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第十話 園外学習(前篇)

「ん・・・さむ・・・」


私は、何時ものぬくもりがなく、少し肌寒さを感じて目を覚まします。

キョロキョロと周りを見回すと、いつもは隣で寝ているはずの真貴ちゃんがいません。



クンカクンカクンカ



私は布団に鼻をつけて真貴ちゃんの匂いを探します。

幸い、真貴ちゃんの残り香はまだ強く、さっきまでいたことがわかります。


「真貴ちゃ~~ん、どこ~~~?」


私は真貴ちゃんを呼びます。


「リタ、こっちですこっち~~」


すると、台所の方から真貴ちゃんの声が聞こえてきました。


「リタ、おはようです」


私が台所に入ると、真貴ちゃんがあいさつしてくれます。


「真貴ちゃん、おはようございます」


ぎゅっ


ちゅぅぅぅぅぅ



私も挨拶をし、真貴ちゃんに抱き着いて深いキスをします。



「・・・・・・ぷはぁ、リタ、今日は激しいですね♪」


真貴ちゃんはそう言いながらも、うれしそうです。


「だって・・・・・起きたら真貴ちゃんいないんだもん・・・・・」

「ごめんね、リタ、実は、今日の『園外学習』用にお弁当作ってたんです」


よく見ると、真貴ちゃんはいつものセーラー服の上から、エプロンを付けていました。


「お弁当・・・?」

「そうです。愛情たっぷりのラブラブ弁当です♪」


真貴ちゃんが少し頬を赤らめて言いました。


「真貴ちゃん、好きです、大好きです、愛してます!!」

「私もリタのこと、愛してますよ」




そのあと、私は真貴ちゃんと一緒に『スペシャルラブラブ弁当』をイチャイチャしながら作りました。

『ラブラブ』から『スペシャルラブラブ』にグレードアップしたのは二人の愛が合わさったからです♪




ティアちゃんが起きた後、私たちは朝食を食べ(今日は学園の大食堂へ案内しました)園外学習の集合場所である学園の門の前に来ました。

すでに何人かの生徒が集まっています。


「リタ、ティア、おはよう~」


どうやら、アリスちゃんはもう来ていたようです。


「アリスちゃん、おはよう」

「アリスさん、おはようございます」


私とティアも挨拶した後、時間になるまで雑談をしながら待ちます。


そういえば、何時もと同じ格好で荷物も持たずに来ている人が結構いますが、ちゃんと準備してきたのでしょうか?

学生証にも『準備はしっかりしていきましょう。毎年何も持たずの行くバカがいます』と書いてありました。

もしかして・・・学生証すら読んでない?




しばらくして、先生が来ました。


「よ~し、全員集まっているな、いないやつは返事しろ・・・・・よし、全員居るな、じゃ、出発するんでついてくるように」


いないやつは返事しろって・・・めちゃくちゃ言ってますね。

全員居なかったらどうするんでしょ?




それから、歩くこと3時間。

すでにふらふらしている人もいます。

明らかに運動不足ですね。


「おまえら、そろそろ昼飯にするぞ。用意してこなかったバカはその辺の野草で我慢しろよ。この辺に生えてるのは煮れば食えるもんばかりだからな!!」


先生がそう言ってお昼になりました。


野草で我慢しろって、さすがにそれは酷いので・・・・・あれ?この辺手入れされた跡があります。

もしかして、これって想定の範囲内?

まぁ、私には関係ないですね。

それより、お昼です。


私が背負っていたリュックを隠れ蓑に亜空間から『スペシャルラブラブ弁当』を二つ取り出すと、ティアちゃんとアリスちゃんも自分のお弁当を出しました。


私たちは、草の上に腰を下ろしてお昼ご飯を食べました。

真貴ちゃんと一緒に作った『スペシャルラブラブ弁当』はとてもおいしかったです。




お昼を食べた後、私たちはさらに5時間ほど歩き、やっと山の麓にたどり着きました。


「よし、おまえら、今日はここで野宿の体験だ。わからんことがあったら学生証で調べろ、それでもわからんかったら、あきらめろ。それが人生だ」


先生はそういうと、満足そうな顔をしてどこかに行ってしまいました。


そこかしこから生徒の悲鳴が聞こえます。

まぁ、歩き疲れたところに野宿ですからね。

仕方ないのかもしれません。




さて、私達は寝る場所を、少し大きめの木の下に決め、そこを拠点に枯れ木を集めて、火魔法で焚火を熾しました。

次は夕ご飯の確保・・・なのですが、面倒なので、昨日買った保存食を食べることにします。




私達が夕ご飯を食べていると「よぉ、お前らいいの持ってるじゃん。俺らにもよこせよ」といって何人かの男子が近づいてきました。

それも、昨日私に向かって『ブス』とかほざいた奴らです。


せっかく楽しく食べていたのに、ティアちゃんは震え、アリスちゃんも・・・・・アリスちゃんは気にせず食べ続けてますね。

あ、真貴ちゃんが鎌を取り出しました。


「あなた達にあげるエサはないですね。どっかいってください」


私は冷たくそう言います。


「あぁ?調子こいてんじゃね~ぞ?殴られてぇのか?」


そういって、その中のリーダー的な男子が私に掴みかかってきます。


いい加減頭に来ていた私は、風魔法を使いそいつをブン投げてやりました。



ヒュ~ン、ドカッ



私に投げられた男子は10メートルほど空を飛び、木にぶつかって気絶しました。


ふぅ、ちょっとすっきりしました。

初めからこうしておけばよかったですね。

さて、邪魔者もいなくなったし、夕食の続きを・・・・・あれ?

私の夕食が無くなっています。


「とられると思ったから~~全部食べちゃいました~~」


どうやら、アリスちゃんが私の分まで食べてしまったようです。

その日、夜遅くまで、私は空腹で涙しました・・・・・なんてことはなく、私はまたリュック(亜空間)から保存食を取り出して食べました。

多めに持ってきておいてよかったです♪




夕飯を食べた私達は、火の番を私、アリスちゃん、ティアちゃんの順番ですることに決めて、早めに寝ることにしました。




朝の涼しい風が、髪をなぜます。


私がゆっくりと目を開けると、真貴ちゃんが私を見降ろしていました。

どうやら私は、真貴ちゃんに膝枕されているようです。

朝日に照らされて、真貴ちゃんの金色の髪の毛がキラキラと光っています。

なんて美しいんでしょう。


「リタ、おはようです、ちゅっ」

「真貴ちゃん、おはよう、ちゅっ」


私達は、何時ものように朝の挨拶とキスをします。


「真貴ちゃんのいい匂いがします」

「ふふ、リタ、ありがと・・・え?」


私はそういうと、半回転しうつ伏せになります。


クンカクンカクンカクンカクンカ


あぁ~~~真貴ちゃんのいい匂いがするよ~~~


私はすごい勢いで真貴ちゃんの匂いを嗅ぎ始めます。


「ちょ、ちょっと、リタ!?」


真貴ちゃんは少し慌てた声を出します。

けれど、私を引きはがそうとはしませんでした。




ひとしきり真貴ちゃんの匂いを堪能した後、私は体を起こしました。


「もぅ・・・リタは変態なんですから・・・・・」


真貴ちゃんが顔を赤くしながらそう言います。


「真貴ちゃんもする?」

「い、いえ・・・・・・では、今度人目がない時にさせてもらいます」


え?

人目?

真貴ちゃんって見えないで・・・・・。

周りを見渡すと、ティアちゃんが顔を真っ赤にしてこちらを凝視していました。

そういえば、早朝の火の番はティアちゃんでしたね。


「い、いつから見てました?」

「キ、キスしてるところから・・・」


ほぼ全部じゃないですか!!

わ、私の奇行が見られるなんて・・・・・。


「ティ、ティアちゃんも嗅いでみます?私のでよければですけど」


って、何言ってるの私!!


「い、いえ、結構です!!」


ティアちゃんは立ち上がり、走り去っていきました。




アリスちゃんが起き、ティアちゃんも戻ってきたところで、私達はまた保存食を出して、朝食を食べました。


「おまえら、起きてるか~~寝てるやつ返事しろよ~~。よし、みんな起きてるな。今から出発するぞ~。朝食がまだな奴はあきらめるか食いながら歩けよ~~」


私たちが朝食を食べ終え、雑談していると、急に先生が現れ、そういいました。

相変わらずむちゃくちゃ言う先生ですね。

あ、でも寝言で本当に返事した人がいたらどうするんでしょ?




それから2時間、私達はやっとのことで山の中腹にある目的地に着きました。


「よし、おまえら、これと同じものを一人30枚集めてこい、早い奴から順に好成績を付けるぞ、集めれなかったやつは単位なしだ」


先生の言葉にみんな我先にと探しに行きます。


「それと、この辺は魔物もいるからな、食べるものがない奴はがんばって倒せよ、運が良ければ肉が出るだろ」


先生、それ先に言ってください。

もう何人か探しに行ってしまいましたよ。


「先生、その薬草もう少しよく見せてくれませんか?」

「おぅ、そこにあるからかってに見ていいぞ」


私達はまず、先生に薬草をよく見せてもらうことにしました。

遠くからチラッと見せられただけではどんなのかわからないですから。


私達は薬草を観察し、学生証で調べます。



日光草

日当たりのいい山の中腹などに多く生えている。

湯船に入れると疲労回復と魔力回復の効果があります。



名前がわかった後は、私たちが買ったこの山について詳しく書いてある地図でどの辺に群生地があるか確認します。


どうやら、もう少し上まで行かないと生えてないようです。




私達は時々出てくる『角うさぎ』やなぜか一匹でしか出てこない『森ウルフ』を倒しながら、日光草の群生地まで行き、1時間ほどで全員分の薬草を集めて戻ってきました。


ちなみに、私の武器はこの前買った(交換した)『レッドキャンパス』。ティアちゃんの武器はクリスタルでできた頭に宝石の付いている杖(かなり高そう)、アリスちゃんの武器は重そうな斧(出すまで持っているのに気づきませんでした)です。



「リタ=ロスト=ケミア、ティアノート=フィル=ローラント、アリス=ピュア=リューン、三人が一番乗りだな、よし、日光草の質も問題ないな、三人とも合格だ」


どうやら、私たちが一番乗りだったようです。

まぁ、群生地とここは結構離れているので、あの地図がないと大変でしょうね。


「あっと、そうだ、今日はここで野宿だからな、お前らはもう自由にしてていいぞ」


報告も終わったので、私達は先生の所を後にしました。

どうやら、かなりの自由時間が出来たようです。

何しましょうか?


「時間もたくさんあるし~お肉探しませんか~?」


私がどうしようか考えていると、アリスちゃんがそういいました。


「お肉・・・魔物退治ですか?」

「そうです~」


そういえば、そんなことを先生が言っていましたね。


「私は良いですよ、ティアちゃんはどうします?」

「私も行きたいです。サポートくらいしかできませんけど・・・」

「それで十分ですよ」




魔物退治には、アリスちゃんが先頭に立って進みます。

なんでも『何となく魔物の居場所がわかる』らしいです。

真貴ちゃんの探知魔法で確認した所、まっすぐに魔物の方へ向かっているので、かなり正確にわかるみたいです。


私達は、アリスちゃんのおかげで、『角うさぎ』『エレキボアー』『カゼシカ』などをかなりのペースで倒していきます。

しかし、一向にお肉は出ません。


「お肉・・・でない・・・」


アリスちゃんが悲しそうにつぶやきます。


むぅ・・・なんで出ないのでしょうか?

そういえば、前に『角うさぎ』の大軍を虐殺したときもお肉は2,3個しか出てなかった気がします。

もともと出にくいのでしょうか?

それにしては食品売り場にはかなりの数が売っていましたし、値段も高いわけではありませんでした。


(真貴ちゃん、なんでお肉でないのかな?)

(体・・・お肉のになる部分を攻撃しているからではないですか?お肉の『素材』を出したいなら首を落とすとか、できるだけ傷つけずに倒すといいと思いますよ)


な、なるほど、そういえば、私達は斧で叩き潰したり魔法で切り刻んだりしてましたね。

試してみましょう。



「ウィンドスラッシュ!!」



私は、ちょうど出てきた『角うさぎ』の首を魔法で切り落とします。

すると、『うさぎの角』と『うさぎの毛皮』と『うさぎの肉』の3つが手に入りました。


・・・・・もしかして、今までもできるだけ傷つけずに倒していれば『素材』が多く手に入ってた?


「あ~~お肉出ました~」

「リタさん、やりましたね」


やっとお肉が手に入ったことで、アリスちゃんとティアちゃんが喜んでいます。

これもすべて真貴ちゃんのおかげですね。


(さすが真貴ちゃんです。ありがとう)

(いえいえ、ご褒美楽しみにしています♪)

(わかりました。学園に戻ったら楽しみましょう♪)




その後、私はアリスちゃんとティアちゃんに魔物を傷つけずに倒せばお肉が手に入りやすいことを伝え順調にお肉を集めていきました。


手に入れたお肉は『うさぎの肉』12個、『イノシシの肉』5個、『シカの肉』3個です。

調子に乗って少し手に入れすぎました。

こんなには食べれそうもないです。

三人で話し合った結果、学園に戻るまでに食べきれなかったお肉は、すべてアリスちゃんが貰い、残った『素材』を私とティアちゃんで分けることにしました。


ちなみに、この世界ではお肉は腐らないそうですが、放っておくと、どんどん消滅していき、消えてなくなるそうです。






さて、後は戻って食べるだけです。

今日は豪華な昼食になりそうですね。


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