くらいで、まぁ、自分で言うのもなんだがそこそこモテたりなんかはする。


そんな俺の、唯一の苦手、と言うか、全然できないものが一つある。


それは、未来予測だ。......と言っても、予知能力なんてものは当然違う。


こうなった場合の対応力や、シュミレーション能力が全くなく、


子供の頃から経営ゲームなどではすぐにゲームオーバーになってしまい、


とてもつまんなかったのを今でも鮮明に覚えている。


さて、俺の話はもういいだろう。


次に俺の隣にいるダチでも紹介しよう。


名前は、勇賀ゆうが天使てんし。......女だ。キラキラの。


まぁ、本人曰く、この名前が嫌で、男のふりをしてるらしいが、


それがギャップ萌えになってんだろうな、校内一の美少女でもある。


小学校の頃は、家が近く、毎日一緒に学校に通ってたり、遊んだりしたんだが、


中学校の時に、俺ん家の両親が揃って転勤。中学校に上がる前に天使との別れがきた。


それでも高校受験時奇跡的に再会。そこからまた今のような関係が続いてる。


まぁ、腐れ縁ってやつだな!


『今なんか悪いこと思ったでしょ』


っと、噂をすればなんとやらってか?女の直感は怖いのう......


『あ、絶対考えたな!』


『考えてねぇって......』


『ほんとかよ......』


『ほんとだって......』


『ほんとにほんと?』


あ、俺これは読めた。テンプレすぎて予測って問題じゃない


『ほんとのほんとのほんとのほんとだからこれ以上言うな』


『ふーん、ならいいけど』


よし......最悪のチ回避......


『じゃぁまた明日な〜神島〜』


『おー、早く寝ろよ〜』


『うっせ!』


なんて言って別れておよそ10分でうちに着く。


うちの両親は絶賛転勤中で、日本全国を転々としている。


親父は自営業もとい会社経営をやっていて、


某大手広告会社の代表取締役をやっている。


お袋は親父の二人目の嫁さんで、俺と俺の姉貴は腹違いだ。


なお、最初の嫁さんは事故だか事件だかで亡くなってしまったんだと。


まぁ、そんな暗い話もやめといて、


ただいま家は俺と姉貴の二人暮らしだ。


一つ屋根の下に異母姉あねと暮らしているわけだが、


伊達に大手企業のいえではない。


何人かのメイド、執事もどきを雇っており、


俺と姉貴がどうこうってこともない。


まぁ、もともと姉貴とは仲のいい方だが、


高校が違かったり姉貴は大学忙しかったりと最近なんもしてないからなー


話そうにも話せるような話題もないし、朝食もすれ違いが多いし......


親が違うせいか根本的なところが違ってるような気がする。多分


ガチャッ


『ただいまー』


『おかえりなさいませ、勇叉さま』


『うん、ただいま』


こんな生活、一般人だったら耐えらんないだろうね......


まぁ、それも慣れか


俺は帰宅後、すぐに着替えて自分の部屋に入る。


何をするかって?


宿題さ。


学生の本分は勉強でありその他のことは付属にすぎない、って


死んだじいちゃんも言ってたしな。


と言うわけで今日の宿題をちゃっちゃと済ませる。


そうすると俺は今日の残りの数時間が暇になる。


かと言って夕食にはまだ早く、お腹も減っていない。


まぁ、先に食ったらどうせ姉貴に怒られるんだけどね......


早く帰ってこいよ〜......


いつもだったらそんなに時間は余んないんだけどなー


今日は珍しく暇か......


ってかほんと姉貴帰ってくんの遅いな今日......


『何かできないかね〜』


って言ってるうちに姉貴帰ってきたりね......


まぁんなことあるわけ......


『ただいま〜』


......見事な伏線回収っ!!!


『おかえりー、すぐご飯でいい?』


って言いたくても部屋から玄関が遠いんだ。


普通の人にはわかんない悩みだろう......


『お、ゆうくんもう帰ってきてたのか。


 今日は珍しく早いな』


『多分ねぇちゃんが遅いだけだと思うよ。


 あともうゆうくんって呼ぶのやめて』


『なんでだ! お姉ちゃんに可愛がってもらいたくないのか!?』


『いや、そう言うわけちゃないけどさ、


 なんかガキっぽく見られんのがやなんだよね』


『ふむ......そうか......


 よし、考えておこう』


『そうしてくれると助かるよ......』


『それで弟よ』


『ん?なに?』


『ご飯......食べないのか?』


......ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ


姉貴の腹が見事な悲鳴をあげた......


お腹、減ってるのね......


『いま、食べよ?』


<><><>


ガツガツ......


もうそんな擬音が聞こえてきてもいいような姉貴の食いっぷりだ。


ちなみに俺はもう食べ終わっており、姉貴は三杯目だ。


神島 英香はるか。21歳。某都内有名大学2年生だ。


21で3年ということは留年してるのかということになるが、


留年なんてものとはつくづく遠縁で、勉強熱心である。


この一年は、アメリカイギリスと二カ国に半年づつ留学をしていたからである。


なお、うちの姉貴は本当に頭が良く、英語、米語を使い分けるほか、


中国語、ドイツ語、フランス語を話す。


それに比べて俺は、英語すらまともに話せないような状況だ。


なお、彼女は乙女チックな部分が多く、


高校卒業直前まで白馬の王子さまは存在すると信じていた数少ない人種のうちの一人である。


『ゆうくんどうしたんだい、そんなお姉ちゃんを見つめちゃって......


 まさか! お姉ちゃんにれてしまった!?』


『そろそろ現実見よう?姉貴』


まぁ、わかってもらえる人にもらえばいいが、軽度のブラコンだ。義理・・だが。


それでも俺の数少ない貴重な家族だ。大事に思ってるさ。


生憎あいにくと俺は彼女を作らないタチなんでね。


本当に心を許せる唯一の相手といっても過言ではないさ。


『ほんでさー、ゆーくん』


『なんだよ、食うか喋るかどっちかにしろよ


 ......あと「ゆーくん」って呼ぶな!』


『おとーとよ』


『なんだ、......姉貴』


『......おかわり』


『太るぞ』


<><><>


『ふぅゎぁぁぁぁぁあ


 ごちそーさまー!』


『ん。お粗末様でしたっと』


『あ〜、姉貴?』


『なんだ弟よ! 私はまだ心の準備が......』


『速ぇよ! そしてなんの準備だ!?』


『なんだ......もうちょっといいツッコミを期待してたのに......』


『ボケかよ! いやわかってたけどね!』


『んで、なんだい? ゆーくん?』


もう「ゆーくん」でもいいや......


『その......勉強教えて?』


『三千円ね』


『タケェよ』


<><><>


『なぁ、ゆーくん?』


不意に呼ばれる俺の名。


『......何?』


『ゆーくんはさ、「神様」とか信じる?』


『......は?』


『いや、だからさ?この世の中に、「神様」は実在すると思う?』


『あ、俺らの名字が「神」島だから?


 いや〜そんなのは所詮ラノベの話でしょ』


『ふ〜ん......じゃぁ、勇者とか、英雄とかは???』


『俺の名前が「勇」叉で、姉貴が「英」香だからって?


 それもお話の世界だけでしょ』


『......そーね、そうだよね』


もっと言うなら勇賀の名前だって「天使」だしな。


しかし俺は最後まで姉貴のこれらの発言の真意がわからなかった......


いや、わかろうとしてはいけない気がした。


心のどこかで......

モーニング大賞に応募しました4作品は一次選考をもちまして落選いたしました。次のチャンスに向けて頑張るっす!

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