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 キョウカちゃんのパーフェクト世界の繋ぎ方講座―!わー!わー!どんどんぱふぱふー!……ノリいいわね。流石私の魔素で作った精霊たち。ヒロトの連れてる精霊たちとは違いますわー。


 はい、まずは世界を二つ用意します。一つはあたしの住んでた『家』のある拠点の世界!もう一つは新しく選んだこのそこそこ大きめの森の世界!……そこ!デカい世界は嫌って弱音を吐かない!あんたの提案なんだから、しっかり仕事してよね!

 では、この二つをここにいる世界繋ぎ職人、ヒロトに繋いでもらいます!ほら、早く仕事始めて!……で、繋ぎ終わるまで待ちます!

 ……今回は結構かかりそうねぇ。じゃあ、世界について復習でもしていましょっか!

 

 まずは、破壊竜と創造竜について復習しましょう!

 破壊竜は世界を壊す存在です!見た目はファンタジー作品でよく見るドラゴンね。こいつらは世界の持つ魔素を狙い、捕食しに来るの。

 大まかな流れとしては、まず無属性の魔素で組まれた防壁をこの種のみが使える破壊魔法で削り、開いた穴から世界の中に入る。すると、創造竜のいる世界では創造竜が戦いを挑んでくるので相手をする。創造竜がいなかったり、戦って倒せたならば後はお食事タイムね。創造竜より強い存在なんて滅多にいないから、破壊竜にとってはボーナスタイムみたいなものよ。

 奴らは魔素の溜まった場所や魔力の高い者や歳をとり体に魔素を貯めた者を好んで捕食するのよね。特に自分が持つ魔力と同じものを持つ場所や者を中心に狙うわ。

 基本的な味の好みは『創造属性>自分の持つ属性(破壊も含む)>持ってない火、水、風、土、雷、光、闇属性>持ってないその他希少属性(例:音)>持ってない時、空間属性>無属性』の順よ。不思議なことに無属性持ちの破壊竜はいないの。世界を維持するための属性の魔素はいらないってことなのかしら……。

 あ、そうそう。創造竜は創造+無以外のどれかを持つので大体が食べられてしまうわね。美味しい上に竜は竜を食べるとその竜のレベル分の経験値を得られるみたいで、倒されてしまった創造竜は大体の破壊竜にさっさと食べられちゃうの。同じ理由で破壊竜同士が殺し合うこともあるわね。でも、偶に食べられるぐらいなら……と死ぬ前に世界もろとも消滅しようとする創造竜もいるらしいわ。お前等にレベル&食料提供してたまるか!っていう強い意志を感じるわぁ。ただ、巻き込まれる住民は不憫ね。

 ちなみに、ヒロトの持つのは無属性のみなので、あいつ等がヒロトを狙うことは無いでしょう。……味見させてもらったけど、無属性ってほんとに不味いし……。

 あ、あと、弱者の必死の抵抗や悲鳴なんかがたまらなく好きみたい。ほんっとあいつらクソ。ちなみに、ヒロトはこいつらに目の前で仲間を『むしゃむしゃ』されたことがトラウマみたい。このことを教えた時、何か思い出して吐きそうな顔してたもん。そりゃあそうだよね。あたしも無理。大事なあの子が食べられてたってのに、何もできなかった。怖くて、足がすくんで……あんなシーン、よっぽどのグロ好きでもきっと耐えられない。


 ……こほん。さて、満足するまで生き物を蹂躙した破壊竜は、あるものを必ず食べるの。これが世界を維持するのに最重要な『核』。これは生き物で言う所の脳や心臓みたいなものね。

 核には物凄い魔力が詰められていて、これが破壊竜たちの大好きなデザート的ポジションです。緻密に創造竜が作り上げている世界の核ほど美味しいらしいけど、あたしは食べたことがないのでわかんない。そこまで堕ちたくないし……気にはなるけど。

 それが壊されてしまうと、他のところになにか問題が起こっていなくてもすぐに世界が壊れてしまうの。ヒロトの故郷の世界は守護神『風神』様……おそらく創造竜でしょうね。が、やられてから割とすぐに壊れたようだけど、これは核が早めに食べられたからでしょうね。

 

 さて、次は創造竜について。分かってることは少なく、見た目は日本などでよく描かれている細長い蛇っぽいタイプの龍であることだけ。破壊竜の反対だから世界を作ってるんじゃないかとは思うけど、詳しいことは残念ながら全く分からないのよ。ほんとに。あいつら、あたしが近づいたら即追い出しに来るし……。

 日本には神様がたくさんいるって何度も聞いて育ったけど、『龍神』タイプの神様は創造竜のことなのかしら?他の見た目の神様は?……なんにせよ謎ばっかりの種ね。


 竜についての復習は終わったし、次は魔素についてにしましょう。魔素って言うのは、魔法を使うのに必要なもののことね。ざっくり言えばゲームによく出てくるMPマジックポイントのこと。また、魔素を体の中で自力で作り出す力がある人のことを魔力持ちって言うわ。あたしもヒロトも魔力持ちね。この魔力、自力で作ることができる量やそれを溜め込める量が多ければ魔力が高いって言われるの。

 あと、魔素は体を構成する物質の一つでもあるわ。真っ黒な空間……『世界の狭間』ってあたしは呼んでるんだけど、竜二種と無属性のみ持ち以外はここにいると魔素が抜けていっちゃって消滅しちゃうのよね。

 世界を維持するのにも魔素が必要で、『核』を作るのにも魔素を沢山使うわ。……これは実際作りながら説明した方がよさそうね。ヒロトの作業終了後に探索してみて合格なら核作れるんだけど……ね。こればかりは運次第。ガチャみたいなものよ。SSRとかURはどうせ小数点以下なんでしょ?キョウカ知ッテル。

 ヒロトに教えてもらって初めて知ったけど、精霊たちも核に似た作り方で作れるのよね……移動する自律式核ってところかしら?でも、核と違って食事を必要とするわ。自分の持つ属性の魔素か無属性の魔素。こちらは竜二種とは逆で、無属性が一番好きみたいね。あんなに不味いのに……。

 無属性の魔素はそれだけじゃ攻撃できないけど、他の属性の魔素と混ざるとその魔素に変わる上に、何倍にも増強させる性質……簡単に言えば、『無+他属性>それと同量の他属性』ってことね。その性質ゆえにサポート役にもってこいな属性ね。

 魔素の鎌足(塊)のあの子たちは無属性魔素を食べるだけであたしたちで言うところのレベルアップしている状態。ただ、魔法ぶっぱなし過ぎると体内から魔素が無くなってっちゃってレベルダウン。最終的には存在消滅するみたい。……世知辛い。あの子たちは優秀ではあるけど戦わせるのはとってもリスキー……きっとヒロトにサポートさせるのが彼らにとって一番安全な戦い方ね。


 戦えないけどサポートに長けたヒロトとその力を借りて輝く精霊たちの力。あの子たちに人と同じ感情があるかはまだ分からないけど、ヒロトとあの子たちの間には確かな絆があるようにみえるわ。……羨ましいな。あたしにも、彼らと絆を結ぶことは出来るのかな。心から信用できるようになれるかな。

 ……ありがとう。頑張るね、あたしの作った精霊たち。……あ、そうだ!今度名前つけてあげる!ふふ、嬉しい?よかったー。

 それにしても、不思議ね。自分が作った精霊の感情は割とダイレクトに伝わるのに、ヒロトのとこの子たちの感情はまったくわからない。あたしも持ってる空間属性の魔素で出来てる子だけはほんの少し伝わるけど。

 ……いっそ精霊について色々研究してみようかしら。最初に作った人はどうやって作ったのか、何故作るに至ったのか、ヒロトの連れてる子たちみたいに二頭身の人型っぽくなるにはどれくらい魔素が必要なのか……ぱっと挙げるだけでも結構思いつく。ふふ、たのしそ。協力してよね、精霊たち?


 ……あれ、気づいたらもう日が沈んでるや。今日は講座終了ね。精霊たち、解散!……今日明日はヒロト、徹夜かな?止めてもどうせ作業止めないし、ほっときましょ。さ、お風呂入って寝よーっと。

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