ピンクも一緒にわがまま
「いやよ!お母様と一緒に食事なんて!」ピンクはきっぱりと首を振った。
執事は困り顔になって言った。
「そうは言いましても……女王様と離れて食事がとれる場所なんてあるわけが……」
「いいから、用意するのよ!さあ、早く!」ピンクは大声で叫んだ。
「私はお母様よりレッド王子に会いたいわ…… もうだいぶ長い間、会っていないもの……」
ピンクは、ため息をついた。
あおむけに横になると、ピンクの部屋の豪華なシャンデリアが、目に映る。
「そう言えば、このシャンデリアを買ったのも、お母様だった……」ピンクはそっとつぶやいた。
ピンクのお母様、つまりダイヤモンド・シャーロット女王は、昔からぜいたくが好きで、わがままなところがあった。5歳の誕生日の時なんて、執事や召使いに無理言って、全財産使わせて、もう一つのお城をプレゼントにしたのだ。ピンクは、自分だけが自由に使える城としてたまに訪れているが、最近は行く時が減ってきた。
「私の性格は、お母様から遺伝したのかもしれないわね……」ピンクは自分のわがままを反省した。
ピンクがごろごろしていると、部屋の窓が開き、中に執事が入ってきた。
「レッド・テイルス王子がお見えになりましたよ、ピンク様。」