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第三話 借金?

「ん・・・まぶし・・・」


私は、窓から差し込む光で目を覚ましました。


「おはよう」


目を覚ますと、すぐそばから美少女にあいさつされました。


「真貴ちゃん!!夢じゃなかった!!」


ギュムッ

クンカクンカクンカ


私は意識を覚醒させると、真貴ちゃんに抱き着いて匂いをかぎます。

とてもいい匂いがします♪


「ちょ、や、やめ・・・やめなさい!!」


真貴ちゃんが強引に私を引きはがします。


「やっぱりあなた・・・そっちの人なの?」

「ん?ん~~~~~そうかも?」


真貴ちゃんに聞かれて少し考えましたが、どうやら私は男の人はNGのようです。

それというのも、私の周りにいた人が原因です。


父・・・典型的な貴族で、周りの人を見下しています。私のこともゴミを見るような目で見ていました。

兄1・・・超横暴な俺様野郎です。気に入らないことがあるとすぐに怒鳴ったり殴ったりします。

元婚約者・・・臭くて、癇に障るしゃべり方をするブタ君です。ベトベトした手で私をさわってきます。


こんな人たちに囲まれていたので、私はちょっと男性恐怖症入ってます。

それに比べて、真貴ちゃんは、いい匂いがするし、柔らかいし、髪の毛サラサラだし、もう、たまりせん!!


「っというわけで、ペロペロしていいですか?」

「なにが『というわけで』ですか・・・私にそんな趣味はないのでダメです」


残念です。

断られてしまいました。


「真貴ちゃんおいしそうなのに・・・・・」

「何言ってるんですか、このへんた・・・真貴ちゃん?それ、私のことですか?」

「うん。『黒衣真貴』だから真貴ちゃん♪・・・・・ダメ?」


う・・・やっぱり、『真貴ちゃん』はなれなれしかったでしょうか?

でも、『ちゃん』付けで呼び合うのって夢なんです。

友達いませんでしたから!!


「いえ・・・ダメじゃないですけど・・・そういえば、私あなたの名前知らないです」

「あ、そういえば自己紹介してなかったですね。私の名前はリタ=ロスト=クロスロード、14歳のぼっち少女です。リタって呼んでね♪」

「ぼっち・・・リタですね。わかりました」


やりました!!

真貴ちゃんにリタって呼んでもらえました。

なんだかとってもうれしいです♪


くぅ~~~~


あ、喜んだらお腹が鳴ってしまいました。

そういえば、昨日の夜は結局何も食べてなかったですね。

ご飯を食べに行きましょう。


「真貴ちゃん、ご飯食べに行きましょう」

「ぷっ・・・い、いいですよ」


真貴ちゃんが肩を震わせながら、口を押えてかわいらしく笑っています。


ああもう!!

かわいいなぁ!!


私は、また真貴ちゃんに抱き着いてしまいました。




部屋を出て、さっそくご飯を食べに行こうとした私たちは今、寮長室にいます。

なぜかって?

私、よく考えたらお金も持ってなければ、食堂の場所も知らないからです。

なので、さっそくあの優しそうな寮長さんを頼ることにしました。


「そういえば、言ってなかったねぇ~。まずは学生証を出して、そんでここをこうすると、ほら、地図が出るのさ。この地図があれば学園内なら迷うことはないよ」


寮長さんに事情を話すと、教員証?を使って、学生証の使い方にを教えてくれました。

確かに、この広い学園では地図でもなければみんな迷ってしまうでしょう。

ちなみに、寮の食堂は学園が始まらないと開かないので、教員も利用している、学園内の大食堂に行くことを勧められました。


「それとお金だったね、それも学生証の機能でどうにかなるよ。学生がお金を持ってると色々トラブルになるからね。ここをこうして、この機能で借りたり預けたりできるんだよ。学生証なら盗まれても本人以外使えないしね」


寮長さんの言うように私も学生証を操作します。

そこのは・・・


-1,500,000P


と書かれていました。(Pはポイント、お金の単位だよ)

私は目が点になってしまいます。


なんでいきなり借金が150万もあるの!?



「あの・・・いきなり借金が150万もあるんですけど・・・」

「おや、あんた学費自分で払うのかい?偉いねぇ」


どうやら、この借金は入学費(100万P)+学費一年分(50万P)のようです。

寮長さんが言うには、借金は学生課にある依頼を受けることで、卒業までに返せばいいそうなのですが、もし返せないときは返せるまで学園内で働くことになるそうです。


これは・・・うん、もう家に帰ってくるなってことですね。

そもそも、実家での私を見ていれば、一生かかっても返せるはずないですからね。

え?

150万くらい頑張ればどうにかなるだろうって?

甘いですね、実家にいたころの私なら、借金を増やすことはあっても減らすことはまずないです!!

・・・・・言ってて悲しくなってきました。




そんなこんなで寮長さんに色々教えてもらったあと、私は30分かけてやっと大食堂にたどり着けました。

やっぱりこの学園、広すぎます。


「えっと・・・特別定食のCと二つお願いします」

「はいよ、一人でそんなに食べるのかい?」

「え?」


私が真貴ちゃんの分も一緒に頼むと、食堂のおばさんに不思議がられました。

とりあえず、その場は笑って誤魔化しておきます。


「真貴ちゃん真貴ちゃん、もしかして、他の人には姿見えてない?」

「え?・・・あぁ、はい、見えてないですよ。私は死神ですから基本的に生きている人には見えないようになってます。」


私が聞くと、真貴ちゃんは少しキョトンとしてしまいました。

まぁ、見えたら見えたで問題なんですけどね。


「もしかして、人のいるところで真貴ちゃんとお話しすると、独りごと言ってる、変な人になってしまいます?」

「はい、そうなりますね。でも、念話で話せばいいのでは?」

「念話って・・・そんなことできないよ?」


真貴ちゃんは当たり前のことのように言いますが、念話なんてしたことないです。


「いえ、リタならできると思いますよ?念話をしようと意識して私に話しかけてみてください」

「えっと・・・」

(こう?真貴ちゃん聞こえる?)

(そうです。やっぱりできましたね)


真貴ちゃんに言われた通りやってみたら、簡単にできてしまいました。

今までは何をするにも人一倍練習が必要でしたが、一回で成功させることが出来るなんて・・・もしかして、これが愛の力でしょうか?


(こんな簡単にできるなんて・・・私と真貴ちゃんには赤い糸で結ばれてるんですね!!)

(違います。昨日神様がリタに何やらやってましたので、色々『強化』させたんだと思います)


どうやら、愛の力ではなかったようです。

そういえば、神様が『力』をくれるとかいってましたね。


(『強化』って私、どれくらい強くなったんですか?魔力無限とか戦闘力が魔王の100倍とかですか?)

(それは試してみないとわかんないです。でも、死ななくはなってるみたいですよ?)

(死ななく?なんで・・・・・あ、真貴ちゃん死神だからそういうのは分かるんですね)

(え?あ・・・そ、そうです。死神なのでそういうことは分かるんです)


なにやら、目をそらされました。

どうしたんでしょうか?




そんな感じで、念話による雑談をしながら、ご飯を食べ終えた私たちは、食堂を出て、学生課に行くことにしました。

ちなみに、真貴ちゃんがご飯を食べても、死神の力?みたいなもので周りには不自然に思われないそうです。


さて、歩くこと約30分、私たちは学生課に着きました。

さっきも思いましたが、この学園は広すぎです。

これでは色々なことに支障が出そうなのですが、大丈夫なんでしょうか?


中に入ってみると、時期が時期なのか職員も含めて誰も見当たりませんでした。

カウンターまで行くと、『奥にいるので呼んでください』と書いてあります。


「すいませ~~ん、誰かいますか?」

「はいは~い、いまいきま~す」


私が呼ぶと、すぐに中から返事があり、若いお姉さんが出てきました。


「こんな時期にくるなんて珍しいですね。何かありましたか?」

「いえ、学園に早く着いたのはいいんですが、お金がなくて、寮長さんがここで依頼を受けれると言っていたので来たんです」

「あぁ、新入生の方ですか、わかりました。登録するので学生証出していただけますか?」

「はい」


私から学生証を受け取ると、お姉さんはカウンターの中から水晶のようなものを取出してかざしました。


「はい、これで登録はOKです。リタ=ロスト=ケミアさんは『信頼ランクF』『戦闘ランクF』ですね。まぁ、町で冒険者でもしてない限り最低ランクなのは当たり前ですねどね」

「ランク?」


私は、学生証を受け取りながら聞きます。

まぁ、何となくは分かりますけどね。


「ランクというのはその人の評価です。評価が良ければ成績にも影響しますよ。信頼ランクはその人の信用度で、一度受けれる依頼の数や種類、報酬にも影響し、依頼をたくさん成功させることで上がります。逆に、失敗すると簡単に下がるので注意してください。戦闘ランクはその人の強さですね、受けた依頼の難易度や試験を受けることで上がります。こっちは実力さえ示せばすぐにでも高ランクになれますね」


どうやら、戦闘ランクだけ高くなっても依頼に失敗すれば信用ランクが低くなって結局高報酬の依頼は受けれなくなるということみたいです。


「最後にランクは高い方からS,A,B,C,D,E,F,とあり、Sはスペシャリストといいまして、信頼、戦闘とも規格外の働きをした人にだけ与えられます。過去にも10人程度しかいませんけどね。それと、FはランクフリーのFです。依頼になれるためのもので、簡単な依頼しか受けれませんが、失敗時の違約金も発生しませんし、緊急水晶を使用してもお金が発生しません。緊急水晶についてはまたあとで説明しますね。それでは、こちらが今あなたが受けれる依頼です」



ランクF 学園の草むしり 報酬は1時間で銅版5枚(500P)


ランクF 学園で飼っている『昼鳴き鶏』の卵採取 報酬は10個に付き銅版1枚(100P)


ランクF 近くに森で薬草の採取 報酬は10枚に付き銀貨1枚(1000P)


ランクF 近くの森の魔物退治 報酬は倒した魔物の数と種類で変動(ただし、安めです)


ランクE 学園の近くに出る『角うさぎ』を30匹退治する 期限は入学式まで 報酬は銀貨10枚(10000P)



ん~~~草むしりと卵採取はパスですね・・・報酬が安すぎます。

薬草採取はたくさん取れればいいけど・・・薬草を見分けられるかわかりませんし、いざ取って来たら「それは雑草です」とか言われたら立ち直れないかも。

魔物退治はよさそうですけど・・・安めって何?ぼったくりでしょうか?

そうなると、『角うさぎ』の10000Pは魅力的ですが、期限があるのは少し躊躇してしまいます。(そこ、ヘタレっていうな!!)


「じゃぁ、この森の魔物退治をお願いしていいですか?」

「あ、その依頼はランクフリーなので申請はいらないです」


『角うさぎ』以外申請いらないとか、さんざん悩んだ私って・・・orz


「まぁ、依頼も決まったようなので、諸注意だけしておきますね」


私ががっくりしていると、お姉さんが少し笑いながら話し始めました。

絶対にわざとやってます。


「あなたはまだ、低ランクです。森の奥には強い魔物も出ますので絶対に入らないでください。もし入ってしまったときはこの後に渡す『緊急水晶』を擦ってください。職員がすぐに助けに向かいます。また、強い魔物に襲われるなど助けを待っていられない時は『緊急水晶』を割ってください。強力な結界が張られ、あなたを守ってくれます。ちなみに、救援は50,000P水晶はここで1個200,000Pで売ってます。まぁ、あなたはランクFなんで無料で貸し出しされます。もちろん使っても料金は発生しません。けど、転売したりむやみに使ったりした場合はその限りではありませんので気を付けてください。あと、魔物を退治したときは証拠品の回収を忘れないでください。証拠品がなくては報酬がもらえません。もっと詳しく知りたい場合は学生証で依頼で確認できます。では、これで諸注意は終わりです。お疲れ様でした」


お姉さんは話し終わると、『緊急水晶』を渡してくれました。


「それでは、頑張ってくださいね」

「はい」








こうして、私たちは初めての依頼を受けることになりました。

しかし、よもやあんなことになるとは、私はこの時、思ってもいませんでした。



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