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その後を追うように、慌てたように女の子が屋敷へ戻って行くと、屋敷の周りへ集まる人々や彼女の母親の声が響いていました。そして屋敷の真ん中では、大きな悪魔に鷲掴みにされながら、悪魔が女の子を見ています。それに後退るように、彼女は屋敷から出ていきました。
扉が閉まる音が止むと、大きな悪魔は鷲掴みにしている悪魔を少し見つめ、そのまま丸飲みにしてしまいました。そして外では女の子が母親の側へ着たところで、叱る音が響きます。
「こんな時間なのにどうして帰って来ないの。皆に心配させて親に恥をかかせないで」
「だって、だって帰っても誰も居ないじゃない!」
「いい加減にしなさい!あなたのために働いているのよ。こんな時間になるまで。お母さんは遊んでいるんじゃないのよ!」
そして母親に引っ張られるように、うつ向きながら連れられて行きました。頭を下げながら歩く母親に、周りの皆はそれを宥め、屋敷の周りから人々は帰って行きます。




