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「もー、私とお婆ちゃんは違うんだって!ハロウィンが近づくといつも言うの止めてよね!」
次の日もまた、帰り道を笑いながら話す女の子の姿がありました。そして女の子達と別れた後、その女の子はフラりと公園へ寄り道ます。昨日よりも寂しげな伏せ目がちに、ベンチに座ったままの人形を見付けると、そっと隣に座りました。
「まだここに居たのね、一人ぼっちで。私と同じね」
そして彼女はそっと人形を手に取り、握り締めるように話しました。
「みんなには教えてあげない。ずっと知らずに過ごせばいい。お婆ちゃんは嘘つきじゃないもの。私に見せてくれたもの、貰ったお菓子の包み紙を。他にも知っている人は居るはずなのに、みんなお婆ちゃんを笑ったわ。それなのに、ずっと偽らなかったお婆ちゃんが、私は大好きだもの。だから、何も信じようとしないで笑ってばかりいるみんなを、私はずっと笑ってあげるの。笑っていればいいのよ。ずっと笑ってやる」
そう言った後、彼女はまたそっと人形を隣に座らせました。そして遠くを見つめた後、俯くようなその視線に人形とその隣に、見覚えのある袋で包まれた物がありました。徐にそれを手に取り開けると、甘い香りと共にお菓子が入っています。
「…これ、どうして⁉」
問い掛けられた人形からは、それまでと変わらず反応はありませんでした。そしてしばらく包み紙を見つめた彼女は、慌てるように帰って行きました。




