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星川君と石原君!「言っているの」

作者: 里原 健

 昔のパソコンに入っていたネタです。

 楽しんでもらえたら嬉しいです!

I→石原

H→星川


キンコーンカンコーン、キンコーンカンコーン


I:おー、星川。放課後に学校の校門まで来いって、何の用?


H:いやぁ、石原。来てくれてありがとう。一人じゃ心もとなくってさぁ。


I:なんか、ソワソワしているけど、何?どうした?


H:いやね、安達さんに告白しようと思ってさ。


I:安達?あっソフトボール部の、ガッキー似の、あの子?いや、マジで?


H:そーなんだよ。


I:いや、星川。あの子は無理だって。絶対彼氏いそうだし。


H:いやいやいや。安達さんは待っているよ、この俺のこと。


I:何で?そもそもクラスや部活も違うから、お前ら話す機会もないじゃん。


H:いや、それがさ。去年の夏くらいからかな?接する機会が多くなってさ。


I:えっ、本当?いや、知らなかったなぁ。お前らってそういう関係だったの?


H:エヘヘ。で、今は、向こうからの女の子らしい、可愛いらしいアプローチが多くなってさぁ。


I:えっ?安達って結構気が強い子って聞いていたけど、そういうところもあるんだ?


H:そう。「そのジャージ超似合う~、かっこいい♡」とか「今度、手作りお菓子持ってくるね?」とかさぁ。


I:へぇ、お菓子か、いいねぇ。


H:この前なんかさ、「ロッチの中岡を意識したそのロングヘアとメガネ、超似合う(♡)」って笑った目がぁ、言ってくるのよ。それで、今朝なんかさ・・・


I:んっ??


H:いつものように朝六時くらいから校門前で張ってたら、もう睨むくらい強い目がぁ、「毎朝ありがとう、今日は帰りもここで待っててね」って、言うわけじゃん?だから、もう行くっきゃないっていうかさ・・・


I:ちょっと待て、何て言った?


H:ん?何度も言わすなって!「ここで待っててね(♡)」って。いや、どうやって気持ちを伝えようかな・・・


I:いや、「目が」って言った?


H:うん、そうだよ。ああ、やっぱり男らしいほうがいいかな?(独り言)


I:おい星川っ!!


H:んっ、何?何?


I:えっ、直接言われてないの?


H:そりゃ、そうだよ。ていうか言葉なんて必要ないから、おれとアダッチーには。


I:アダッチー、って


H:ほら、「目と目で通じあう~♪」って昔の曲にもあるじゃん??ンフフフフ♪。


I:えっ?じゃぁ、ジャージが似合うって、今お前が着ている真っ赤のジャージを見て・・・


H:そう、俺がお笑い好きなのを知っていて、見事に反応してくれてさ。マイフェイバリッツ (My Favorite) のテツアンドトモのテツさんジャージをガン見だったね、ガン見。


I:いや、赤くて目立っていたからだよ。ていうか、お菓子ってなんだよ。


H:あぁ、先月の中ごろかな?アダッチーの私物から、何でか分からないけど、チョコの匂いがしてたんだよね。もう俺らレベルだと匂いと鼻で意思疎通できるっていうかぁ


I:はぁ??


H:ほら、昔のヒット曲でも「ニオイと鼻で通じあう~♪」ってあるじゃん?


I:そんな、歌ねぇよ!!ていうか、私物の匂いって何だよ!!それに先月の中ごろって、その匂いはバレンタインデーのチョコだろ!


H:あっ、そうか。そうか。そうか。そうか。そうか。そうか。そうか。そうか。じゃあ、まだ俺が貰ってないっていうことは、チョコ作りに失敗したのかなぁ?そこは触れないでおこうっと!


I:ちげーだろっ!!他のヤツに渡したんだよ!!星川!なぁ、星川、ちょっとこっち来いって。


H:んっ?何、腕をギュッと掴んで。


I:今までの話、全部っ違うって。安達はな、お前にチョコ作ってねーし、好きでも何でもないぞ。


H:エヘヘヘヘヘヘ、何言ってんの?。あああ、あああ、分かった、分かった。


I:やっと分かったか


H:チョコもらったら分けてやるからさ


I:人の話聞けよ!!おい、星川、星川、星川、これまでの全部、お前の勘違いだって。だから、ひとまず、ここから去ろう、な?、な?、な?。


H:おいっ、引っ張るなよ!あっ待って、アダッチーが見えた。今だって「告白したらギュッとしてっ」って言っているよ。!!!


I:言うわけねーだろ!!あの子のどこがそんなこと言っているんだよ!!


H:はぁ?これは俺が思っているんだよっ!!


I:あっ、そこはお前発信なんだ・・・・。


H:ああっ、こっちに来た!!来た!!来た!!来た!!来た!!イヒヒッ!よーし、言ってくるゾ!!ぅわあああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・。


バタバタバタバタ!(星川君が安達さんまで駆け出しています。)


I:あっ、ちょっと待てって、おーい星川!!ああ、行っちゃったよ。あ、何か言っている。向こうとまどっているよ。うわ、本気で抱きつこうとしている。やめろって、おい、ああ!


バシシィッ!!


I:うわぁ、痛っそう。あぁ、安達、怒って帰るわ。そりゃ、怒るわなぁ。あーあ、星川、呆然として座り込んだまま動かないわ。


ダダダダダダッ!(石原君が仕方なく星川君のところまで走る)


I:おい、おいっ!星川。しっかりしろって、起きろよ。皆見ているぞ。ほらメガネ、割れているけど・・・・。


H:・・・・・なぁ、石原


I:どうした?


H:昔のドラマで「君の手がささやいている」って、あったろ。


I:?あぁ?そうなの?


H:アダッチー、俺をたたいた右手で、こう言っていたわ。


I:・・・何?


H:「やっぱり人前じゃ、嫌(♡)」って♪


I:だから、言ってねーって!!!!!





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