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「それでは、またのお越しを。ごきげんよう」
その声が響いたとたん、逃げ惑う人々の前に扉が突然現れました。急に扉へたどり着いた人々は、思い切りぶつかりながら御屋敷の外へ飛び出ました。青白い肌にたくさんの青アザ、傷だらけに釘が刺さっていたり血だらけの体にぐるぐる巻き付いている包帯やら。出てきた人々の姿は、まさにお化けそのものでした。
そのまま街へ戻った人々を見て、街にいた人々は良くできた仮装だと盛り上がりました。しかしその異様さに、直ぐにそうではないことに気付き、
悲鳴へと変わっていきました。