第九話 園外学習(準備編)
私は、何時ものように柔らかい日差しと、真貴ちゃんのいい香りに包まれて目を覚まします。
「真貴ちゃん、朝です。起きましょう」
そして、何時ものように真貴ちゃんを起こし。
「ん、ん~~~~リタ、おはようです。ちゅっ」
「真貴ちゃん、おはようございます。ちゅっ」
何時ものようにキスをします。
「ん、リタ・・・好きです」
「私も好きですよ、真貴ちゃん♪」
最後に愛を囁きあい。
「ん・・・あっ・・・んんっ・・・私も・・・」
「あっ・・・んぅ・・・んんっ」
私が真貴ちゃんの寝汗をペロペロし、真貴ちゃんが私の寝汗をペロペロしてくれます。
私たちは、満足するまでイチャイチャした後、昨日ルームメートになったティアちゃんを起こすことにします。
「ティアちゃん、朝ですよ、起きてください」
私は、優しくティアちゃんの肩をゆすって起こします。
・・・・・・?
ティアちゃんは目を擦りながら体を起こしますが、まだ少し状況が呑み込めないようで、キョロキョロしています。
・・・・・・・!!
「リ、リタさん、おはようございます」
「はい、おはよう」
「ティア、おはようです」
「あ、真貴さん、おはようございます」
ティアちゃんは状況を理解すると、慌ててあいさつしました。
心なしか、頬が赤くなっているような気がします。
寝顔を見られたのが恥ずかしいのでしょうか?
「そろそろ朝食の時間なので、着替えていこうと思うのですが、ティアちゃんも一緒に来ますよね?」
「あ、はい。お願いします。場所もまだ少し不安でしたので、助かります」
そう答えたのを聞いて、私たちは着替えた後、ティアちゃんのため何時もの学園にある大食堂ではなく、寮の食堂に向かいました。
ちなみに、ティアちゃんの下着はピンク色でした。
ん~~~ピンクもいいけど私はやっぱり白が好きです。
私は、ティアちゃんを食堂へ案内して一緒に朝食を買いました。
もちろん、私は真貴ちゃんの分も合わせて二人分です。
ティアちゃんにもおごろうと思いましたが、断られてしまいました。
「あ、そうそう、ティアちゃん、真貴ちゃんは基本皆さんには見えないよう隠密魔法使っているので、話すときは注意してください」
「え?そうなのですか?」
「基本私はリタにしか見えません。今もほかの人には見えてないです。ティアはなぜだか私の隠密魔法が聞かないのです」
私は、ティアちゃんに真貴ちゃんのことを色々誤魔化しながら辻褄を合わせて話します。
「あれ?では食事をしているときはどのように見えるのでしょうか?」
「隠密魔法の効果で、リタが食べているように見えます」
「え?」
何やら聞きづてならない言葉が聞こえたような?
「リタさんが二人分食べているように見えるのですね?」
「そうです」
「待って待って、私初めて聞きましたよ。その話」
もしかして、私は何時も安いご飯を二人分食べてる大食いってことになってるのでは?
「そうでしたか?まぁ、いまさらです。あきらめましょう」
「真貴ちゃん・・・あとですごいペロペロしますから・・・覚悟しておいてください」
「いいですよ。期待してます♪」
むぅぅ・・・・・最近真貴ちゃんが動じなくなってきました。
「そ、その・・・食堂でそういう話をするのはどうかと思いますよ?」
おっと、真貴ちゃんではなく、ティアちゃんの顔が真っ赤になってしまいました。
一旦部屋に戻り、準備をした後、私たちは校舎へ向かうことにしました。
「そういえば、ここから校舎までって結構距離があるけど、ティアちゃんは大丈夫?」
「あ、はい。私は風の補助魔法が使えますので、大丈夫です。リタさんも一緒しますか?」
「私は『循環魔法』・・・えっといわゆる『強化魔法』のようなものが使えるので大丈夫ですよ」
私たちは、そんなふうに雑談をしながらも、すごい速度で進み、校舎に着きました。
ティアちゃんとはここでお別れです。
私が教室に入ると、すでに何人かの生徒が着ていましたが、『おはよう』のあいさつはありません。
入学したての頃に男子どもが私になれなれしく、しかもしつこく話しかけてきたので『うるさい、よるな』と怒鳴って、無視を決め込んだ問題だったのでしょうか?
なぜか、女子からも話しかけられることが無くなりました。
いいんです。
友達なんてできなくても、もうなれました。
それに、私には真貴ちゃんがいます。
だからボッチじゃないです。
私がいつものように、真貴ちゃんと念話でおしゃべりをしていると、ティアちゃんがこの教室に入ってきました。
どうやら、同じクラスでもあったようです。
しかし、そんなティアちゃんを目ざとく見つけた虫・・・ごほん、男子どもが近づいていきます。
ティアちゃんはかわいいですからね。
でも、男子どもがティアちゃんに話しかけるなんて100年早いです。
「ティアちゃん、ティアちゃん、こっちですよ~~」
私はティアちゃんを大声で呼びます。
すると、男子だけでなく、女子までもギョッとした顔をしました。
「リタさんもこのクラスだったのですね」
ティアちゃんが笑顔で私の方に走り寄ります。
「そうですよ」
「よかったです。リタさんがいてくれて、ホッとしました」
ティアちゃんが心底安心した顔をしました。
「ティアちゃん、私の隣の席は空いているのでそこに座ってください」
「そうなのですか?ありがとうございます」
ちょうど私の隣は、誰の席でもなかったので、ティアちゃんに勧めます。
なぜ誰もいなかったのかは察してください。
私と真貴ちゃんが、ティアちゃんを加えて三人で談笑していると、担任の先生が入ってきました。
「あ~~おまえら、明日は園外学習の日だ。今から3,4人のパーティを作れ~」
担任がいきなりそんなことを言います。
あの、初耳なんですが・・・。
「先生、あの・・・園外学習っていうの初めて聞いたんですが・・・」
「ん?だから今伝えただろ、それに行事予定は学生証でわかるぞ、いいから早くしろ~」
学生証って、そんなの見てる生徒ほとんどいないと思いますよ?
「リタさん、園外学習って何をするんですか?」
ティアちゃんが私に聞きますが、私だって知らないです。
「ちょっと待ってくださいね、え~~っと、園外学習っていうのは学園から2日ほど行ったところにある小さめの山まで行って特殊な薬草を集めるのを目標に、クラス、パーティの親睦を深めるのが目的・・・ということだそうです」
「親睦会ですか・・・リタさん、教えてくれてありがとうございます。それで、一緒のパーティになってくれますか?」
「もちろん、いいですよ♪」
私は、OKすると、ティアちゃんはうれしそうに笑いました。
「あなたはティアさんとおっしゃるのですか?どうです、僕とパーティを組みませんか?」
私とティアちゃんが残りの一人をどうしようか話していると(真貴ちゃんはもちろん人数に入りません)虫・・・男子がいきなり話しかけてきました。
それを皮切りに、「いやいや、俺らと組もうぜ」とか「組むなら俺らのパーティーだろ」とか「あなたは金を信じますか?」とか言って男子が集まってきます。
なんか、最後に変なのが混じっていた気もしますが、いきなり話しかけられたティアちゃんはびっくりして震えています。
「む・・・男子うざいです!!消えてください!!」
私はティアちゃんを背中にかばうと、大声で言います。
しかし、男子どもはあきらめず、「てめ~には関係ねえだろ」とか「そんならお前も一緒でいいよ」とニヤニヤしながら言ってきます。
あ、真貴ちゃんが冷たい顔になって巨大な鎌を取り出しました。
よし、真貴ちゃんそのまま殺っちゃ・・・・・たらまずいですよね?
私は『念話』で真貴ちゃんに待ったをかけます。
「いい加減にしてください!!ティアちゃんは私と組むんです!!それに私のパーティに男子はいりません。さっさと消えてください!!」
私はもう一度怒鳴りますが、男子はそれでもひきません。
本当にしつこいです。
真貴ちゃんにGO命令出してしまいましょうか・・・・・いえ、ダメです。それだともっと面倒くさいことになりそうです。
私がどうしようか考えていると、一人、この騒動にも関わらず、席に座ってボーーっと外を眺めている女子生徒を見つけました。
金の瞳に肩で揃えてある赤い髪、そして、何を考えているかわからない、ぼけーとした顔、(あ、これは失礼か)をしています。
確か、クラスでも不思議ちゃんと呼ばれていた気がします。
私は、ティアちゃんを連れて男子共をかいくぐり、彼女のそばまで行きます。
「ねぇ、ふ・・・あなた。私たちとパーティ組んでくれませんか?男子どもに絡まれて困ってるんです」
私がそういうと、不思議ちゃんはじっと私の目を見つめました。
「いいよ~~、私はアリス=ピュア=リューンっていうの。アリスかぁ、アリスちゃんって呼んでください~。でもでも~アリスたんは却下だよ~」
不思議ちゃん改めアリスちゃんは間延びした声でOKしてくれました。
「ありがとう、私はリタ=ロスト=ケミアです。リタと呼んでください。それと、こっちは・・・」
「あ、私はティアノート=フィル=ローラントと言います。ティアと呼んでください」
「リタと~ティアだね~~よろしく~~」
「はい、よろしくね♪」
「よ、よろしくお願いします」
よかったです。
これで、パーティの人数はそろいました。
あとはいまだに騒いでいる虫・・・男子どもを黙らせるだけです。
「っということで、パーティは決まりました。む・・・男子共はどっかに行ってください。シッシッシ」
すると、「チッ」とか「お高く留まりやがって、このブスが」と捨て台詞を吐いてほとんどがいなくなりました。
が、まだ一部、「もう一人入れるだろ?俺を入れろよ」とか言ってくるのがいます。
あぁ~~~もう、本当にしつっこい!!
魔法で吹き飛ばしてやろうかしら・・・・・。
私が少々物騒なことを考え始めた時、ついに我慢の限界が来たのか、真貴ちゃんが残っている数人の男子を大きな鎌で切りつけました。
真貴ちゃんが見えている、私とティアちゃんの顔が真っ青になります。
いくらなんでもスプラッタはごめんです。
どうしましょう。
しかし、真貴ちゃんに大きな鎌で切られたにもかかわらず、男子共は平然として・・・いえ、なにかボーっとしてる?
「あ~~めんどくさい。俺、今日はもう帰るわ」
「んじゃ、俺も帰ろ~~」
真貴ちゃんに切られた男子共がいきなりそういうと、教室を出て行ってしまいました。
(ま、真貴ちゃん、何したの?)
(気力を根こそぎ切ってやりりました)
(気力を・・・そんなことできるの?)
(私ならできるんです)
(真貴ちゃんすごいです!!)
(もっと褒めてもいいですよ?)
私は真貴ちゃんを抱きしめて、頭をなでなでしました。
とてもうれしそうです。
「うぅ・・・びっくりしました。それに・・・怖かったです~~」
その声に振り向くと、ティアちゃんが目に涙をためていました。
なので、ティアちゃんの頭もなでなでしてあげます。
ティアちゃんは少し恥ずかしそうにしていました。
さて、放課後になり、私たちのパーティは園外学習の準備のため、購買棟に来ていました。
「リタさん、準備って何が必要なのですか?」
「ん~~保存食に薬草、あと、詳しい地図があると安心かもしれませんね」
「それでは~~ますは食品売り場ですね~~お肉探しましょう~~~」
私たちはおしゃべりをしながら色々と食品を入れていきます。
もちろん、真貴ちゃんとの『念話』も欠かしませんよ?
ちなみに、アリスちゃんは本当に肉を大量に買っていました。
食品を買った後は薬屋です。
薬草に毒消し、風邪薬も念のため買っておきましょう。
「リタさん、私たち薬草を取りに行くのになんで薬草を買っているのですか?」
「取りに行くのは『特殊な薬草』なのでそれが傷に聞くとは限りませんし、向かう途中で怪我をした時にも必要になります」
「なるほど・・・それは考えていませんでした」
・・・・・薬草も少し多めに買っておきましょう。
最後に、本屋に行って地図を探します。
「リタ~これなんてどうです~?」
アリスちゃんが王国地図(王国内の全部が大まかに書かれている物)を持ってきました。
「これでは大まかすぎます。もう少し詳しいの・・・できれば園外学習で行く山のことが詳しく書いてあるのがいいです」
「ん、わかった~、探してみるね~~」
アリスちゃんは王国地図を元の場所に戻して、またふらふらしながら探し始めました。
「リタさん、そんなピンポイントな地図があるのですか?」
「ん~~園外学習は毎年やってるみたいですから、あるとは思うんですけど・・・」
「なるほど・・・もう少し探してみますね」
なかなか見つからないので、店員さんに聞いてみたのですが「どっかにあった気がするんだけどね~」といわれるだけでした。
結局、お店の奥にある大きな棚の届かないような場所にある箱の中にあるのを真貴ちゃんが見つけてきてくれました。
私たちがその地図を買った時、店員さんが良く見つけたねと言ってニヤリと笑ったので、もしかしたらこれも授業の一環に含まれていたのかもしれません。
地図の裏には+5点とか書いてありますしね。
「これで一通り準備はできたかな・・・あ、そういえば、ティアちゃんとアリスちゃんは武器待ってますか?」
「私は実家から持ってきたのがあるので大丈夫です」
「私もあるから大丈夫だよ~~」
どうやら、二人とも武器の心配はないようですね。
「それならこれで買い物はお終いですね。明日はがんばりましょう」
「はい」
「はい~」
私たちは寮まで一緒に帰り、夕飯もみんなで食べました。
そういえば、帰り道、「私も強化魔法が使えるんですよ~~」といってアリスちゃんは私たちと一緒に走っていましたが、真貴ちゃんによると、「魔法を使っている様子がなかったです。彼女は普通に走ってあれだけ早いんです」とのことです。
アリスちゃんっていったい・・・・・
っとそのことは置いておいて、みなさん忘れているかもしれませんが、私は朝のことを忘れてませんよ?
今から真貴ちゃんとお風呂で『すごいペロペロ』タイムです♪
その日、私は真貴ちゃんを、体の隅から隅までペロペロしてあげました♪




