13、やれば出来る子やらない子
「本当に頭痛くなってきた……いや、気のせいだ。で、おせつちゃん。」
本当にぼやきたい出来ることなら一度寝たい。さらに出来ることならこれが夢であってほしい。
一昔前の自分なら、いいなぁ、そのシチュ。おいしすぎ、とか思っただろうけど、全然よくない。むしろ悪いことしかない気がしてくる。
「もともと居た世界を見れるってどういうこと?」
訊ねるとおせつは口元に人差し指をあて、んーと考える素振りを見せるが、つねに笑顔なのでたんなるポーズなのだろう。
「管理人の能力にはいくつかの共通の使い方があります♪そのうちの一つが『渡世の鏡です☆この鏡は、自分と関係のある空間を覗くことが出来るのです☆」
「どうすれば出せるの?」
「ただ、呼ぶだけでOKです☆」
また、アバウト過ぎる説明がとぶ。さっきからこの調子だし、これ以上の説明が出てくるとは思えない。やってみるしかないだろう。
「出てこい、わたせのかがみ。」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」
何も出てこない。
反応もない。
「・・・・・・・・・おせつちゃん?」
睨み付ける。
決して、恥ずかしくて涙目になんてなってたりなんてしない。
「どうやら、イメージが足りないみたいですねぇ。」
イメージがいるとか聞いてないですから。
心の中で溜め息をついてみる。・・・・・・むなしい。
「イメージが大事なの?」
「はい♪絵の代わりに言葉を使うわけですから。少なくとも、形や性質のイメージは必要です☆」
先に言って欲しかった。
というか鏡なこと以外、デザインも分からないのにイメージと言われても無理があると思うのだが。
(イメージ、ねぇ……他で試してみるか。)
まずは使ってみないことにはどういう能力なのか分からない。
(イメージのつきやすいもの…普段使ってるもの?)
(イメージ・・・・・・形や材質でいいのか?・・・・・・高さは・・・・・・自分が基準でもいいのだろうか・・・・・・)
頭の中に出来る限りの情報を並べ、立体の形を作っていく。
「・・・・・・ベビーベッドを下さいな。」
目の前に、家で使っていたものと同じ形のベッドが現れる。
「案外、簡単……?」
思いの外、スムーズに出てきてしまった。
「一番最初にだすのが日用品って・・・・・・」
ミズが何かを言っているが、気にしない。
腕がしびれて限界なんだ。自分は悪くない。




