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7話 魔術練習


 歩くこと20分、といったところだろうか。

 カーラの友人宅と思われる家に着いた。

 道中手土産を買ったりして若干の寄り道はあったけど、そう遠い距離ではなかったように思う。


 それにしても……

 ここに来るまで色んなモノを目にしたけど、見慣れない景色ばかりだ。

 大通りでは見たこともない野菜、肉が売られ、中には何やら剣や杖、防具といった装備品を取り扱っている店も見られた。


 剣には今のところあまり馴染みが無い。

 アルフは冒険者稼業では剣士として活動していると言っていた。

 魔術と並んでこの世界では戦闘手段のツートップを占めているのだという。

 他にも棒術やら、拳闘術やらも扱う者はいるようだけど、多くの人はまず剣術、魔術を習得するらしい。



――――――



 目の前に建つ友人宅は言ってみれば……そこそこ稼いでる医者の家、ってぐらいの大きさか。

 大豪邸というわけではないけど、祖父母を含めた二世帯6,7人程度が生活しても不自由ない大きさ。

 そのぐらいのサイズだ。


 うちとそんなに変わらないな。

 家族3人で生活するには少し広すぎるような気がするけど

 ……将来的に子供が増えたときのためかもしれない。

 ここ数年はまたお盛んなようだし、新しい家族が出来る日も近いかもしれない。

 

 夜中は静かだから声、聞こえてくるんだよなぁ……

 さすがに家の中だけだとは思うけど。

 

 ここに歩いてくるまでも、このランクの住宅となるとそうそう見かけなかったように思う。

 家が大きいってことは、それだけ収入にも余裕があるってことだ。

 つまり、カーラの友人家も中々お金持ちって可能性が高いな。

 いや、なんかやらしいこと考えてる自覚はあるけどさ。



―――――――



「いらっしゃーい! よく来てくれたわね、上がって上がって!」


「はーい、お邪魔しまーす。ほら、シーラ。ご挨拶しよっか」


 促されて前に出る。

 挨拶――日本式で大丈夫かな?

 まあ、子供のする挨拶だし大丈夫だろ。


「えっと……シーラといいます。歳は5歳で、もうじき6歳になります。本日はお招きいただき、ありがとうございます!」


 そう言って、日本式のお辞儀をペコリとしつつ挨拶をする。

 頭を上げると、友人さんが驚いた顔でこちらを見ていた。


「まぁ……まだ5歳なのよね? しっかりしてるわぁ……」


 ……ちょっときっちりしすぎたかな?

 でも、丁寧に挨拶しておいて損はないとも思う。

 子供が同じ学園に通うんだから、これからも交流はあるだろうし……第一印象はいいに越したことはない。


「私はマリア・レンツ。シーラちゃんのお母さんの、親友よ。丁寧に挨拶してくれてありがと。あんまり緊張しなくていいから、ゆっくりしていってね!」


 親友ときたか。

 言われたカーラの方に目をやるが、特に何もリアクションはない。

 本当に気の置けない友人、ってことなんだろうな。

 ちょっと羨ましい。


 カーラの親友を自称する目の前の女性は、マリアというらしい。

 母に比べて少し高めの身長に、サラサラとした長めのブロンドヘア。

 均整の取れた顔立ちを見るに、美女と呼んで差支えないだろう。

 

 とはいっても、カーラと違ってこっちは可愛いというより綺麗なお姉さんと表現するのが正しいように思える。

 身長は頭一つ分以上マリアの方が高い。

 カーラが割と小柄ってのもあるけど、スラリと伸びた手足にモデルのようなプロポーションはカーラとはまた違った美女の要素を備えている。

 2人の関係は学園の1個上の先輩で、幼馴染みって聞いてるし……

 年齢は大して変わらないはずだけどな。


「お言葉に甘えさせていただきます!」


 それにしても……


「お母さん、うちにも苗字ってあるの?」


「え? ええ、もちろんあるよ……あれ、聞いたことなかった?」


「そ、そりゃ聞いてないよ! なんで教えてくれなかったの?」


「あはは……だって、聞かれてないもん」

 

 うちにも苗字はあるのだという。

 マリアさんはカーラの苗字を当然知っているだろうから、言わなくても特に突っ込まれることはなかったのか。

 シーラ・カイゼル、それが俺のフルネームだった。

 なんか強そうな響きだ。

 

 カーラちゃんってばやっぱりなんか抜けてるんだよね。


 ともあれ、ファーストコンタクトも無事終えたし、和やかな雰囲気でリビングへと案内されてソファーに座る。

 やっぱ人間、第一印象って大事だよ、うん。

 ましてや相手は母さんの親友だし、粗相をして困るのは自分だけじゃないのだから、尚更だった。


 ――でも、確か相手さん方にも8歳の子供がいるって話じゃなかったっけ?

 女の子って聞いてたけど、見た感じここにはいないっぽいし。

 まだ寝てるとかかね。


 そう思い、何気なく視線を入ってきたドアの方へ走らせる。


 すると、そこに――――いた。

 壁から顔を覗かせてこちらを伺う女の子が。


「ほら、パティ。そんなとこで隠れてないで、出てらっしゃい」


「……う、うん」


 マリアに促されて、ようやく部屋に入ってきたその女の子。

 名前はパティ、パティか……――


「――いや、めっちゃ可愛いし……」


「ん? 何か言ったかしら?」


「……っ! い、いや、なんでもないですっ!」


 思わず口に出てしまったそれを慌てて誤魔化す。

 目の前にいる女の子は、なんて言ったらいいか、とにかくそれぐらい、可愛かった。

 母親譲りなのであろう、ブロンドの髪は肩口の辺りに切り揃えられている。

 身長は俺より少し高いぐらいだけど、恥ずかしそうにモジモジとしている姿は、男としての保護意欲を掻き立てた。


 これはあれだ。小動物的なかわいさってやつだな。

 もし男として会っていたなら、あるいは年下趣味があったなら。

 一発で恋に落ちていたかもしれない、これは。

 ド真ん中ドストライク空振り三振バッターアウトだ。


「ごめんね、この子、誰に似たのか分かんないけど、結構人見知りしちゃうんだ。仲良くなった子とは、全然普通に話せるんだけどね……」


 ……それは本人の前で言っちゃっていいもんなんだろうか。

 と思ったけど、自分の娘とは仲良くしてほしいんだろうな。

 事前に言われてないと、避けられてると思われるかもしれないし。

 あらかじめ種をまいておくのは正解だろう。


「ほら、パティ。挨拶なさいな」


「……パ、パトリシア・レンツです。そ、その、よろしくお願いします……」


「わたしは、シーラ・カイゼルっていいます。こちらこそよろしくお願いします!」


 思わず食い気味に自己紹介をしてしまう。

 なんせ、こんな可愛い女の子と仲良くなれるチャンスなんだ。

 男として会っていたらドギマギして自己紹介どころじゃなかったかもしれないけど、幸い今は同年代のキュートな女の子だ。

 グイグイ行きたくもなるってもんだ。


 最後の方は消え入りそうな声だったけど、一応名前は聞き取れた。

 名前、パトリシアっていうのか。

 パティは愛称ってことね、なるほど。


「その、なんて呼んだらいいですかね?」


「……お、お母さんみたいに、パティって呼んでくれたら……」


「じゃ、わたしのことはシーラって呼んでくださいね、パティさん!」


「あら、さんなんて付けなくていいのよ? 来年からは同級生になるんだし、パティもそっちのが嬉しいわよね?」


「う、うんっ。わたしも、シーラちゃんって呼ぶし……仲良く、したいから」



 ……ふむ。

 相手は大人しそうな少女とはいえ仮にも年上だし、一応敬語から入った方がいいかと思ったんだけど、そういうことならお言葉に甘えようかな。

 元々敬語とか堅苦しいのは苦手なんだ。

 必要とあらばそりゃ、使うけどさ。


(……人見知りって言ってたけど、思ったより大丈夫そうかな)


 マリアは人見知りすると言っていたし、確かにそう見える。

 しかし、あちらも仲良くしたいという姿勢を見せてくれている。

 友人になるのはそう難しいことでもないだろう。


「それじゃ、パティちゃんって呼ばせてもらおっかな。仲良くしてね!」

「う、うんっ! こちらこそ!」


 こうして、俺にとって初めてとなる友達ができたのだった。





――――――――

―――――

――





 その後、俺たちはレンツ家から少し離れた場所にある空き地へと遊びにきていた。

 徒歩10分ちょい、ってとこか。

 少し遠かったけど、ここなら思う存分魔術が使えるということでやってきたのだ。


 遊びといっても、2人でできる屋外での遊びなんて限られている。

 厳密には魔術の練習をすることになっていた。


「シーラちゃんって、もう火魔術と水魔術の初級、マスターしてるんですってね」


「ええ、まぁ」


「よかったら、パティに教えてあげてみてくれないかしら? 私も教えてはいるんだけど、なかなか上手くいかなくってね……」


 なんてマリアさんに言われたもんだから。

 親睦を深めることも兼ねて、魔術の教えあいっこをすることになったんだ。


 初等・中等、高等を問わず、学園には主に剣術を専攻する剣士タイプと、魔術を専攻する魔術師タイプ、それに、座学を中心とした授業を行う、学術タイプの学生が存在する。

 それぞれの割合は4:4:2ってところらしいけど、主に男子は剣術、女子は魔術、男女比が一緒ぐらいの学術、といった感じにバラけるのだとか。

 どこの世界も男子の方が、身体能力の面では上回るというのは同じらしい。


 かといって、専攻といってもそれぞれのタイプの授業しか受けられないというわけではなく、希望すれば他タイプの授業も受けれるとのことだった。

 剣術、魔術を嗜み程度に取りたい学術タイプの学生が利用することが多いらしい。


 ちなみにこれらは道中歩いてるときに、パティに聞いて教えてもらったことだ。

 人見知りってのはこっちからアクション掛けないと、2人揃って無言で黙り込むなんてことになりかねない。

 さっき仲良くしよって言ったばかりなのに。

 

 その点、今は10歳にも満たない少女にグイグイ行ったところで何の問題もないし。

 思いっきりグイグイ押させていただきますとも。


 例に漏れずパティも魔術師タイプで、剣術の方は軽い運動程度に齧っているらしいけど……魔術の方で少し伸び悩んでいるのだという。


 3歳年下の女の子に教わるのって、嫌だったりしないのかな? とは思う。

 でも、空き地に来るまでも全くそんな素振りはなかった。

 純粋に今の状況を改善したいとだけ考えているのだろう。


「えっと、シーラちゃんって、もう初級魔術、全部使えるの?」

「うん、まぁ、一通りは……」

「へぇ~……すごいね!」


 初等学園に通える年齢でもないのに、もう初級魔術を全部マスターしている。

 それは確かに称賛に価する能力なんだろう。


 しかし、俺は『自分は魔術のチュートリアルを運よくスキップできただけで、みんなよりスタートが3年分早いだけ』だ。

 調子には乗らないように気をつけよう。

 過去にも痛い目を見たことだあった。


「わたしも火と水属性を勉強しているんだけど、水属性の方がちょっと、苦手で……火属性は、なんとなくこう、目の前を熱~くする感じでなんとか使えるんだけどね。水属性はお母さんに教わっても、よくわかんなくて…」


「それって、水属性の魔術が、まったく使えないってわけじゃないんだよね?」


「うん、水玉とかは、出せることは出せるんだけど、すごく小さいんだ。周りの子も水属性は苦手みたいだから、そんなに違わないんだけどね」


「んー……と、ちょっと、待ってね」


 うーん……。

 水魔術が使えない、か。確かに、水を出すというのは、火と比べてイメージしにくいかもしれない。

 火は空気を熱することで引火点まで温度を高めることにより、発火。

 酸素の補助によってそれが持続する。

 空気を熱するだけでいいのだから、イメージはしやすいだろう。

 もっとも、そんなイメージがすらすらとできるのも、前世の進んだ化学を学んでいたからだ。

 化学はあまり得意じゃなかったが、このぐらいのことは誰でも知ってる。


 しかし、水と出すとなれば話は違う。

 いくら空気を冷やしても水は出てこないし、気温が下がるだけだ。

 逆に熱しても、気温が上がるだけ。


 つまり、基本的に何もないところで温度を弄るだけでは、水を得ることはできないってことだ。

 水素を熱せば酸素と反応して水が出来るなんて例外もあるけど……

 それをすれば水魔術を使うたびにそこらで大爆発が起きる可能性がある。

 これは却下だ。


 化学的に水が生成される理由が分からないとなると、水属性の習得というのはこっちの世界じゃ割と皆が躓くところなんだろう。

 マリアさんもうまく教えられないわけだ。

 それでもみんな、少量とはいえ水玉を作ることはできるという。

 つまり、イメージが全くできていないというわけではないはずだ。

 他に何か理由が……

 

「……あっ」


(空気を熱せば、勝手に火がつく。でも、熱するってことは、つまり、分子の熱運動を加速させるってことだ。魔力ってやつは、そんなこともできるのか)


 そうだ。魔力が勝手に火をつけていると思っていたけど、そこにはちゃんとした火が付くまでのメカニズムが存在するんじゃないか。

 あまりに魔力が万能すぎて、目につかないだけで。


 うん、よしよし。もし、この推測が正しければ……


「な、何か思いついた?」


「うんっ。呪文を詠唱するときに、空気中の水分子をかき集めるイメージをしてみて。空中に浮いている水を、一か所にギュっとする感じで」


「……えっと、みずぶんし? ってなに?」


 ああ、これじゃ分かんないよな。そりゃそうだ。


「えっと、空気の中には目に見えないけど、水の細かい粒が浮いてるの。それを一か所に集めると、纏まった水になるはずなんだ、たぶん」


 しどろもどろになりながらも分かりやすく説明しようとする。

 この国の科学知識は明らかに日本に比べて低いし、ましてや相手は8歳の子供だ。

 分子がーだのなんだの言っても分からないだろうし。


 恐らく、今までは「水よ、どっかから集まってこーい!」というイメージだったんじゃないか。

 そのイメージだと、水場の近くでは簡単に魔術が使えるかもしれないけど、実際水が必要な場面では少量の水しか手に入らない。

 集めてくる範囲が広すぎるし、魔力的な効率も悪いはずだ。


 それを、「身の回りの空気に浮いている水をかき集める」イメージに変える。

 すると、ある程度狭い範囲から、集中的に水分子を集めてこれるし、効率は良くなる。あとはサイズの調整をするだけだ。

 メカニズム云々は推測でしかないし、うまくいくとは限らないけど。

 まあ、物は試しだ。やらなきゃ何事も進まない。


「と、とりあえず、今言ったみたいなイメージでやってみて? うまくいくか、わかんないけど……」


「う、うん……。空気中に浮いてる水を、ギュッね」



 戸惑うパティは、そう言って―――



「……太古より伝わりし水の精霊よ!眼前に現れ形を成せ、水玉(ウォーターボール)!」





――――どっぱぁ~~~~~~~~ん!!!!!



「……つめたい」



 俺に、どでかい水玉をぶつけた。

 ひどいデジャヴだ…………




――――――――――――

――――――――

――――





「ほ、ほんとに、ごめんねっ!? ま、まさか、いきなりあんなことになるなんて……」


 数時間後。

 もう何度目になるか分からないパティの謝罪を聞きながら、俺たちは空き地を跡にすることになった。


「う、ううん、ほんと全然、気にしなくていいよ! わたしも最初はコントロールできなくて、火魔術で家の壁燃やしちゃったし!!」


 未だに自在にコントロールとはいかないんだ。

 逆に一発でコントロールされたら、俺の立つ瀬がない。

 あの時の事件はできれば忘れたいけど……目の前でパティが泣きそうになりながらオロオロしているのを見るとそんなことは言ってられないしな。

 身を切る思いでそう慰めた。


(しかし、一発であれだけの水を出せるなんてな)


 コツを教えたとはいえ、あれだけの大きさの水玉(ウォーターボール)を一発で生み出したんだ。

 魔力は相当なものであることが予想できた。

 

 もっともその後、興奮して色々な魔術を使っているうちに魔力が枯渇して、スヤスヤ寝てしまったんだけども。

 出力は高いけど、持久力はあまりないのかもしれない。


「そ、そうなんだ……。それにしてもシーラちゃん、すごいね。あんなこと、授業でも聞いたことないし、お母さんも言ってなかったよ! どこで勉強したの?」


「……あー……その、本で読んだんだ。なんか古い本だったし、あんまり出回ってないのかも? だから、二人だけの秘密ね!」


 あんなことってのは、説明するときに話した分子が云々の話だろう。

 この世界じゃ学校の先生でも知らないみたいだし、あんまり出回って、人に色々聞かれるのも面倒だし。

 ここは、秘密にしといてもらった方が得策かな。


「う、うん……二人だけの、秘密ね! ふふっ」


 それを聞いたパティは、何やら嬉しそうだ。


 水魔術が使えるようになったのが嬉しかったのかな?

 中々苦戦してたみたいだし。

 他の友達にコツを教えるくらいだったら全然構わないんだけどね。

 俺の名前さえ出されなきゃ。


 にしても、今日はいい一日だったな。

 人生初の友達ができて、それも超カワイコちゃん(死語)ときたもんだ。

 その友達の悩みも解決できたみたいだし、いいこと尽くし。

 充実した一日だった。


「遅くなっちゃったし、ちょっと近道して帰ろっか。おかーさんたちも待ってるだろうし」

「そうだね。もうお腹ペコペコだよー」


 遠い空を見ればもう夕日は沈みかけ、辺りはすっかり暗くなりかけている。

 そして、近道を知っているというパティに連れられ空き地を出た。


 ……にしても、ここらは静かだな。

 周りには住居らしき建物もない。

 ま、おかげで遠慮なしに魔術をぶっ放せていたんだけど。







 ――――はっきり言って、この時の俺は浮かれていた。


 

 夢のようなファンタジー世界で、魔術なんてものが存在していて、それを自分も扱えることへの喜びと期待。

 少々の手違いはあったものの、また人生のスタートを切り直すことができた。

 なんだってやれる。なんだってやってやる。

 そんなことを思ってた。

 

 可愛い友達ができて、魔術を教えあって、仲良くなって。浮かれていた。

 ほんの数年前に、暗い静かな人気のない路地裏で刺されて死んだってのに、忘れていたんだ。


 ましてや、自分が5歳の女の子になっていることなんて――――






「よぉ、嬢ちゃん達。ちょっとおじさん達に、ついてきてくれないかな?」






 考えていなかったんだ。

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