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その1




 目を覚ますと、耳をつんざくような蝉の鳴き声。まぶたを開くと、窓から日光が部屋の中にさんさんと降り注いでいるのが見えた。


 (……また眠りすぎた)


 俺は固いベッドから体を起こすと、目覚まし時計を手に取った。時刻は正午過ぎ。

 眠りすぎたせいか、頭がガンガンする。夜更かししていたわけでもないのに、とんだ寝坊だ。


(まあ、寝坊も何も、もう学校もないんだけどな)


 よっ、と勢いよく立ち上がり、それから布団を畳む。父も母もとっくに仕事に出かけたみたいだ。

 あらかた部屋を片付け、それから俺は壁に貼ってあるカレンダーのページを破った。

 本日八月一日、夏休み真っ盛り。


 (ま、俺には夏休みも糞もないけど)


 俺の名前は柴田 更夜こうや。歳は十六、性別は男。職業、無職。


 ……俺が中卒ニートになってから迎える、初めての夏だった。

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