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運び屋の法

作者: 真田 蒼生

中途半端なところで終わります。ご注意を。

ーーわー、今回もなかなかの大所帯で来られましたねー。このくそ暑い中ご苦労様だことで……っと、通信通信。


左手に双眼鏡を持ち、右手にもった通信機に顔を近づけ、現在確認した内容を伝える。


「司令部へ―。こちら蓮月ですどうぞー」

『こちら司令部。どうしたの?』

「敵発見。形式は飛行タイプ。数はーー」


双眼鏡を覗き込みながら、視界の先に存在する異形の生物たちの状況を知らせる。知らせ終われば、司令部からの連絡を待つ。


『現状は把握したわ。いま部隊が向かったから、到着次第、帰投していいわよ』

「りょーかい」


ということはしばらく待機っすかー。こんな海の上(・・・)でなにをしよーかねー。しばらくふわふわしながら監視しますかー。


しばらく待機していれば、バラバラバラとヘリのローター音が聞こえてきた。音の方を見てみればヘリコプターがこちらへ向かってきていた。どうやら団体さんが来たらしい。そんじゃ帰りますかねー。よーし、お仕事しゅーりょー。今回はいくらもらえるかなー。



「ーー蓮月君。君、クビね」


クビ? 首……首はくっついてるけど……。


「明日から来なくていいから」


はーい現実逃避辞めまーす。


「何でクビなんですか?」

「お金の無駄だから」


わーお上司辛辣―。


「うちも財政難でねー。偵察くらいしか仕事のない奴を置いておく余裕がないんだよー。ごめんねー」

「笑顔でごめんねなんて言われても謝罪の意思は伝わりませんよ」


結局そんな上司に取り付く島もなく、俺はめでたくお仕事をクビになりました。


ーーーーー


ーーえー、突然ですが、二百年前、世界は一度滅びました。突如現れた存在、『イリーガル』によって。イリーガル:不法の名のとおり、奴らはこれまで人類が発見してきた法則を完全に無視した不可思議な力を使う存在であった。そして人類はなすすべもなく、イリーガルの侵略を許した。そして、その侵略から生き残った人類は、イリーガルに見つからないようにひっそりと暮らしていた。そんななか、人類の中からイリーガルと同じ力を使うものたちが現れた。人類はその力を(コード)と名付け、イリーガルに対抗出来るように力を磨いた。あぁ説明面倒になってきた。まぁそんでなんやかんやでイリーガルを撃退し、今に至るわけですっと。しかし撃退した後もイリーガルはちょくちょく現れるのでそれを撃退するために作られた組織に俺は勤めていました。まぁクビになったんですが。


「こんにちわ―運び屋でーす。お荷物運んできましたー。サインをお願いしまーす」

「あぁごくろうさま。ちょっとまっててねー」


てことで今の俺の仕事はなんでも運ぶをモットーにした空飛ぶ運び屋でっす。空飛ぶってのは、ボードに乗って空飛んでもの運ぶからだね。俺の法は簡単に言うと念動力。半径10m以内の物体を自由に操作できるってものだ。しかし範囲を離れると操作できなくなるうえに自分が生物と思うものには使えないといういまいちなもの。まぁ空が自由に飛べるってんで、組織では偵察やってましたっと。


「今日の仕事は次で最後か……さっさと終わらせて寝たいもんだね」


とりあえず待ち合わせ場所にボードに乗ってレッツゴー。



……さて、空は晴天。気候はちょうどよく、絶好の飛行日和です。こんな日は仕事なんか気にせず自由に飛び回りたいね。特に今後ろでガタガタいってる人が入るくらいの大きさとかガン無視したいよねー。……うん、待ち合わせ場所に置手紙がしてるこの箱が置いてある時点で悪い予感はしてたんだよ? そんで荷物乗っけて空飛んでしばらくしたら案の定この状況だよ。だれだよなんでももの運ぶって言ったの。俺だよ。


「とりあえずさっさと届けよ」


俺には運び屋としての(ルール)がある。「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」だ。滅ぶ前にやってた某映画の主人公と違って俺は依頼品から人の声がしたって箱を開けたりしないよー。厄介ごとはごめんだもんねー。いそごいそご。


『んー!』


そんなに叫んでも無駄ですよー。俺には貴方の現状を何とかしようとは思いませんからねー。クズで結構でーす。


『んー!!』ガタン!


ん? なんかいまガタンて……なんかボードの重さが減った気がするなぁ……。


「……あ、やっぱり?」


後ろを見てみれば、そこにあった箱はなく、下を見れば、その箱が落下していた。なんかの拍子で箱からどなたか抜け出してますねー。


「きゃああああああああああああ!?」


……やだもーこれ助けなきゃいけない? いけないですか? はい、行ってきます。

はたして荷物にされていた少女の正体は? 蓮月はいったいどうなってしまうのか?

アオイ先生の次回作にご期待ください。

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