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聖夜に白灰は現れる  作者: 西
番外編
8/10

乙女は白灰と共に新たな年を迎える③

(何度言ってもグレイ様は聞いてくれないし……結局今も膝は占領されたままだよ)


 あれからずっと、グレイアースは膝に居座っている。

 既に退いてもらうことは諦めた。なんだかんだでグレイアースの要望を叶えているのだから……と自分に言い聞かせ、大人しくされるがままになっている。


(喜んでくれてるし、まぁいいのかな)


 彼の顔を見たら、少しの我儘なら聞いてもいいかと思えてしまう。そんな、知らないうちに心を許している自分を、恥ずかしいような嬉しいような気持ちでマーチェは受け止めていた。

 グレイアースの髪を梳きながら時が来るのを待つ。

 暫く暖炉で燃える薪の音だけが部屋の中で聴こえーー。



 ゴォーン、ゴォーン、ゴォーン



 午前零時。

 年を越す音が鳴り響いた。


「新年ですね」


「越えた感じはしないがな」


 微笑むグレイアースを見つめながらマーチェも口元を緩める。


「今年もよろしくお願いします、グレイ様」


「こちらこそ。今年もよろしく頼む、マーチェ」


 二人は笑い合う。

 乙女と白灰は共に年を明け、新たな日々に想いを馳せるのだった。

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