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人形に落書きをしようと、それを見つけた彼女は駆け込みました。
「やめてよ!どうしてこんなことするの?」
皆から人形を取り上げ、抱き締めるようにする彼女を皆は笑いました。
「前からあんたの上からな態度が嫌いだったのよ」
「お菓子なんてくれないじゃん、嘘つき」
「嘘じゃないもの。私もお婆ちゃんも、嘘つきじゃない!」
「悔しかったら、お菓子を出してみれば?」
「嘘つき」と囃し立てながらその声からは、人形を奪おうとする手が迫ります。
「どうして黙っているの。お菓子をあげなきゃ、悪戯されちゃう。どうして。お願いよお人形さん、お菓子を出して」




