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第50話 一時的強化にはドーピングだ!

 家に帰った後、俺は飲む前にユナイトボトラーズの公式ホームぺージをチェックしていた。


 企業名「ユナイトボトラーズ」コカ・コーラボトラーズ、株式会社伊藤園、キリンホールディングス、アサヒ飲料、サントリーフーズなどの清涼飲料水販売の会社・企業が第三次世界大戦後に「争っている場合じゃねえ!」と一致団結し誕生した日本が誇る最強の清涼飲料水メーカーである。市場独占禁止法とかはもうほとんど存在しない世界なので可能となった。本社は一区に存在する。


 エナジードリンク「エリクサー」

 当初はハンターの夜勤勤務のために開発されたエナジードリンクであったが、売れ行きがよかったため一般販売も開始することとなった。

 キャッチフレーズは「眠気を狩り取る錬金術」

 錬金術で使いそうなガラス瓶のような見た目の缶

 基本内容量は500ml、カフェイン含有量は250㎎に相当する。一般人向けではないため17歳以下で体重50kg未満、中学生以下のお子様、妊娠中または授乳中の方、カフェインに敏感な方等の飲用は控えるを超えて厳禁とされている。さらに逆エナジードリンクと呼ばれる製品のGABA(ギャバ)、L-テアニン、ヘンプシードエキス、ホップエキスも配合しており、リラックス効果も一応はあるため「寝ようと思わない限り起き続けることができ、寝ようと思えば一瞬にして即落ちする。」という最強のエナジードリンクに仕上がっている。

 一般的なエナジードリンク味から、ソーダ、コーラ、各種果物、ノンカフェインノンシュガーなど、フレーバーは様々な種類が存在する。


 エリクサー・Ver.8.1.0(グロウビースト)

 Ver.1.0から改良に改良を重ね続け、現在の改良回数810回。今もなお進化し続けるエリクサーシリーズの代表作、通称:グロウビースト。

 己が内に秘める野生の獣の如き、狩る者としての記憶を呼び起こされる。王道を()く、スタンダードなエナジードリンク味。


「これほんとに合法なのか…?まあ、日本の企業が出してるなら安全か…」


「性能チェックはもう済んだか?」


 体育館の端の方でガマが確認を取る。俺が仮に暴走した時様にガマにはストッパーとして俺を止めてもらうように頼んでいる。


「おう!じゃあ…飲むぜ…」


 プシュッ!そう軽快な音を鳴らして缶が開く、エナジードリンク特有のケミカルな匂いが俺の周りに充満する。持ってるだけで存在感が凄い。たかがエナジードリンクが放っていいオーラじゃねえぞ!?


 恐る恐る口に入れる。美味いというか甘い。甘味料系の甘みが凄まじいが強炭酸のおかげでいくらか飲みやすい。峰本さんが服用と言った意味が分かるような気がする。だがこれはこれで癖になる味だ。


「ど、どうや?」


 頭の中をカフェインが駆け回り、糖という糖が速攻で全身に行き渡る。何と言うかあれだ、キマるとはこういう感じなのだろう。気分が高揚するも何故だか落ち着いている。なあこれほんとにごうほうなのか?しゅごいぞこれ!!!!!!!


「星谷はん…大丈夫か?」


「なあ、ガマ。ちょっと試させてくれないか?」


「うわっ、目がガンギマリや。本当に効き目があるんやな。」


「すぅーはぁー」


 目が赤く染まったのだろうか?視界が少し赤くなった気がする。全てが遅く感じる。


「なあ、俺の目どうなってる?」


「すごいな、ガンギ待ってるのは変わってへんけど、赤いモヤみたいなのが目にかかっとる。」


「ガマ、ちょっと本気で動いてみてくれないか?」


「わかったけど、ホンマに大丈夫か?」


「ああ、しゅごいのたのむ」


「聞いてへんか…行くでぇ!」


 ガマは弾け飛ぶ衝撃(ノックバック)で体育館の空中を蹴り、蹴り、そして蹴る。短期間で発動した弾け飛ぶ衝撃(ノックバック)によって勢いが徐々に上乗せされていく。練習時点で俺はこのガマの動きを目で追うことはできても身体が反応できなかったが、今なら見える!世界がすごくゆっくりになってる!止まってるってわけじゃないんだろうが、しゅごいぞこれ!


 上、上、下、下、左、右、左、右、後ろ、前、前、右、右、右、前、後ろ、前、後ろ、右、左、後ろ、フェイント挟んで右、前、右、右、右、前、後ろ、前、後ろ、右、左、後ろ


「アタックーー!!!!」


 俺の拳が、ガマの軌道を捉える。ガマは俺の拳を手で受けてながら弾け飛ぶ衝撃(ノックバック)で速度を殺して急停止し、受け止めた拳を離す。


「やるやんけ」


「まあな。キマると気持ちいぜ。」


「どっちの意味や!って集中状態の戦闘でも話せれるようになっとるな。」


「ああ、でも、エナドリを持ってしてもキツイな。体力の残り具合とその後もぶっ倒れずにある程度の戦闘をこなすとして、オーバーゾーンの使用は5分が限界か。」


「オーバーゾーン?なんのこっちゃ?」


「名前でも付けてやろうと思って。ZONEの命名って本来ならしなくとも発現した時点でルビ振りまでされて頭に思い浮かぶんだろ?俺はまだ完全に発現してるわけじゃないし命名した方が呼びやすいだろ?」


「もっとええのあったんとちゃうか?」


「脳に負荷をかけるってのでオーバーロードも考えたんだが、これじゃあオリジナリティがないと思ってな。手に余るほどの大きなZONEと最大の集中(ゾーン)のダブルミーニングだ。センスいいだろ?」

本当だったらZONeを使いたかったけど流石に怒られそうだったのでエリクサーにしました。



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